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ミクスチャーブログ

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『青のフラッグ』マミさんに土下座して謝りたい

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少年ジャンプ+で連載してる漫画『青のフラッグ』のマミさんに土下座して謝りたい。本当にすいませんでした。

よくいるじゃないですか。男のグループに一人だけいるイケイケの女、男と喋るときと女と喋るときのテンションが真逆の男ウケは良いが同性には徹底して嫌われるタイプの。

マミも序盤からそういう「男に媚売ってるいけ好かねぇウザったい女」として描かれてて、女のダチより男のダチが多い、特に学年一の人気者・トーマに対して普段からベッタリで、一回告ってフラれたらしいのに全然諦めねぇしつこい女。トーマと話すときはほぼハートマークついてるし、ケガして入院したときは毎日見舞いに行く。顔赤らめて「トーマ…アタシのこと…やっぱ嫌い?」とか言って切ない顔みせたり、トーマが主人公の太一や二葉と仲良くなって別グループだった自分たちとの距離が離れ始めるとヤキモチ焼いて泉ピン子みたいな顔して太一たち睨みつけて面倒くせぇし。だから他の女子からは「彼女ヅラうざっ」「あの恋愛脳女」「あーいうタイプって人の男とって優越感感じるタイプだからさー」とかって陰口言われてるみたいな。

でも『青のフラッグ』は太一、トーマ、二葉、真澄の4人の物語で、明らかにマミはメインキャラの扱いじゃなくて、あくまで物語に色添える程度のキャラだと思ってたんですよ。だから俺もまるでマミに対しては完全に意識の外、たまにしゃしゃり出てきてもまったくの「無」、なんの感想もありませんでした。

 

が、28話あたりからガラリと空気が変わる。27話で物語の転機になる出来事が起きるんですけど、それに合わせていきなりマミが前に出始めるんですね。それまでベンチ座ってたくせにいきなりフォワードに起用されて前線張ってる。そして、それまで邪険に扱ってきた太一に対して急に距離詰めてくるからそこで俺は思うんですよ、「あー物語引っかき回すためだけに存在するクソアマかよ邪魔するんじゃねぇよ」と。

で、それが29、30と続いて「いつまでやるんだよこれいい加減にしろよオイ」とか思ってたところに31話。もうね…普通に声出ました。「ハッ!?」って叫んだ。和田アキ子か俺かぐらいの完璧な「ハッ!?」

いや、先生…この描き方はマジで卑怯ですよ。ジャンプ+で最新話の更新ごとに無課金流し読みで済ませてた過去の俺をボッコボコにぶん殴りたい。だってこの31話でそれまでのトーマや太一に対するすべての言動の意味が180度変わってきますから、全巻買ってマミが出てるシーン全部洗い直さなきゃ気持ち悪くてしょうがなくなるだろうがよ。

しかもなにがずりぃかって、編集部引っくるめて「グル」だったってことなんですよ。例えば『29話』のラスト、マミが一人家でゲームしてるとこ終わるんですけど、次週の引きのコメントが

「マミの意図は…!?」

なんですよ。まるでマミが太一に近づいてることになにか腹黒い狙いがあるような引き方してるんですよ。だからこのラストシーン読んだ俺はまんまと、

「このクソアマなに企んでやがる…」

ってミスリードする。『カラス』って情報だけで勝手に黒いカラスだと思いこんでるんですよ、本当は白だったってのに。さっき「男に媚売ってるいけ好かねぇウザったい女」として描かれててって書きましたが、その実、描かれてたと俺が勝手にそう判断してただけ。どんなに俯瞰して物事を見てたつもりでも、俺は「側」だけ見てるただのウンコ人間だった。神にでもなったつもりだったのか馬鹿が。改めて、マミさん…本当にすいませんでした…。頭丸めます…いや…小指詰めさせてください…。

 

で、ここからが超面倒くせぇのが『青のフラッグ』。マミが介入してきたことによって、太一、二葉、トーマ、そして真澄。それぞれ隠れてた気持ちってのが確実に浮き彫りになってくるんですよ。それ考えるだけでゲロ吐く。

絶対いつかでどっかで爆発する。特に真澄とマミなんてある意味一番相容れない存在でしょうし。二葉が太一とマミ、太一が二葉とトーマを見る視線もすげー気になる。マミは良くも悪くもクラッシャーで、確実にこれから「4人の関係性」は変わってくる。でも、この爆発って「誤爆」なんですよ。登場人物全員が自分の本当の心を語れないないがゆえに起きる誤爆。本当なら誰も悪くないはずなのに傷ついてしまう。

みんな色々抱えてんすよ…弱い自分を少しでも変えたくて必死にもがいてんですよ…。二葉なんて最終的に最終兵器になりそうだしな…。

頼むよKAITO先生…みんな幸せにしてやってくれよ…。みんなさ…良い奴らなんだよ…。