四半世紀生きてきて、常々疑問に思っている事がある。それは「大便の最後の1回を拭くのか拭かないのか問題」だ。排泄行為というのは人間が生きていく上で欠かすことのできないものであり、トイレットペーパーというものはそんな人間の哀しき宿命に抗うために発明された文明の利器である。
それまで人間は排泄行為を行った後、草や木で尻を拭いてきた。そのため古代人の「痔」率は優に95%を超えたと言われている。※NPO法人日本痔撲滅協会調べ
その後、5世紀後半から日本にも「紙」が伝来し始め、それからというもの「紙」は人間の排泄行為において無くてはならないものとなった。
そののち、海外から「トイレットペーパー」が日本に流通するわけだが私はこの「トイレットペーパー」を最後の1回を拭いていいものか拭かずにそのままにしておいたほうがいいものかということについてとても悩んでいる。四半世紀も毎日大便をしていると、その日の体調の変化によって、このくらいの回数を拭けば尻の穴に便が付着しないだろうということがわかる能力が身についた。しかし、いつも最後の1回になると、仮に尻に便が付着していない場合、便が付着していないのに尻を拭くという「尻にも経済的にも優しくない」行為をすることとなる。仮に1日80センチを無駄にした場合。それを毎日続けることで無駄にするトイレットーペーパーの長さは80センチ×365で29200センチすなわち292メートルものトイレットーペーパーを無駄にしていることになるのである。トイレットペーパー1ロールの長さが平均で60メートルであると仮定した場合、約5ロールものトイレットペーパーを無駄にしていることになる。
私はこのことを毎回排泄行為のたび自問自答する。先にも説明したように「尻と経済」のことを第一に考えるのであれば、「最後の1回」は「拭かない」にこしたことはない。しかし、最後の1回を拭かずにパンツを着衣した時、仮に「付着」していた場合の結果は言わずもがなである。「便」というものは誰もが目にする最も身近な存在であるにもかかわらず、誰もが不快感を露わにする存在でもある。そのリスクを考えると「大便の最後の1回を拭くのか拭かないのか問題」は拭いたほうがいいという結論になるが、前述した尻的経済的リスクを考慮すると素直にウンとは言えない...。
こうしてまた私の「大便の最後の1回を拭くのか拭かないのか問題」への自問自答は続いてゆくんだなぁ。みつを