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ミクスチャーブログ

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ドラマ『大病院占拠』と『Get Ready!』が令和を代表するトンチキドラマで元気になれる

現在放送中のドラマ『大病院占拠』と『Get Ready!』

この2作だけは絶対に観てもらいたい。絶対に損はさせない。いや、絶対に損しかさせません。1回。1回だけでいい。騙されたと思って観てほしい。騙されます。目を疑うほどのトンチキイカレドラマここに爆誕。

1話時点で「このキャストで、この設定で、なんでこんなヤバいものを令和に作れるんだ…?」という衝撃で脳が溶けかけました。ドラマ安西先生も「おい…見てるか24 JAPAN…お前を超える逸材がここにいるのだ…!それも…2本も同時にだ…」って震えながら頭抱えてるだろう。このペースで最終回までいけば確実に伝説。

これをリアルタイムで楽しまないのは、本当に人生の損失の機会を喪失している…

 

大病院占拠

土曜22時放送。主演は櫻井翔、比嘉愛未。過去に犯人を死なせてしまいメンタル崩壊した刑事が、たまたま通っている病院(妻も医者として勤めている)に「鬼の面」をかぶった武装集団が現れ、またたく間に占拠されてしまう息もつかせぬクライムサスペンスドラマ!!

 

…なんですが、鬼の面のデザインが死ぬほど陳腐であんなもん購入した時点で即逮捕でいいですし、櫻井翔いわく「やつら訓練を受けている…」わりに鬼の動きグダグダすぎて絶対に訓練受けてないですし、そんな連中たった10人にバカデカい病院が簡単に完全占拠されるのもヤバすぎますし、「当院のセキュリティは国内一を誇る…」とかフラグ立てて普通にトイレに爆弾仕掛けられてるのもヤバすぎますし、警備員の数もたった10人でほぼ全員ジジイすぎますし、そもそも医者も患者もあの規模の病院なのにアホみたいに少ないですし、比嘉愛未の手術シーンの縫合ガタガタすぎますし、心療内科医が「あなたの気持ちはよくわかります」とか言っちゃうのヤバすぎますし、CGのクオリティのショボさが突破ファイル。

細かいところツッコんでったら余裕で一生終わる。嵐5人全員主演ドラマ『最後の約束』のヤバさを彷彿とさせる。もしかして黒幕イギータ?

鼻水出そうになったのが、櫻井翔が病院のビルから落ちる比嘉愛未を手を伸ばして助けようとするシーンなんですけど、比嘉愛未が落ちてから「3秒後」くらいに櫻井翔が手伸ばして比嘉愛未を引き上げるんですけど、全然間に合ってないんですよ。

櫻井翔の腕がルフィみたいにゴムじゃないとあり得ないタイミングで、手伸ばしてそれで「助かりましたー」はふざけすぎてるだろ。昔のドリフ?

 

が、本当に一番ヤバいのが、このガバガバ設定を1ミリも隠す気がないという制作陣の潔さ。マジでSNSでツッコまれることしか考えてねぇこいつら。「作り雑にしてツイッターで呟いてもらってトレンド入りすれば内容とかどうでもいい!」に全振りしたドラマなんです。たぶん最終回の内容「あなたの投票で病院の運命が変わる!」です。

そしてそれを全て帳消しにする櫻井翔。病院のトイレで爆発物を発見したとき、鬼が病院を占拠したとき、大量の爆弾付きドローンが自分に向かってくるとき、あらゆるピンチの瞬間に言う、

 

「うそだろ?」

 

こんな情けねぇ決めゼリフがかつてあったでしょうか。ダブルパーカーから櫻井翔の虜になった俺ですら1ミリも擁護できない緊迫感ゼロの「うそだろ?」

ち…違う櫻井翔は正義感強い熱血漢よりも『ザ・クイズショウ』や『家族ゲーム』の「うさん臭いサイコパス」が最高で…こんなハズじゃ…いや待ておかしい…なにかがおかしい…ま…まさか…あの演技は全て「ドラマの中の演技」で…周りを欺くための罠…?櫻井翔こそがこの大病院占拠を企てた真犯人なのか?そうだよな?そうであってくれなぁたのむ

と、現実逃避するくらい櫻井翔の演技の良いところ出てない、もはやこれは櫻井翔は何をされると「うそだろ?」と驚くのか、の検証をするドッキリ番組だと思って観てください。

 

Get Ready!

日曜21時放送。主演は妻夫木聡、藤原竜也、松下奈緒、日向亘。凄腕の外科医、凄腕の助手、凄腕の交渉人、凄腕のハッカーからなる闇医者チームが、世にはびこる醜い金持ち共を違法な手術で次々と助けていく痛快サスペンス!!

 

こんな医療ドラマは久しぶりでした。『ナースのお仕事』もドン引きの緊張感の無さ。人の生死がかかっているのにまったく話が入ってこない。

それを実現しているのが圧倒的な「ダサさ」。キャラクター、セリフ、設定、『Get Ready!』の世界全てがダサい。たぶん製作陣はカッコいいと思ってやってるのが本当にヤバい。共感性羞恥の具現化。

例えば、闇医者チームは互いを本名で呼ばず、トランプになぞらえたコードネームで呼び合っていて、それもビックリするくらいダサいんですが、

波佐間栄介(エース)

下山田譲(ジョーカー)

依田沙姫(クイーン)

白瀬剛人(スペード)

栄介だからエース。譲だからジョーカー。まさかの本名ベースでした。コードネームというかただのアダ名。小学生の仲良しグループのノリで闇医者やってる。

しかも手術シーンが終わってて、基本的に電飾まみれビッカビカに光ったゲーミング手術室で、妻夫木と松下の「2人だけ」で行っていてその時点でだいぶヤバいんですが、めんどくさい処置の心拍や麻酔の管理はAIに丸投げでした。2112年の話?完全に「ぼくのかんがえたさいきょうのしゅじゅつ」でした。

こんなもん管理とかたった4人でできるはずないし製造会社とか探ったらすぐ足つくはずなんですけど、闇医者チームの動向はいっさいバレるどころか、闇医者チーム以外のあらゆる要素がただそこにあるだけのカカシで、病院も警察も「どうぞご自由に盗聴盗撮してください」「どうぞお好きなデータ抜き取ってください」と言わんばかりのザルセキュリティ。患者のカルテ、捜査状況、全ての情報が盗み放題の犯罪バイキングでした。

そしてそんなストーリーや設定のヤバさを全て帳消しにする妻夫木聡。「その人間が自分にとって生かす価値のあるかどうか」を判断し、自分が手術してもいいと思った瞬間に呟く

 

「ゲット…レディ…」

 

圧倒的すぎる…この世のダサさの全てを集めた究極のダサさ…妻夫木の演技力を持ってしてもまったくカバーできないダサさ…こんなダサい言葉が存在していいのか…?この信じられないダサさを一度味わってもらいたい。

 

 

なぜ誰も止めなかったのか、制作陣のメンタルが一番のトンチキでイカレ。出演者が真剣に演技をすればするほど「全員ずっと何してんの?」となり、抱えている悩みやモヤモヤが吹っ飛んで全部どうでもよくなる最高のドラマ。街で「うそだろ?」と「ゲット…レディ…」を連発してる成人男性がいたら櫻井翔か妻夫木聡か、俺です。