ゲホッ!ゲホッゲホッ!!ゲーッ!!ゲーーーッ!!
ラジオでいきなりこの曲が流れてきて耳が窒息した。謎の女と書いて「なぞめ」の『wit and love』。その名の通りその正体のなにもかもが謎らしい。声以外なにも知らねぇ。ただこれだけは言えます、この声「かわいさのTomorrow never knows」
なのにかわいいだけじゃない、ガラスみたいに繊細、なのに力強くてどこかもの悲しさも感じる。地声からミックスボイスから裏声への切り替えがおそろしく自然で、かわいいからかっこいい、怖い、果てはエロまで曲の中で声色が目まぐるしく変わる。ノドの中に何人も人格飼ってる声してます。
例えば、曲の中で「飼いならされた心臓 ドクドクが生活音に馴染む」という歌詞が1番AメロとラストAメロで歌い方がまったく違う。
1番Aメロは
「かいならされたっしんぞぉーー!どくどくっがっ!せいかつおんにぃーーなじむぅうーーー」
って幼さの残るかわいい少年少女みたいな声で歌ってるんですけど、ラストは
「飼い慣らされた心臓……ドクドクが……生活音に……馴染む……」
女アサシンのテンション。絶対何人か殺めてる。一曲のなかで闇堕ちかましてる。一人でまどマギをするな。
爆発するのは声だけじゃなくて、それ以上に曲と歌詞がド変態で興奮して死にそうです。テンポ感とそれに対する歌詞のハメ込み方がイカレ。
良い意味で一聴で理解できないわけわからん歌詞を、細かい刻みのフレーズにギュウギュウに詰めてロケットえんぴつみたいに音からはみ出すような当て方してるし、かと思えば急にテンポダウンしていっさい曲が掴めない。しかも基本的に繰り返し、リフレインで構成されてるから一回でも聴いちゃうと脳がバグってずっと頭の中ループして離れなくなる。
2曲目の『Child Dancer』もとんでもないサイコ音楽…
力のきっかけを与えたマッドサイエンティストの後悔と悲哀…的な歌詞と、イントロのギターの浮遊感から意識飛びそう曲の閉塞感と開放感の開け締めのスピードがワニワニパニック。そばに来てくれたかと思ったら次の瞬間にはもう突き飛ばされてる…
そしてこの歌詞と曲に絡む脳トロ声…語尾が下がるのがどうしようもなく胸くすぐられて痛い。どっかで聴いたような懐かしさすらある…きみは…いったい誰なんだ…
謎女…なぞめ…なにもわかんねぇ…わかんねぇけど……意味不明な歌詞…具合悪くなる曲の緩急…音の刻み方…作詞作曲が川谷絵音だってことだけわかった…なにしてんの…えのぴょん…