Sexy Zoneの東京ドームライブDVD『Chapter Ⅱ』を全部みました。みたんです。
言いたいことは星の数ほどある。なんせドームライブとアリーナライブの2公演が完全収録されているという「実質タダ」いや、普通に「儲かった」と言ってもいいほどの鬼ボリュームの円盤なのだから。俺はこれを見たあとに仕事をやめました。
ただ、まず中島健人ソロ曲『ROSSO』の話をさせていただきたい。信じられない。ライブのROSSOを食らってから、本当の自分がわからなくなってしまいました。
そこに映っていたものとは・・・
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スクリーンに映し出される中島健人
ワイングラスを手に持ちながら、あやしげな瞳でこちらをニラみつけ、突然倒れ込む中島健人。するとワインが床にドボドボとこぼれ落ちてしまう。
そして一瞬の静寂ののち、、、、、
ファッ…
向かい合う中島健人と、、、菊池風磨
互いに持ったグラスを傾け、、、、乾杯、、、、、そして、、、、
謎のバカデカくちびる「お・し・え・て・く・れ
し・ん・じ・つ・の・お・く・で濡れるROSSOをォ…………」
デッ!ベロベロリンベッベッ……ベッ!デロデロリレレッレッェエエェエェ…
ヴァ!アッベロレレッリンレレレェェエエ……
ヴァ!ベアララロッリェエェエ…デデデェェェエエヴァッッデェ!
レレレレッンッ……ペロン!デデェデエデェ!
ヴァ!ベアララロッヴァヴァヴァァァァン……
自我の喪失
自我が喪失しました。いや分かっていた。俺は、次の曲で「ROSSO」が来ることは分かっていたんです。なぜならこれはナマのライブではない、収録されたディブイディーなのだから。
セトリは全部「裏」に書いてるし、なんなら今これを書いている時にメニューボタンからてめぇで「ROSSO」のボタンを押してる。しかし、
分かっていても耐えられない。
それがドームで浴びる「ROSSO」だった。
もはや顔がカッコいいとか、歌が上手いとか、ダンスが上手いとかアレンジがどうだとか衣装がどうとかそういう次元の話では無い、これは…なんですか…?
曲に己を投影させる、とかそういうレベルではなく、己そのものが曲の擬人化である、と言わんばかりに、息遣いから指先一本一本にいたるまでの動きすべてが完全に「分かっている」人間の動きだった。
どこをどう動かし、どう見せれば(魅せれば)最も自分がセクシーに見えるのか、ファンが沸くのか、なにもかもが完璧に計算しつくされていた…
特に、それを圧倒的に感じたのは、その眼「眼(まなこ)」だった。画面越しだろうが、DVDだろうが、
「あれっ…?いま俺だけと…目、合ってない………?」
と錯覚させられる吸い込まれる瞳。一瞬でもその目が合えば死ぬまでその瞳が脳髄(のうずい)に刻み込まれる。まさにブラックホール・アイ。
そのパフォーマンス。
インスタでのみ観ることができる「ROSSO」のミュージックビデオ。その中に「右手」にだけにしていた「赤い手袋」を、
噛みながら外す
という激!変態華撃団のパフォーマンスがあるのですが、それとまったく同じことを中島健人はドームライブでもやってのけたのです。
私は北海道に住んでいるがゆえにドームライブ自体には参加できなかったのですが正直、本当に「助かった」と思いました。
恐らく、こんなものを東京の現地で浴びてなら確実にその日の帰り道に「軍手」でまったく同じことをして、警察に逮捕されていたのだから。
そして、このパフォーマンスにこそ、ROSSOの「真の意味」が隠されている、と私はニラんだ。私は寝ずに5日間考え続けた。
ROSSOの歌詞には3回「指先」という言葉が登場する。
I don't get it, tell me how
指先が焦らしても
溶けたりしない?
I don't get it, tell me why
指先も迷わない
離れはしない
I don't get it, tell me how
指先が
仮初の Tonight
「焦らし」「迷い」「仮初」。この3つの言葉に共通するのは「嘘」。そしてROSSOとは「赤」という意味。
I don't get it, tell me how
指先が
仮初の Tonight
この歌詞の直前に、中島健人は「右手」、つけられた「赤(ROSSO)」の手袋を「唇」で外す。
右手、つまり心臓から最も遠い位置にある「ROSSO」。その右手が唇によって本当の姿を見せる、そう、「仮初」の姿から本当の姿を表すというメタファー(隠喩)。そして続くこのフレーズ…
Shall we dye your secret time
戸惑いを隠せない
脆くて儚き唇の Siren
本当の姿があらわになり戸惑いを隠せない唇。その唇がSiren、つまり「警告」を鳴らしている。見ないで…本当の私を見ないで…と。そしてこの曲の核とも言えるフレーズが現れる。
「お・し・え・て・く・れ
し・ん・じ・つ・の・お・く・で濡れるROSSOを…………」
そう、それこそが「真実の奥で濡れるROSSO(赤)」、仮初から真実へ。真実から仮初へ。それは「夜」にだけ顔を覗かせる。それは「誰」か…?
その答えは「最後のパフォーマンス」が教えてくれた。曲終了後、中島健人はグラスに残っていた「ROSSO(赤)」を飲み干し、
唇についた「ROSSO(赤)」を、
頬に、
クイッ…
チラッ…
きっ、キィイイイイヤァァアアアアアアアア!!!!!!!ケンティエエエエエエエァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!
…そう、ROSSOとは中島健人のことであり、中島健人とはROSSOだったのだ…
「中島健人」という作品を見た衝撃に自分が自分でなくなってしまった。
もうなんだっていい。今はただ、狂いたい。真実の奥で濡れるケンティーに…