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欅坂46ドキュメント映画が人死なないだけのサイコスリラーで泣きながら吐いた

出かける前にドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』を観たんですが、フタ開けてみたらドキュメンタリーどころか「人死なないだけのサイコスリラー」で、観終わったあと心砕かれて全部の予定キャンセルした。

トップアイドルグループの5年感の奇跡の軌跡なんかじゃなく、「1人の普通の女の子がブッ壊れるまでの過程」を描いたリアルスリラーかつリアルホラー。しばらく人と関わりたくない。

 

ただ「ブッ壊れる」ことが「不幸」かどうか俺にはなにもわからない。言い換えればこれは「才能の覚醒」だった。それを不幸と言ってしまえば平手友梨奈、欅坂そのものを否定してしまうことになりかねないし、幸せか不幸かなんて本人達にしかわからない。だから否定はしないが、ただシンプルに死ぬほど嫌いな映画で死ぬほど腹が立った。この映画の収益が彼女達にどれだけ還元されてるのか知りたい。給料が歩合じゃなく月給制だったら俺は動く。

 

そもそも「欅坂46」というグループが死ぬほど嫌いで死ぬほど好きだった。楽曲の特にシングルでの「世間クソ大人死ね多数派ダセェ」路線が大嫌いな一方で、この世の素晴らしさだけを歌った『世界には愛しかない』『二人セゾン』『風に吹かれても』で愛しさと尊さが1億倍に膨れ上がる欅坂が狂うほど大好き。大嫌い大嫌い大嫌い大好き、秋元なのにサマーナイトタウン、それが欅坂。

だからこそ、仕掛け側の用意した「他のアイドルとは違う」という欅坂ブランディングをまざまざと見せつけられるのが気持ち悪すぎた。

例えば、本編のデビューライブ後、秋元康がメンバー全員にアドバイスをするシーンの

「今後の課題としては、頭を真っ白にしたほうがいい。サイレントマジョリティーはもっと新しい構成を示してくれると思ってるし、だけど君たちのほうがアイドルとはこういうもんだ、ということを考えすぎてる。

つまり、もっとメチャクチャでいいし、私たちが新しい道を作るんだ、全ては欅坂から始まったよねってって言ってくれるような新しさが欲しいと思います」

の言葉、マジで「秋元康の顔面を割れ!」だった。「私たちが新しい道を作るんだ、全ては欅坂から始まったよねってって言ってくれるような新しさが欲しいと思います」ってお前それは「未来」の話だろ、今アイドルとして花開こうとしてる彼女達にはなんの関係もねぇだろうがシャバいこと言ってんなよ、そもそもこんな意味わかんねぇ軍歌みたいな曲歌いたくてアイドルになったんじゃねぇだろうが口にパチンコ玉詰めたろかと思ったし、平手友梨奈が休んだライブの直前に舞台監督らしき男が、

「欅坂って平手がいないと成り立たないのかって俺は言われたくない」

とか説教垂れるシーンでも、平手友梨奈ひとりにこれだけの負荷をかけてりゃいずれ倒れるのは目に見えたことだし、そもそもそういうグループにさせたのはお前らのくせになんの策も取ってない不用意を棚に上げて士気下がるような精神論ぶっかけるこいつに熱湯かけてやりたかったし、終始臭う演出する側の「いま辛いのは成長のための糧ですよ」感にハラワタ煮えくり返った。一生水飲まずにタイヤ引いてうさぎ跳びやってろよ。

 

そしてその中心に据えられた平手友梨奈の存在は圧倒的すぎるほど圧倒的だった。平手友梨奈の凄さは「見ちゃう」これに尽きる。歌もダンスも特に上手いとかでもないのに、とにかく「見ちゃう」。どうしてもその一挙手一投足から目が離せない。技術とかでどうこうなるもんじゃない、完全に才能。それはMVの撮影ひとつとっても明らかで、他のメンバーが彼女のパフォーマンスに言葉を失い泣くメンバーすらいた。

それでも序盤に映るデビュー当時の彼女は、他のメンバーと笑い合いながらはしゃいだり、上手くできなくて落ち込むメンバーの肩を抱いたりと、本当に「どこにでもいる女の子」の印象しかなかった。

劇中でも語られてたようにターニングポイントは『不協和音』で、そこから「平手友梨奈 wirth B」感は目に見えて大きくなっていったし、グループの雰囲気も変わっていった。最悪なのが実際は「with B」にはなれないってことで、他のメンバー達もインタビューで揶揄してた「平手のバックダンサー」という言葉はそのとおりなんだけど、バックダンサーだったほうがまだ良くてどれだけ1人が目立とうとも「アイドルグループ」でやってる限り、メンバーは「並列」だし「私が一番可愛い」って思ってる人間が割り切れるはずもない。サッカーとかバスケで上手い奴1人にパス回してそいつが点決めまくって試合に勝ったときの死ぬほど微妙な空気、紛れもなく地獄なんですが、結果として「それ」は世間的にウケてしまった。

デカすぎる目立つ「的」があったほうが見てる側にはわかりやすい。ファン以外からすりゃ欅坂のメンバーは平手友梨奈しか知らないっていう人間がほとんどだけど、「1人も知らない」より「1人でも知ってる」アイドルグループはそれだけでめちゃくちゃ有利、前述した「ブランディング」の観点からすればこれほど正しい売り出し方はない。大人は金になれば続ける。

 

そうやって「鬼」に仕立て上げられた(成長していった)平手友梨奈は真実はどうかわからないが、劇中終盤ではほとんど他のメンバーと会話を交わすこともなかったし、ストイックがオーバーフローして「歌詞や世界観が自分では表現できない」って理由でMV撮影を「飛ぶ」こともあったらしい。

しかも、グループとしても9枚目のシングルから二期生が入ったタイミングで選抜制になり、全員参加だった今までから「落ちるメンバー」が出てきて「君はこの曲には必要ありません」をいきなり突きつけられて運営に対して更に疑心暗鬼になるメンバーもいて、見た限り文字通り「最悪」だった。

 

 

…ただ…皮肉にも、そんなギリギリの、今にも崩壊しそうな最悪の欅坂のパフォーマンスが本当に本当に「最高」だった。

『不協和音』、この世に存在する全音楽のなかでトップクラスにクソで嫌いって言っても過言じゃないんですが、東京ドーム公演のパフォーマンスは間違いなく世界一幸せな悪夢だった。最高の舞台にいっさい笑顔もない最悪な表情でステージに上がろうとする姿が、カッコ良くて美しくて可愛くて怖くて気持ち悪かった。

平手だけじゃない、尾関も小池も菅井も土生も守屋も渡辺も渡邉も、ズタボロになりながら全員が文字通り魂削った煌めきと圧が最悪で最高だった。上も下もない完璧なひとつのアイドルグループだった。

泣きながら吐いた。もう二度と観たくない。

 

欅坂46、正直「櫻坂」になっても曲の路線全然変わってねぇし内外の地獄は相変わらずですが、とりあえず

「終わってくれて良かった」

って思った。全員に土地買ってあげたい。

 

僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46

僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46

  • 発売日: 2021/02/03
  • メディア: Prime Video