昨日、『好きか嫌いか言う時間』という世の中の色々な問題を坂上忍を始めとする芸能人と一般人が討論をするというテレビ番組がやっていた。
その中の「男女平等」についてのテーマで、ブラックマヨネーズの吉田が別番組で「料理なんてものは女の仕事」って発言したことで炎上したという話題が出てて、それはまぁキレる人がいるのもわかるし、この「料理なんてものは女の仕事」が面白いかつまらないか、差別か差別じゃないかは前後の流れがあっての発言でそこだけ切り取ってツッコむのは野暮だから置いておくとして、引っかかったのはブラマヨ吉田が「女性」じゃなく「女」って呼ぶところ。
吉田自身は「女って言ったほうがおもろいタイミングでしか女って言ってない」「あえて強すぎる発言をする時は女と言う技というか…」「自分の発言は間違ってないと思ってる」みたいな発言をしてて「こいつ馬鹿だなぁ〜」と思いながらも俺はこの人のそういう偏見コンプレックス丸出し剣で戦ってる芸風は嫌いじゃないのでゲラゲラ笑いながら観てたのだけど、その流れの中で吉田は「女性も男って言うときあるやろ」「平等っていうんだったらそこも平等で言ってくれないと困る」的なことも言ってて、まぁそりゃそうだろう、平等平等って言ってる奴に限って自分が気に入らないことに対してはてめぇを棚に上げて女性性を尊重するのもそりゃ筋が違うって思う男がいてもおかしくはない、逆も然り。男に下に見られたくない女ってのは裏を返せば男を下に見てるってことでもある。多分「女」って日常的に使う男と「女性」と呼ばせたい女はたぶん一生平行線で交わることは無いんだろうと思った。
また「男が女に対するセクハラ」についての議題で、厚労省のマニュアルの中で「女を職場で『○○ちゃん』って呼ぶのがセクハラになる」ということもやっていて、「自分はちゃん付けで呼ばれたくない」「私は逆に上司のおじさんにセクハラされるように仕掛ける」「僕は後輩に告白したら退職に追い込まれた」とかグダグタと意見を交わしてはいるんだけど、結局はキモいおっさんが「○○ちゃん」と呼べばセクハラで福山雅治が「○○ちゃん」と呼べば耳福なんだよなぁ、となった。だったら下に合わせてセクハラのラインを設定してやったほうが余計な揉め事が無くなるから良いっていうマニュアルの方針もわかるけど、それが本当に「男女平等」なのかって考えると難しい。じゃあそれは女尊男卑にならねぇのか、と。
個人的には平等なんだったら、節度と相手との関係性があるのは大前提としてお互い好きにやればいい、とは思う。そこの微妙なラインがわからない人間に対しては男とか女とか抜きにしてそのつど断罪していったらいい。とりあえず俺は「○○女史」と呼ぶ奴はダントツでキモいと思う。
なにはともあれ難しいよなぁ、こういうジェンダー観は。ちゃんと考えていかないといけんよなぁ。としみじみ思っていたら次のブロックで
『美女VSブス!見た目で得した女、損した女』
が始まってソファーから転がり落ちました。いやお前それ女性差別で言ったら完全にアウトだろ。田嶋陽子大先生が怒り狂うぞ…