漫画とかで、謎の博士が期せずして生み出したバケモンがめちゃくちゃヤバい力持ってた、みたいな展開あるじゃないですか、それでした。
世界がクソ中のクソの状況だったからこそ生まれた怪物。元々は去年12月の配信ライブのためだけに作られたリリース予定すらない曲だったんですが、今までの曲の何もかもがひっくり返った。アポロ？サウダージ？アゲハ蝶？これからはREUNIONの時代だよ。一発で脳と耳がブチ破られた。
「目を閉じて刮目し 目を開いて瞑想せよ」
ワンフレーズ目から「は………？」としか言えない歌詞。寺の入り口の提示版に書いてあるありがたい言葉かと思った。1000年かかってやっと人類が真の意味を理解できるレベル。そういや『鋼の錬金術師』のスカーの右腕に入ってるタトゥーにも「目を閉じて刮目し 目を開いて瞑想せよ」って書いてあったわ。「わけわかんねぇんだけど…わかる…」これがポルノグラフィティの歌詞。
スリリングでドラマチックでハードコアでソリッドでソウルフルでエロティック、ジャンル不明の音楽キメラ。詞も音も声も「考えるな感じろベェェエエエエエエエエエアァァァアアアアアアアア！！！」と叫びながら顔面を殴打してくる。一音一音その全てに烙印されてる「ポルノグラフィティ」の文字。最高すぎて発狂した。
サビの「REUNION NOW REUNION START REUNION WORLD…」に至ってはメンバー直々に「念仏」と言わしめる中毒性。サビに入った瞬間、音が注射器で直接注入され曲が脳内で無限再生されるだけの生き物になる。もはやイヤホンすらいらねえ。一度REUNIONを聴いてからは常に頭の中にREUNIONが流れてる。これが「剣を極めし者は剣を置いてこそ最強」か。
ライブだと荒々しく制御不可能なイメージがあった曲が音源化で「歌詞の一部変更」「Cメロの追加」により完全に覚醒した。例えば、サビで命令形だった「張り巡らせよ」「唱え始めよ」が「張り巡らせる」「唱え始める」と断定系になっていて、ライブでは「ファンへの鼓舞」的内容だったのが「自分との対話」「自らの決意」の曲になった。Aメロは「瞑想せよ」「遮るな」「環を広げよ」「委ねよ」と命令形のままなんですが、サビが断定系になることで逆にビビってションベン漏らしかけてる自分の頭蓋（ずがい）に拳銃を向けて強制的に覚悟キメてるセルフ・ロシアンルーレットになる。
曲によって背中を押されるのではなく、REU「ポルノグラフィティ」という強大な力を得て自ら壁をブチ壊すイメージ。REUNIONを聴くことで九尾をコントロールしたNARUTOと化す。
そして新たに追加されたCメロは世に存在する全てのCメロの中で最強のCメロ。地響きのドラム、空間を裂くシンセが耳前に迫ってきて興奮が股間から脳髄に一気にヒネり上げられ、
岡野昭仁「アイアムユゥゥウウウッッッッ！！！！ヒアッッイズゼアアアアアア真理をォ…
（ヒュウウウウウウウウウウウイイイイイイイイイイ！）
岡野昭仁「孕んだアアアアこのォオオオ…
（ヒュウウウウウウウウウウウイイイイイイイイイイ！）
（ドドドドッドオドッドドドドドド！！！！）
岡野昭仁「矛盾ゥゥゥウウンンンンン…………
（ポォォワァァン…ポォワァァ……ォワァァ……ワァァ……ァァ……
全ての音、ファッ………
岡野昭仁「リユニオンナァアアヴッッッ！！！」
『REUNION』と書いて「鬼曲（ききょく）」と読みます。「百鬼夜行」とは、岡野昭仁の声に新藤晴一の詞にポルノグラフィティの音に狂わされてさまよう妖怪のことを表した言葉だったのかもしれない。そしてその妖怪とは俺。「岡野昭仁以外には歌えない」「新藤晴一以外には書けない」「ポルノグラフィティ以外には演れない」の点において、これはもう「音楽」とは呼べないのかもしれない。
だが、一番恐ろしいのは曲そのものではなく、このREUNIONが「カップリング曲」という…ポルノグラフィティいっつもそう…
『Search the best way』『狼』『Swing』『Go Steady Go!』『蝙蝠』『月飼い』『見えない世界』『夕陽と星空と僕』『Hard Days, Holy Night』『天気職人』『PRISON MANSION』『Sheep～Song of teenage love soldier～』『煙』『ルーズ』『Part time love affair』『プリズム』『REUNION』
何これ？カップリングの概念とは？
