『すみっコぐらし』にハマり狂ってしまった。
どれだけハマってるかというとキャラブック即ポチしたくらいハマってるんですが。
しろくま…寒がりで人見知り。いつも遠くを見つめるような目をしている
ぺんぎん?…自分に自信がなく、自分がぺんぎんなのかどうかわからない。いつも自分を探している。めったに口角が上がらない
とんかつ…とんかつのはしっこの部分。油っぽいから残されてしまった。食べられることを望んでいる
えびふらいのしっぽ…かたいから残されてしまった。食べられることを望んでいる。とんかつとは仲良し
ねこ…恥ずかしがりやで気が弱い。いつも気をつかっている
とかげ…恐竜の生き残りだが、捕まってしまうのでとかげのふりをしている
ふろしき…しろくまのにもつ。無表情
ざっそう…いつもにっこり笑顔のポジティブなくさ。雑草のくせにお花屋さんでブーケにしてもらうことを夢見ている
たぴおか…ミルクティーだけ飲まれて残されてしまった余りもの
ほこり…いつもへらへらした顔をしているのうてんきなゴミ
にせつむり…かたつむりではなく殻を被ったなめくじ。とかげと仲良し
キャラの見た目のユルさと、それに付随するキャラ設定が絶妙中の絶妙。寒さに弱い人見知りのしろくまに、自信がない笑顔がヘタクソなぺんぎん、シャイで気が弱いねこ、自分を偽ってるとかげに、へらへらしたゴミ…どいつもこいつも不格好で不完全…そう…言ってしまえば、こいつらは社会の「つまはじきもの」、物語の中心になれない存在。そう、『すみっコぐらし』とはクラスの5軍。教室の隅でコソコソ昨日の深夜ラジオとかアニメの最新話の話で盛り上がってるあの連中。すなわち俺ら。これは俺らの物語。ドラクエ以上のユアストーリー。
でもそれで良かった。気の合う仲間とほのぼの、のんびり、好きなことだけして暮せばそれで良かった…しかし、そんな俺たちすみっコに訪れる突然の「試練」、それが
映画『すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』
ある日、ひょんなことから絵本の中に吸い込まれ、おとぎ話の世界に飛ばされてしまったすみっコ達。
「桃太郎」「マッチ売りの少女」「アラビアンナイト」「人魚姫」…バラバラになってしまったすみっコ達は色々な物語に介入していくんですが、この世界から抜け出すためのルールはひとつ、
「物語を終わらせること」
そう、物語を動かすためにすみっコ達は「主人公」を演じなければいけない。
ただでさえ寒がりのしろくまはマッチ売りの少女になって真冬にマッチを売らなければならない、気が弱いねこは桃太郎になって鬼退治をしなければならない…
そんななか、出会ったのが「ひよこ?」。ひよこ?は自分が何者なのか、自分がどこから来たのかまったくわからず、一人ぼっちでしょぼくれていた。そう、ひよこも「すみっコ」だった…
「ひよこのウチを探そう」
そう提案するぺんぎん?。お前ら、ひよこ?は俺たちと一緒だろ。だったらひよこのウチを探してやるのが仁義ってもんじゃねぇのかと他のすみっコに呼びかけるんですよ。放っておけねぇだろうがと。俺ら、今まで見捨てられてきただろうがと。俺らが助けねえで誰が助けんだよと。
元の世界に戻るため、ひよこ?のウチを探すため、物語を奔走するすみっコ達。
辛い、そりゃあ辛い。隅にいた連中が急に物語の中心にいかなきゃいけない…やりたくないことをしなきゃいけねぇんだから。怖いし、痛いし、苦しい。なんで…なんで好きなことだけしてちゃいけないんだよ…誰にも迷惑かけずただ楽しく生きたいだけなのに…陽キャが、世界が、社会がそんな偉いのかよ…って何度も挫けそうになる。
どうですか、俺らがいきなり文化祭で全校生徒の前で一人コントやれって言われたら?その場で死ぬじゃないですか。でもすみっコはがんばるんですよ。なぜなら自分だけのためじゃないから。ひよこ?のため、仲間のために、一生懸命、けなげに……
すみっコは基本喋らないんですが、あいだあいだで入る心の内を代弁するかのようなイノッチのナレがマジ仏…優しさの具現化…逆森田剛。逆ヒメアノ〜ル。
…そして、どうにか全ての物語を完結させることができたすみっコたち。しかし肝心のひよこ?のウチはどこにもない…すると、あるページに辿り着く
「白紙」
俺「は、白紙、、?ま、まさか……」
ザ… ザザ…
消えかかるひよこの身体
そう、ひよこ?はこの世界のどこにも「いない」存在
ひよこ?は白紙のページに書かれた「落書き」だった…
俺「え…?えっ…」
ひよこ?はどこにもいちゃいけない、、、存在……?
……お、俺は、、俺は
しろくま「いっしょにすみっこにくる?」
俺「しっ、、、しろくま………抱いて…」
…お前がどこの誰だって関係ない。もう俺たちは「仲間」だ…これからは頭のこれが「仲間の印」だ…
同じ花びらを頭につけるすみっコ達…
イノッチ「もうひとりじゃないね…」
俺「なかま…もう…ひとりじゃない……」
イノッチ「みんなで帰ろう!」
ページの切れ目から元の世界へ帰れることに気がついたすみっコ達。他のページのパーツを一生懸命かき集めて切れ目に届く「塔」を作り上げた…
イノッチ「そのむこうがすみッコ達の世界だよ!!!」
ひよこ?「この先が…外の世界…?」
そっと光に手をかざすひよこ?
…バイン
バイン、バイン、バイン
俺「えっ」
俺「えっ、えっえっえっえっ、えっ、ちょっ待っ」
イノッチ「それって…もしかして……」
…
回想シーン
お、おい
やめろ…涙腺を直接ギューってやるのをやめろ…
それを経ての「すべてが救われる」最高のラスト、全水分が吸い取られた。泣きすぎて死ぬかと思った。すみっコぐらし…ある意味デスノート
いや…ほんと俺のことはどうでもいいんで、もし俺が死んだら葬式でお経の代わりに『すみっコぐらし』流してください…だからイノッチ、良い保険紹介してくれ
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