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竹内結子が子羊みたいに震えるドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』3話感想

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木村拓哉主演ドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』3話の感想。

精力的に論文を書こうとする深冬(竹内結子)は、難関といわれる小児外科の指導医の認定を目指していると沖田(木村拓哉)に語る。深冬は自分のためにも、病院の跡取り娘としても、指導医の認定を受ければ役に立つ、と考えていた。

 ある日、腹痛を訴える女の子が小児外科を受診する。他の病院では心因性と診断されたが違うのではないか、と不安がる母親。深冬は女の子を入院させ沖田の力を借りて原因を特定、手術をすることを決める。ところが、前に女の子を診察していた医師が小児外科治療学会のトップだったことから、深冬は壇上記念病院院長で父の虎之介(柄本明)に手術を止められてしまう。医学界の権力者に楯突いてでも子供を救うべきか、それとも自分と病院の将来を守るべきか、悩む深冬に沖田は・・・

第3話のあらすじ|TBSテレビ:日曜劇場『A LIFE〜愛しき人〜』より

  

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深冬(竹内結子)は自分が院長の娘であり、子供の世話のために他の医者に比べ仕事量が少なく影で「0.5人分の働きしかしない」と言われていることに負い目を感じていた。

そういった様々なしがらみのせいで自分の満足のいく医療ができない、患者を自分の手で救いたい、でも院長の娘として権力者に逆らうわけには…。そんな難しい役どころを演じる竹内結子。

 

竹内結子という女優の最大の特徴、最大の魅力は「負の感情を演じるときの体の震え」にあると思ってる。

例えば、父である虎之助(柄本明)に手術は絶対にするなと言われ、病院の廊下を肩を落としながら歩くシーン。立ち止まり、手に持っている患者のデータCDだけが画面に映る。その手は小刻みに震えている。CDを見つめる竹内結子が映る、その表情はおぼろげで今にも崩れ落ちそうなほど落胆に満ちている。セリフはなくても体の震えと表情だけで感情を表現する竹内結子。

 

別のシーン。

「蒲生教授には逆らえない、この病院の小児外科を守らないといけないから…、この病院の娘に生まれたんだから…」

自分の気持ちを押し殺して病院で患者のオペをすることを諦める深冬。

「だったら僕はこの病院を辞める!ユリカちゃんは別の病院でオペする、(僕がこの病院に来たのは)小児外科を立て直すためじゃない、患者さんを見捨てるためでもない、目の前の患者救うためだ」

そう言って深冬の腕をガッと掴み、患者の症状が描かれたホワイトボードの前に立たせる沖田(木村拓哉)。その時の竹内結子の表情、震え、これだ、この演技こそが竹内結子の真骨頂。迷い、戸惑い、不安、まるで生まれたての子羊のように弱々しい目をしながらプルプルと震えている。

 

そう、これが竹内結子の「子羊の演技 −ラム アクティング−」と呼ばれる能力だ。

 

後半、院長や副院長の壮大(浅野忠信)の反対を押し切って自分でオペをすることを決意した深冬。ここでも「子羊の演技 −ラム アクティング−」が発動する。

「私も、目の前の命を救うことに一生懸命な医者でありたい、私が背負わなきゃいけないのは病院じゃなくて患者さんの未来」

子羊が母羊を見つけた時の安堵感のように、満ちた表情をする竹内結子。絶望から希望へと転じた時の表情の移り変わり、この演技ができるのは日本広しといえど竹内結子だけだと思ってる。

 

3話のラストで深冬は自分の進むべき道を見つけたような満足げな顔をする。ああ、もう竹内結子の「子羊の演技 −ラム アクティング−」を見ることはできないのか。竹内結子のように落胆し、震える俺。いや、忘れてはならないのは深冬の脳には腫瘍があり、手術をしなければ命の危険もあるようなバクダンを抱えているということ。(まだ本人は自覚してない)

おそらく、ドラマの中盤から後半にかけて深冬を巡ってまた新たな火種が生まれるだろう。そこで竹内結子はどんな「子羊の演技 −ラム アクティング−」を見せてくれるのか、今から楽しみでならない。

 

「子羊の演技 −ラム アクティング−」ってネーミングどうすか?