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ミクスチャーブログ

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ドラマ『わたしを離さないで』感想

カズオ・イシグロ原作の金曜ドラマ『わたしを離さないで』を放送されてる3話まで観たんですけど、色々と観続けるのには乗り越えなければならないハードルがあります。

まず第一にドラマ中に出演者のCMやりすぎ問題です。この『わたしを離さないで』というドラマは、ある運命を背負ってしまった若者たちの非常に重く暗いテーマのドラマであるにも関わらず、合間合間に流れるCMはとても明るい内容のものが多いのです。

例えば主人公の綾瀬はるかが「私の世にも惨めな日々が始まったのだった...」と絶望に打ちひしがれた顔でセリフを言い放ったあとに「柔軟剤以上香水未満レノアハピネス♡」とウインクをしながら満点の笑顔で微笑む綾瀬はるかが眼前に飛び込んでくるのです。いくらドラマの主演が出演しているCMとはいえ毎回毎回のこの落差にフットボールアワー後藤じゃなくても耳がキーンとなります。

 

それだけならまだしも、物語のキーパーソンとして施設の教員役を務める伊藤歩も理想と現実のギャップにどんどんと顔が死んでいくシーンを延々と流した後に滅茶苦茶可愛い声で「オー、わがマウントレーニアよ♡」とはしゃぐ。おい、さっきまでゲロ泣きしてなかった?

 

だからこれを回避するためにはリアルタイム視聴は泣く泣く諦めて、録画でCMをジャンプしながら観ることをおすすめするのですが、まだ越えなければならないハードルは残されているのです。

それは過去編と現在編のギャップなんですけど、よくもまぁここまでそっくりな子役集めたなっていうくらい過去と現在にさほど違和感がないのですが、ただ一人だけ違和感アリアリのクソミスキャストが紛れ込んでいました。お前だよハーフ。どうにもならない登場人物達の現実の中で終始、達観してクールビューティを気取っているハーフの女がいるのですが、幼少期から青年期にかけて「どうしたなにがあった」っていうくらい日本語がド下手になってるやんけ。なんであんなに日本語スラスラ喋ってたのに成長してちょっとカタコトになってんだよ。あの環境でそれはありえないだろっていうのが、どうしても頭にこびりついてあのハーフが出てくるシーンがいまいちのめり込めない。そして逆にアジアン馬場園のそのまま感よ。絶対どっかで血の繋がりあるだろっていうくらいの違和感の無さ。そこのレベルは各々統一しておいてくれよっていうのが正直なところです。

ドラマの内容自体は先ほどにも述べたようにまるで救いのない話で一話観るごとに頬がこけるくらい疲れる。でも力を入れてるだけあって面白いのはやっぱり面白い。ただ、綾瀬はるか然り、水川あさみ然り、普段のイメージとはちょっと離れたキャラクターを演じていてそれはそれで新鮮な気持ちで観ている一方で、あれなら配役逆の方が合ってたような気もする。そして三浦春馬は、難病で指一本動かせなくなる役とか半人間半巨人役とか、妄想にかられて頭おかしくなる役とか、今回もそうだけど一時は少女漫画実写の主人公やるくらいの正統派二枚目俳優だったのにいつからこんなクセ強い役ばっかやる俳優になってるのすごい。俳優すごい。