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サカナクション新曲『新宝島』感想

オイーッス。最近、新進気鋭のロックバンド『サカナクション』をよく好んで聴いている。代表曲「アイデンティティ」「夜の踊り子」「蓮の花」「『バッハの戦慄を夜に聴いたせいです。』」などその先進的なメロディセンスは今や音楽業界を席巻している彼ら。元々、サカナクションという今巷で話題のますます元気な5人がどこかに存在するらしいと風の噂で耳にしたことはあれど、いわゆる「ロキノン系」と言われるバンドを舐めている節があった自分はこれまでサカナクションの楽曲を聴かず嫌い、というよりはラジオやテレビで彼らの曲が流れていても知らず知らずのうちに頭から外れていたのだった。

そんなサ・サ・サカナクションの考えを改めたきっかけは先に放送された音楽番組ミュージックステーションだった。ミュージックステーションは毎回観ている、というわけではなくチャンネル回して顔なじみがいるときに観る程度で、そのときちょうどズワイガニのクリームパスタを調理中だったのでその姿は見ることができなかったのだが、本当にたまたま彼らが演奏していた『新宝島』という曲のサビのフレーズにふと耳を奪われる。

ババンババンバンバン

「このまま君を連れて行くと手稲手稲手稲」

この「手稲」という言葉に聞き馴染みのない人も多いと思うが、何を隠そうこれは札幌市にある「手稲区」のことなのだ。天然温泉『ほのか』など手稲区に馴染みのある自分にはこの曲の意味、そしてこの楽曲をリリースした彼らの想いがすぐに理解できた。こんなミュージックステーションに出演できるようなミュージャンが自身の故郷のテーマソングを歌に、しかも全国生放送の場で披露してくれるなんて。さらに、この『新宝島』は大人気漫画を実写化にした映画「バクマン」の主題歌だというではないか。何十万、何百万という兄さん姉さんパパにママの心に「手稲」というフレーズが刻まれるのだ、札幌市民、そして元手稲区民としてこんなに嬉しいことはない。さらにさらに、聞けば彼ら『サカナクション』は北海道札幌市出身のバンドだと言うではないか。

それからというものメシを食うときも、風呂に入るときも、歯を磨くときも彼らの曲を聴く生活が始まった。彼らの曲を聴くたびに「笑ってちょうだい今日もまた、誰にも遠慮はいりません」そう言われたような気がしていた。

彼らは同じ北国で生まれ育ち、さよならするのはつらいけど夢を追って上京し、努力の末にそのビッグドリームを掴んだ。なんと美しいサクセス・ストーリーだろうか。きっと『サカナクション』というバンド名も「サカナが美味しい街で生まれ育った僕らの原点を、あのとき感じたそのエモーションを、ノンフィクションのストーリーを、いつまでも忘れずに心に刻みつけていたい、力いっぱいぶつかるぞ」そんな想いからつけられたに違いない。そして十分な人気と実力をつけた今、満を持してこの曲をリリースした。そう、彼らにとっての「新宝島」は紛れも無く手稲区なのだ。

揃ったところではじめよう。それではお聴きください、サカナクションで『新宝島』

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