King GnuのライブBlu-rayの特典CDに入っている『マスカラ』のセルフカバーがヤバすぎました。絶対に今すぐ聴いてほしい。
2021年にSixTONESに提供したまぎれもなく歴史に残るバケモン曲が3年の時を経て、まったく新しいマスカラとなって帰ってきたのです。
SixTONESの『マスカラ』とKing Gnuの『マスカラ』それぞれまるで別の魅力があるのですが、これらを聴き比べることでマスカラという曲の恐ろしさがより鮮明になります。説明します。
まず原曲であるSixTONESのマスカラが「3分29秒」。対してKing Gnuのセルフカバーは「3分35秒」と6秒長くなっています。この差に注目していただきたい。
まずイントロ。SixTONESのマスカラは
デュルルルリッ…デュルルルリッ…
ティィィィィイインッ…!
デュルルルリッ…デュルルルリッ…
フェリョォォォ〜〜〜〜ン…!
デュルルルリッ…デュルルルリッ…
ピョロォォ〜〜〜〜ン…
ドゥンドゥンディンデェンデェンェ…フファヴォペペェェエ!
ジェシー「飾らなァアアアい…笑顔でェ…」
ですけども、King Gnuのマスカラは
ファァッァアアアアアアアアアアン……
ドゥルルルラァァアッ…ドゥルルルラァァアッ…(フェェェァアアア、オォォウォゥ……)
ペェァララララッァアアン…!
ドゥルルルラァァアッ…ドゥルルルラァァアッ…(オォウゥオオオォ……)
ペエエエアエオロロロォオオオオ〜〜〜〜ン…!
ドゥルルルラァァアッ…ドゥルルルラァァアッ…(オウゥオォ……)
ドゥンドゥンディンデェンデェンェ…ヘウルルルンルルルルルルゥウウン…!
井口「飾らない…笑顔でェ…」
いかがだろうか。いかがもクソもありません。「衝撃」と言う他ありませんでした。まるで印象が違うのがおわかりでしょうか。SixTONESのイントロは9秒に対し、King Gnuのイントロは11秒。この2秒があまりにもデカい。特に顕著なのが出だしの「ファァッァアアアアアアアアアアン……」という溜め。これによって信じられないほど「浮遊感」が増しているのです…
そしてSixTONESのマスカラは、まったく声色の違う男6人がワンフレーズずつ歌い回していくことで恋愛の後悔を「雄々しく」表現していたのだが、King Gnuのマスカラはキーひとつ取ってもより高く設定されており、まるで触れたら粉々に壊れてしまいそうな繊細さがあった。SixTONESのマスカラがドロドロでネチョネチョ、見た目からして熱々のマグマのようなエロつまりマグマチンコだとするのならば、King Gnuのマスカラは表面は冷たく今にも消えてしまいそうなほどだが、その中心部分はフツフツと煮えたぎっている星のようなエロつまりスターチンコ。スタンダードな性欲はSixTONESのマス男のほうが強いが、アブノーマルな変態的な性欲はKing Gnuのマス男のほうが強い、と言ったところでしょうか。
アレンジの部分でもそれは現れておりSixTONESのマスカラは演奏の生感が凄まじく、まるで「あなた」がついさっきまでベッドで自分の横で全裸で眠っていたかのようなリアルタイム感、生々しさがあるのだが、対してKing Gnuのマスカラは打ち込みを増やしどこか達観した印象を与えることで、相手はもうずっと「貴女(あなた)」は自分のそばにはいない、だがその幻影をいつまでも追い求めているかのような情念めいたものを感じる、まるで白昼夢のような現実感の無さにそこに私は尿が漏れるほどの興奮を、
井口「悲しみの雨を丸々飲み干したら出かけようか出会った二人のままァ……」
?「ヘイッ…………」
俺「ヘイッ…?????」
常
田
俺「キィイイィイイイャァァアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!ジョボジョボジョbジョbジョボ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!」
やってきた…ここまでほとんど影を潜めていたKing GnuオブKing Gnu。常田大希が、満を辞して、降臨…………………
常田「終わらなァァァアい夢の狭間をォ切り裂いたァ…一筋の真っ直ぐな瞳ィ…苦しいィ…ほどに胸を貫いたァ…喰らえど喰らえど満たされぬ腹ッ…打たれて打たれてびしょ濡れのままァ…ありきたりな毎日にィ……足りて足りて足りない僕らアァァァアアアアァァァァアア………………………………………」
俺「ンギィイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!」
原曲とは音程もテンポも違う、ひた隠しにしていた想いが、愛が、うねりをあげて一気に爆発する。まったく新しいマスカラのCメロがそこに爆誕していた
ピポピポピポピポピポピポピポピポピポピポピポピポピポピポ……
井口「強くなれたならばお互い…許せるかな見えすいたァ…幼稚なフリはもうやめてェ…枕を濡らした涙が乾いたなら出かけようかァマスカラ剥がれたままァ……
複数の井口「"あの頃の二人のまま"ァ……」
井口「強くなれたならば優しくなれるかな見えすいた嘘で茶化してばかりで悲しみの雨を丸々飲み干したら出かけようか出会った二人のままアァァァァアアアアァァアアアアアアア!!!!!!」
常田「アァーーーーアァァァァアアーーーーーーァアアアハアアアイイェェイェエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!」
俺「アァーーーーアァァァァアアーーーーーーァアアアハアアアイイェェイェエエエエエエエエエエエ!?!??!?!!?」
井口「二人のまァまァアアアアアアアア………」
俺「二人のまァまァアアアアアアアア?!?!?!?!?」
井口「飾らなァい笑顔でありきたりなキスをしてェ…凡庸なラブストーリーが丁度いい……終わりがあるのならァ…始まらなきゃ良かったなんて……いじけてばかりでェェェェェェェエェェェェェェェェエェエェェ………」
こんなに表情を変える曲だったとは…ずっと好きだった清楚系の同級生にタトゥー入ってたの知らなかった時くらいの衝撃だった。
2曲のマスカラ無限リピートが止まらない。どっちがどうとかではなく、どっちも漏れなく「ヤバい」のがマスカラという曲の恐ろしさ。
なによりヤバいのが、これを「特典」としてファンだけが味わうことができる特別感。決して安くないDVDですがこの曲だけで逆に儲かった。
まだ『マスカラ』という曲を聴いたことのない人が羨ましい。例えるなら「宝くじ1等当たってるのに引き換えしてない」。あなたも早く億万長者になってほしい。