仕事上、印刷物やWebサイトなんかを作る機会が最近多いのだが、そのため職場と自宅のパソコンに有料フォント「モリサワパスポート」を導入した。それからというもの、日常の何気ないフォントにも自分なりのこだわりを持つようになってしまった。雑誌や街の看板まで文字を見るというよりはフォントのフォルムを先に意識してしまう体になってしまったのだ。こういう症状を「フォント症候群」というらしい。
そんな「フォント症候群」の私が選んだ好きな日本語フォントをベスト20のランキング形式で紹介します。
ランキング選考フォントは次のとおり
・Windows標準搭載フォント
・Mac OS標準搭載フォント
・MORISAWA PASSPORT
・Adobe Fonts
20位 小塚ゴシック M
非常に全体のバランスが良く、特に上の文字で言うと「な」の「`」の位置が全盛期の中山雅史のポジショニングを彷彿とさせる。
19位 游明朝体 M
優等生といった印象を受けるフォント。「の」に腰掛けて眠りたい。
18位 じゅん 34
見るもの全てを優しい気持ちにさせる、それが「じゅん」暖かい毛布に包まれているようなフォント。
17位 UDタイポス510R
突き放されているような印象を受けると同時に見守られているような感覚、まさに父親のようなフォント。
16位 タカリズム R
砂漠に咲く一輪の花のような孤高の存在感がある「タカリズム」読ませる気があるのかないのかわからないその佇まいは王者の風格。
15位 ナウ GM
普段は無表情で何を考えているかわからない。でも、ふとした時の笑顔がとても素敵だと思う。
14位 丸フォーク M
字面以上に何かを語りかけてくるような、満点の星空の下が似合うフォント。
13位 ヒラギノUD明朝 W4
真実に目を向けようとするとき、ただ目を閉じればいい。見えなくても見えるものがある。そんなことを気づかせてくれる。
12位 はるひ学園 L
恐らくクラスに「はるひ学園」がいたら気になる存在だっただろう。危なっかしくて放っておけないような、そんなフォント。「関」が顔に見える。
11位 サンセリフ B
「剛健」そんな言葉が似合う「サンセリフ」もしもこれが野球チームの打順であるのならば間違いなく「4番」に座っているのは彼だろう。
10位 モアリア R
複雑なステップを刻む踊り子のような生き様を持つフォント。明日など見ない、私は今を生きる...命の灯火が聞こえてくる。
9位 ゴシックMB101 R
自分を主張しすぎるでもなく、泣きたい夜にそっとそこに居てくれる。
8位 トンネル Tightline
長いトンネルを抜けるとそこは...一筋の光が差し込むフォント。
7位 MS明朝
どんなに外で浮気をしようと家で夕飯の支度をして何も言わずに待っていてくれている...。そんなフォント。
6位 ヒラギノ角ゴ W3
抜群の安定感で打席を任せられる天才...そうまさに鈴木一郎のようなフォント。
5位 Ro本明朝 M
「そんなの関係ねえ!」「は、はい...」そんなふうに思わず返事してしまいそうな格式の高さを伺わせるフォント。
4位 UD新ゴ R
風、水、木、それらに共通して言えることは「そこにあるのがあたりまえ」ということ。新ゴもそんな領域まで達しているのだろう。フォント界の自然。
3位 中ゴシックBBB
何気ない1日が最高の幸せ。そんなことを気づかせてくれている。
2位 黎ミン R
「日本に生まれて良かった」「日本語を使えて良かった」この文字に触れる度、そう思う自分がいる。
1位 リュウミン R-KL
繰り返される生命...はるか遠い記憶の片隅にこの文字はいた。そしてまた、物語は続いてゆく。大分麦焼酎二階堂。
皆さんのお気に入りのフォントが見つかれば幸いです。