ドラマ『カルテット』5話の感想。
家森「いや、今日ずっと疑問に思ってたんですけど、衣装も邪魔になる部分あるし、ボーイングも振り付けみたいであれじゃベストな演奏できないし」
アシスタント「あー、でもこういうテーマだし、みんなお客様にキュンキュンしていただくために頑張ってるんで」
別府「それはわかるんですけど」
アシスタント「てゆうか、仕事だし」
4人「…」
富美加ちゃん…。
にしても来杉有朱、まっことおそろしい女だ。
このドラマにおける異物感やばい。シマウマの群れにライオン、戦国時代に戦車、メタルバンドのフェスにさだまさし来ちゃったみたいな、この役、当初は脚本に存在しないはずだったのに吉岡里帆キャスティングするために無理矢理ねじ込んだんじゃねえのかと疑ってしまうような気持ち悪さ。
「ハローグッバイな子」こと来杉有朱はとんでもねえサイコ女だったのだ。なにが怖いって、ドラマももう折り返し、6話に差し掛かってるというのに彼女のバックボーンが全然見えてこないところが恐ろしい。彼女自身や彼女の妹から「アキバで地下アイドル」「あだ名は淀君」「クラス学級崩壊」と語られてはいるものの、どれもフワフワとしていてまるで現実味がない。彼女がいつからこうなってしまったのか、過去の出来事がそうさせているか、それとも生まれつきなのか、「来杉有朱」という人間がまったく見えてこない。たぶん彼女を叩き割っても何もない、空っぽなんだろう。
そんな、本来ならでんでんがやってたはずの役柄を演じる吉岡里帆という女優、『ダウンタウンなう』で浜田雅功が彼女を表す一文字として「変」(変化の変)と称されたとおり、いきなりトップスピードに入る演技のアクセルの踏み方がえげつない。松たか子、満島ひかりという大女優に一歩も引かない糞度胸たるやTVタックルの田嶋陽子を彷彿とさせる。
一旦、CMです。
会話をボイスレコーダーで盗聴していたことがバレ、分が悪くなると見るや否や、「巻さんのご主人のお母さんに頼まれたんです、あの人おかしいんですよ、巻さんがご主人殺したって言うんですよ(中略)私たちは巻さんの味方ですから」と、いともあっさりとすずめがずっと言えずに隠してきたことを言い、つらつらと薄っぺらいセリフを吐く有朱。まさに息をするように嘘をつける女。いや、嘘を嘘とも思っていないのか。公式サイトでは彼女のことを「小悪魔店員」と称していたけど、俺に言わせれば生ぬるい、あれは上級悪魔だ、呪われし鬼の子だ。村からつまはじきにされるタイプの、真っ先に八岐大蛇に生け贄にされるタイプの女だ。
いらねえ服を押しつける、わざわざボイスレコーダーをすずめ(満島ひかり)に見せつけるように再生ボタンを押す、すずめが「聞き出すみたいなことするから!」のあとの「は?てめえもだろ」の目、巻に「例えばすずめちゃんなんて嘘が全然ない人だし…」と言われたときのすずめを見る「ねえ?いまどんな気持ち?ねえねえ?どんな気持ち?」の顔、『すずめ』の前で「わたし鳥肉好きじゃないんです」、「ほら!巻さんも嘘つき!」とねこだまし、「大好き大好き大好き大好き大好き大好き、殺したいって!」の顔かわいい、ボイスレコーダー聴かれたときの「やっべ」の顔からの口八丁、その他もろもろ、たまらん!クドカン?あ、いや僕は間に合ってます。
「私はスボン履いてればノーパンでいいと思います」
のセリフに倣い、この記事はノーパンで書いてます。よし、殺してくれ、毒で。