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ミクスチャーブログ

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ド田舎コンプレックス人間はシティポップを聴いて耳が破裂する

シティポップにドハマりしてます。

北海道の釧路出身なんですけど、人間より野犬のほうが数多いんじゃねぇかってほど過疎過疎しちゃってる田舎町で、人もみなほぼ「野性」です。子供なんかそのへんの木の実とか雑草とか平気でムシャムシャ食ってます。ネットでよくウケたら「草」とか言いますけど、こっちでそれ言うと本当の意味での「草」。蜜の吸える花なんてごちそう中のごちそうでした。白米にツツジ乗っけて巻いて食ってるから。他府県の人の北海道のイメージって『ゴールデンカムイ』が強いと思うんですけど大丈夫、あれだいたい合ってます。未だにそこらじゅうに「マタギかよ」ってくらい気性の荒いジジイわんさかいます。釧路のジジイ、だいたい二瓶鉄造。

そんな釧路でも、友達で音楽やってるヤツ何人かいますけど、ただただ本能のみで楽器鳴らし続ける野獣がほとんどのゴリラミュージックで、基本的に「メンバーの音以外の音を入れる」って発想がゼロ。英語詞すらほぼゼロ。なぜなら教養がないから。友達のバンドの新曲『やってやるよ』ですよ。なにを??アラサーでなにを??

そんな環境で育ったからか人一倍、都会、特に東京に対する「あこがれ」がすごくて、田舎でヨダレ垂らしながらボーッと生きてたらまず味わえないバンドサウンドと、ジャズだとかヒップホップだとかEDMだとかがうまーくミックスしたメロディに乗せて大人の恋愛模様なんかを歌ういわゆる「シティポップ」的な小洒落たやつを聴くと、色んな意味で耳破裂して気持ち良くなって昇天します。

 

Awesome City Club


Awesome City Club - アウトサイダー (Music Video)

最強のユニゾンバンド。男女ツインボーカルってだいたいどっちかが邪魔だなって感じるのに、PORINとatagiの異常なまでの絶妙な声のバランス。ヤン坊とマー坊。楽器隊も一音一音の耳障りが死の際まで一生聴いてられるほどの心地良さ。徹底的に「耳に気持ち良い音楽」やってくれてるのが本当にありがたいです。そして田舎にこんなオシャレな奴らはいねぇ。柄シャツは田舎じゃ着れない。一発で通報される。

 

Official髭男dism


Official髭男dism - Tell Me Baby[Official Video]

さっきも言ったように、田舎の人間はそもそも「メンバーの音以外の音を入れる」って習慣がまるでないですけど、Official髭男dismの音楽ってメンバーの楽器隊以外に裏でめちゃめちゃ色んなお音鳴ってる。ピコだのテロテロだのフワァーーーンだのそういう効果音を使ってメロディに深みを持たせるのがめちゃくちゃ上手い。そして日本語詞と英語詞の混ぜ方が卵納豆のそれ。無限に食える。全員山陰地方のド田舎出身らしいんですけど、なんでしょうこの北のド田舎との違いは。

 

King Gnu


King Gnu - It's a small world


King Gnu - Prayer X

なんですかこれは。完全に凍り狂った街・トーキョーでしかできない音楽。こういうテンポで最後まで演りきれるってたぶん相当テクニックないとできないことだと思うんですよ。普通走りたくなるじゃないですか。走りたくなるんですよ田舎の空しか知らない奴は。なのに最後までこのいじらしいテンポで進む、じれったくてウズウズしてくる、なんの焦らしプレイですか。なにかに目覚めそうになるんですけど…。身体の奥からゾクゾクするような声とメロディ…聴いちゃいけないもの聴いてる感じ、大人の俺でもこんな感覚になるのに、未成年でこんな音楽聴いたら現実に戻れなくなっちゃいません?大丈夫?全年齢対象でいいのこれ?

正直ロックもクラシックもヒップホップもジャズもファンクもソウルも全部ゴチャゴチャに混ざってるので「シティポップ」って言葉では全く括れないんですが、そういう側面もあるということで。確実に天下取る。

 

なにがおそろしいって、たぶんほぼ全員年下。20代前半。嘘でしょ。さとり世代どうなってんだよ。誰だよ「最近の若者は欲ねぇ」つった奴。バッキバキじゃねぇかよ。北海道の「シティポップ」の限界なんてこれですよ?

 


仁井山征弘 ジンギスカン 字幕設定有り

北海道のスーパー行くとだいたい肉コーナーで呪いのようにかかってるけどマジでなんなんだよ。そもそも調べたら曲作って歌ってんのゴリゴリの東京都出身じゃねぇかよ。「ご当地ソング」みたいな顔するの今すぐやめろ。完全に観光客の目線だろこれ。誰が「ジンギスPeople」だようるせぇよ。いいか、北海道の人間全員がジンギスカン好きだと思うなよ。えっ??普通にカルビとか牛タンのほうが好きですよ???

てゆうか北海道はラーメンと一緒で北海道にジンギスカン屋狂ったように乱立してっけど、当たり外れの激しさ、パチンコの比じゃねぇからな。「これぞ北海道の味!」「生でも食べられるジンギスカン!」つって赤文字金文字でバチバチに煽るだけ煽って出てきたキリン柄のラム肉食ってみたら全然大したことない、ってパターン多すぎて顔範馬勇次郎になってるから。CRジンギスカンだったら3日で撤去だよ。

しかも、百万歩譲って不味いだけならまだいいですけど、そういう店のジンギスカンの臭さ、オッサンの足の裏ですから。食べたあとは着てる服その場で燃やすこと覚悟してください。ジンギスカン食った身体で二軒目とか絶対行くな。

でも「どうしてもジンギスカン食べたい…」ってんなら『サフォーク』って品種の羊扱ってる店だけ行ってください。サフォークは他の羊と全然違います。他の羊が大泉洋なら、サフォークは吉田羊。ニオイも驚くくらい少ないし、歯で簡単に噛みちぎるくらいやわらかくて、ほぼマシュマロ。肉マシュマロ。脂がめちゃくちゃ甘いんすよ。それなのに全然胃もたれしないから何切れでもいけちゃう。繊維も絹みたいになめらかで筋張ってないからタレが完全に肉に絡みついて最高。どうでもいいんだよこんな話は。

 

 

シティポップを聴きながらサフォークを食う。これが理性と野性の融合「生きる」ってことなのかもしれませんね……。