KANSOU

テキストサイト。20代後半男。札幌

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いい加減『スルメ曲』っていうのやめろ

 

最初聴いた時にはあまり印象に残らないが、何度か聴くうちに次第に曲の良さや深みを感じられる曲のこと。「一口目ではあまり味がしない」けれど「噛めば噛むほど味の出る」スルメに例えられこのように呼ばれる。

スルメ曲とは (スルメキョクとは) [単語記事] - ニコニコ大百科

 

「最初聴いた時にはあまり印象に残らないが」「一口目ではあまり味がしない」は?うっせうっせ。お前ホントに美味いスルメ食ったことないだろ。函館のスルメ食ってからスルメのこと語れ。本当に美味いスルメは一口目から美味いんだよ。

「何度か聴くうちに」って、バカ!この!!そもそも、一口目食ってイマイチだったら二口目いかないだろうが。「味のしないガムをいつまでもいつまでも噛み続けますか?新しいガム、ほしくない?」みたいなこと去年小太りの女もさんざん言ってたろ。

しかも検索かけても、やたらと「スルメ曲」って言葉使いたがるの全員もれなく『そのアーティストのファン』なのがマジで説得力ない。そいつらの言う「スルメ」はホントにスルメか?目と鼻ふさいでモノ食って適当にスルメって言ってるだけじゃねえのか?『格付けチェック』だったら画面から消えてるぞ、それ。

そりゃファンは噛むだろ。味のしないスルメだろうが、うんこ味のカレーだろうが噛みますよ。作ってる料理人にベタ惚れしてるんだから。一発聴いて「うわ、今回の新曲クソじゃん」と心の中で思っても、「いや…このバンドに限ってこんな微妙なワケないよ…」ってどうにか好きな部分探そうと何回も何回も聴く、それで百万回目に、

「今回の新曲、最初はピンとこなかったんだけど、ずっと聴いてるうちにサビ部分クセになってきたわー。スルメ曲だわー」

お前はもうなにも喋るな。どうせお前ふだんスルメなんて食わないだろうが。なにが「スルメ曲だわー」だ野菜スティックつまみにカシスウーロン飲んでろ。クセになるっていうかそれ、聴きすぎて耳と脳がバグってきてるだけだから。

 

そんなん言ったら、俺だってむかし『コープさっぽろ』ってスーパーでバイトしてたとき、店内で終始子供の歌声で流れる、

 

「じゅーーーーーーーばい!じゅーーーーーーーばい!ポイントじゅうばい!じゅーーーーーーーばい!じゅーーーーーーーばい!ポイントじゅうばい!コープはほんじつーーーーーーー!ワンツースリー!コープデーーーーーーー!」

 

って曲ほぼ毎日4時間以上聴き続けて、バイトやめてからも半年くらい耳の奥でずっとメロディ鳴り響いてたから。これが真のスルメ曲だろ。一体なんの地獄なんだよ、水一滴も飲まないで4時間スルメだけ食い続けるって。ほぼ毎日ポイント10倍のくせに特別感出すのやめろ。

 

百万歩譲って『スルメ曲』って言葉を使うとして本来あるべきシーンって、

「1発目聴いたときからメチャクチャ良いのに、どんどん聴くうちに新しい魅力がわかってきて最高」

みたいな意味であるべきじゃないですか。もちろん、中にはそういう意味で使ってる人もいるだろうけど、自分の好きなアーティストが出した微妙な曲を擁護するためにムリヤリ逃げの言葉として「スルメ曲」って言ってる奴多すぎだろって思うんですよ。そんな紛らわしい言葉だったら言わないほうがいいよ絶対。「最初は嫌いだったけど、だんだん好きになった」ってパターンもあって然るべきだけどそれは「スルメ」じゃなくて「ビール」みたいなもんだから。苦味がうまく感じる、みたいなアレだからスルメとは違う。

取ってつけたようにわけわからん言葉使うくらいなら、ファンだからって言葉濁さないで「どこがどう良くないか」ハッキリ言えばいいと思うんですよ。好きも嫌いも簡単な言葉ですますなよ。言葉尽くせよ。他の食い物でも例えてくれよ。「今回の新曲、メロディは尖ってるけど歌詞は優しくて、カニクリームコロッケだね」とかさ。すいませんよくわかんないですけど。

 

www.youtube.com

 

そして一緒に地獄に落ちろ、これがスルメ曲じゃ。う、美味い…。

米津玄師『Lemon』聴いて心底「こわい」と思った

Lemon

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米津玄師のイメージって春画描いてる浮世絵師みたいな名前のとおり「スゴい気持ち悪いのに気持ち良い音楽作ってるド変態」だと思ってた。

そもそも個人的に好みの声質でもメロディでも歌詞でもないんだけど、なぜか気になる。「米津玄師」って名前が注目された頃から、曲が流れるとどうしても無視できない、全然好きじゃないのになんかすげえのだけはビンビン伝わる、どこか悔しさにも似た感情があった。それこそ「気持ち悪い部分」っていうのは、エフェクターのせいなのかなんなのか、聴いてると不協和音みたいに感じる部分があるんだけど、米津玄師はそれを逆に利用して印象づけてたり、普通は「違和感」にしかならない音を「気持ち良い」に変換するのがメチャクチャ上手い。それはメロディだけじゃなくて、米津玄師のザラついた声もそうだし、「そのメロディにその言葉当てるか」っていうような歌詞だったりもそう。「好きだろうが、嫌いだろうが、嫌でも印象に残る音楽」ってイメージだった。

 

それを踏まえてこの『Lemon』はイメージに反して、全音「気持ち良い」に振り切っててビックリした。ドラマ『アンナチュラル』で流れてもしばらくは米津玄師だとわからないくらい声も歌詞もメロディも気持ち良さしかない。歌詞の内容は終始マイナスなのに体揺らしてクラップしながらリズム取りたくなる感じとか、聴いててちょっと嫉妬するくらい完璧。アニメ『僕らのヒーローアカデミア』の主題歌だった『ピースサイン』にも感じたように、米津玄師にしては不自然すぎるくらいわかりやすい「良い曲」「良い歌詞」。本当に「人が好むわかりやすく気持ち良い音」しか鳴ってない。Aメロの鳥の鳴き声「クエッ」ってスクラッチ音?なんかの超細かいところまで残らず気持ち良い。

しかも、いくらなんでもタイアップにハマりすぎてません?毎回ドラマの一番良い場面で「夢ならば どれほど良かったでしょう…?」って無音から入るのズルすぎるだろ。あんなもん鬼の中堂さんでも泣くよ。石原さとみのくちびるがレモンの匂い、みたいな感じになるだろうがよ、ヨッネーズ…。4話で我が家坪倉が必死に届けたハチミツケーキ残されたあたりでわんわん泣いた。おかしい。えっ、米津玄師ってこんな優等生なミュージシャンだったっけ?もっと変なヤツじゃなかった?

そう、結局一番なにがこわいかって、米津玄師って最初はアンダーグラウンド側のたぶん「知る人ぞ知る」みたいな立ち位置だったのに、それが地上に出てきて地上の人間向けにわかりやすい音楽をわかりやすくやってる。それがこわい。

だからこそ、『Lemon』を聴いてると「すごくてこわい」。めちゃめちゃ知識があって専門的な話もできるはずなのに魚知らない一般人向けに「ギョギョギョ〜〜〜!」とかってピエロ演じてるさかなクンさんがたまに見せる素のスンとしたあの感じ。(音楽的に)ロングコートの中は上半身裸にガーターベルトのド変態なはずなのに、普通の顔して普通にミュージシャンやってる。『モニタリング』でプロスポーツ選手がジジイの格好して紛れ込むような違和感が米津玄師にも感じて俺はこわい。

ある意味、俺たちアホのために「手を抜いてる」とも言えると思ってて。それは決して音楽的に手を抜いてるんじゃなくて、元々の変態性と大衆性をうまくミックスさせて『Lemon』みたいな極上の作品として昇華させてる。だからこそ、コアな音楽好きも俺たちみたいなアホも唸らせるやり方を覚えた米津玄師が、これからもしアルバム曲とかカップリング曲じゃなくて、「ノンタイアップのシングル」でリミッター外して好き勝手したらバケモンみたいな曲作りそうでマジでこわいです。

 

米津玄師、こわい。(まんじゅうこわい的な意味で)

 

Lemon(映像盤 初回限定)(DVD付き)

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のび太のばあちゃんの顔見ると条件反射でパブロフの犬みたく泣く

ベルを鳴らしてからエサを与え続け、ベルを鳴らしただけでヨダレを垂らすようになったパブロフの犬のように、そのシーン、1枚の画像を見ただけで涙腺がバグったように涙が出る映画やドラマ、アニメがいくつかあります。

例えば、映画『容疑者Xの献身』の石神と花岡家のささやかな回想シーン、映画『クレヨンしんちゃん オトナ帝国の逆襲』のひろしの回想シーン、あとそれこそ映画『美少女戦士セーラームーンR』のセーラー戦士のうさぎに対するそれぞれの回想シーン…と、基本いわゆる『回想シーン』ってヤツに弱いんですが、26分30秒の上映時間オールエンドレスで涙ダダ漏れの映画、

それが『ドラえもん おばあちゃんの思い出』です。

 

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普段は「鬼の目」と呼ばれ涙を流さない俺ですが、この1枚でもう泣いてる。だめだこれ。俺の家には「のび太のばあちゃんで出た涙拭く専用タオル」があります。

開いてんだか開いてないんだかわからない目がニパッとまん丸く見開くだけで泣く。愛おしすぎる。高村章子さんの声といい、腰の曲がり角度といい、歩く速度といい、君を形成(つく)る全ての要素が涙腺スイッチ・のび太のおばあちゃん。冒頭で「回想シーンに弱い」と書きましたが、『おばあちゃんの思い出』は言ってみれば『オール回想シーン』。のび太のばあちゃんは「回想が服着て歩いてる」みたいなもん。

 

『おばあちゃんの思い出』は、のび太の母・玉子がのび太が子供のころ愛用していたくまのぬいぐるみを捨ててしまおうとするところから始まり、亡くなったおばあちゃんを一目見たいと、のび太とドラえもんがタイムマシンで会いに行く、という話なんですが子どもの頃に見たときと今では感じ方がまるで変わる。「タイムマシンで過去に戻る」からこそ「時は決して留まることなく流れる」ということの本当の意味がわかる。

 

後半、ばあちゃんがのび太(このときは、まだのび太だと気づいていない)を部屋に招き、

「いつまでもあの子のそばにいて世話をしてあげたいけど、アタシも年だから…せめて小学校へ行くまで生きられればいいんだけどねぇ…ランドセル背負って学校へ行く姿…ひと目見たいねぇ…」

と話すシーンがあるのですが『過去に戻って死んだ人にもう一度会う』ということ、それは暗にその人に「未来の自分の姿を見せることができない」のを告げてしまうことにもなる。だから、のび太がランドセルを背負ってばあちゃんに

「ぼくのび太です。小学5年生ののび太です」

と言ってしまうのは、ある意味でとても残酷な言葉なのだけど、ばあちゃんはのび太のその言葉に対して1ミリも疑ったり驚いた顔をせず、

「やっぱりそうかい…なんとなく、そんな気がしていましたよ…」

と微笑み、のび太を抱きしめる。

そして、 

「おばあちゃんに会いたくって会いたくってぼく来たんだよ…でも小さいころの僕はワガママばっかり言ってた…ごめんおばあちゃん」

「いいんだよのびちゃん、悪いのはおばあちゃんのほうなんだよ…のびちゃんの喜ぶ顔が見たくてねぇ、ついつい構いすぎちゃうんだねぇ…だからのびちゃんに、あっち行けって言われちゃう…でもねぇ、あんたの喜ぶ顔を見るとおばあちゃん嬉しくて嬉しくて…のびちゃんのおばあちゃんで良かったって思うんだよ…あなたのおばあちゃんで良かったってねぇ…」

 

と世界一キレイな涙を流し、のび太に「愛情」だけを伝える。全部わかったうえでばあちゃんはのび太をまた抱きしめる。ランドセル姿ののび太を見ることはもう叶わない。それでも、だからこそ自分に会いに来てくれたのび太がかわいくてかわいくてしょうがないんだ。愛しかねぇんだ。世界には愛しかねぇ。

…ばあちゃんだけじゃなく、こっそりランドセルを用意するドラえもんも、小さいのび太を慰めるしずかも、くまのぬいぐるみを取り返そうとするジャイアンとスネ夫も、ボロボロのくまのぬいぐるみを縫い直す玉子も全てが優しく、温かい。その温かさで俺は溶けてなくなる。

 

そしてラストの、

「おばあちゃんは大きくなったらなんになりたいの?」

「おばあちゃんはもうなりたいものになっちゃったからねぇ…」

「え!?なんになったの?ねぇねぇ?」

「のびちゃんのおばあちゃんに…」

は俺も人生で絶対言いたいセリフの一つになりました。

 

 

上司「…お前もう入社して4年目だろ?もっとしっかりしろよ!お前は会社でどうなっていきたいんだ!?」

俺「いや…もうなりたいものになっちゃってますからね…」

上司「えっ?」

俺「長谷川部長の部下に…」

上司「お…お前……」

 

愛。

 

 

のび太の結婚前夜/おばあちゃんの思い出新装完全版―映画ドラえもん (てんとう虫コミックスアニメ版 映画ドラえもん Vol.)

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脚本家ジジイなのに中二ドラマ『明日の君がもっと好き』が色々詰め込みすぎで頭おかしくなる

今季最高のバカドラマ『明日の君がもっと好き』の紹介です。

このドラマ、登場人物が心の中を吐露する描写が多いんですけど、まずはその一部をご覧ください。どういったシーンでのセリフなのか想像しながら読むとよりいっそう趣きがでます。

 

  • 「男は憎いのに…肌の温度をもう…恋しがっている…」
  • 「音楽は…心に鳴り響いてるのに…それを正確に表現する…音符が、言葉が、ない」
  • 「くるくる、くるくる。男。女。胸の磁石の針は、方向が定まらず回り続けている」
  • 「唇に性別はない…ただ、ときめきの温度が違うだけだ」
  • 「妹への感情もうちわで仰いで冷めればいいのに…肉親への想いは骨に絡みついてくるようなやりきれなさが…」
  • 「僕はロンドンの濃い霧の中にあなたを見失い…ママ…ママ、僕はあなたを追いかけながら、永遠に追いつけないメリーゴーランドに乗っている」
  • 「手を繋いで歩く道の果てに…私が見知らぬ世界が待っているような気がした…」
  • 「あなたを想えば胸に稲妻になって走る痛み…手を差し伸べるほどに遠ざかる…あなたは蜃気楼…束の間でもいい…私に愛をください…一瞬の夏に死んでしまうセミになってしまっても…いい」
  • 「ママのお腹の中にずっといいと思う…本物の月さえ…僕には眩しすぎる」
  • 「この広い東京の空の下で…同じ月を仰いだ人がいる」
  • 「満月にめがけて人は生まれることが多いという…満月は女の血をざわめかせるのかもしれない…」
  • 「ママ…気がついたよ…僕はママのお腹の中にいる赤ちゃんの形でずっと眠ってきたんだ…このまま目が覚めなければいい…と思いながら」
  • 「はじめて知った…この得体の知れない感情…自分だけのためにいてほしいと心が焼ける…それが…ひょっとして恋の序章なのだろうか…#(ハッシュタグ)嫉妬…」

 

ずっと何言ってんだこいつら。は?ハッシュタグ…??しっ、嫉妬???へ???へ???

「えーと…中学生に脚本書かせてんの??」って思って調べたら、井沢満、さん?御年72のでぇベテランじゃねえか。めちゃめちゃジジイ。ウソだろおい。絶対、夜中にバーボンロックで煽ってベロベロに酔っ払いながら書いたろ。普通の神経でここまでクサいポエム思いつくなら逆にすげえ。100周回ってもう、好き。

しかもセリフ回しだけじゃなく、「そんな詰める?」ってくらい登場人物一人ひとりの設定がいちいち面倒臭い。LGBT、DV、虐待、老老介護、片親、デリケートな問題全部乗せニンニクマシマシで胃もたれしてゲロ吐いてます。たぶん坂元裕二と橋田壽賀子が合体したら井沢満になります。

 

例えば、ヒロイン・茜(伊藤歩)の同僚の遥飛(白洲迅)は子どもの頃に親から虐待受けてて、その反動からか甘いルックスで人妻捕まえてはベッドでボコボコにして、写真撮るっていう趣味があるんですけど、なぜか茜のことが気になってる。でも茜は茜で口下手だけど優しくて所構わず急に昆虫の写真をカメラで撮り出す主人公・(市原隼人)亮のことが気になってるんですね。そんな亮(市原隼人)と兄妹同然に暮らしてきて(亮は自分の家が嫌で家出したところを香(森川葵)の父親(柳葉敏郎)に拾われた。それで香は亮のことが「好き」って言ってて婚約もしてるんですけど、実は性同一性障害で、女が好き。そんなとき、ヒロインの妹の梓(志田未来)のことを本気で好きになるんですね。でも梓はもう結婚してるんですよ。その結婚相手ってのが茜の元婚約者で、茜と梓は幼い頃に両親を事故で亡くして、その原因を作った茜を梓はずっと恨んできたんですよ。それでその腹いせに茜の婚約者の智弘(渡辺大)と結婚したっていう。ちなみに、その智弘にはキモい癖があって、梓と香が気持ちが高ぶっちゃって路上でキスをしてたんですね。そのことを知ってキレるのかと思いきや、「あの女とどんなやらしいことしたんだよ…?教えろよ…。興奮すんだよ…」って鼻息荒くして梓をムリヤリ押し倒したりする…そんな梓と茜のじいさんは寝たきりでばあさんが介護してるんですけど、ストレスからなのか、たまに手が滑ったフリしてじいさんの顔面に熱いスープとかぶっかけて「アラヤダ…手がかじかんで…」とか白々しく言ってる。ただでさえとっ散らかってて「その設定すらいるか?」って思うんですけど、実はこの寝たきりのじいさん、バリバリ元気で部屋で一人の時はガッツリ立ち上がって居間の様子とか聞き耳立ててんの…。「客が来てるのに妙に静かだな…」とか言って。で、ばあさんが食事運びに来たら急いでベッドに戻って寝たふり続けるんですよ…

 

…あれ?ついてこれてます?大丈夫、俺もなに書いてるかわかんないから。

 

さらに、そんなバカ脚本に拍車をかけるようにガッツリ影響受けてるのが演出。マジなのかギャグでやってるのかわからなくなる描写の連発で頭痛が痛いです。

なんか主人公の亮(市原隼人)とヒロインの茜(伊藤歩)の想いが通じ合う大事なシーン??だと思うんですけど、

 

 

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いや…月デカい………。

 

 

…そんな見てると頭も腹も痛くなるドラマ『明日の君がもっと好き』は毎週土曜11時5分放送中です。オリンピック観戦後の流れでぜひどうぞ。

 

I.序章 出逢い

I.序章 出逢い

 

ドン底にいた俺をパチスロだけが認めてくれたんですわ

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二十歳そこそこの時、パチスロに超ドハマりしてました。 

あ、勘違いしないでもらいたいのが、俺がパチスロやってた理由って、他の連中みたいに「金儲け」だとか「暇つぶし」っていう理由じゃないです。全然違う。

パチスロってね…めちゃめちゃ「認めてくれる」んですよ…。

 

スロット台って、リールと簡単なランプだけのシンプルな作りの一般的なものと、液晶画面がついてアニメの映像なんかが流れるものとがあって、画面がついてるスロットは1/100とかの確率の「スイカ」や「チェリー」みたいないわゆる当選につながる『レア役』が揃うと大当たりしてるかどうかの演出映像が流れるんですね。

ミッション「敵を倒せ!」「告白を成功させろ!」「少女を救出しろ!」みたいな。

 

一応説明しておくと「倒せ!」「させろ!」って煽ってますけど、打ち手がやることって結局はただの『クジ引き』ですから、基本的に【コインを入れる→レバーを叩く→ボタンを押してリールを止める】しかない。しかも、映像が流れた瞬間には内部的に当たってるかどうかはもう決まってるんで、正確には

「敵を倒せるか倒せないかの映像を見るためにコインを入れてリールを回せ!」

ってことです。別に俺が回そうが、菅田将暉が回そうが、石原さとみが回そうが、結果は変わらない。でもね、変わらないのに、スロット台って徹底的に「アナタがスゴいから当たったんです!天才!神!」って讃えてくれるんですよね。

 

例:

レバー、ガシャー

リール、グルグルー

第1ボタン、ポチー

「ズガァァン!!」

第2ボタン、ポチー

「ズガガガァァン!!!」

台の横ビカー!

第3ボタン、ポチー

「ズガガガガガァァン!!!!ビコビコビコーーーン!」

女キャラ「すごいすご〜い!チャンスよ!!!」

 

ミッション『敵を倒せ!』〜敵を倒せばボーナス確定?〜(文字がキリン模様)

レバー、ガシャー

リール、グルグルー

敵キャラ「フハハハ!地獄に送ってやるわ!」

男キャラ「絶対にお前を倒す!」

第1ボタン、ポチー

男キャラの目元アップ、ドーン!

男キャラ、攻撃ズバーン!!

敵キャラ「ぐっ…!」

男キャラ「よし!行ける!!」

第2ボタン、ポチー

敵キャラ「こ、小癪な……」

第3ボタン、ポチー

NEXT!!

 

レバー、ガシャー

リール、グルグルー

第1ボタン、ポチー

「キュィン!!」

第2ボタン、ポチー

「キュキュキュキュィン!!!」

男キャラ「よっしゃぁ!!行くぜェェェ!!ウォォォォォオオ!!!」(赤文字)

台の上の部分ビカー!

画面横の剣のオブジェクトズガーン!!

第3ボタン、ポチー

ギュォォォォォォオオ!!ズガガガガガガガガ!!! ギュインギュインギュインギュインギュイイイイイーーーーーーーー!!!!!

画面グラグラグラグラ〜!!!

台ビカビカビカビカビカーーー!!!

 

字幕「気合を入れて『チャンスボタン』を押せーーーーーーーーー!!」※リールの下辺りに『CHANCE』と書かれたボタンがある。

 

チャンスボタン、ポチー!!!

 

ヒュン…

 

男キャラクター「ウァァァァァァァアアアア!!!!!……チ、チクショウ…ダメか…」

 

画面暗転

 

LOSE...

 

 

えぇ〜...。 目痛っ...。

 

は…?うっわ…ここまでしてハズレかよ…ハァ……

 

 

レバー、ガッシャー

 

 

…キュイキュイキュイキュイキュイーーーーーーーーーン!!!

 

台、虹色にビカビカビカビカビカーーー!!!

 

横の剣、画面にグッサー!!!

 

女キャラ「諦めちゃダメェーーーーーーー!!」(金文字)

 

男キャラ「負けてたまるかーーーーーーーー!!!」(金文字)

 

テ〜ッッテレ〜!!テッテ〜テテ〜♪(主題歌)

 

男キャラ「必殺!!絶対最強無敵超絶無限バーストアターーーーーーーーック!!」(金文字)

 

敵キャラ「グワァァァァァァァァ!!!バ、バカなぁーーーーーーーーー!!!」(金文字)

 

男キャラ「世界の平和は!俺が守る!」(金文字)

 

〜WIN〜

 

Congratulations!!

 

全キャラ「やったぁ!!おめでとうございます!!!ボーナス確定だぁ!!!」

 

 

みたいな…。いや…俺なんもやってねぇから…。バカみたいに口半開きでボタン押してただけだから…。

 

…それで当時、俺がよく打っていたのが『AT』とか『ART』タイプって呼ばれてる種類のスロット台で、わかりやすく言うと

「一度当たるとレア役が揃い続ける限りずっと大当たりの状態が続く」

みたいなシステム。基本的に当たってから50ゲーム(回転)くらいはナビが出るようになって「右!中!左!」「1!2!3!」とか教えてくれるんですけど、それに合わせてボタンを押すと図柄が自動的に揃ってコインが増えていくんですね。それでそのあいだにスイカやチェリーが揃うと、またゲーム数が増えていくっていう仕組み。

 

俺を最も狂わせたのがこの「ナビ」。ある機種を例に挙げると、液晶画面ではかわいいアニメキャラがエッロイ顔してこっちずっと見てるんですよ。で、俺がナビにしたがってボタン押すと、もうとにかく死ぬほど褒めてくれる。

 

「中!右!左!すごーい!」

「左!中!右!さっすが!」

「右!中!左!やるじゃない!」

「右!左!中!そうそう!上手上手!」

 

 

…あの…いや、なんもすごくないんですよ…?

なにが「上手!」だよ、こんなん小1のガキでもヨボヨボのジジイでもできるんだよボケが。

萌えアニメのスロット打ってるジジイどういう神経で打ってるんだよ、バアさん泣くぞお前。

 

…でも、当時の俺にはそれがなによりも心の拠り所だった…。学校卒業して地元の北海道から本州に就職して、知らない土地で一人暮らし。仕事にも慣れず、会社では怒鳴られる毎日。頼れる知り合いもいない。そんな中、スロットの液晶画面だけは俺を讃えてくれた、俺を認めてくれた…。

空虚な「すごい!」を求めてパチンコ屋に通う日々。運良く勝てることも多かったので「もらった給料全部スる」とまではいかないものの、大半の時間と金をスロットに注いでいた…。

 

でも、そんなドン底の俺を救ってくれたのは

「友達との笑い合える時間…」

ではなく、

「恋人ができて知った人を愛する喜び…」

でもなく、

 

「サル」、そう、サル。

 

 

ある日、テレビ点けたら一匹のサルが映ってて。

 

なんか、サルの目の前には赤いボタンがあって、サルがボタンを押すと天井からバナナが落ちてくる仕組みなんですよ。

喜んだサルがまたボタンを押すんですけど、今度はバナナが落ちてこない。でも何回かボタンを押してると、またバナナが落ちてくる。出す側がバナナが落ちる確率を1/3にしてるんですね。

それから確率を1/10…1/50…1/100…って落としていくんですけど、サルはバナナが落ちる喜びを知ってるから全然落ちないのに狂ったようにボタンをバンバン押し続けてて。

 

そのサルの様子見て、ワイプに映ってるタレントがゲラゲラ笑って。

そしたら、学者が出てきて言うんですよ。

 

「これがパチンコ・パチスロ依存症です」

 

 

 

…それから一切パチスロやめて、本とかめっちゃ読むようになった。綿矢りさとか。蹴りたいスロ台。

 

 

男なのに映画『美少女戦士セーラームーンR』で吐くほど泣いた俺を笑ってくれ

美少女戦士セーラームーンR

 

映画『美少女戦士セーラームーンR』を観てゲロ吐くほど泣いた俺を笑ってください。

 

 

そもそも、セーラームーンに対しては「色分けされた複数のセーラー服の女がなんらかの敵と戦う」程度の認識しかなく、それぞれのセーラー戦士がどんな性格なのかもほぼ知らない。そんな俺がこんな一昔前の女子供向けのアニメを楽しめるのか…と、最初はむしろ小馬鹿にしつつも、付き合いで仕方なくAmazonプライムにて観ることに。

 

 

 

……結果、超超超最高でした。名作中の名作。死ぬ前に10本映画選べって言われたら入れます。

まず、60分っていう決して長くない時間のなかで、セーラー戦士みんなの誰がどういう性格でどういう立ち位置なのかっていうのが、めちゃくちゃわかりやすく描かれてて。

主人公の月野うさぎ(セーラームーン)は外見どおり、いっつもおちゃらけてバカやってる。ボーイフレンドのまもちゃん(タキシード仮面)のことが大好きなノー天気。イエローハット。

青髪ショートカットの水野亜美(セーラーマーキュリー)は頭が良いみんなのまとめ役。なんか急に手のひら型のパソコン?みたいな機械取り出してピコピコやりながら「まだよ!人間を操っていたエナジーの発生源は、まだ消えていないわ!」とか言ったりスカウターみたいなメカ着けてる。

黒髪ロングの火野レイ(セーラーマーズ)は神社の娘なんですけど、みんなで作戦会議するときにたぶんいっつも集まってる。巫女だから変身してないのになんか御札とか使って敵を成仏させたりとかする。気が強い。

ポニーテールの木野まこと(セーラージュピター)は背高くてちょっと声も低くて、敵に向かって「女の子暴力振るうなんて最低だぞ!」ってタンカ切る男まさりな性格っぽいんですけど、ちびうさっていう子供にお弁当作ってあげたりとか、実はめちゃめちゃ家庭的な娘。

金髪セミギャルの愛野美奈子(セーラービーナス)はたぶん最初は単独行動してて一番最後に仲間になったっぽい。うさぎと性格が似てていっしょにバカやってたりする。

 

…っていうのが、始まって10分くらいですぐわかります。ハンパねえ構成力。今回戦うべき敵「フィオレ」ってのも、まもちゃんが子供の頃に仲良くしてたって描写があるんですけど、たぶん昔は優しかったんでしょうね、でも明らかにTHE黒幕!みたいな女に操られてんのわかるんですよ。「ああ…のっぴきならない事情があるんだろうな…」っていうのがわかるわかる。まだはじまって20分ですからね。濃。

それで、揚げ物みたいな名前のコイツがとにかく超強くて、一気にセーラームーン以外の4人をドガァッ!!っつってぶっ飛ばしちゃう。ただの掌底でセーラー戦士ごと電話ボックス粉々になるくらいの威力なんですよ。いやいやいや。そして最後に「ンフフ、まもる君を騙すお前は念入りに始末してやる、死ねぇ!!」ってセーラームーンに襲いかかるんですよ。いや口悪っ…。

 

そしたら…来るよね〜〜〜〜、やっぱ来るんだよ、まもちゃん、タキシード仮面。

「美しき花も歪んだ心で育てれば醜く染まる、そこまでだフィオレ」

とか言って、だ、だせぇぇ〜〜〜〜〜〜。でも、ダサいんですけど超カッコイイんですよ。現れるべきときに現れる。小学生の時、好きだった女子に「タキシード仮面様が好き」っつってフラれたの、今んなってやっと納得いった。

「もうこんなことはやめるんだっ」ってタキシード仮面が説得するんですけど、もうフィオレはゴリゴリに操られてるもんだから「この娘がキミを騙してるんだぁ!!」って不意打ちでセーラームーンを殺そうとしてね。

「やめろぉぉぉぉ!!」

ドカァァアッッ!!

ズバァァッッッ!!

 

…タキシード仮面がセーラームーンかばって代わりに全身貫かれてね、フィオレはタキシード仮面抱えてどっかに消えた。よ、弱ぇぇぇ、弱いんだけど、そういうところなんだろうな、自分の身を犠牲にして大事な人を躊躇なく守れるところなんだろうな、俺とタキシード仮面との違いは…。

 

そして回想シーン、事故で両親を亡くした衛が病院で偶然出会った異星人がフィオレだったことが明らかに。「孤独」抱えたもの同士、短いがそれはかけがえのない時間。そして最後に衛はフィオレにバラの花を渡す。それはフィオレにとって初めての「プレゼント」であり、「宝物」だった。(ここが後半めちゃめちゃ良いフックになってくるんすよ……)

「今度は僕がいっぱい花を持って帰ってくるからね」

それだけがフィオレの生きる理由になった。そして、ようやく衛に贈るにふさわしい花を見つけた。

 

 

 

…それがもうゴリッゴリの「呪いの花」

「キセニアンの花を手にしたとき、ふいに気がついた。衛くんをひとりぼっちにして放っておいた地球人たち。奴らは全て抹殺しなきゃいけないんだって…」

ええーー…全然意味わかんねぇ……。しかも、そのキセニアンってののアジトが地球に落下してくるらしいんですけど、そうなったらもう終了。全人類のエナジー??吸い取られて地球滅亡。もはや、まもちゃんどうこうだけの話じゃないんですよ。

 

いざ、覚悟決めてアジトに乗り込む5人 セーラー戦士。

着いてあっけないほどすぐ衛もフィオレも見つかるんですけど、いきなり「安心しろ、衛くんは返すが地球人は全員殺す。お前達も殺す」みたいなこと言い始めるんですよ。サイコ!どサイコ!

当然「そんなことさせるか!」つって攻撃するんですけど、フィオレ君は周りのザコいくらやっつけても本体倒さない限り無限に再生するタイプのボスで、何億匹って増殖するもんだから全ッ然歯が立たなくて、結局セーラームーン以外の4人は捕縛されちゃう。

で、味方(レイちゃん)はなんとかうさぎだけでも、ってうさぎを守ったのに「仲間を見捨てて自分だけ助かるとは…この卑怯者が……仲間が大事なら武器を捨てろ、さもなくばこうだぞ!」って4人に拷問かけて、セーラームーンに2択を迫るド畜生・フィオレ。いや、お前見てただろ事実を歪曲すなネットニュースか。

それでも「セーラームーン、わかってるわね…」「戦うのよ…」「地球を救えるのはアナタだけ…」セーラームーンに「自分たちはいいから早く戦え」と促す4人…そりゃ酷でしょうさすがに…。

 

うさぎ、ステッキ、ボトリ…

 

「やめた…みんなゴメンね…あたし戦えない…みんなのこと大事だもん…」

「この…いくじなし!」

「だって…みんなが苦しむの…もう見てらんないよ…」

 

 

う、うさぎちゃ………。 そうなんだよ…うさぎはみんなのことがなによりも大好きなんだよ…だから「友達と地球を天秤にかける」なんてことはできないんだよ…だってセーラームーンじゃなかったらふつうの年ごろの女の子だぜ……?(セーラームーン初めて見てます)

 

 

「お…ぉぉぉ…なんだ…あの人間たちは…この気持ちは…いったい」

 

「フィオレ…騙されないで…セーラームーンはアナタから衛くんを奪おうとする悪い子よ……」

 

「そ、そうだ…」

 

 

ババァァァァァン!!!!

 

 

超変身するフィオレ

 

 

「そうだ…僕や衛くんを一人にする嘘つきは生かしちゃおけない。

孤独が、僕や衛くんの孤独がお前にわかってたまるか、孤独を知らぬお前に。

この世に生まれたことを不幸だと感じたことのないお前たちになにが分かる。

仲間が、友達のいない寂しさがお前たちにわかるか。

誰にも理解されないものの寂しさがわかってたまるか」

 

 

…ああ…もう…ここ…こっから涙腺溶けた。このフィオレの言葉に4人がめっちゃ反応するんですよ…。亜美はその頭の良さから周りから疎ましく思われ…まことは身体も大きくて力が強いことを理由に周りから怖がられ…美奈子はうさぎの仲間になるずっと前からセーラーVとして1人で戦ってきたことを周りから好奇の目で見られ…レイは霊感が強く、霊感少女と周りから呼ばれ気味悪がられてきた…。

 

みんな、ずっと1人だった……。そう、うさぎに出会うまでは。俺が冒頭で「いつもバカやってる」って言ったうさぎの底抜けの明るさ、誰とでも分け隔てなく接する優しさ…。

 

 

遊んでる時でも参考書を読んでいる亜美に「こら!遊ぶときはちゃんと遊ばないないとダメでしょ!」と叱るうさぎ。そんな子、今まで一人もいなかった…。

「うさぎちゃん…!」

 

神社の仕事をしているレイに「すごーい!レイちゃんってがんばり屋さんなんだ!」と本気で尊敬するうさぎ。そうやって自分のことをちゃんと認めてくれるのはうさぎだけだった…。

「うさぎ…!」

 

周りから怖がられていたまことに「うわー、そのおにぎりおいしそー!」と気さくに話しかけるうさぎ。「あんた、あたしが怖くないの?」「へ?なんで?」その何気ない言葉にまことがどれだけ救われたか…。

「うさぎちゃん…!」

 

いくらセーラーVとして地球を守ってもバカにされることも多かった美奈子に「カンドー!あこがれのセーラーVちゃんが目の前にいるなんて!」と目を輝かせるうさぎ。なんてことないという態度を取りつつも本心は涙が出るほど嬉しかっただろう…。

「うさぎちゃん…!」

 

 

 

 

…顔面ベッッッチョベチョ。もう嗚咽(おえつ)漏らすほど泣いた。いや泣くでしょ、こんなんPepperでも絶対泣く。

全然知らなかったんですよ?セーラームーン。言ったら『セーラームーン』という作品と出会ってからまだ1時間も経ってない。それこそ、きのう行った整骨院のジジイより付き合い浅い。…のに、うさぎたち5人がどれだけ強い絆で結ばれてるのかっていうのが俺の中に入ってくる入ってくる。ああーー、全員、好きだ。地球(くに)ごと抱きしめたい。…なんすかこれ。

こうやって文章打ちながら思い出して泣いてますし。あと何年かしたら齢三十なんだけど大丈夫なのか俺…。

あの、レイちゃんだけ「うさぎ」って呼び捨てにするのいいよな……。

 

 

 

 

……というのを経て、ラストはこれ以上ないくらい最高の終わり方をするので、ぜひ観ていただきたい。マジでミラクル・ロマンスです。

 

 

葬式で個性出す坊主と、個性を破壊するクソガキ

なんの嫌がらせか去年、今年と葬式が立て続けにあり、坊主が唱えるお経を聴く機会がグンと増えた。そして宗派の違いなのか、その坊主個人の『OKYOU STYLE』なのかは知らんけど、なんか坊主ごとに微妙にお経のやり方が違っていて「なに個性出してんだコイツら」と思った。

 

 

今回の通夜のときに来た坊主は、途中でおもむろに立ち上がり、ドでかいシンバルを手に持ち、

「シャーーーーーーーーーーーーーン!!」

と鳴らしはじめて、その衝撃で会場にいた何人かのじいさんばあさんは全員思いっきり「ビクッ!」となってしばらく意識朦朧としていて「いや、何人か殺す気か。その場で二匹目のドジョウならぬ二人目の葬式狙ってんのか」と心配になった。親戚のじいさんいわく「空襲かと思った」らしい。いや、笑えないよ。

 

前回の葬式の四十九日に来た坊主は、自宅に入るなり開口一番「あ、足崩してもらっても大丈夫ですから。疲れるでしょ?なんだったらソファに座ってもいいですよ、身体さえこっちむけてもらえれば」と言うなんとも軽い坊主だった。お経唱えるときもなんか肩でリズム取ってた気がするし。たぶん途中で「ハンマーカンマー」って言ってたぞアレ。基本、舐めてた。終わったあとは、外車に乗って帰っていった。「坊主丸儲け」を地で行く坊主。

 

また、別の坊主はいきなり錫杖(しゃくじょう)を手に取り、遺影の前で「ナンタラカンタラナンターラ、ナンタラカンタラ……ハッ!!」と今どき和田アキ子でも言わないような全力の「ハッ!!」を叫びながら邪気を祓う祈祷師みたいなマネをし始めたので(他の坊主はそんなことしなかった)親戚中が「え…?ウチなんか取り憑いてる…?」とめちゃめちゃ不安になった。

 

去年にあった葬式の通夜で来た坊主は、なぜかやたらお経の語尾を伸ばしてて、唱え終わりに必ず、

「ナンタラカンタラナンターラァあァァァ〜〜〜〜〜〜〜〜ァァァああああああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ」

と布施明『君は薔薇より美しい』の「あぁあぁ〜〜〜〜〜〜君は〜〜〜〜〜〜〜変わった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」ばりのロングトーンをかましてきて「いや、ちょっと気持ち良くなってんじゃねぇよ」とイラッときたのを覚えてる。顔が千鳥の大吾に似てたし。お経のクセがすごいんじゃあ。

 

そんな感じで、最近はこっちが想像するいわゆる「普通の坊主」にエンカウントする確率がかなり低い。いや、実際こっちが意識してなかっただけで最初からどの坊主もみんな個性出してたのかもしれません。全員同じような風貌をしてる坊主だからこそ、逆に『僕らのヒーローアカデミア』みたいに一人ひとりの個性を重視してるのかなぁ、と思った。 

ただ、坊主たちがどれだけ頑張って個性出しても、還骨法要のときに甥っ子(小4)が放った

「うわ、またハゲかよ」

の一言で全部台無し。こわっ、こっわ…。このときばかりはアイツが魔人ブウ(純粋)にしか見えなかった。悪意のない悪が一番こわい。もう神も仏もありゃしないよ。