好きな漫画で『東京喰種トーキョーグール』っていう人喰いと人間が殺し合う内容のやつがあるんですけど、読んでるのに何やってるか説明しろって言われてもできない。
東京グールには3種類の人間がいて、まず普通の「人間」、そして人間を喰う人間の「喰種(グール)」、そして半分人間で半分グールの「半喰種」。
まず意味わからんのがこいつら基本は見た目全部一緒で、中には人間離れした外見のグールとか、そもそも趣味で変な恰好してる人間もいるんですけど、ほぼほぼパッと見じゃどれがどれだかわからないんですね。にもかかわらず、作者の石田スイ先生って描き分け苦手なのか、あえてそうしてるのかわからないんですけど似たような外見のキャラクター超多いんですね。ただでさえ多かった登場人物が続編『東京喰種トーキョーグール :re』で倍になったのに、眼帯キャラとかメガネキャラとか「前にもこんな奴いただろ…何人出てくんだよ」ってのがめちゃめちゃあるし、作画も一昔前のアニメみたいにフワフワ全然安定してなくてちょっと角度変わったりすると「いや、誰だよお前…」ってことがめちゃくちゃあるんですよ。
しかも、基本的にバトル漫画なんで戦ってるシーンが多いんですけど、グールは「赫子(かぐね)」とかいうキモい触手みたいなのを身体に宿しててそれ使って攻撃するんですけど、グールと戦う人間側も…いいですかここが糞わかりにくい所で、「グールの赫子を使って作った武器」を持ってるんですね。なんで、戦闘スタイルがどいつもこいつもほとんど一緒で今誰が攻撃していて誰がダメージを食らっていてそれがどういう攻撃でどのくらいのダメージを与えているのか全然わかんねぇんですよ。最近じゃグールも人間もタフすぎて腕の一本二本もげても平気で戦いやがるし。
さらに一番面倒臭い設定の「半喰種」もいるせいで、ちょっと油断すると今戦ってるコイツはグールなのか人間なのかはたまた半喰種なのか見分けもつかん。しかもどいつもこいつも目が赤くなって顔じゅう血管浮いてバッキバキになるから尚更わけわかんねぇしそのくせ、戦ってる描写も理論立てて描くんじゃなくて平気でワンシーンに見開き2ページとか丸々使って、なんか黒い影みたいなのが「バーン!」となってて中央の人が全身を「ダーン!」と貫かれている絵が「ドーン!」と描いてる!みたいな描写ばっかりでもう、、マジでこわい。めちゃくちゃ馬鹿っぽい書き方ですけど、これ意外説明のしようない。
しかも「は?えっえっ?これ攻撃されてるのどっちだよ?死んだの?」と思って次のページを開くと場面がガラリと変わって、なんか全然知らん別の連中が戦っていたりとか、急に過去の回想シーンに入ったりして頭バグってくるんですよ。貫かれたシーンにはその後1ミリも2、3話触れないってことが平気であってそいつが死んだのか生きてるのかもわかんねぇし、勝敗すら曖昧。混乱しすぎて無意識に韻踏んじゃったじゃねぇかよ。で、忘れた頃に平気な顔して他のキャラがやられそうなときに颯爽と出てきやがって
「いや…誰……?は?あの時のアイツ…!?は…?じゃあ、あそこであのマスクに攻撃されてたのもアイツ…!?は……?」
ってなる。しかも死んだと思ってたら人間だったのにグール化して生き返った、みたいな展開も日常茶飯事でマジで「人の死で茶が沸く」レベル。なのに、あるキャラが主人公を庇って死んでしまうという大事なシーンで「はいはいグール化グール化」って鼻糞ほじくりながら読んでたらマジで死んだっぽくて笑った。(しかもやっぱ生きてた)
ストーリーはなんとなく追えてるはずなのに脳みそが全力で理解することを拒否してるのがわかる。しかも、一番タチ悪いのが「絶対わざとやってるだろ」ってことであえてグチャグチャに描くことで多少の無茶設定とかディテールにまで読者の頭を回らせない意図があるんじゃないかとまで思う読むと脳みそ喰われる漫画です。
東京喰種トーキョーグール リマスター版 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 石田スイ
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/08/02
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東京喰種トーキョーグール:re 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
- 作者: 石田スイ
- 出版社/メーカー: 集英社
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