今クールで一番おもしろいドラマぶっちぎりで『35歳の少女』だと思ってるんですが、最初に予想してた
「35歳の身体で目覚めてしまった心は10歳の少女が、その純粋さで家族や世間を変えていく」
というものだけにとどまらない、世にも奇妙な物語も裸足で逃げ出す摩訶不思議奇怪ドラマになりそうで、面白いと同時に怖くなってる。
柴咲コウ演じる主人公の望美は10歳のとき自転車事故で意識を失い、それから20年間後、身体は35歳、心は10歳という逆コナン状態で目を覚まし、20年前とは悪い意味で全てが変わってしまった世界を目の当たりにするが、望美は戸惑いながらも10歳の純粋な心を持ち続けたままこの世界を生き、様々な影響を与えていく…ってドラマだったんですが……
…物語が進むにつれ少し毛色が変わってくる。3話までは、いまの時代には珍しい純粋な少女の心を持った望美と触れ合うことで、母親の鈴木保奈美を始めとした家族や幼なじみの坂口健太郎の背負っていた業や呪いが少しずつ解かれていくという、どちらかといえば望美本人よりも「周り」への影響が大きい物語だったんですが、4話に入ってからは「望美自身の成長の異常な速さ」みたいな要素がプラスされて、望美の「心」が35歳のカラダに追いつかんとするばかりの超スピードで変わっていくんですね。
作中の時間にすると、望美が目覚めてから1ヶ月とか2ヶ月くらいしか経ってないはずなのに、4話の時点で望美はすでに小学生から中学生の心へと成長してる。友達に流されて悪いことしてみたり、なんか急に母親に反抗とかしだして、家族や世間に疑問を持ち始めて、演じてる柴咲コウの演技も明らかに「小学生の望美」から「中学生の望美」になってるんですよ…
おそろしいのは、そんな心の変化を完璧に演じ分けられる柴咲コウの演技力と表現力…加えて年齢をまったく感じさせないミステリアスな美しさと唯一無二の少女性を兼ね備えている…柴咲コウの他に「望美」という役を演じられる女優は日本には存在しないのでは?とさえ思ってしまう…
で…こっからがホラー要素なんですが、これ…このままのスピードで行っちゃったら『35歳』って要素は保たれたまま、5話〜6話で高校生〜大学生、7話〜8話で社会人という具合になっちゃいますよね…で、9話〜でドラマ時間で1年経たずして精神年齢が肉体年齢に追いつく…いや、それどころか…めちゃくちゃ危惧してるのが、
「これ…成長止まんないんじゃね……?」
ということ…このまま行ったら望美の精神は完全に肉体をブチ抜いて、40歳、50歳、60歳、70歳……ノンストップで進み続けちゃうんじゃないかと……
で…最終回では「35歳の少女」どころか「35歳の老婆」になり…今度は逆に望美の心の成長に肉体そのものが追いつかなくなり、ついにはオーバーヒート起こし、最終的に望美は、
死……
死んじゃうのでは……?
………みたいなことを考えまくってたら…俺の思考に肉体が追いつかずゲロ吐き散らかした…嫌だ…そんなの嫌だ……
…か…仮にそうなったらもう望美、いや柴咲コウのヒーローは坂口健太郎だけじゃ手に負えなくなってくる…けて……だれか助けて……
?「実に、面白い」
えっ…?アナタは…?
ふ、福山さん……!!
?「ぼくも手伝いますよ……」
そ…その声は……
吉岡さんまで……
?「沙絵〜〜〜〜〜!!!!萩尾沙絵〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
も…もしかして……
つ、妻夫木くん……!
?「国境線なんかァ、俺が消してやるよォ」
ま…まさか……
窪塚さん……!
?「俺も、まぜてくれよォ」
あ…あなたは……
オッ、小栗さん!!
?「なァ〜にやってんだよォオ」
えっ……?
織田さァん!!!!
?「ぶっちゃけ、俺、お前に何かあったら困るから」
え……ま…まさか……
※諸事情によりシルエット
?「僕を忘れてませんか?」
ハーゲン先輩………
……すげぇ…すげぇよ…みんな…コウのために……
良かったな…これでもう大丈夫だ…コウ…な…?
コウ「あたし、嬉しい……」
み…みんな……逃げてくれ………早く………