あまりポルノ知らない人にオリジナルアルバムを勧めるとしたらこのアルバム順になります。
11位 ポルノグラフィティ
7th。バンド名と同じタイトルついてる割には多分殆どの人が一番影の薄いアルバムとして挙げる。リリースまでに自分の中で異常にハードルが上がってて先駆けでオンエアされてたのが『ベアーズ』『Light and Shadow』でそれがめちゃめちゃ良くて、今までと毛色が違うことも相まって「このレベルが全曲入ってるならこりゃどえれぇことになるぞ」みたいに思って超骨太アルバムを期待して蓋開けたら、『ロックバンドがやってきた』『My 80’s』とか「トチ狂いふざけ曲」のギャップがヤバすぎて脳バグった記憶があります。
ただ、7曲目までの疾走感は最高でレコーディング風景のDVDが入ってる唯一のアルバムでもあり仮歌詞段階でのレコーディングやらスタジオでの二人の距離感やら観てて楽しいのでメンバーの名前覚え始めた段階くらいで勧めてあげてください。
10位 m-CABI
6th。3、4曲毎にアルバムの中でテーマを分けるというポルノでは革命的なコンセプトアルバム。序盤のハネウマライダー→BLUE SKY→BLUE SNOWの流れは、この時期のクセのない昭仁の声と相まって滅茶苦茶良い。
難点は、このアルバムの核と言っていいド名曲「ライン」「グラヴィティ」「横浜リリー」がベストに入っちゃってるので、コアファン以外はこのアルバムを買うお得感がそこまでないというジレンマ。
ただ、史上最高にイカれた岡野昭仁が堪能できる「Mr.ジェロニモ」と多分本家サマーガールより気合入ってるほぼ「NaNaNaウィンターガール」が聴けるのはこのアルバムだけなのでより深くポルノを知りたいならぜひ。
9位 BUTTERFLY EFFECT
11th。全14曲、そのうち5曲がシングル曲とかなりボリューム感のあるアルバム。それでも「僕らのヒーローアカデミア」主題歌の『THE DAY』以外はどれも知名度的にはそこまでじゃないのでポルノグラフィティに馴染みのない人には勧めにくいアルバム。
ただ、アルバム曲は多彩も多彩、一曲毎にガラリと色を変えリスナーの耳と脳みそをグワングワンと揺さぶってくれます。
48グループや坂道グループが歌っていそうないわゆる「勇気のない童貞のボクはただキミを見つめている」ソング『君の愛読書がケルアックだった件』、良い意味でも悪い意味でもトチ狂った超電波ソング『MICRO WAVE』、暗黒ポルノの真骨頂『Fade away』など一癖も二癖もある曲達が並んでいて、どのアルバムよりもポルノグラフィティの「振り幅」を感じられる一枚でもあります。
ポルノグラフィティ11thアルバム『BUTTERFLY EFFECT』全曲感想
8位 雲をも掴む民
3rd。暗っ!!闇が滲み出てるアルバムでパレットやチェケラ(幸せについて本気出して考えて見た)が間に入っても拭い切れない。ただ一曲一曲別個で聴いてみると、どこのハードロックバンドやねんっていうくらいの『敵はどこだ?』やら聴いてるだけで涙出てくる『ハート』『Aokage』『ビタースイート』やらそれぞれが独立してて、バラバラだからこそ暗い印象受けるんだろうな、と思った。
とにかく聴いてると喉が渇くアルバムなので一番最初に聴くにはおすすめしないですけど、ポルノ聴いて慣れてきたところでラストに聴くにはもってこいです。
7位 THUMPx
- アーティスト: ポルノグラフィティ,新藤晴一,岡野昭仁
- 出版社/メーカー: ソニーミュージックエンタテインメント
- 発売日: 2005/04/20
- メディア: CD
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5th。別記事にも書いたんですけど1曲目のOuch!が嫌いでね、通して聴くことは殆ど無いんだけど、ずっと変わらない印象として「全部フワフワしてるなぁ」っていうのがある。掴みどころがないっていうか、ジャケット含め俺の中では良くも悪くも一番「意味わからんアルバム」。
一曲一曲を言うとこのアルバムにしか入ってない曲の中だと『ドリーマー』がめっちゃ良い。よくよく聴くとただオナニーしてるだけの曲で童貞臭が凄いんですが、その心理描写が神がかってるんですね。あと『Let's go to the answer』の2番は初聴だとまず間違いなく発狂するので金払ってでも聴いてください。そのほかにもイヤホン片耳ずつ聴くとガラリと毛色が変わる『Twilight, トワイライト』、昭仁の声だけで昇天できる『何度も』と地味だけどじわりと温もる曲が沢山入ってます。
6位 RHINOCEROS
当初は「こりゃやべぇロマエゴ超えた!」と鼻息荒くしてたんですが、リリースから大分経った今では『ANGRY BIRD』『オー!リバル』『AGAIN』『ミステーロ』の4曲を延々とリピートし続ける日々が続いています。それくらい俺の中では圧倒的で全曲ランキング付けても間違いなく上位に入る4曲。
それらが一堂に会するアルバムというだけでかなり良いアルバムなんですけど、逆に嫌いな曲で二度と聴かねぇっていうやつもまぁまぁ入っているので、アルバム全部聴いてっていうよりは、とりあえず!4曲だけとりあえず聴いてくれ!ってなる。
5位 WORLDILLIA
4th。一番変態性が出てるアルバムじゃないでしょうか。ド頭のCLUB UNDERWORLDからこれぞポルノグラフィティで、『惑星キミ』でもキモいくらいの愛の曲に胸焼け起こしそうになってからの、後世に残したい大名曲『元素L』の流れは卑怯。聴くたびに「なんでシングルじゃねぇの、なんでベストに入らないの…」と全身の汁を垂れ流してます。
あとは、キャバクラ経営するようになったら流したい『CLUB UNDERWORLD』、インストのDidgedilliが良いんで聴いて下さい。あとCMにポルノ女優使ってて、かなりポルノグラフィティポルノグラフィティしてました。
4位 ∠TRIGGER
8th。発売当初ハードルが異常に上がったアルバムで当時公式発言かCD屋が勝手に触れ込ん出てだのか忘れたけど、デカデカと「全曲シングルクオリティ!!」とかPOPに書いてて「お前、そんな言うんだったら天までハードル上げていいんだな?飛べなかったら覚悟しとけよ」ってなった。
収録されたシングル曲も多くて、確かに一曲一曲がかなり作りこまれてはいるんだけど、『ネガポジ』やら『曖昧なひとたち』やらがシングルクオリティかって言われると俺には何も言えない。でもやっぱり『今宵、月が見えずとも』の威圧感が凄くて12曲目にしてこれを持ってこれるのはデカい。あと新藤晴一が「歯を食いしばってありふれた言葉で歌詞を書いた」『クリシェ』が良すぎて無限に聴ける名曲です。
3位 ロマンチスト・エゴイスト
1st。一言で言えば「鬼」。アルバム同士で殴り合いしたら確実に一番強いです。これ以降のアルバムが蛇足にならなかったのが奇跡。今のポルノとだいぶ毛色が違うので一番始めにヘタに勧めると、「ロマエゴが至高」とか言って最近の曲まったく聴かなくなる危険性がある諸刃の剣。岡野昭仁の歌声も今とはまるで違ってるし、歌詞の尖り具合もメロディの無骨さも、荒々しさとギラつきが全部良い方向に転がっていて、1stアルバムでしか生まれない奇跡が全曲で起きてます。
マジで全曲あり得ないほど名曲揃いなんですが、それでもベストに収録されてない曲も沢山あってポルノグラフィティの始まりの曲にしてナンバーワン糞エロ曲『Jazz up』、最強バラード『優色』『デッサン#1』やらak.homma最高傑作『マシンガントーク』変態岡野の出生作『リビドー』やらポルノを語る上ではどれも外せないので頃合いを見て勧めてください。
2位 PANORAMA PORNO
9th。ジャケットは正直ちょっとどうかと思うんですけど、二人体制のポルノのアルバムで一番他人に勧めるって言ったらこれ。良くも悪くもこれを気に入るかどうかで近年のポルノグラフィティに向いてるかどうか分かります。
シングル5曲アルバム10曲の計15曲。毎度のことながら前半の力の入りようが凄くて『2012Spark→メジャー→FLAG→EXIT』でもうじゅうぶん腹一杯になったとこで濃い曲がどんどん流れ込んでくるから「よし聴くぞ!」って時じゃないと胸焼けするくらいカロリーの高いアルバム。あと、ゴリゴリの曲に隠れがちだけどEXIT、ゆきのいろはもちろん『素敵すぎてしまった』『光のストーリー』とバラード曲が秀作揃いです。
1位 foo?
2nd。一番最初に人に勧めるなら多分このアルバムを持っていきます。サウダージ、サボテン、ミュージック・アワーも入ってて、キャッチーさで言ったら多分これ以上のものはない気がする。どの曲もサビがはっきりしてるから聴きやすいし、暗いバラードが比較的少なくてノれる一番クセのないアルバム。
なかでも、ストレートすぎて逆にグニャグニャ曲がって見える狂気ロックバラード『愛なき…(アキヒト作詞作曲)』、新藤晴一という男の才能が全て詰まった『空想科学少年(ハルイチ作詞作曲)』がハッキリと二人の個性が出てて人となりもなんとなく見えてくる曲で、いまも変わらず二人ともこんな曲ばっかり作ってるんで、この二曲聴いて「ポルノグラフィティ」というバンドにハマれるかどうかの踏み絵にしてください。