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ミクスチャーブログ

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ドラマ『高嶺の花』がもはやただの60分の鏡月のCM

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ドラマ『高嶺の花』の石原さとみのかわいさ、もはやただの60分の鏡月のCMでした。

「華道のお家元のお嬢・月島もも(石原さとみ)とボロい自転車屋のオッサン・風間直人(峯田和伸)の格差恋愛」というのがこのドラマの大まかなあらすじなのですが、前半「なんやこの糞ドラマは…石原さとみにこんな役やらせてんじゃねぇよ野島ボケカスコラァ」からの後半からラストにかけての「こ、こいつぁ…どえらい神ドラマが始まったでぇ…」の落差、野島先生すいませんでしたわたくしめが卑しいブタでございましたリップスティックつけて靴舐めにお伺いします。

石原さとみという女優のすごさ、恐ろしさは、まるで手の届かない宇宙の果てにいたかと思えば次の瞬間に顔面1センチの距離にいるというパーソナルスペースの詰め方、そしてそのスピード感にあって、その速さはマジでアイデンティティ田島、孫悟空の瞬間移動のそれ。

今回の『月島もも』という役はそんな石原さとみを煮詰めに煮詰めて濾して残ったカスみたいなキャラクターで、前半はめっちゃ感じ悪いんですよ。高嶺の花どころか、本当にただのヒスババァで1ミリも魅力なんざ感じない、周りも「お前は誰なんだよ」ってキャラ多すぎて話も全然頭に入ってこねぇし、新たなダークヒーロー顔面リーサルウェポンばーちこと千葉雄大くんがいなかったら即チャネ変でも全然おかしくないくらいのグダグダ。

が、後半で急に出てくる石原さとみの幼き頃から真隣に住んでる幼なじみ感。あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう感、岡村靖幸感がハンパない。そしてまた相手役の峯田の演技が超良いんですよね。あのぶっきらぼうなのに優しくてかつ石原さとみにすぐ骨抜きにされるわけでもない、この絶妙なバランス加減が石原さとみのギャップをさらに引き立たせてて、見てて「いいぞ峯田…もっとだ…もっとさとみの力を引き出させろ…」って勇者育てきってから殺そうとする魔王の顔になってくる。ただ峯田の役の直人39年彼女なしって言ってるけどアイツ普通にモテるタイプでした。たぶんドラマ終盤は石原さとみが追ってるパターンのやつ。

そして前半のグダグダが後半の「ここに繋がってくるか!」ってなったときの気持ち良さ、ヨダレダラッダラ出てた。

 

今回、石原さとみの象徴ともいうべきシーンが2つあって、まず1つはももが自分の想いを打ち明けたあと酔い潰れて倒れている横で直人が『ラヴ・ミー・テンダー』を歌うシーン。

直人「 Love me tender, love me〜♪」

もも「んっ…あっ…この歌好きっ…」

と言いながらももが直人のマイクを奪おうとするのですが、

 

い゛や゛!!!!!!!!!

い゛や゛!!!!!!!!!

俺゛の゛が゛!!!!!!

好゛き゛だ゛か゛ら゛!!!!!!!!!

お゛前゛の゛こ゛と゛!!!!!!

 

そして2つ目。事後、直人の家で2人で朝食を食べるシーン。

 

直人「さっき、ミチヨさん、お見合い仕切ってくれた、おばさん」

もも「うん…OKしたの?」

直人「断られた…」

もも「えっ?」

直人「断られました、むこうに」

もも「バルーンに?」

直人「そう」

もも「そう…残念ね笑」 

直人「まぁ…そうですね笑」

もも「バルーン笑」

直人「笑」

もも「…ねー、ぷーさん」 

もも「…もしかして、私に“ある”とか思ってる…?」

 

風間「ん?」

 

もも「ワーン…チャーン」

 

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き゛ょ゛う゛!!!!!!!

き゛み゛と゛!!!!!!!!

き゛ょ゛う゛げ゛つ゛!!!!!!!

 

…仮に、仮に、この「ちゃぶ台の下でワンチャン言いながら男の足チョロチョロするやつ」が石原さとみのアドリブ演技だとしたら、もう俺は石原さとみのこと石原さとみなんて呼べねえ、男を惑わすプロフェッショナルの意味込めて、

サトミ・イシハラ

と呼ばせていただきます。本当にありがとうございました。

 

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あこがれのバンドのボーカルがツイッターにソフトクリームの写真アップしててつらい

「例えばの話」なんですけど、昔からすごい好きなバンドのボーカルがいて、彼の人間味がない部分が好きで、クレイジーというかミステリアスというか普段からなに考えてんだかわからない、他人をまったく寄せ付けない雰囲気が大好きだったんですよ。

ライブのパフォーマンスなんか見てても、曲の途中で客席に生肉投げつけてくるとか、なんの脈絡もなくドラムをマイクスタンドでぶん殴ったりとかしてて、超イカれた「ザ・狂人」って感じで最強にカッコいい存在…

で…そんな彼が最近ツイッター始めたんですけど、

 

「疲れたときはやっぱり甘いものに限るよね。ソフトクリーム美味」

 

ゲロ出ました

 

美味!?!?なにが「美味」だオイ?なに普通にソフトクリーム食ってんだ?「甘いもの…」だ?ちょっ…ちょっと待て…お…俺はな…ツイッターでも最高にイカれたもん見せてくれると思ってアンタをフォローしてんだぞ…?

いつものライブみたいに、ファンのカバン引き裂いてヒモの部分でドラムの首締めるとか、ドラムセットチェーンソーで真っ二つにするとか、ドラムの父親の遺影フリスビーにするとかよ…そういうのをもっともっとくれよ…なにほのぼのとした日常見せてくれてんだ…?アンタのそんなところなんか1ミリも見たくねぇんだよ…それを言うに欠いて「ソフトクリーム」てお前…

 

「疲れたときはやっぱり甘いものに限るよね」

 

なに疲れてんだ?あんだけ激しいライブの最中でも息一つ乱さねぇで涼しい顔してるだろうが。疲れて、糖分取る?ふざけんじゃねぇ。いいか絶対に疲れるなお前は。まずモノを食うな。食ったとしても、あれだ、カエル串刺しにして焼いたやつだけ食え、それ以外食うなお前は。飲み物も「生き血」以外飲むな。

お前はヒトの皮を被った悪魔だろうが…デビルであれよ…俺の好きだったアンタはどこ行ったんだよ…帰ってきてくれよ…ソフトクリーム食うくらいだったらむしろヤクやってくれてたほうが嬉しいんだよ俺は…

 

いや、もしかしたら本当は元々そういう茶目っ気のある人だったのかもしれないですけど、昔はその人を知る手段なんてライブ以外じゃ雑誌のインタビューやごくたまに出るテレビ、ラジオくらいしかなくて、好きなミュージシャンとか俳優のプライベートはもうほぼ「謎」で、本当に俺らと同じ空気吸ってんのかってくらいに雲の上の「天上人」であり、教祖であり、神だったんですよ。決して手の届かない存在だったからこそだからこそ憧れてたところもあるじゃないですか。

でも、今はツイッターとかインスタが広まって「天上人の日常」を気軽に覗けるし、当時に比べると死ぬほど身近に感じられるし、ヘタしたらリアルに交流できる。それって良い部分もたくさんあるんですけど、なんかめっちゃコンビニスイーツとか食ってたり、靴下履いたまま寝てたり、シャワー浴びるときに水からお湯に変わる5秒間全裸で立ち尽くしてるのとか、俺はそういう『生活感』があんま垣間見えると

「この人もただの人間だったのかよ…?」

って泣きそうになるんですよ。

勝手だってのはわかってるんですけど、やっぱ「見せてなかった部分」「見たくなかった部分」もたくさん見えるし、ずっと抱いてたイメージとSNSのキャラクターのギャップに体が受け入れられなくてゲロ吐きますし、正直、親近感とか1ミリもいらん。たのむから俺に似てる部分みつかるな、って思ってる。

 

ゴリゴリのサスペンスドラマの最後に出演者全員で肩組みながら

 

「このドラマのサウンドトラックを1名の方にプレゼントします!ヒャッホー!」

 

ってやられて冷めるのと同じで「今までのなんだったんだよバカ」って絶望の底に叩き落される。インスタで加害者役と被害者役が仲良くピースするな。

 

「例えば」の人も、ライブじゃドラムの髪の毛つかんでステージ引きずり回すし、ドラムのスマホバッキバキにぶっ壊して客席にぶん殴るしで、墓場で中指立てながら全裸で絶叫する阿修羅みたいな人だと思ってのに、それがツイッター始めてからやたら「天然キャラ」みたいなの出してきやがって、

「リツイートの仕方がイマイチわかりませんw」

とか呟いててマジで頭おかしくなりました。なに草生え散らかしててくれてんだよ。お前にだけは絶対w使ってほしくなかったんだよ…教えたの誰だクソが…

リツゥゥイィィートの、仕方が、わからない??なんだその超嘘?しかもそれに対してファンがまた「◯◯さん、かわいすぎる😍」みたいなアホリプライ送ってしかもそれに対してボーカルが「いいね!」したりして地獄かよ?かわいいと思われることを良しとしてんじゃねぇよ。

 

そういうのじゃなかっただろ…?くだらねぇ馴れ合いは死、ファンは愚者、ライブのチケット代わりに家族恋人を生贄に捧げる、みたいなコンセプトでやってましたよね?

どれだけCD売れなかろうが客席に向かって、

 

「売れる音楽なんざゴミィィィーーーーー!!ヒャッッハァーーーーーーーッッ!!」

 

って叫んでたじゃねぇかよ…それが

 

「9月18日に10枚目のミニアルバム出ます!本当に色んな人に届いてほしい自信作!!宜しくお願いしま〜〜す!!! #拡散希望」

 

お…俺の神は…?俺の…教祖は…?

 

なぁ…これからどういう顔してライブでドラムに謎の液体ぶっかてステージから突き落としてるアンタを見りゃいいだよ…?

ツイート読んでからアンタの曲なに聴いててもずっと「ああ…普段はただの45のオッサンなんだよな…」って頭の片隅にずっと引っかってるんだよ…たのむ…もっと夢を見させてくれよ…幸せな嘘を…

漫画のせいでスポーツ見れなくなった

漫画のせいでスポーツ見られなくなりました。誰か助けて。

小・中・高とサッカーやってたんですけど、キッカケは漫画『キャプテン翼』で。

サッカーどころかスポーツというものを「長ぇ」って理由でロクに見てこなかったので、スポーツの基準はすべて「漫画」。プロスポーツ選手にもなれば全員「人外」で、シュート打てばゴールネット突き破り、野球ボール投げれば土埃で球が消え、テニスボールで人が吹っ飛ぶ。って小学生の頃マジで思ってました。

「いつかはゴールネットを突き破るんだ」

ってめちゃめちゃ練習がんばってた。『テニスの王子様』にガッツリ影響されて両手両足に重りを着けて何日も生活したこともあった。アダ名は「囚人」でした、あざっした。

そんな毎日を送っていたある日、たまたまやってたサッカー日本代表の試合を見て口あんぐり。

「え?プロ普通じゃね?」

みんな超普通なんですよ、シュートでゴールネット突き破ることもなければ、ディフェンダーの足をジャンプ台にして空高く飛び上がることもない。普通にパス出して普通にドリブルして普通にセンタリング上げて普通にシュート打ってる。それが普通に速くて上手い。

しかもサッカーって実際やってみたらわかるんですけど、ある程度レベル上がってくると超ムズい。派手なゴールシーンの裏に何十、何百って駆け引きあってマジでムズい、ものっそい頭使う。誰だよバカでもできるっつったの。こんなんほぼ将棋じゃねぇか。

しかもテレビで放送してるサッカーって「鳥」目線で、文字どおり上から見てるから誰でもアイツがいまフリーだ、とか、なんでそこにパス出さないんだよ、とか好き勝手言えるんですけど、実際の目線は「地」ですから、周りなんて基本見えるわけねぇし。ヘタにボールなんて持っちゃうと、あいつらマジで親のカタキ見つけたみてぇな顔してボール奪いにきやがるし、同世代のガキでも怖いのにタトゥー入ったゴリゴリの外人が鬼のようなスピードで突っ込んでくるのとか絶対ションベンちびるじゃないですか、それなのに、あいつら当然かのようにすっぱすぱパス通すんですよ。

もう見てらんなかった、期待してたすごさと全然違ってゲロ吐いた。

 

そして気づく、「あれ?努力の方向性、間違ってね俺?」って。サッカーのボールでゴールネット突き破れるわけねぇじゃねぇかと。だってあのネット想像してた何倍もガッチガチなんですよ、ハサミ使っても簡単には切れないくらいに頑丈。そんなん革製のサッカーボールなんかで突き破れるわけない。ゴールネットひもQでできてるってんなら話は別ですけど。

しかもシュート力ってそりゃあったらあっただけ良いんですけど、そのシュートに行くまでの「過程」が一番大事で、ただ強いシュート打てりゃいいってわけじゃないし、逆に言えばゴールに入りさえすりゃシュート力なんていらないんですよね。しかも試合の中だとそうそう最高の体勢でシュート打てるシーンなんざない。毎日シュート練だけ頑張ってきた俺、それに気づくのに6年かかりました。おつかれっした。そもそもポジションがサイドバックでシュート打つ機会が全然なかった。

 

あと、両手両足の重り。

2週間後に外してみたら最初はカラダめちゃくちゃ軽くて本当に背中に羽生えてんじゃねぇかってくらいにフワッフワなんですよ。リアルKinKi Kids。で、試しに100メートル走測ってみました。当時12歳。重り付ける前はタイム8秒前半、

 

ダダダダダダダダダッッッ!

「す、すげぇ…自分の足じゃないみたいだ…」

ピッ!

9秒01!

 

許斐この野郎。

 

てなこともあって結局サッカーは諦めたんですけど、未だに創作と現実のギャップっていうのか、頭ではわかってるんだけど、どっかで派手な必殺技みたいなのを期待してる自分がいて、大人になった今でもマトモにスポーツ見れない。

野球見ても、みんな普通のめちゃめちゃ曲がるカーブとかフォーク投げてそれをなんでもない顔して打つじゃないですか。誰も「消える魔球」とか投げないしクルクル回転しながらボール打たない。テニスだって誰も五感奪われてる様子ないですし、自分の足軸にして一歩も動かずにボール返さない、人も飛ばない。煙とか出ないし。オーラ見えないし。やっぱ普通じゃねぇかと。普通にすごいだけじゃねぇかと。読んでた話と違う。

 

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あと、これ。当時の監督に聞いたら

「うん、普通に反則」

だそうです。なにが「タイ」だよいい加減にしろ。

 

親戚のガキ、ウザすぎて地獄

今年で小3になる親戚のガキがいんだけど、マジでウザすぎて地獄なんですけど。

先日、親戚の葬式で集まった時もなにかっつーと側に寄ってきやがって、気づいたらどこにでもくっついてくんの。陰毛かお前は。

「おじちゃん!久しぶり!」

「おじちゃんじゃねぇ、お兄ちゃんな」

ってのが俺とガキのお決まりのくだりみたくなってんだけど、もういいっつーの、とっくに飽きてんだよこっちは。1回ハマるとなげぇんだよガキって生き物は。つーかまた背ぇ伸びたな、どうでもいいけど。

弁当の唐揚げ1個くれてやっただけで「ありがとうおじちゃん!」つってホッピングやってんのかってくらいに飛び跳ねて喜びやがって周りの親戚ニコニコしてんじゃねぇかよ勘弁しろや。『おじちゃん』じゃなくて『お兄ちゃん』な。

葬式中もうるっせぇのなんのって。母親の隣じゃなくて俺の隣に座ってきやがんの、母親も「コラ迷惑でしょ!こっち来なさい!」っつってんだけどガキは「ヤダ!おじちゃんの隣がいい!」ってオイオイ、ワガママ垂れんのもいい加減にしとけよ。…まぁ別に誰が座ろうがいいけどよ。大丈夫ですよお母さん。

どうでもいいけど、とりあえず静かにしとけよ。お前にはまだわかんないかもしれないけど一応悲しい場なんだからよ、いや俺も誰なんだかよく知らない人だけど。オイ、やめろコラ、坊さん見て「おじちゃん、なんであの人ハゲてんの?」じゃねぇんだよ。二人で笑いこらえるのめちゃくちゃキツかったっつーの。もっかい言うけど『お兄ちゃん』な。アメ舐めとけアメ。うめぇぞヴェルタースオリジナル。 特別な存在。

焼き場ついたら焼き上がりまで1時間くらいかかるっていうから売店行こうと思ったら案の定ついてきやがって、仕方ねぇからガキにオレンジジュース課金してやったよ。130円も溶かしたわ畜生が。そしたら天使みてぇな笑顔で

「おじちゃん大好き!」

って、はぁ…ガキんちょガチャSSRじゃねぇかよ。んだよ…もう一杯ジュース飲むか?…あぁ?お菓子食いたいだ?甘えてんじゃねぇよ、ったく…あんまり金ねぇからFranショコラでガマンしとけよ。だから『お兄ちゃん』だって言ってんだろうが。殺すぞ。将来バチェラー出ろお前は。

 

んで、もろもろ終わって「じゃあまたな○○」って言ったらなんか涙目になりながらガキが

「…次いつ会えるかな?」

って言ってくんの。カーーーッ!ウッゼェ〜〜〜〜〜…。なんか太陽がやけに染みんですけど。うわっ…眩しくて目からなんか出てきたわ…クソが。うっせ〜な…おっお盆に会えるわお盆に。そしたら、

 

「やった!またね…『お兄ちゃん』」

 

つって………こんんの…ク…クソガキ……5千円やるからなんか買えよ…。

カゼ、ひくなよ…。

 

キスの中で『スパイダーマン』の上下逆さでマスク下半分だけ出してするアレが最高のキス

この世のあらゆる「キス」において映画『スパイダーマン(2002)』の上下逆さでマスク下半分出してするアレが最高のキス。

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映画『スパイダーマン』

主人公のピーター・パーカーは元々なにをやってもうまくいかない超冴えない大学生。そんな中で唯一(と言っていいほど)ピーターに優しくしてくれたMJ(メリー・ジェーン)。ピーターはそんなMJのことが小さい頃からずっと大好きで、聞こえてないのに遠くから、

 

「やあMJ…。MJ、君がどう思ってるか知らないが…僕たち6歳からお隣同士だ、だから…たまには一緒に遊びにでも行かない?そろそろお互いのこと知り合おうよどう?」

 

なんてつぶやいたりしてて、ゲロ出そうになるくらいの童貞丸出し男だったんですが、ピーターがクモの力を得てスパイダーマンとしての活動を始めることでMJとの関係は急接近。

そしてある雨の日、暴漢に襲われそうになったMJをピーターが助ける。顔を見られそうになったピーターはすぐその場を去ろうとするが「待って!」そう引き止められ、マスクを被り空中にぶら下がった状態でMJの前に現れ、

 

MJ「トラブルが得意だね」

ピーター「救うのがお得意ね」

MJ「ストーカーのヒーロー?」

ピーター「そばにいた」

MJ「あなたってステキ」

ピーター「嫌いな人もいる」

MJ「ステキよ」

ピーター「うれしいね」

MJ「お礼をしたいわ…」

 

マスクを頭から外そうとするMJ

 

MJ「まって…」

 

マスクを下半分だけ外すMJ

 

ズブ濡れの二人

 

ムチュ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

最後にアゴにキスしながらマスク被せるの考えた奴誰だよ。俺デミー賞受賞おめでとうございます。奢るから酒飲み行きましょうマジで。

このシーンにおける超大事なポイントはピーターはあくまで「スパイダーマンとして」助けてるってとこで、紆余曲折あってピーターは自分の正体を隠してて、当然MJもスパイダーマンがピーターだってこと知らないんですよ。

だから、このキスは互いの関係が「対等」じゃない。ピーターは「焦がれていた初恋の相手」と、MJは「顔も名前も知らない憧れのヒーロー」と。そう、二人の想いは通じ合ってるようで通じ合ってない。上から見ると線と線が交わってるように見えてるけど、横から見ると実は高さの違う線が2本あるだけ。しかも数分前までピーターとMJは会ってたっていう。俺を切なさで殺す気か…?

 

それで、俺がこれ初めて見たのが高校生の時だったんですけど、もう尋常じゃないくらい興奮しまして。当時初めてできた彼女がいて、普通のキスすらまだなのに「頼む!スパイダーマンのキスさせてくれ!」つって土下座しまして。

それで、雨の日の真夜中の公園でマスクを頭から半分だけかぶり鉄棒に足からぶら下がった状態の俺にキスをしてもらおうとしたんですけど、俺の口と彼女の口の高さがどうしても合わず悪戦苦闘すること数分、頭に血が上りすぎてそのまま白目剥いて気絶しました。クモの真似してんのにカニみてえにブクブク泡吹いて。

 

その後、病院に搬送された男は意識を取り戻した後

 

「君だけのスパイダーマンになりたかった」

 

などと意味不明な供述をしており

 

俺にとってはサッカーよりも『花のち晴れ』の愛莉が日本代表

ドラマ『花のち晴れ』の愛莉こと今田美桜が最強。俺にとってはサッカー西野ジャパンよりも愛莉が日本代表です。

知らん人に愛莉を極めて簡単に説明すると、

「腕立てしてる男の背中に乗って見下してくるツインテール美少女」

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ハイ、最強。ジャンプ土曜日に出す本屋くらい最強。フードドリンク持込みできるカラオケ屋くらい最強。「ハンパない」の言葉が大迫以上に似合うのが愛莉。マジでサッカー日本代表は腕立てするときは常に愛莉乗せろ。平愛梨じゃねぇぞ、真矢愛莉だぞ。あえて乗せろ。人生とはあえての連続。それだけで恋愛ワールドカップ優勝確実です。愛莉ジャパンここに爆誕。シャカブゥン着火マイクロフォンジャストライドオンフロウ(ヘッ!!!!!)※ワールドカップ2002年テーマソングDragon Ash『fantasista』より引用

『花のち晴れ』の1話を観て「こんなん花男じゃねぇ」「キャストしょぼ」つって切った奴らは今ごろ吠え面かいていることだろうな。ダイヤモンドの原石が目の前にあるのにむざむざと素通りしたバカヤロー共め。木を見て森を見ず、森を見て木を見ずとはまさにこのこと。そもそも『花のち晴れ』は単なる「花より男子の続編」じゃねぇ。そして単なる「恋愛ドラマ」でもねぇ。これは「恋愛」を通して若者が成長していく「青春群像劇」、そしてその中で最も成長したのが愛莉、すなわちこの物語の主人公は愛莉、というわけだ。

モチ以上に絵に描いたような「地味な女主人公の恋のライバルとして登場して最終的に一番の親友になるツインテールの性悪美少女キャラ」の愛莉、彼女は『花のち晴れ』メンバーで唯一「失恋」というものを経験し、その上できっぱりと身を引いている。唯一、自分の足で一歩踏み出してる。

『花のち晴れ』の挿入歌でもある宇多田ヒカル『初恋』の歌詞にこんな一文がある。

言葉一つで傷つくような

ヤワな私を捧げたい今 

二度と訪れない季節が

終わりを告げようとしていた

不器用に

これを愛莉のための一文と言わずなんと言うのでしょう。こうなってくると、宇多田ヒカルの書く全ての歌詞が愛莉のためにあるのではないかとすら思ってくる。『ぼくはくま』の「ライバルはエビフライ」ですら愛莉の心の機微を表してるんじゃねぇかと。

想い人・晴の側に一番近くにいたはずなのに、ずっと好きだったのに、そう、紛れもない「初恋」を、急に現れた地味な貧乏人にかっさらわれたかと思えばポッと出のモデルかぶれのイタい女にまで先越されてもなお、晴の、彼女たちの幸せを願い続けて最終的に

「もうなんでこうなっちゃうのよ…もう嫌…愛莉が好きな人たちが苦しむくらいなら恋愛なんて世界から消滅すればいいのよ…」

つって泣く女。一番辛いのは音でも晴でも天馬でもメグリンでもねぇ、愛莉なのに。それなのに自分じゃなく友達のために、大切な人のために涙を流せる女。敵は人じゃない「恋愛」という概念だと。愛莉曰く「恋を憎んで人を憎まず」ってな。マジ孔子、いやマジ天使。背中に乗せたい。

 

音楽界のダチョウ倶楽部、ポルノグラフィティ『ブレス』感想


ポルノグラフィティ 『ブレス』(Short Ver.)

 

 ダチョウ倶楽部の熱湯コントで

上島「押すなよ!!絶対押すなよ!!」

肥後・寺門「…」

上島「いいか!?絶対押すなよ!!」

肥後・寺門「…」

上島「いや押せよ!!」

って叫んで勝手に自分で落ちる、みたいなくだりあるんですけど、それが「劇場版ポケットモンスター みんなの物語」主題歌ポルノグラフィティの『ブレス』なんだと思いました。

ポルノグラフィティの良さって「ノリノリのメロディにナヨナヨな歌詞をゴリゴリに力入った声で歌う」ってところにあると思ってて、以前『ジョバイロ』がリリースされた時のなんかの雑誌インタビューで「新藤晴一さんの書く歌詞は難解なものが多い印象ですがボーカルとしてどうですか?」みたいなことを聞かれてそれに対して岡野昭仁が

「えっ?難解ですかね?思ったことないですけど」

とか答えてて「な、なに言っちゃってるの??岡野くん??」って爆笑したんですけど、このアンバランスさこそがポルノグラフィティ、メロディも歌詞も声もある意味全部が独立してるからこそ、ポップなメロディに新藤晴一の書く小難しい捻くれた歌詞を岡野昭仁がフラットにまっすぐ歌うからこそ、逆にその全てがスッと入ってくる。

『ブレス』もメロディは底抜けに明るくて、一見するとワンフレーズワンフレーズは齢ひとケタ代にもわかるような易しくて優しい言葉使ってるのに、節々に感じるキツめの毒。無理矢理ポケモンで言うとラッキーがどくどく使ってくる、みたいな。顔かわいいのにやってること船越英一郎のドラマの犯人のそれ。

一発目のフレーズから

「ポジティブな言葉で溢れているヒットチャート 頼んでもないのにやたら背中を押す」 

ってバチバチ喧嘩売ってる。いやヒットチャートの常連がそれ言うのかよ。

いわゆるよくあるメッセージソングが「さぁ 未来は明るい!明日も全力で行こう!」とか「君が笑えば世界も笑うよ!辛い時こそ笑おう!」てなことを言いたがるのに、ブレスは終始「お前はお前でいいんじゃね?知らんけど」「未来なんて生き物じゃねぇんだから逃げねぇから なんもしないとあっちから来ることもないけどな」って言ってくれるし、フラフラで疲れて立ち上がれないときに「ガンバレ!立ち上がれよ!」って喝入れるんじゃなくて、「先長いんだし休みゃあいいじゃん 『全員死ね!』って言いながら浴びるほど酒飲んで女抱きゃいいじゃん」ってハナクソほじくりながら言ってくれる。この距離の取り方、この曲を評して『応援歌』って言う人もいるんですけど、よくよく歌詞読むと別に応援してないっていう罠。

「やたら背中押すヒットチャートウザい」

そんなネガティブ全肯定のポジティブ全否定の歌詞を、乱暴な言い方すればニート丸出しの歌詞を、太陽みたいな声の男がやたらハキハキ歌う、するとどうなるか。

 

 

いやガッツリ背中押されてんじゃねえか。なに聴いてたんだよ。

 

ポルノ「背中押してくるポジティブソングうぜぇ」

「わかる」

ポルノ「今のままでもいいだろうが」

「わかるわかる」

ポルノ「ヒットチャートに自分重ねるんじゃねえよ」

「わかるわかるわかる」

 

ってブンブン首振ってたのに、最終的には背中押されてるし、変わんなきゃって思うし、歌詞に自分重ねてる。そう、人の背中押したいときって押す必要はない。受け入れて、認めて、そっと抱きしめてあげる、それだけで勝手に自分の手で自分の背中押すんですよ。ポルノにとって「押さない」は「押す」なんですよ。「ガンバレ」って歌わないことがなによりの「ガンバレ」になってる。マジで思う壺。いつの間にか新藤晴一の、岡野昭仁の、ポルノグラフィティの手のひらの上でクルクル回ってる。

でも俺はずっとその上で踊ってたいって思いました。ぬるい熱湯風呂でバシャバシャやってる上島竜兵みたいに。