わたくし「アイドルサイコパス役オナシャス協会」の会長をやっている者ですが、今回Amazonプライムにて、ドラマ 『ギバーテイカー』を拝見させていただきました。
菊池風磨さん、本当にありがとうございました。いや、よくできました…
もう俺は菊池風磨の顔まともに見れません。風磨の「磨」の字すら怖い。やめてくれ、磨かないでくれ…
喜志ルオト。「幸せは奪い取るもの」という考えを持ち、12歳で教師・樹(中谷美紀)の娘を殺した通称・殺人騎士。医療少年院を出てからも樹に異常な執着を見せ、樹の大切な人間を奪おうと犯行を繰り返す。棒付きのアメを好んで舐めており、口癖は、
「よくできました…」
なんじゃこの設定…さ、さつじんきし?ヤバい、あまりにもヤバすぎる。俺が考えたことにしてほしいパーフェクトサイコパス。
それを菊池風磨が、演じる?なんでもない平日にピザとケンタッキーいっぺんに食べられるくらいありがたい…
そもそもアイドルがサイコパス役を演じる一番のメリットに「そりゃ騙されるのしょうがねぇか〜!の説得力」というものがあります。
サイコパスというのは共感性が欠落しているがゆえ、逆に他人と接するときにいっさいの先入観が無く近づくことができるので、一見とても魅力的な人間に見えるのです。
しかし、例え内面がどんなに魅力的でも外見が伴ってなければ、視聴者に「いやこんな奴にコロっといかれるわけねえだろ」という疑念を抱かせてしまいかねません。それを「他人に綺麗に見られるプロ」であるアイドルがサイコパスを演じることで、
「コイツにだったら利用されて人生めちゃくちゃにされてもしょうがねぇか〜!」
という圧倒的な説得力が生まれる。その観点から言うと菊池風磨は「気を失うほど最高」としか言いようがありませんでした。ヒメアノ~ル森田剛、ラストフレンズ錦戸亮、十三人の刺客稲垣吾郎、それでも生きてゆく風間俊介に匹敵する最高のサイコ。
一発笑いかけられただけで脳がグワングワン揺れてしまうほどの破壊力を持つあの笑顔…ドラマ内でもパン屋の娘、女刑事など、多くの人間がルオトに利用され人生めちゃくちゃにさせられるんですが、マジで「しょうがない」。
コイツがどんなクソ人間かっていうのはさんざん描写されてるはずなのに、あの顔で、あの目で、あの声で、ちょっと笑いかけながら優しい言葉を言うだけで「ルオトくんのこと分かってあげられるのは俺(私)だけ…」と錯覚させられてしまう。
特に脳が壊されそうになったのが2話。パン屋の娘・聡美(馬場ふみか)と、義父で店長の津山を殺すシーン。日常的に津山に乱暴を受けていた聡美に、ルオトはこう言うのです。
ルオト「もうウソついちゃダメだ…ホントはつらいんだろ…?幸せは僕が奪わなきゃいけないんだよ…僕が代わりに奪うから…絶望は僕一人で背負えばいい…」
えっ…?あれ…?もしかしてルオトくん…ダークヒーロー的な…?信念ある殺人やります、的な?え?コイツもしかして意外と…いいヤツなのでは…?そして、二人のラブストーリー始まる?え…?
聡美「待って…!」
ルオト「ニチャァ…(笑)」
次のシーン
聡美が店長をバットでタコ殴りにするのを笑いながら見ているルオト。
えっえっえっお前が代わりに殺るんじゃないの?一人で絶望背負うんじゃないの?めっちゃ女に殺させてるんですけど?えっコイツやっぱクソ野郎なのでは…?
ルオト「よくできました…」
グッッッサァアアアアアアアアア!!!!!
店長の腹をナイフでブッ刺すルオト
ルオト「うん…悪くない…」
ギュッ…
ルオトを抱きしめる聡美
ルオト「ニチャァ…(笑)」
クソ野郎でした〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。清々しいまでの、まごうことなきクソ野郎。完全なるサイコ野郎。胸糞が服を着て歩いている、と言っても過言ではありませんでした。俺の人生に絶対関わってほしくない。
だが、それがいい…この菊池風磨に「僕が代わりに奪うから…絶望は僕一人で背負えばいい…」とか言われたら「だ、大丈夫!俺も一緒に背負うから!な!もう一人で苦しまなくていいんだよ!」とか絶対言っちゃう。仮に、俺が菊池風磨に
「かんそう君…よくできました…」
とか言われたら「真冬の北海道でパンツ1丁で1日中雪かき」くらいは余裕でやる自信、あります。させてください。タイムレスで、雪かき、させてください。