好きだった超絶かわいい同級生から
「久しぶり…二人きりで会えないかな…?」
って連絡来て血管ちぎれるくらい興奮して会いに行ったら
「神様って信じる…?」
めちゃくちゃ宗教勧誘でした。
「この世で信じられるのは『しそ』だけなの…」
ん?しそ?あぁシソね。シソおいしいよね。俺も好
「始祖はすべてに“救済”をくれるの…」
自分とこの教祖を始まりの祖『始祖』って呼ぶタイプの団体でした
「始祖に会って、お子さんが志望校に合格したって人や」
ただの努力
「始祖に会って、手術が成功したって人もいるんだよ…?」
医療の力
「わたしも始祖に救われたの」
「ずっと就職が決まらなかったわたしに始祖は『ここで働きなさい』って言ってくださったの」
ゴリゴリの『中の人』でした、お疲れ様でした
…ノルマ制だなこりゃ。おかしいと思ったんだよ急に女が俺に二人きりで会いたいなんてよ。バカがよ。だが、よりによってこの俺をターゲットにするとはチョイス間違ったな、性悪糞詐欺女がよ。適当にあしらってさっさと帰
「でもビックリしちゃった…」
えっ
「かんそうくん、少し見ないあいだにカッコよくなったもん…」
えっ、カッコよくなっ…?
「かんそうくんのこと…前から気になってたからうれしい…」
も、もしかして、勧誘ってのは建前で本当に俺と…?み、みゆきちゃん、お、俺も
「それも始祖の力だと思うんだ」
始祖始祖始祖始祖始祖始祖始祖始祖うるっっっっっせぇええええええええなァアアアア!!!!!!
始祖1ミリも関係ねぇえええええええええええだろうがボケカスハゲェエエエエ!!!
俺がァッァアァ!!!テメェに会うためにィイイイイイイイイイイイ!!!!なけなしの金はたいてェェェェエ!美容室行って髪切ってェェエェ!服屋行って服買ったからだろうがゴラアアアアアアアアアアア!!!
美容師さんとォォオオオ!!服屋さんのォォオオオ!!
おチカラですけどォオオオオオオオオ?????
「始祖ってやっぱりすごい…あんなにパッとしなかったかんそうくんが…」
ぱ、パッ!!!??パッとしなかったってなに??それ俺のこと??俺のことそう思ってたの??え?ここで死んでいい???
「それにこうやってまた会えたのも、始祖のおかげだね…」
い、いや、俺がライン返したからでは…?いつから俺のスマホは始祖に乗っ取られていた…?
「始祖はすべてを見てるんだよ」
もうダメだコイツ。完全に狂ってる。さっさと切り上げて帰らねぇと俺までおかしくなりそうだよ
「みゆきちゃん悪いけど、俺、」
ー30分後ー
「…で!俺そいつに言ったの『お前それパプリカじゃなくてピーマンだろ!』って!」
「あははははは!もう〜〜〜ヤダァ〜〜〜〜!かんそうくんったらぁ〜」
笑顔かっわいいなオイ……
あの、さっきから俺の話にすげぇ笑ってくれるんですけど?言うボケ言うボケ全部ホームランなんですけど?な、なにこれ…?
「はぁ〜…こんなに楽しいの久しぶり…今日は本当にかんそうくんに会えて良かった…」
えっ
「ずっとかんそうくんのこと心配してたんだよ。元気かな、どうしてるかなって」
えっ、ず、ずっと?しんぱい?みゆきちゃ…
「だから今日はもっとかんそうくんといたいな…」
み、みゆきちゃん、やっぱり俺のこと、、、バカだ俺、、、大バカ野郎だよ、みゆきちゃんのこと疑って…
みゆきちゃんはただ俺に自分のことを知ってほしかっただけなんだ…関係なかったんだ…宗教なんて…始祖なんて…
「あの、み、みゆきちゃん…!良かったらっ!これからどっか」
「それでこれから本部で会合があるんだけどかんそうくんのこと始祖に紹介
恋なんて〜〜〜!いわばエゴとエゴの!始〜〜〜祖〜〜〜〜!!ゲェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェェェェェエエ!!!!!!!!!!!!