木曜22時、フジテレビでバチバチに放送中の『愛の、がっこう。』が非常にヤバい。
『高校教師』と『昼顔』と『ロミオとジュリエット』をフードプロセッサーにぶち込んで、禁断の恋+毒親+格差+嫉妬+闇を煮詰めててんこ盛りにした地獄雑炊ドラマで、予告では「設定盛りすぎ絶対つまらないだろ」って思ってたんですが、Snow Manラウールと木村文乃の嘘みたいな黄金比ビジュと、脇役たちのクズすぎるクズの演技によって奇跡的に激ウマ料理になってる、頭ブッ飛んだラブストーリー。
ラウールが演じるのは、歌舞伎町のホストクラブ「THE JOKER」のホスト・カヲル。読み書きが極端に苦手、義務教育もろくに受けてない過去を背負いつつ、ネオンの下でキラキラ輝く笑顔がマジで罪深い。常におちゃらけて本心を見せないが、その笑顔の裏にとんでもない悲しみを秘めた色んな感情重なりタペストリー野郎だ。
ラウールの190cmのモデル体型に少年っぽい壊れそうな雰囲気のギャップに俺が代わりに抱きしめて守りたくなる。漫画原作じゃないのが信じられないくらい「古臭いホストキャラ」で見てて恥ずかしいんですが、とにかくラウールのビジュアルが「仕上がってる」。多少の違和感は簡単にねじ伏せられるくらい、「姿が良すぎる」。
ただそこに突っ立ってるだけでも強制的に目を引いてしまう。ここまで来れば正直「演技力とかなんでもいいレベル」なんですよ。上手いのか、下手なのか、もう僕には冷静な判断ができませんわ。ただずっと拝んでいたい…そう思ってしまう。分かりやすくいうと、全盛期の水嶋ヒロ。
木村文乃が演じるのは、ピエタス女学院の現国教師・小川愛実。古臭い親に縛られ、勝手に用意された婚約者・川原(中島歩)のプロポーズにモヤモヤを抱えるマジメすぎる女教師。
「大人としてちゃんとしなきゃ」の息苦しさと、内に秘めた脆さがチラッと見える表情とのギャップ、どっからどう見てもホストからすればチョロい雰囲気がバキバキの困った教師で、あまりにも昔の少女漫画のキャラすぎる。
「マジメが服着て歩いてます!」をいっさい隠さないわざとらしい喋り方といい、一挙手一投足の鈍臭さといい、一度好きになったらストーカー化する思い込みの激しさといい、平成初期から這い出てきたもはやゾンビと言っても差し支えない古臭い人物設定に胃が爆発しそうになるんですが、木村文乃の「ガチでやってそうな雰囲気」によってギリギリ実在する人間として許容できる。
マジでギリッギリの「コイツ腹立つな」と「かわいすぎる守ってやりてぇ…」を毎秒行き来するReal Face人間なのです。
そんな二人が並んだ時の絵面、今すぐルーブル術館に飾っていただきたい。 木村164cm、ラウール190cmの身長差、完全に神が計算した黄金比。
そして行われる愛実とカヲルによる、二人の秘密の個人授業…単なる「読み書きの指導」にもかかわらずどこかで線を越えそうなただならぬ空気がビリビリ漂ってる。
カヲルの目と言葉が、愛実の「ちゃんとしなきゃ」を木っ端みじんに粉砕していく。木村文乃のあの「真面目なのに揺らいじゃう」表情が、
俺の血糖値が爆上がりして意識飛びそうになる。
「カヲルの太客に育て上げる」という裏の思惑も相まってただ字書いてるだけなのに非常にいやらしいのだが、にもかかわらずどこか「絶対にエロい雰囲気にはならねぇ」という純潔さも感じる、本当に謎の二人なのだ。
が、反比例するかのようにそれ以外の周りの人間ほぼ全てがクズ・ゲス・キモに全振りの徹底ぶり。
まず、愛実の婚約者・川原(中島歩)。この男がドラマ『愛の、がっこう。』における「キング・オブ・キモ」の名をほしいままにしています。あまりにもキモい、キモすぎる。喋り出すだけでサブイボが止まらない。こいつの裏の顔が徐々にバレてくると、もう画面に映るたびに「コイツやべえ…」と背筋がゾクゾクする。ストーカー気質なのか、裏で何か企んでるのか、ただの嫉妬男なのか、全部混ざってるのか。とにかく中島歩のキモさが、完全に軌を逸している。朝ドラ『あんぱん』との落差で眼球が焼け死ぬ。なんで次郎さんが死んでお前が生きてんの…
そして田中みな実演じる百々子。この女、愛実の親友って設定なのに、明らかに裏で何か企んでる。断言しても良い絶対に裏切ります。「報道部の敏腕記者」って肩書きが、ただの飾りじゃない。奴のスクープを追う目が、愛実とカヲルの関係にどう絡んでくるのかあの笑顔の裏にナイフ隠してそうな雰囲気が絶妙な不穏さをプラスしてくる。
さらに、愛実の毒親を務める母(筒井真理子)のどうしようもない悲壮感と、嫌悪感が服着て歩いてる父(酒向芳)の安定のクソジジイっぷりに加え、ホストクラブのオーナー・松浦(沢村一樹)の世界一胡散臭いニヤケづら、カヲルの母親(りょう)のガチネグレクトっぷり、太客・吉瀬美智子のクソ厄介客感、さらに愛実の親友にしてテレビ局の報道部・百々子(田中みな実)が「絶対なんかやらかすだろ」オーラで物語掻き回す…
数え上げればキリがないほど端から端まで登場人物全員あたおかオールスターズ。完全に胃もたれ。そしてそいつらに生命を与える井上由美子の登場人物一人ひとりの欲望をえぐるような脚本によって胸焼けがさらに加速。今すぐ俺にタケキャブをくれ。
物語としては、正直死ぬほど展開が読みやすいタイプの作品なんですが、それでも目が離せない強烈すぎるパワーがある…
地獄雑炊『愛のがっこう。』、ぜひ一度食べてみてください。