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ミクスチャーブログ

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米津玄師が「ずっとッ…!」と歌えばウンチ漏らすシーンでも感動的になる

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米津玄師の新曲『Pale Blue』が主題歌になってるドラマ『リコカツ』

自衛隊の瑛太と、編集部の北川景子、生活リズムも価値観もまったく違うのにノリで結婚した2人がスピード結婚からのスピード離婚を通して「夫婦の在り方」を問うていくラブコメで、まぁ面白いっちゃ面白いんですが、筑前煮アーミー女とか、未練タラタラだる絡み弁護士男とか、愛を知らねぇ子ども小説家男とか、なかなかに人物像と設定と展開がガバガバのリアルとファンタジーの境目をバカみたいな勢いで反復横跳びしてるツッコミ満載のドラマで終始、

「なんやこのキッショいドラマ〜〜〜!!!」

ってエンドレスおいでやす小田が止まらないのに、ラスト5分に米津が

 

「ずっとッ…!ずっとッ…!ずっとッ…!」

 

と裏声かますだけで、最終的に「な…なんか…よくわかんねーけど…良いドラマだったな…キュン」つって洗脳されるんですよ。米津玄師が歌った瞬間ドラマに文句垂れるのはただの野暮になる。

大谷翔平が「二刀流とかバカじゃねぇのwww」って客から野次られた直後に笑いながら大ホームランぶちかましてましたけど、その客の気分。「…ホント調子こいてすいませんでした…リコカツは最高のドラマです…」って泣きながら米津に土下座してる。たった5分でそれまでのお粗末な内容も全部かき消して「名作ドラマ」にしてしまう悪魔曲、それがPale Blueでした。

 

今までの米津玄師は歌詞もメロディも考察サイトが100個あれば全然違う解釈が100個出来上がるみたいな良い意味で「な…なにこれ…どういうこと…?」とか頭悩ませる曲がほとんどだったんですが、Pale Blueは紛れもなく「真正面」から恋を表現して、ただただ圧倒的語彙力と歌唱力とメロディセンスで脳と感情を揺さぶってくる。構成はドチャクソ難しいことやってるのにちゃんと「わかりやすい」。経口補水液の浸透力。

「友達にすら戻れないから」「あなたのことがどこまでも大切でした」心臓握りつぶされるほど真っ直ぐな直喩と「水もやらず枯れたエーデルワイス」「ひどく丈のずれたオートクチュール」一生消えない鳥肌立つほど美しい比喩の対比で恋の残酷さを描ききる筆力に窒息死する。にもかかわらず「恋をしていた(過去形)」で始まり「恋をしている(現在形)」で曲を締めるという、一筋の「未来」の残し方。

曲のメロ部分は少ない音数で「あなたがいないことへの不安」、サビでドラムとストリングスを一気に際立たせ「どうしようもない悲しみ」と、終始恋の苦しさ、辛さ、絶望とマイナス感情を表現しブスブス突き刺してきてたのに、踊るように流れるCメロから大サビで一気に拍子が変わってワルツ(未来への希望)になり前述した「恋をしている」で落とす完璧な起承転結。歌詞とメロディが合致しすぎてて頭おかしくなる。5分の長編映画か?

そしてそれを際立たせるボーカルとしての異常な訴求力の高さ。米津の裏声は人を狂わせる。単純な上手い下手じゃなくダイレクトで「脳にクる」。米津が人操るのなんて簡単、とりあえずなんでもいいから声出しゃあいい。魔人探偵脳噛ネウロって漫画で歌うだけで人をどうにでもできるアヤ・エイジアって歌手いましたけど、おそらくその実写が米津。俺達は米津の手のひらで転がされてる、これが本当の意味での「精米」

 

どんな作品のどんなシーンだろうが米津がかかるだけで全米泣き、涙腺終津玄師(るいせんおわづけんし)。「主題歌:米津玄師」の時点で勝ち確、米津の曲さえ流れれば前後の内容なんてもはやどうでもいい。仮に瑛太が告白の直前でウンチ漏らしたとしてもPale Blueかかったら俺は泣けるね。

 

瑛太「やっと気付いたんだ…自分は…君を……ンっ!?!?…グっっ…あっ……」

北川景子「ど…どうしたの…?」

瑛太「…自分の下半身基地から…長距離弾道ミサイル…が…発射された…救助要請を頼む……」

北川景子「…了解っ……♡」

 

米津「ずっとッ…!ずっとッ…!ずっとッ…!」

  

意外とイケた…