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オールスター感謝祭ミニマラソンの土屋太鳳ちゃんと俺

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土曜日にやっていた『オールスター感謝祭』の赤坂5丁目ミニマラソンを観て本当に本当に感動した。

女優の土屋太鳳ちゃんは番宣のためにマラソンに参加。ハンデありという状況ではあったが3週目まではトップで独走し、最終的に8位という好成績でゴール。テープを切った瞬間に倒れ込み失神寸前。

しばらくしてからインタビューを受けるためにスタッフが椅子に座るよう促すが「先輩方が立ってるんで」と拒否。しかも、なんとか座らせてからの第一線が

「このマラソンを作ってくださった方は凄いと思います。キツくて…でも…『IQ246 華麗なる事件簿』素敵なドラマになってます、本気で観ていただきたいです」

と、信じられないほどの女優根性に初めてオールスター感謝祭観てほんとに泣いた。

 

それと同時に土屋太鳳ちゃんに激しいシンパシーのようなものを感じた。まるで昔の自分を見ているような。

太鳳ちゃんは日本体育大学の現役学生らしいのだが、俺も小中高とサッカー部に所属して、マラソンの辛さも痛いほど分かる。

 

 

高校2年生の夏、「北海道高等学校陸上競技選手権」に助っ人として陸上部に交ざって出場することになった。種目は1500メートル走。

 

「絶対勝ちます。全員の度肝抜いてやりますよ」

 

当時、土屋太鳳ちゃんのようにゴリゴリの体育会系だった俺は相手が陸上部だろうと、例え黒人だろうと負ける気は毛頭なかった。

 

陸上部の顧問は言う。 

 

「サッカー部と言ってもお前は素人なんだから、1500メートル走は100メートルを17秒ペースくらいで走って…」

「何言ってんすか、そんなんじゃトップ狙っていけないでしょ。15秒ペースでいきますよ」 

 

と俺は顧問の言葉を遮った。

 

それだけの自信があったからだ。

サッカー部の誰よりも走ってきた。体力は誰にも負けなかった。努力は人を裏切らない。

 

そしてレースの時間は訪れた。

周りを見渡しても俺の敵になるような奴は一人もいない。ぶっちぎりの差をつけて華々しくゴールしてやる。

 

パン!

 

スタートの合図が鳴り響く。

 

ダッ!

 

一気に地面を蹴りスピードを上げていき、みるみるうちにトップに躍り出た。

 

「何だあいつ」

「はええ」

 

周りのざわつく声が聴こえる。

100…150…200メートルを超え、トップとは10メートル以上の差がついていた。誰も俺に追いつける奴はいない。風や。俺の名は風や。

 

(このままいくぜ!)

 

(…)

 

異変に気づいたのは300メートルを超えたあたりからだった。

足痛っ…うわっ、めっちゃ太ももとふくらはぎ痛ぇ…。

腕重っ…肩痛っ。

い、息…息が。

あっ、汗止まんねぇ。

さ、寒っ。

 

(え…?や、やばい。やばい。え…?まだ300メートル?う、嘘だろ?あ、あと1200メートルも…?)

 

そう考えただけで目眩がしてその場に倒れ込みそうになる。

 

「絶対勝ちます。全員の度肝抜いてやりますよ」

「何言ってんすか、そんなんじゃトップ狙っていけないでしょ。15秒ペースでいきますよ」

 

(な、なんであんなこと言っちゃったんだろ…)

 

後続集団はすぐそこまで来てる。

 

(う、うう、う、うわああああああ)

 

心の中で叫びながら2周目の第1コーナー手前でコースアウトし、そのまま陸上競技場をあとにした。

 

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