読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

かんそう

かんそうブログ。20代後半男。札幌

広告

パパ「娘に男なんて認めねぇ」

日記

この間、一児のパパである友人と一杯やった。

彼はしきりに

「娘に男なんて認めねぇ、絶対認めねぇ」

と繰り返していた。

彼の娘・つぼみ(仮名)は5歳。可愛い盛り。

聞くところによると、彼はつぼみと仲良くしている男の子に対し厳しくあたっているという。厳しくあたっていると書けばまだ聞こえはいいが、要はつぼみの蜜を吸いに群がる虫を駆除しているということだ。

彼がどれくらい子煩悩なのかは「鋼の錬金術師」のキャラクター、マース・ヒューズのイメージが近い。見た目はマース・ヒューズというよりはマース・ゾーエ。

「俺の目が黒いうちは絶対認めねぇ」

リアルでそんな一昔前のドラマみたいなセリフを吐いている男がいたのかと若干引いた。けれど、彼がそう言いたくなるのも無理はない。はじめての、しかも自分が一番に愛した女性によく似た女の子。可愛くないわけはない。

大事に、まるで宝箱に入っている宝石のように大事にしまっておきたい、キズなんか少しもつけたくない、誰にも渡したくないという気持ち。

「パパ大好き!大きくなったらパパと結婚する!」

その言葉がどれだけ嬉しいか、子供のいない俺には想像もつかない。

でも、つぼみもまた娘である前に一人の女だ。異性と知り合って、仲良くなって恋をして、そうやって女の子から大人の女性へと、名前通りつぼみから花開いていく。それを親が邪魔していいのだろうか。確かに出会う男すべてが良い男だとは限らない、時にはろくでもない男にも出会い、傷付けられることだってあるかもしれない。けれど、そうやって酸いも甘いも噛み分けて素敵な女へと成長していくんじゃないだろうか。

こんなゲロを吐きそうな歯の浮くことを俺は彼に必死で言った。何度も言った。つぼみのためだけじゃなく、何より一人の友人として、彼のために。

でも彼は頑なに自分の考えを曲げない。

 

「いや、認めねぇ。俺がこの世にいるうちは絶対認めねぇ」

「ほんと悪いことは言わないから認めたほうがいいよ」

「いーや認めねぇ。なんだよお前、俺の娘がかわいいからって狙ってんのか」

「いや、それだけはない。けど、これはお前のためでもあるから、な?」

「は?意味わかんねぇ」

 

つぼみが陰で周りに「パパみたいな人とだけは結婚したくない」と言っていることを彼はまだ知らない。

 

関連記事