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ミクスチャーブログ

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Creepy Nuts『友人A』〜『フロント9番』の流れ天才で絶頂

Creepy Nutsのアルバム『アンサンブル・プレイ』の中盤に入っている『友人A』から『フロント9番』の流れに絶頂した。

『友人A』はコンビニバイト中の男が高校時代に好きだったクラスメイトの女と再会するも、女のほうは男を覚えてすらいないという青春時代暗黒煮こごり丼のような曲。

一方、『フロント9番』はラブホテルを舞台にした、恋人なのかセフレなのか不倫なのか、どちらにせよ男にとって「都合の良い」存在になってしまった女の心情を描いた体液底なし沼のような曲。

この「地獄からまた別の地獄へ」が吐くほど素晴らしく、ドロドロ曲を三度の飯より愛してる俺は不幸ミックスゲロ状態になってしまいました。

まずは、それぞれの曲の韻数分解から始めましょう。

 

『友人A』

ここに居て oea ooiie

uh… 君はどこに居る uu iia ooiiu

もうない ou oia ooaai

時計ない oeio aia ooaai

・「俺oe」「時計oe」

・「ここにoo」「どこにoo」「戻(らない)oo」

・「(と)きi」「(とけ)いi」「ないai」「針ai」

 

エイ Fxxkin’おおきにですei ain aio ooiieu 

バイトコンビニエンス aiouuo oniienu

は深夜2 エイ ioua inaii ei

、思わず手を止める oe ooau eooeu

そのつけまつげとチ ooueaueo i-u

手目なリップ ホログラムネイ aeeaiu oouauo eiu

も見覚えのあるフェイス eo iooeoau eiu

と記蘇る… uo ioua oiaeu

・「Fxxkin’ ai」「毎度aio」「バイトaio」「は深夜2時aiinaii」「なリ(ップ)ai」

・ 「おおきにooii」「コンビニonii」「(まつげ)とチー(ク)oi-」「(で)も見(覚え)oi」「ふ(と記)憶oi」

・「ですeu」「(コンビニ)エンスenu」「(止)めるeu」「(チ)ーク-u」「ネ(イ)ルe u」「フェ(イ)スe u」「(よみが)えるeu」

・「(思)わず手(を)aue」「まつげaue」「なリップaiu」「(ホログ)ラムau」「(見覚えの)あるau」「(よみ)がえるaeu」

・「(時)刻ou」「俺思(わ)ずoeoo u」「(手)を止めるooeu」「そのつけ(ま)つ(げ)ooue u」「(見)覚えの(あ)るooeo u」「ホログ(ラム)oou」

・「エイei」「ネイ(ル)ei」「フェイ(ス)ei」

 

エイ め後ろの席で ei aaeuioo eie

寝たふりて 耳そば立ててたあの声と似てる eauiie iioaaeea aooeoieu

差してるメビウス uiaieu eiuu

アニッシモのペティル iaiioo eiu

駐車場かクラクション uuaouaa uauon

きっと彼氏がイラついてる uh... io aeia iauieu uu

・「エイei」「(斜)めうし(ろ)eui」「寝(たふ)りe i」「(し)て耳eii」「(こ)え(と)似(てる)e i」「メビ(ウス)ei」「ペティルei」「(か)れしei」

 ・「なな(めう)し(ろ)aa i」「(寝)たふりaui」「(指)差しai」」「(ピ)アニッシ(モ)aii」「か(れ)しaei」「(イ)ラつい(て)aui」

・「(斜)めう(しろ)eu」「寝(た)ふ(り)eu」「(似)てるeu「(差し)てるeu」「メビウスeiuu」「ペティルeiu」「(イラつい)てるeu」「uh… uu」

・「ゆ(び)さ(し)u a」「駐車(じょ)うからuua uaa」「クラ(クション)ua」

・「耳そ(ば)iio」「ピ(アニッシ)モi oo」「きっとio」

・「斜めaae」「(そ)ば立ててaaee」「彼(氏)ae」

 

wow...  卒業から3のにou ououaa aneno auoi

wow... 変わらの趣悪ぃou aiaaau oooo uiaii

wow... 君はDQN臭せぇの上級オープンーの助手戻るou iia ounuee aoouueio o-una-o oueieoou

・「wow ou」「卒業ouou」「(3年)も(経)つo u」「(男)の趣(味)oou」「DQN oun」「あ(の上級)生aooou」「オープン(カー)o-un」「の助手(席)oouu」「戻るoou」

・「経(つの)にa i」「相(変わらず)ai」「悪ぃaii」

・「(卒業)から3(年)aaan」「(相)変わらずaaa」

・「臭せぇuee」「(上)級生uuuei」「(助)手席へueie」

 

Cant you see me ano uu ii ii

君には見ない iiia ieaie

明人間みいにwow.. oueiinen iaii ou

Can’t you see me ano uu ii ii

名前も知らないでしょ aaeo iaaieo

に見ていただけwow... ooei ieiaae ou

AB無いC uuine- uuouini- iouiaii-

また今夜もDEFジャムに身を任せ aaonao ei-i-eua aui ioaae

独り寂しお家G ioiaiiu ouiei-

そんH妄想 I 無いけれ onaeia ououi aia aieeo

JKと育みたかっLからまるアルファベット4 e-e-oiio auuiaaa euaaaiau auaeo onoi

・「(Can)’t you ouu」「透(明)ou」「wow ou」「遠(目)oo=u」「友(人)uu」「通行uuou」「(記)憶ou」「F eu」「ジャムau」「お家ou」「妄想ouou」「(君)とは(ぐくみ)ou」「L eu」「アル(ファベット)au」

・「see me iiii」「君にiii」「(とうめ)いに(んげん)ii」「(みた)いにii」「(遠)目に見(て)ii」「(通行人)B記(憶)ii」「(記憶にな)いC ii-」「DEF i-i-」「(ジャム)に身ii」「(さ)びし(く)ii」「G i-」「君ii」「(4文)字i」

・「は見(え)ない)ai ai」「(み)たいai」「(知ら)ないai」「(そん)なH aei」「無いai」「寂(しく)ai」「I ai」「無いai」「始(まる)ai」

・「Can’t ano」「なま(え)もaa o」「また今夜もaaonao」

・「(見え)な(い)ねae」「(見てい)ただけaae」「(身を)任せaae」「(そん)なH ena」「無いけれ(ど)aiee」

 

一年ん時サッカー部彼氏 iienoi aa-uo aei 

二年ん時野球部彼氏 ienoi auuuo aei 

三年の夏休明けにやけに明るくなった髪 aneno auauiaei aeiaauuaa ai

他校挟み果的に今の彼氏 aouo enaio aai eaeii iaoaei

DVで束激しいらしいまぁ全噂話 ei-uie ouauo aeiiaii aaeuu uaaaai

君が乗り込み 響く排気音はけたたましい iiaoioi iiuaiiona eaaaii

行きどうせこの 国道沿いのチャペルで決まり uiaiaoueooai ououoio aeueiai

3経たずに anun aaui

back again またあのけたたましい排気 auaein aaao eaaaii aiion

降りて来たのは彼氏 oieiaoa aei

きっとクレームか、いちゃもんAh shit! io ue-ua iaon a-i

お釣り多かったです」と手渡しouiooaaeuo eaai

そのお釣りでついでにコーヒー… oo ouie uiei o-i-

君は助手席でつまんなそうにくわえタバiPhone睨めしてる… iia oueie ouuanaoui uaeaaoe aiono iaeoieu

・「彼氏aei」「明けにaei」「やけにaei」「(なっ)た髪aai」「(先)輩ai」「挟みaai」「(結)果的にaeii」「彼氏aei」「激しいaeii」「らしいaei」「まぁ全(部)aae」「う(わさ話)aaaai」「排気aii」「(け)たたましいaaaaii」「先ai」「(決)まりai」「待た(ず)にaaui」「again aei」「(け)たたましいaaaii」「排気aii」「彼氏aei」「Ah shit! a-i」「(手)渡しai」「(コー)ヒー i-」「iPhone ai」

・「サッカー部aa-u」「野球部aauu」「夏休みaaaui」「明るくaauu」「他校aou」「(束)縛au」「チャペルaeu」「3分au」「経たずaau」「back au」

・一年んiien」「二年んiien「三年anen」「先(輩)en」

・「どうせoue」「国道ouou」「お釣りoui」「助手(席)ou「超ou」「(つまんな)そうou

・「(く)わえ(タバ)コaeaao」「(に)らめっこiaeo」

 

 

M脚の写真 euiaiauo ain

彼氏に送ってるのかも…NO!! aeii oueuoao o-

3Pとか経験済み ani-oa eienui

読み取れないQRコード oioeai u-auo-o

SコートしようランチにT euo-oiou aniiei-

UVカットしたいほど u-uiao iaiooi

その笑顔とWピースが眩しい ooeaoo auui-ua auii

また妄想でエクスタシー aaououe euuai-

開いてんぞ社会の窓がほらXYZaieno aaioaoa oa euuaii-

・「開(脚)ai」「写真ain」「彼(氏)にa ii」「3P ani-」「(済)みi」「(取れ)ないai」「ランチにT aniiei-」「したい(ほど)にiai i」「Wピー(ス)auui」「ま(ぶ)しいauii」「(エクス)タシーai」「開いai」「社会aai」「YZ aiui-」

・「(送って)るのかも…NO uoaoo-」「QRコードu-auo-o」

・「エクス(タシー)euu」「X euu」

 

『フロント9番』

昨日はかなり酔うたらしい iouaaai oueaaaii 

イクもそのまま記憶怪しい eiuo ooaa iouo aaii

雨の御堂筋をヒールで跨ぎ aeo iouuio i-ue aai

腐れ縁どうしでった hey TAXI uaeen ouie ioa eiaui-

とりあえず切ろう覚まし oiaeu iou eaai

テーブルの上には二本目のワイン e-uuo ueia ioneo ain

濁ってく色、匂い、 ioeuai io ioi aai

寝顔も気取ってた割に… oaio eaoo ioeaaii

あ、起きた で件は aoia eouenaai

聞こえへんフリで急ぐ中に ioeen uie iou eaai

残惜しそう iiai iiai aoioiooui

お釣りを吐き出す算機 ouio aiau ioueiani

で今更本命が何eiaaa oneiaai

言うまでも無いし聞くまでも無し iuaeoaii iuaeo ai

号線沿しみったれた部屋で iouenoi iiaea eae 

をつけたヤニの上 iouea aio ioueaai

・「昨日(はかなり)aaai」「(酔うて)たらしいaaai」「怪しいaaii」「跨ぎaai」「TAXI a i-」「(目)覚ましeaai」「ワインain」「味ai」「形aai」「(と)なりai」「(気取って)た割にaaii」「あ (起)きa i」「(せ)なかにaai」「(一)枚ai」「吐きai」「(自動精)算機ani」「が何aai」「無いしaii」「無しai」「(沿)いi」「ヤニai」「(身の上)話aai」

・「(き)のうou」「酔うou」「(記)憶ou」「御堂(筋)iou」「どう(し)ou」「(切)ろうou」「(テーブル)のう(えには)ou」「濁っ(て)くio u」「(で)要件ou」「(い)そぐou」「(惜し)そうou」「お釣(り)ou」「(自)動ou」「(二)号ou」「(火)をつ(けた)ou」「(身)のう(え)ou」

・「きの(う)」「(メ)イ(ク)もi o」「きお(く)io」「みど(うす)じを io io」「拾(った)io」「きろ(う)io」「にほ(ん)io」「色io」「匂(い)いio」「(とな)りのio」「気取(って)io」「聞こ(え)io」「急(ぐ)io」「(なご)りおしそ(う)ioio」「(お釣)りをio」「じど(う)io」「にご(う)io」「火をio」「身の(うえ)io」

・「言うiu」「聞くiu」「に(ご)うiu」「火(を)つ(けた)iu」「み(の)う(え)iu」

 

なぁウチってそんなに都合の良い女かな aa uie onai uouoii onaaa

1人じゃ居られへんしい夜やから ioia iaeen aiii ouaaa

願いれは切り出してアナタから oeai aaea iiaie aaaaa

ありがとう今ま aiaou iaae

・「なぁaa」「(おん)なかなaaa」「やからaaa」「アナタからaaaaa」「(い)まま(で)aa」

・「(そん)なにai」「さみ(しい)ai」「(おね)がいai」「(別れ)はき(り)だし(て)ai ai」「あり(がとう)ai」

 

謝らんとてよ aaaanoieo

思い上がらんでよ ooiaaaneo

遠く見つめる視線がキッツいわ oouiueu iena iuia

他の誰かやってよ なぁ oao aeao aeo aa

いや1人で勝手に iaioie aei

盛り上がらんでよ oiaaneo

「悲しませてしまうかもしれんわ」aaiaee iauao iena

って線の台詞なんよ e aieeno eiu ano

・「謝らんと(い)てよaaaanoieo」・「(思い)上がらんでよaaaneo」「誰かとやってよaeaoaeo」「(盛り)aaneo」「な(に)めせんのa eeno」「なんよano」

・「見つ(める)iu」「キッツいiui」

 

マジな顔で言うなや「また会える?」とか aiaaoe iuaa aaaeu oa

ソレって「また跨がれる?」て意味やん oee aa aaaeue iian

夜盛って朝帰るやのに ouaae aaaeu aeaoi

スカすな、ボカすなや、萎えるって uaua oauaa aeue

楽なだけが取り柄やったのに auaaea oieaaoi

マジならんのがやったのに aiaanoa oieaaoi

ってあんなにも教えたったのに e anaio oieaaoi

不在着信 置き手紙代わり uaiauin oieaiaai

・「また会えるaaaeu」「また跨がれるaaaaaeu」「朝帰るaaaeu」「萎えるaeu」

・「取り柄oie」「掟oie」「教えoie」「置き手(紙)oie」

・「だ(け)やのにa aoi」「やったのにaaoi」「たったのにaaoi」「代わりaai」

 ・「(マジ)ならんaan」「あん(な)an」

 

 

晩でっても良い関係 ioane oaeo iianei

ウチはニ番それとも三番手 uia ian oeoo anane

めんどいからもう呼ばんとい enoiaa ouoanoie

区切って線は碁 uiea ena oanoe 

でもはみ出した eo aiaia

あん六番手七番手のくせに野蛮で ana ouane aaane ouei aane

結局烏合の衆と変わらんね eou uououuo aaane

早よ押してフロントの9番目 aooie uonoo uuane

ごめんなわがままで oena aaaae

・(一)晩an」「かんけ(い)ane」「(に)ばんan」「三番手anane」「(呼)ばん(とい)てan e」「(碁)盤(の)目an e」「あん(た)an」「(六)番手ane」「七番手aaane」「野蛮でaane」「変わらんねaaane」「(9)番目ane」「わがままでaaaae」

 ・「めんど(い)eno」「でもeo」「けっきょ(く)eo」

・「終(わ)ってもo eo」「それともoeoo」

・「ウチはuia」「区切(って)たui a」

・「烏合の衆uououu」「フロントの9(番目)uonoouu」

 

 

と、韻の部分だけでも気が狂うほどの数を踏んでいるのですが、『友人A』ではA~Zのアルファベットを、『フロント9番』では1~9の数字をサビで巧みに入れ込むという鬼の変態プレイを行っており、あまりの気持ち良さに絶命してしまいました。

友人A通行人B記憶に無いC

また今夜もDEFなジャム(Def Jam Recordings)に身を任せ

独り寂しくお家でG(自慰)

そんなHな妄想にI(愛)は無いけれど

JKの君と育みたかったLから始まるアルファベット4文字

M字開脚の写真

彼氏に送ってるのかもNO!!

3Pとか経験済み

読み取れないQRコード

Sコート(エスコート)しようランチにT(Tea)

UVカットしたいほどに

その笑顔とWピースが眩しい 

また妄想でエクスタシー

開いてんぞ社会の窓がほらXYZ…(eXamine Your Zipper=チャックを確認しろの意)

 

晩(一番)で終わっても良い関係

ウチは番?それとも番手

めんどいからもう呼ばん(四番)といて

区切ってた線は盤(五番)の目

でもはみ出した

あんた番手番手のくせに蛮(八番)で

結局烏合の衆と変わらんね

早よ押してフロントの9番目

 

そして今回、私が最も考えたいのが「この2曲の世界線は同じか否か」という点です。

『友人A』で描かれた男が好きだった派手なメイクをして細っっっそいタバコを吸うギャル、それこそが『フロント9番』の女なのか。

しかし、彼氏を待たせてチンタラとタバコを買い、釣り銭の間違いを彼氏に持って行かせるような図太い女がこんな葛藤をするのか、『友人A』のギャルと『フロント9番』の女はあまりにも人物像がかけ離れてる印象を受けました。

 

ただ、私は気付いてしまったのです。この2曲には恐ろしい共通点があると。それに気付いた瞬間、一生消えない鳥肌ができました。

『友人A』の最後のリリックを改めて見てみましょう。

また妄想でエクスタシー aaououe euuai-

開いてんぞ社会の窓がほらXYZaieno aaioaoa oa euuaii-

「エクスタシーeuuai-」「XYZeuuaii-」と韻は「ai」で踏まれています。

次に『フロント9番』の冒頭のリリック、

昨日はかなり酔うたらしい iouaaai oueaaaii 

イクもそのまま記憶怪しい eiuo ooaa iouo aaii

「たらしいaaii」「怪しいaaii」…同じく韻は「ai」

 

そう、『友人A』で踏んだ「ai」が『フロント9番』に続いているのです。これは友人Aで描いた「愛」とフロント9番で描かれている「愛」は同じ世界ものという何よりの証なのではないでしょうか。

さらに『フロント9番』の「早よ押してフロントの9番目」のリリック、これはTwitterの有志によれば「フロント9番」はロビーに繋がる番号で主にチェックアウトの際に押すもの。そしてアルファベットの9番目は「I」、すなわち「愛を終わらせて」という意味になっていると。

私は思いました。『友人A』のギャルと『フロント9番』の女は「別人」なのだろうと。しかし、この2曲は同じ世界線の話で、愛をまだ知らない『友人A』の男と、愛を終わらせた『フロント9番』の女、この2人はいつかどこかで出会う運命にあるのかもしれません…

 

そして、いま私が願うことはただひとつ。この2曲原案のドラマ早よ制作せえ、それだけ。エイ。

キャスト案:

邦彦(成田凌)…深夜コンビニでアルバイトをしているフリーター。彼女いない歴=年齢で年中スケベなことしか考えていないが、根は心優しき青年。

恭子(松岡茉優)…堺で雑誌の編集者をしている。仕事はデキるが、恋愛は優柔不断で、拓也(綾野剛)との都合の良いだけの関係に悩んでいる。

香(今田美桜)…邦彦がずっと想いを寄せていた高校の同級生。偶然コンビニで邦彦と再会する。

隼人(磯村勇斗)…香の彼氏。ヤンキーでバカだが決して悪い奴ではない。

拓也(綾野剛)…とあるバーに勤務するバーテンダー。恭子とは体だけの曖昧な関係を続けている。他にも複数の女がいる。

米津玄師が「米津米津」してる曲20曲

米津玄師の「米津米津曲」が好きすぎるので、米津が作る米津の曲の中でも特に米津が米津米津してる米津曲プレイリスト20曲を作成しました。

※米津米津=変な音がいっぱい聴こえて怖い

 

駄菓子屋商売

10米津米津

米津が米津米津している米津曲のなかでも圧倒的米津。頭から爪先まで米津が止まらない。

「エビで、エビで、タン塩」

意味不明なイントロ、意味不明な曲展開、意味不明な歌詞。米津がなにを歌っているのか、米津になにを聞かされているのか。「米津」とはなにか。その答えは米津にしかわからない。

米津の曲は「迷路」のようなものだ。聴けば聴くほど米津から抜け出せなくなる。

 

笛吹けども踊らず

8米津米津

中盤で米津が突然ラリるんですが、ブッ壊れた米津の声を聴いてるこっちまでラリってくる。米津の曲を聴いていると目が回る。米津の生み出す米津米津した音が耳に入ると三半規管がやられ平衡機能がおかしくなる。グルグルバット、いやグルグル米津。

  

ポッピンアパシー

www.youtube.com

9米津米津

再生開始5秒、ほとばしる米津。米津の曲は耳がいくつあっても足りない。終始耳の奥が気持ち悪い。米津はそういうことを「あえてする」。上がりそうなところで上がらない、下がりそうなところで下がらない「次はこういうメロディ展開になるだろう」という予想を米津はことごとく外してくる。そして気がつけばそれが「気持ち良い」に変わる。

誰も米津を捕まえることはできない。 

 

鳥にでもなりたい

6米津米津

不自然に半音下がる気味の悪いシンセ、不気味なカエルの鳴き声、執念すら感じる歌詞。

米津の曲を聴くとき、絶対に気を抜いてはいけない。女性の一途な愛を歌った歌詞と森の動物たちと一緒にマーチングをしているようなメロディのハッピーソングかと思いきや、その動物たちはすべて「着ぐるみ」で中には米津がいた。おいでよ米津の森。

 

KARMA CITY

8米津米津

米津の無限増殖が始まった。右耳から米津。左耳から米津。四方八方から米津が襲ってくる。頭の脳内メーカーが「米」でいっぱいになる。最終的にさまよっているたくさんの米津が一箇所に集まりひとつの大きな米津になる。米津に飲み込まれる。

でもそれでいい、米津の中で永遠に生きたい。

 

ペトリコール

7米津米津

米津が作り出す不穏すぎるサウンドに今にも消え入りそうな米津の声。そんなギリギリの状態で保っていた米津ダムが後半の間奏で一気に崩壊する。

反町隆史のPOISONを聴かせると赤ん坊が泣き止むらしいが、米津を聴かせると大人が泣く。「米津」と「恐怖」で韻が踏めるが、そういうことなのかもしれない。

 

amen 

8米津米津

イントロから胃がねじれる感覚に陥った。米津の音楽は臓器を直接刺激する。聴く前に胃薬を飲むことをおすすめしたい。

途中で入ってくるノイズ、いや米津をきっかけに米津が自分の中に入ってくる。少しずつ米津に寄生される。米津によって脳は溶け、意識が遠のく。

神仏や死者が夢の中に出てくる「夢枕に立つ」という言葉があるが、この曲を聴いたあと米津が夢に出てくる。夢米津に俺は立っている。

 

砂の惑星(+初音ミク)

9米津米津

米津には「ハチ」というもうひとつの名前がある。米津はハチでハチは米津。しかし、その2つは似て非なるものでもあった。これは「もし米津がハチの曲を歌ったら?」という夢が叶った数少ない曲でもある。

ハチが本来持つ米津米津した変態的な部分を存分に出しつつ、米津になることで手に入れた普遍性を両立させている。ハチと米津が一つになったとき、老若男女、森羅万象すべてが米津になる。

 

クランベリーとパンケーキ

6米津米津

甘い猛毒。使っている音数自体はそこまで多くのないのにも関わらず、音の随所に米津がいる。気だるいメロディに油断して気がついた時にはもう遅い、米津の毒は耳から全身に広がり脳の「米津」を感じる以外の機能が完全に停止する。今すぐ米津の作ったパンケーキが食べたい。

 

でしょましょ

10米津米津

歌の表現力が増し、元々の米津米津した部分がさらに際立った近年の米津。

「ンフフッ…」「ヒヒヒ…」「ヒャァアアアーーー!!!」「ァ゛ァァァアーーーーーー!!!」「エエエエエエエエエーーーン…」「イァヤアアアアアアアアア…!!」

恐ろしいほどの数の「明らかに米津ではない米津以外の声」が至る所に入っていて、夜道で聴くと確実に米津汁を漏らす。もはや米津にとっては生きとし生けるすべての人間が「米津の楽器」と言っても過言ではない。

米津が作る曲は「音楽」というより「米津」。音楽と米津は完全に別物。米津はこの世に「米津」というジャンルのエンタメを生み出した。

次に米津の曲になるのは、お前だ。

 

シンデレラグレイ

7米津米津

この曲の最も恐ろしいところはなんと言っても「無の米津」にある。イントロ部分で聞こえる「アァーーアァーーアァーー」というコーラスに不穏さは感じながらも、前半は比較的米津米津を抑えた構成で曲は進んでいた。

問題部分は3分、完全にリスナーの耳が油断していたその時、

「お願いよ、もう消して、消して、消して、消して」

の合図で本当に全ての音が消え、5秒以上の完全なる「無の米津」の時間が訪れる。曲自体の不具合か、それともイヤホンの故障か、もしくは私の耳が完全におかしくなってしまったのではないかと思うほど突然の「無」。米津が消えることで逆説的に身体の全てで米津を感じていた。この「無の米津」の衝撃をぜひ体験して欲しい。

 

ホラ吹き猫野郎

8米津米津

歌詞も曲もストレートに意味不明の「米津米津」のお手本のような曲。

もはや米津の歌詞でしか聴かないような古語、死語のオンパレードで、米津の言語感覚を味わっていると本当は「米津玄師」というのは実はこれまでも何人もいて、その時代時代における最も才能のある人間を「米津」と呼んでいるのではないかと思ってしまう。

 

ゴーゴー幽霊船

9米津米津

楽器の音なのか、電子音なのか、何が鳴っているのかもよく分からない、耳が10個くらいついてないと全てを把握できないほど大量の音の雨が俺を襲ってくる。

もはや聴いていて気持ち良いものなのか気持ちが悪いものなのか、聴いてる自分でも分からなくなる。こんな感覚は米津玄師を聴いていることでしか味わうことができない。

 

百鬼夜行

9米津米津

間抜けとしか言いようがないほど気の抜けた音と、あまりにも正統派すぎるバンドサウンドが交互に聴こえてきて、そのギャップによって「私はいったい何を聴かされているんですか…」と脳が伸び縮みしてしまう。米津という名のウイスキーをロックでガブ飲みしているような曲。

特に歌詞においては大学のセンター試験に「この曲の意味を答えなさい」という問題が出たなら一発で答案用紙をやぶり捨てて、その場でウンコをしてしまうだろう。

 

Black Sheep

10米津米津

米津による「逆・子守唄」。聴く眠眠打破。この曲を聴きながら寝られる人間がいるのなら手を挙げてほしい。

脳が破裂したような音から一瞬で米津が作り出す異世界にワープし、気持ち良さと気持ち悪さのちょうど中間に位置するボイス加工、そして表記を完全に無視した歌詞によって「眠る」という行為が人間から消える。

 

あたしはゆうれい

7米津米津

「パスタッ、オーウマッ、イラナーイ、パスタッ、オーウマッ、イラナーイ」という謎の子供の声の衝撃的なスタートからそのコーラスが裏で永久に鳴り続ける恐怖。

米津米津の曲の恐ろしさは、曲とアレンジと歌詞のアンバランスさにある。チグハグで不安定にも関わらず一度聴いてしまえば二度と忘れることができない。そう、米津の音楽こそが幽霊なのだ。

 

Décolleté

9米津米津

米津の「鎖骨」に対する異常な愛情が形になった。

「エロ」と「恐怖」は同じものだと米津はいつも教えてくれる。ホラー映画にセクシーなシーンがつきものなように、不穏なメロディを奏でれば奏でるほど、そこに圧倒的な米津の色気、米津のエロスが生まれる。聴くFANZA米津。

 

死神

8米津米津

米津の好きなものハッピーセット。

「米津の自己紹介ソング」と言っても過言ではないのだが、この曲が朝の情報番組で紹介されたとき「どんな曲なんだろう…!今回も素敵なバラードなんだろうな…!ワクワク…!」と期待に目を輝かせていた出演者たちの「えっえっなにこの曲こわい」という困惑に満ちた表情が今でも忘れられない。生まれて初めて外の世界を見たネコの顔をしていた。

 

POP SONG

8米津米津

ついに私が恐れていたことが現実になってしまった。米津米津が表に出てしまったのだ。

プレイステーションというあまりにも巨大なタイアップを受けながら、良い意味でこんなふざけ散らかした曲を作ってそれでOKをもらってしまう米津という男の才能と精神力をまざまざと見せつけられた。

特に、2番終わり「ウーフゥッ」から間奏部分のくちびるをブルブルと震わせたような音でメロディを作ってしまうという米津の奇行を耳にした瞬間、私は全身から汗が吹き出しだらしなく「全部くだらねぇ…」とつぶやきながらその場で横たわっていた。

 

ETA

10米津米津

突如として現れた最恐の米津米津曲。最初から最後まで、鳴っている全ての音が米津の恐怖で満ちていた。

誰もいない暗い部屋で米津が背後から近づいてくる。聴いているあいだ1秒たりとも米津の気配に気を抜くことができず脂汗が止まらない。

音楽の授業でシューベルトの『魔王』を聴かされたときとまったく同じ感覚。米津が、米津が来る…。私の頭の中に永遠に米津が棲み着いてしまった。

 

まとめ

「米津」ってこんな字でした?

 

↓米津米津Spotifyプレイリスト

open.spotify.com

死ぬ前に聴きたいポルノグラフィティの名曲100曲

死ぬ前に聴きたいポルノグラフィティの曲を100曲選んでおいたので安心してください。

※2022年8月更新

 

  

1.ミステーロ

10thアルバム『RHINOCEROS』収録。回りくどいほど回りくどい新藤晴一詞の真骨頂。初聴ではまるで何言ってるかわからない。聴き取れたとしても意味が全くわからない。

「神話の中に捨てた首飾りまで 不吉なカナリアに奪い去られた」

「間違いだけで作る可憐なドレス」

……は?

…という人間の先を行く歌詞と、古い時代の異国感と現代ロックを融合させたキメラメロディ、そしてそれを完璧に歌いこなすボーカル。ポルノがポルノたるゆえんが凝縮されている恐ろしい楽曲。

 

2.ROLL

17thシングル。昭仁の真っ直ぐすぎるほど真っ直ぐな詞が完璧にメロディとマッチし、静かに相手を思う1番からグングン熱量が上がり、Cメロがビッグバンを起こす。

(ドンドンドン、ドィン…ドンドンドン、ドィン…ドンドンドン、ドィン…)

「苦しみや〜悲しみに〜触れてしまった気づいてしまった僕はそれを〜

ファッ…

「恐れてたんだッッ!!」 (デデデデデデデデデデデドデド!)

ここで耳が弾け飛びます。

 

3.ラビュー・ラビュー

1stアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』収録。情景がありありと浮かぶ、幸せオーラ全開の最強バカップルラブソング。

「君は本当一生懸命生きているね」という歌詞の圧倒的肯定感に、なぜか1ミリも関係ない俺のこれまでの人生全てが救われたように気持ちになってしまう、初期ポルノの大名曲。

 

4.Jazz up

1stアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』収録。歌詞は全編ヤリチンの日本代表の内容なのに「土生港から 海ぞいの道を〜」のくだりからの急な故郷ソング感漂うメロ変のギャップに脳が溶け散らかします。

 

5.パレット

3rdアルバム『雲をも掴む民』収録。ここまでうまく言葉に出来ないもどかしさを的確に表した曲を俺は知らない。自分の伝えたい気持ちとそれを100パーセント言葉や文字にできないこの苦しさはリスナーもアーティストも等しく、一生解放されることはないのだと思える名曲。

2番のサビ「だって知っている言葉はほんのちょっとで感じれることはそれよりも多くて無理矢理窮屈な服着せてるみたい」はタトゥーにして腕に彫りたい。

 

6.EXIT

32thシングル。月9ドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』主題歌。どうしようもない気持ちの閉塞感を地下鉄に見立てた晴一の過去の詞のタイプと現在の詞のタイプの良いところだけを取ったような完璧な歌詞と、苦しさ、切なさをギリギリのラインで表現する岡野昭仁の絞り出すようなボーカルも素晴らしく、特にラスサビ前のBメロ「取り戻せたならただ〜」の美しさは昭仁の歌い方と相まって気持ち良死する。

 

7.光のストーリー

9thアルバム『PANORAMA PORNO』収録。6分超えのバラード。ドラマのような展開の歌詞と、抑えめのAメロBメロからのサビの高音が気持ち良く、特にラスサビは血管切れんじゃねぇのかと思う程の絶唱に聴いてるこっちが絶頂する。

歌詞も、心理描写のリアルさにこんな経験1回もしたことないのに自分のことのように情景が浮かんできて、存在しない遠距離恋愛の恋人を脳内で抱きしめた。

8.オー!リバル

42thシングル。名探偵コナン『業火の向日葵』主題歌。ラテンとデジロックの悪魔融合。もうカフェイレで初聴した1音目から「こいつぁ今までのどの曲とも違うで…」と失禁した。終始ヒリつくような曲展開、「踊れ」と言わんばかりの歌詞、特に2番サビ終わりにピッコロが入ってきてからの間奏の駆け抜けるようなグルーヴ感に一生消えない鳥肌立つ。

 

9.メジャー

9thアルバム『PANORAMA PORNO』収録。終始鳴り続けるピアノの音がいますぐ頭振りたくなるアッパーチューン。ある意味ポップなのにハードなロックナンバー以上にロックしてる曲。

 

10.フラッグ

9thアルバム『PANORAMA PORNO』収録。ひたすら前に突き進むようなゴリゴリのメロディと歌詞に強制的に聴いてるこっちの気持ちが引っ張られる激ポジティブロック。ラスサビの「愛も仁義も風林火山も平和も絆も希望もambitiousも」畳み掛けが岡野昭仁すぎて最高。

 

11.Mugen

9thシングル。ワールドカップ、というかサッカーのテーマ曲と言ったら今も昔もこの曲。PVといい、初期ポルノの古き良きギラギラ感が詰まってる。イントロからアウトロまでで歌詞からメロディから歌い方まで一分の隙もない完璧な曲。サッカーのテーマソングの出だしの一文で「僕が暗闇を恐れてるのは〜」と出す当時の新藤晴一の脳みそのキレが怖い。

 

12.カルマの坂

4thアルバム『WORLDILLIA』収録。普通にバッドエンドなんであんまり気軽には聴けないんですけど、ポルノ、というか新藤晴一の詞の魅力の一個としてこの曲にかぎらず徹底して聴き手に委ねることの上手さがあると思っていて、歌詞が物語調のカルマの坂にもそれは現れていて、曲中で言えば男の子や女の子に感情移入してもいいし、単に絵本のようなストーリー性を楽しんでもいい。ある意味では最も自由な曲。

 

13.サウダージ

4thシングル。「アポロ」「アゲハ蝶」も一緒で別に今更語るまでもないほどポルノといえばの超名曲なんだが、流石に無視するわけにはいかなかったので入れた。実際、ある程度『ポルノグラフィティ』を聴いていけばこのへんの曲を全く聴かなくなる時期ってあると思うんですけど、たまにランダムでかかったりするとやっぱり良くも悪くも「は〜やっぱりこれを超える曲はないのか〜」って思う。究極のヒィイッヒィ〜ソング

 

14.素敵すぎてしまった

9thアルバム『PANORAMA PORNO』収録。タイトルから超変化球かと思いきや、夜長に聴きたいバラード。先にも書いたように「聴き手に委ねる」のが本当に上手い歌詞で『後悔』という大きなテーマを持ちつつも具体的な内容には一切触れてないところがニクい。ギターが随所に効いてて特にアウトロ前は泣ける。

 

15.ネオメロドラマティック

17thシングル。どっかのインタビューで二人が「10曲バラード続いたあとでもこの曲カマせば盛り上がる」みたいなこと言ってたのがまさにその通りで、多分死の縁に立たされたとしてもこの曲聴けば復活できる。頭がバグるデジロックナンバー。「ボイルした時計の皮剥き」「君はコンクリートになった岩のために祈った」意味不明歌詞の代表曲。

 

16.Hard Days,Holy Night

13thシングル『愛が呼ぶほうへ』カップリング。ポルノグラフィティ唯一のクリスマスソング。ありがちな腫れた惚れたのクリスマスソングと違って社会人になってから忙しい合間を縫って恋人とのクリスマスを迎える男の哀愁を描いたある意味これ以上無いリアルなラブソング。

 

17.TVスター

8thシングル『幸せについて本気出して考えてみた』カップリング。メジャーデビューをして売れっ子になったバンドマンの矛盾と悲哀を歌った全てのミュージシャンに聴かせたい曲。テレビサイズの曲を「グラム売り」と称する皮肉。

 

18.瞳の奥をのぞかせて

30thシングル。畳み掛けるような早口に新藤晴一お得意の女性目線の不倫詞、舐めるようなドエロバイオリンに悲鳴のようなギター、世が世なら確実に代表曲のひとつになっていたはずの最強曲。歌詞、メロディだけじゃなく昭仁の声もキレキレで特にラスサビの「こぉ」の発音を聴く度に失神する。

と、こんなにすごいのに全然売れなかった要因のひとつとしてタイアップのドラマ『宿命』が笑えるくらいコケたことにあります。

 

19.CLUB UNDERWORLD

4thアルバム『WORLDILLIA』収録。滅茶苦茶艶っぽくお洒落な曲で3人のセンスが光りまくってる。首周りをまとわりつくような言葉選びも音運びも歌声もどことなくエロエロエロ、まさに『ポルノグラフィティ』。「フィクションを書く」ということに特化した時のポルノの強さ、鬼。

 

20. 2012Spark

35thシングル。映画『逆転裁判』主題歌。間違いなく2010年代のポルノグラフィティの代表曲のひとつ。イントロからアウトロまで歌詞通りヒリヒリするような曲展開が続き、どんどんと熱を帯びていき、ラスサビ前の無音から大爆発する。声、ギター、ベース、ドラム、どの音も「キモチイイーー!」って叫んでるのがわかるし、特にNAOTOのかき鳴らすバイオリンにヨダレが止まらん。

 

21.今宵、月が見えずとも

27thシングル。映画『BLEACH Fade to Black 君の名を呼ぶ』主題歌。2000年代の代表曲の一つ。終始、陰鬱とした歌詞の失恋ソングで主人公に顔面パンチ喰らわせたくなるが、その鬱憤がアウトロの『スダダダダダ!』の気持ち良さで全てチャラにされる。踊り狂えるアッパーチューンでこの歌詞のミスマッチ感、岡野昭仁の作曲センスと新藤晴一の歌詞センスのデスマッチ。

 

22.黄昏ロマンス

16thシングル。「こういう風に年老いていきながら死んでいきたい」と心底思わせる曲。ある意味では「愛が呼ぶほうへ」以上に「愛が呼ぶほうへ」な曲。昭仁の声で歌ってるから爽やかに聴こえてるだけで歌詞の内容は「君が話す全てに頷けるように」とか滅茶苦茶重たい男を歌っていて、このへんの絶妙なバランス感覚がポルノグラフィティがポルノグラフィティたる所以なんだと思う。

 

23.愛が呼ぶほうへ

13thシングル。ドラマ『末っ子長男姉三人』主題歌。「愛」の擬人化など誰が思いつくでしょうか。歳を重ねるにつれ理解が深まる究極のラブソング。「永遠で」を「えいえぅんで」と発音するなど岡野昭仁にしかできないボーカルテクを存分に味わえる曲でもある。

 

24.リビドー

1stアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』収録。バッキバキに尖ったメロディと歌詞、人の部屋に全裸で勝手に上がり込むような曲でここまで欲望丸出しで癖だらけの曲を作れるのもデビュー当時ならでは。

 

25.ゆきのいろ

34thシングル。新藤晴一が真正面から書いた「ラブソング」で、「君がいるだけで全部がうまくいきそう」と大きすぎる愛が痛くて切なくて優しい。岡野昭仁の一音一音、ワンフレーズワンフレーズの感情の込め方も胸をえぐられます。10年前では絶対に表現できなかったであろうポルノグラフィティの「進化(深化)」を堪能できる名バラード。 

 

26.ジョバイロ

19thシングル。ドラマ『今夜ひとりのベッドで』主題歌。異国情緒あふれるメロディに絡みつくようなバイオリンとギター、歌、歌詞、すべてにおいて「ポルノグラフィティ」というアーティストを体現している一曲。

特に歌詞に関しては一言で言えば「比喩地獄」。聴くたびに新たな気づきを得られる「一生聴ける」曲。

 

27.INNERVISIONS

2ndアルバム『foo?』収録。人間離れした鬼の滑舌から繰り出されるラップ調の歌詞はもはや天職。メロ部分の遊び(急にエジプトみたいな音が入る)や、サビに入ってからの音の広がりもゲロ吐くほど気持ち良い耳が悦ぶ曲。

 

  

28.Heart Beat

1stアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』収録。詞曲がak.hommaでメロディ、歌詞ともに1ミリのスキがねぇ…軽快なバンドサウンドとポジティブなメッセージ、特に突っ込む所がないほど完璧。

 

29.蝙蝠

10thシングル『渦』カップリング。カップリングでしかできないようなマイナーなメロディで、でも確実に完成度で言えばシングルレベルで間違いなくポルノグラフィティにしか作れない曲。イントロから暗い洞窟のなかにいるような不穏な空気に心を鷲掴みにされてちぎられる。そして歌詞、彼女の持つ深い悲しみもどうしようもない苦しさも受け止めたい、そういう覚悟を持ったときに出てきた言葉が「黒ならば黒で愛そう」。ある意味どんなウェディングソングよりもウェディングソング……。蝶よりButterflyだよ蝙蝠は。

 

30.ビタースイート

3rdアルバム『雲をも掴む民』収録。全体的に退廃的で鬱っぽい曲が多い『雲をも掴む民』の中でも「絶望」を感じる地獄失恋曲。歌詞に対して妙にサウンドが軽快なのもっ逆にエグい。

 

31.サボテン

5thシングル。歌詞の内容は何気ないものなのにここまでストーリー性や深みを感じさせることができるのがポルノグラフィティのポルノグラフィティたるゆえん。年齢を重ねるごとにブッ刺さるサボテン始めポルノの多くのラブソングはクドすぎないというか歌詞の節々にもどこか達観した部分があってそこがスッと曲の世界観に入り込めるポイントなのかな、と思う。

 

32.Search the best way

4thシングル『サウダージ』カップリング。歌詞の一番をシラタマで二番を晴一が書いたとかいう珍しい曲で、表現の仕方に違いはあれど、どちらも「見えない未来に向かって進み続ける」という当時いきなりメジャーのド真ん中に放り出された3人の確かな決意を感じられる。

「未来まで待ち伏せしてしまうくらいに」「運命が僕を追いかけるくらいに」というフレーズがそれを物語っている。永遠のテーマソングにしたい曲。

 

33.マシンガントーク

1stアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』収録。ファンキーかつダンサブルな激アゲ曲で「見えるものだけ信じちゃダメだよ 見えないモノを見なきゃダメだよ 聞こえるコトだけ信じるよりも 聞こえないコトも聞いてかなきゃ」フレーズが印象的。

プロデューサーのak.homma作詞作曲で、提供曲だろうが自作曲だろうが、一本芯を持って自分たちの色に染め上げるポルノグラフィティの覚悟も感じられる曲。

 

34.メリッサ

12thシングル。アニメ『鋼の錬金術師』主題歌。タイアップついた時にいかにしてその受注先の世界観を表現するかってことだと思うんですけど、この曲ほどガチッとハマった曲もない。にも関わらずタイアップに迎合しすぎるわけじゃなくて、曲単体として聴いても滅茶苦茶カッコイイ奇跡の曲。

とにかくライブで映える曲で特に「ap bank fes06」のロングトーンはノドがロボ。

 

35.別れ話をしよう

6thシングル『アゲハ蝶』カップリング。タイトル通り失恋ソングでジャジーなメロディにねちっこい声、他の曲とは違う生々しさを終始感じる。多分Cメロの「乳房」のせいだ。死の淵でゆったりと聴いていたい。

 

36.元素L

4thアルバム『WORLDILLIA』収録。ドラマチックなバラードでマジで死ぬ前に聴きたい曲。脳内に直接語りかけてくるような情景描写が凄まじい。ラブソングのためのラブソングというか、恥ずかしい言葉や本当に伝えたい言葉ほど相手に伝えることの難しさを教えてくれる。もし高校生だったら歌詞を机に彫刻刀で彫ってた。

37.狼

6thシングル『アゲハ蝶』カップリング。欲and欲。こいつがアゲハ蝶に変わってシングルカットされてたらと思うと良い意味でも悪い意味でもゾッとする。イントロからアウトロまでそれこそむせ返るほどの熱量で聴いてると身につけてるものを全部を脱ぎ捨てたくなる。

 

38.ヴォイス

7thシングル。歌ってることが深すぎて刺さる人には貫通するくらい刺さるんだろうけど刺さらない人にはプリッツくらいにもろいバラード。昔はプリッツでしたけど最近では日本刀のようにザックリと心臓を突き刺してくれる。

 

39.ANGRY BIRD

10thアルバム『RHINOCEROS』収録。「小規模な敗北」「煙」あたりから時折見せる新藤晴一のキレた曲の完成形。良い意味で全体的に血が通ってない感じがほんとうに格好良い。こういうキレてる曲はボーカルが感情入れ過ぎると重く感じる節があるがANGRY BIRDはそこらへんのバランスが絶妙で重くなりすぎず、ポップな一面も感じさせるまさに新しいポルノグラフィティ・ロック。

 

40.ひとひら

ベストアルバム『PORNOGRAFFITTI 15th Anniversary "ALL TIME SINGLES"』収録。ポルノグラフィティの中で最長のバラード。7分近くある曲にも関わらず、ストーリー性がしっかりしてるからかダレずに最後まで聴ける。唯一「桜」という言葉が入っている色々な意味で特別感のある曲。

 

41.グラヴィティ

6thアルバム『m-CABI』収録。「一秒と千年の間に違いはなくて」のフレーズに人を愛することの素晴らしさ、儚さがすべて詰まっていて聴くたびに呼吸ができなくなり窒息死する。メロディの歌詞の声の、その美しさに醜い自分を恥じて部屋中の鏡叩き割る。ポルノグラフィティ史上一番純真な女。

 

42.瞬く星の下で

37thシングル。アニメ『マギ』主題歌。躍動感のあるストリングスに晴一の重厚なギターが絡まりあって澄み渡る青空と満点の星空、2つの風景を同時に感じられる幻想的な曲。「人は真実か嘘かをことさら知ろうとするけど それは長い時の中 何度も入れ替わる」のフレーズの入れ墨を入れたい。

 

43.幸せについて本気出して考えてみた

8thシングル。年を重ねれば重ねるほど歌詞が染みて染みてシミになって取れなくなる。なにか吹っ切れたようなイカれたドラムのメロディを聴いてるだけでも誰かに告白したくなる。

 

44.Aokage

3rdアルバム『雲をも掴む民』収録。ポルノグラフティのふるさと「因島」を題材にした曲で何気ない青春の1ページを歌った歌詞がどうしようもなくリアルで、こんな経験したことないのに自分の思い出のように風景が浮かんでくる「記憶が改ざんされる曲」

 

45.it's on my mind

22ndシングル『リンク』カップリング。アコギの音色が主役でボーカルが BGMのような曲。『サザエさん』で言うならば中島メインボーカル。ただ中島はサザエさんに無くてはならない存在でそのことを僕らは言葉にはせずとも知っている。

 

46.グァバジュース

2ndアルバム『foo?』収録。失恋の曲で、簡単に言うと「女は上書き保存、男は名前をつけて保存」を地で行ったような曲。どんなに日々を積み重ねていたとしても一度切れてしまった 気持ちを取り戻すことは困難です。それを取り戻そうとすればするほど僕達男は不格好になってしまう。それを自分では気づくことができないのも男。

 

47.敵はどこだ?

3rdアルバム『雲をも掴む民』収録。「戦争」をモチーフにした曲でゴリゴリのロックナンバー。メロディに反して、メッセージ性の強い歌詞をサラッと軽めに歌ってるのが格好良い。「人を一人殺せば殺人、人類の半分を殺せば英雄」っていう言葉もありますが、そんな曲です。

 

48.ナイトトレイン

24thシングル『痛い立ち位置』カップリング。人生を列車に例えた曲は数あれど、深夜の貨物列車に例えた曲はそう無い。今よりも綺麗な景色を見たいけど、自分の意思でその場所から離れられるほどの勇気はない。それならいっそ自分の意志とは関係なく走り続けるものに連れ去ってほしい。

 

49.夕陽と星空と僕

13thシングル『愛が呼ぶほうへ』カップリング。こんなにずっと胸にしまっておきたい記憶をじわりじわり真綿を締めてくるようなバラードもない。どうしようもない切なさのなかに見せる優しさ、最後には必ず救いを残してくれるのが昭仁バラードの特徴でもある。

 

50.煙

31stシングル『君は100%』カップリング。新藤晴一のキレた曲シリーズのひとつでソリッドでメタルの要素も入ったテンポの速い曲。特にアウトロが衝撃的でまさに煙に巻かれた状態になる。「人が笑い顔を覚えたのは近づかれた時の警告」のフレーズは新藤晴一の真骨頂。

 

51.デッサン#1

1stアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』収録。絶唱する昭仁を堪能するためにあるようなバラード。こんな曲作り続けてたら確実に声壊れるしどうしたって同期付近の他のアーティストが明らかに劣化してるなか、ちょいちょい血管ブチ切れそうな曲作ってるのにほとんど衰えないのはやっぱり化物。そしてそれに追随するかのように搾り取るようなアウトロのギターソロもメチャクチャ良い。

 

52.憂色 ~Love is you~

1stアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』収録。全体的な乾いた感じがたまらないバラード。「押し返す悲しみのなかキミは無口な魚のようで」「耳が痛くなるくらい重い静けさに閉ざされて」と終わってゆく愛を表現する歌詞の対比が素晴らしい。間奏部分のベースソロで胃が溶ける。

 

53.Sheep ~song of teenage love soldier~

16thシングル『黄昏ロマンス』カップリング。跳ねるようなメロディに初恋の甘酸っぱさを凝縮したような歌詞、起承転結の流れが素晴らしく聴き終わったあとに一本の映画を観たような満足感が得られる曲。

 

54.ヒトリノ夜

2rdアルバム。この漂うスラム感は初期ならでは。このごちゃごちゃ言ってるのに何も始まってないし何も変わらない歌詞もストレートにグッとくる。「心の性感帯」は人生で100万回言える究極名言。インディーズ版の方は歌詞がより廃退的でこっちも良い。

 

55.小説のように

16thシングル『黄昏ロマンス』カップリング。歌声がとにかく際立ってる曲で、この時期の特にこの曲の昭仁の声色はゾッとするほど綺麗だ。めっちゃ細かいポイントを言えば2番サビの「だから聞いてよ」の「て」の発音は殺される。声に殺される。

 

56.月飼い

12thシングル『メリッサ』カップリング。新藤晴一特有の「達観した歌詞」がこの曲でも顕著で、おそらくかなり重たいテーマを扱っているのにここまで軽快でキャッチーな曲にすることをサラリとやってのける三人の才能に全身の血管という血管が嫉妬する。

 

57.天気職人

15thシングル『シスター』カップリング。この歌詞ほど優しい世界観の曲を俺は知らない。何時聴いても晴れやかな気分になる圧倒的な自己肯定の曲。汚い心を塗りつぶしてくれる。ラストの口笛のメロディを奏でられる人と結婚したい。

 

58.Swing

7thシングル『ヴォイス』カップリング。新藤晴一がどこか達観してるとしたら岡野昭仁の表現する世界は真逆でドスーンとストレートに飛び込んでくるようなものが多い。カラッカラで何も残されてない砂漠のようなバラードで情景描写は赤いサンダルとか虹とか色を感じる言葉を凄い使ってるのに曲から漂うモノクロ感に泣く。

 

59.ドリーマー

5thアルバム『THUMPχ』収録。メロディも歌詞も遊んでるのにちゃんとバウンドサウンドで楽器一つ一つの音が立ってて聴かせる曲。ごちゃごちゃ言ってるのに何も進んでいない感じが「思春期」をよく表してる。

 

60.ルーズ

36thシングル『カゲボウシ』カップリング。繰り返しになりますが、曲が重厚になればなるほど晴一の詞は達観ぶりが増してくるような気がしていて、隣りにいる「誰か」のことを歌ってるかと思えば急に世界とか愛に話が飛ぶので聴いてるとパラレルワールドに迷い込んでわけがわからなくなって何度も聴き返す。

 

61.フィルムズ

ベストアルバム『PORNO GRAFFITTI BEST RED'S』収録。「別れ」をテーマに曲を書くとき、どうしても個人的な恋愛観だとか経験に基づいて歌詞を書きたくなるのに新藤晴一という男はそこからもう一歩先を見て広い意味で「人」としての「別れ」を書いていてるからこそ百人聴けば百通りの解釈が生まれるし、聴くたびに新しい発見や気づきがあって、なにが言いたいかというと国家にすればいい。

 

62.クリシェ

8th『∠TRIGGER』収録。新藤晴一が「どこにでもあるような言葉で曲を書け」と言われて歯ぐきから血を流しながら書いた曲。「どこにでもあるような言葉」とは言いつつも情景描写と心理描写を巧みに行き来させて脳内に強制的に映像を浮かび上がらせる歌詞テクニックはまったくもって「どこにでもない」です。2番Aメロの「夕立ち」で歌い方がそれまでずっと語尾伸ばしだったのにいきなり変わってエロさが増して失禁。間奏の暴れるようなチェロが悲しみを一層増幅させて涙腺が終わる。

 

63.We Love Us

全体的にユルッユルな雰囲気の歌詞とメロディに惑わされるが実は超骨太な曲。最終的に提示されるメッセージは良い意味での理想論を語ってて最高にロック。他ミュージシャンの曲で言えばKing Gnuの『飛行艇』やOfficial髭男dismの『Stand By You』にも近い、ポルノグラフィティ流「アンセム」と呼ぶべき曲。

 

64.Light and Shadow

7thアルバム『ポルノグラフィティ』収録。「気持ち良さ」に全振りしたメロディづくりと、どこまでも「希望」を歌った歌詞、2番からラスサビかけての展開の広がり、これを境に明らかに岡野昭仁が作る曲の骨格が変わった気さえする重要な曲。

 

65.AGAIN

10thアルバム『RHINOCEROS』収録。メンバーが一人抜けてプロデューサーからも離れて新しい道を歩き出したポルノグラフィティの到達点。

誰を思っている曲なのか、いっさい明言されていないのに、そこにある圧倒的な「感情」だけを聴き手にぶつけてくる、ロックバラードとしての一つの完成形。

 

66.ヴィンテージ

4thアルバム『WORLDILLIA』収録。男の痛々しさと身勝手さを怖いくらいに表現した歌詞に脳内を引きずり出されたような感覚になる。男が聴くヴィンテージと女が聴くヴィンテージはまるで感じ方が違ってくる恐ろしい曲。

 

67.ラック

14thシングル。シラタマの置き土産。ゴリゴリのロックナンバーで歌詞の韻の踏み方が気持ち良さが聴く麻薬。「ポルノグラフィティはロックじゃない」と言う奴にはとりあえずラックのCDでブン殴ってやればいい。

 

68.愛なき…

2ndアルバム『foo?』収録。大きすぎる愛を痛すぎる言葉で歌った時速200キロのとんでもない速さのストレートラブソング。

 

69.ベアーズ

7thアルバム『ポルノグラフィティ』収録。曲の中での場面転換がめちゃくちゃ面白い曲で、AメロBメロの野球パートからサビでの恋愛パートのスイッチングが早すぎて一瞬全然理解できない。

 

70.痛い立ち位置

24thシングル。古臭いダサカッコイイ感が良い方向にハマったのがこの曲で、1番と2番で視点が変わるところやラスサビの韻の踏み方とか聴きどころがたくさんあるまさにカジノ的な賑やかさを持つ楽曲。

 

71.星球

9thアルバム『PANORAMA PORNO』収録(編曲はTomi Yo)。滲み出る中田ヤスタカ感。実際聴き込んでみるとヤスタカのそれよりも良い意味で軽いポテトスナックのような感触の曲。「あなたがたゆたえるほどのテンポで時計の針は緩めておいた」という一節に全てが救われる。

 

72.空蝉

7thアルバム『ポルノグラフィティ』収録。急にギアチェンジするメロディと、「は…恥ずかしくないんですか…?」と心配になるほどストレートにセックを歌った歌詞、岡野昭仁という男の異常さが20,000%放出している聴くアダルトビデオ。

 

73.鉄槌

7thアルバム『ポルノグラフィティ』収録。『空蝉』が岡野昭仁の異常さなら『鉄槌』は新藤晴一の異常さが限界突破した曲。どこでなにを食えばこんな歌詞が思いつくのかと恐怖さえ感じる創造性と、おなかが痛くなる激重メロディ。体調の良い日しか聴けない。

 

74.小規模な敗北

29thシングル『アニマロッサ』カップリング。ゴリゴリと万力でコメカミを締められるような歌詞とキャッチーとは真逆にあるような、でも頭にこびりついて離れないメロディに良い意味でじりじりと真綿で首を締められる感覚になる。

 

75.まほろば○△

ベストアルバム『PORNO GRAFFITTI BEST BLUE'S』収録。比喩表現が凄すぎるせいでめちゃくちゃ気持ち悪いこと言ってるのにスマートに聴こえるという可笑しさに笑う。

 

76.シスター

15thシングル。ドラムの「行進曲」感とそれに相反する暗すぎる歌詞にやられた。「東から始まり西で終わる」とにかく歌詞の構成力と歌詞の言葉選びが美しい。曲を聴きながらそのまま天に召されたくなる。

 

77.渦

10thシングル。胃が痛くなるシラタマのベースの音がかなり際立つ曲で、圧倒的に閉鎖的で欲望を濃縮したようなエロエロな歌詞の世界観と相まって、聴いててぐるぐる頭を掻き回される。ラストの「シューゥゴゴゴゴゴ……」まで含めて世界観が完璧な曲。

 

78.ギフト

25thシングル。生まれながらの才能を「神様からもらった箱」と例え箱の中身も見ずに明日を終わらせていいのかというメッセージを込めた曲。「最初に空を飛んだ鳥は翼を広げた格好で どのくらい助走をつけて地面を蹴ったんだろう」「信じてみることが甘いかどうかなんてさ 自分の舌で舐めてみなけりゃ がっつり噛みつかなきゃわかんない」とムリヤリ背中を押してくるんじゃなく、あくまで自分の足で一歩踏み出してみようと思える歌詞が秀逸。

 

79.Report 21

2rdアルバム『foo?』収録。最初から最後までノンストップ、ノンストレスで駆け抜けられるスピード感がたまらない。メロディ歌詞共にスタンダードなJ-POPでインスタント的な側面があるんですが、その気軽さが気持ち良い曲。

 

80.音のない森

11thシングル。ここまでラストまでの壮大な前フリ的な曲もない。終始、暗がりの森に迷い込んだような腹に来る重々しいサウンドからラストで一転、メロディが消え昭仁のボーカルのみになった瞬間に霧が晴れ、森の中から抜け出し一筋の光が差したような錯覚になり、気づいたら宗教法人保流之光(ポルノ光)の入会申込書にサイン書いてる。

 

81.ライン

6thアルバム『m-CABI』収録。片想いソングの究極点。「気の合う友達」の一文だけで脳が破裂するほど感情がグチャグチャになる。いっそ木っ端微塵になるほど嫌ってくれたほうがどれだけ良かったか、全人類が「俺(私)の曲」と涙を流した最凶バラード。

 

82.空想科学少年

2ndアルバム『foo?』収録。歌詞と曲の世界観が完璧に合致してるアルバム曲のレベルを遥かに凌駕した超名曲。特筆すべき所は山のようにあるが例えば、「少年」だから未熟な「選べれる」ってあえてら抜き言葉の歌詞にしてるところとか、ただただ脱帽するしかない。

 

83.THE DAY

43thシングル。青龍刀のようなソリッドなメロディに廃退的な歌詞、音の洪水に溺れる。2番Bメロ「ここは地獄じゃなくて まして天国のはずもなく ちょうどそのミシン目のような場所なんだ」は新藤晴一の真骨頂とも言える一生語れる最強フレーズ。

 

84.真っ白な、灰になるまで燃やし尽くせ

44thシングル。ポルノグラフィティ史上最速。速すぎて気がついたら終わってるレベルなので、もはや聴いてなかったんじゃないかっていう錯覚に陥いるポルノグラフィティのスピードキング。

  

85.Part time love affair

44thシングル『LiAR/真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ』カップリング。言葉にならないくらい良い。ダブルA面の前2曲が完全に吹き飛ぶレベル。エロス、メロディアス、シリアスのトリプルミリオン。

どこまでも生々しく、「男の女々しさ」が嫌というほどにじみ出ている曲。一番Aメロの「あいつに電話をかけちゃ やだよ」この「やだよ」にすべてが詰まっていると言ってもいい。これほどまでに一言で主人公の男がどんな人物であるかということを連想させる言葉はない。

そしてサビのキーワードである「Why」、そして2番から繰り返し歌われる「W」(Wと連続して書くと揺れる波のように見えるというところから着想を得た、らしい)この言い回しによってグッとこの曲全体の輪郭が見えてくる。こんなに5W1H勉強しといてよかったと思ったことはない。

 

86.Montage

45thシングル。アニメ『パズドラクロス』主題歌。子供向けアニメということを微塵も感じさせない、スリリングでどこか影を感じる言葉の言い回し、岡野昭仁作詞新藤晴一作曲という珍妙な組み合わせにも関わらず黄金時代のポルノグラフィティを彷彿とさせるクールさを感じる職人気質の一曲。俺達が1番最初に好きになったポルノグラフィティの姿がここにはある。割烹料理屋のような渋みの増した彼らを味わってほしい。

 

87.Fade away

11thアルバム『BUTTERFLY EFFECT』収録。同アルバムに収録されている「キング&クイーン」や「スパイス」が表岡野昭仁ならFade awayはいわば裏岡野昭仁。ゴリゴリのロックサウンドに乗せて泣き叫ぶように歌う絶望と後悔の歌詞。完全な胃痛ソング。シングルカットの箸にかかったというほどアルバムのなかでも異質な雰囲気漂う曲。

 

88.MICROWAVE

11thアルバム『BUTTERFLY EFFECT』収録。なんですかこれは。デビュー18年目にしてこじ開けた新しい扉。テクノロックとでも言うべきか、聴き続けてると脳が麻痺してトランス状態になりヨダレが止まらなくなる。

メロディだけでなく断片的な歌詞にも関わらず聴き手を曲世界に引きずりこむワードチョイスの妙、生きる正岡子規こと新藤晴一。

 

89.夜間飛行

11thアルバム『BUTTERFLY EFFECT』収録。曲を彩るメロディ、歌詞、アレンジ、歌声、全ての音が「美しい」新藤晴一の到達点と言っても過言じゃない名曲バラード。歌詞の世界観にもあるように五感の全てを研ぎ澄まして聴きたい。

 

90.カメレオン・レンズ

46thシングル。2018年、ヒリヒリするような曲展開、そのすべてがキラーフレーズの新藤晴一の歌詞、ボーカリストとしての極地に達したと言っても過言じゃない岡野昭仁の声、ここにきて最高の「ポルノグラフィティ」をむざむざと見せつけられました。まさに『圧倒的』。「最新にして最高」「新旧ポルノグラフィティの融合」…どれだけ言葉を尽くしても足りない曲。

 

91.ブレス

47thシングル。フワッフワの雲のように流れるメロディから、世のヒットチャートにゴリゴリに喧嘩売った歌詞を乗せた最高にロックな一曲。

メッセージソングでありながらメッセージソングそのものを否定するような曲展開、ラスサビでなにか答えを出すのかと思いきや「晴れた日も雨の日もあるように「朝と昼が巡ってくように」「出会いとサヨナラ繰り返す旅人のように」の比喩表現連発でリスナーに丸投げするユルさ。この決して歌詞を押し付けない「ヒントは出した、あとはテメェで考えろ」の投げやり感こそポルノグラフィティ。

 

92.Zombies are standing out

配信限定シングル。ロックバンド・ポルノ・グラフィティの最高到達点。カッコよさ、エロさ、切なさ、すべてを壊し再構築した最強にして最凶の楽曲。

一度聴くと、脳がダメージを受けて「ポル脳」になり脳が収縮し中毒化し、常にポルノグラフィティを求め続けるゾンビ状態「ポルノ・ゾンビ」になる。

 

93.プリズム

50thシングル『VS』カップリング。岡野昭仁作詞作曲で、デビュー20年のファンへの謝の想いを込めた曲で、爽やかなのに激しいポップ・ロックとしての完成形。「曲が良い」「歌詞が良い」「歌が良い」「タイトルが良い」ファンだけじゃなくあらゆる生命に聴かせたい完璧曲。

 

94.REUNION

51thシングル『テーマソング』カップリング。メロディ、アレンジ、歌、全てが荒々しく、力強い。絶望の沼に沈んでる人間を片手で引き抜いてそのままそいつの顔面をバカデカい金棒で強打するような曲。聴けば否応なしに体温が上がり狂乱状態になる。特にCメロ

「アイアムユゥゥウウウッッッッ!!!!ヒアッッイズゼアアアアアア真理をォ…

(ヒュウウウウウウウウウウウイイイイイイイイイイ!)

「孕んだアアアアこのォオオオ…」

(ドドドドッドオドッドドドドドド!!!!)

「矛盾ゥゥゥウウンンンンン…………」

(ポォォワァァン…ポォワァァ……ォワァァ……ワァァ……ァァ……)

「ファッ………」

「リユニオンナァアアヴッッッ!!!」

は、この世に存在する全てのCメロの中で最もアガるメロディ。

 

95.暁

12thアルバム『暁』収録。近年の名曲でもある『THE DAY』と『Zombies are standing out』の良いことどりのような楽曲で、デビュー24年にしてポルノ史上最高難度を誇る労働基準法違反曲。特に岡野昭仁のボーカルテクがもはや異次元なレベルに達していて聴いてるだけで「なにこれ?」と脳が混乱する。「赤月」と「暁」のダブルミーニングの歌詞も最高で、これからのポルノの名刺になる曲。

 

96.悪霊少女

12thアルバム『暁』収録。「初恋」を知った少女の胸の痛みを「悪霊」と例えた歌詞と高低差の激しいメロディ、24年目にして新境地。

新藤晴一いわく「過保護な親目線の曲」らしく、純粋無垢な少女が変わってしまうことを恐れ惑う父親と、「戦うの」と力強く鼓舞する母親との対比があまりにも秀逸。岡野昭仁のボーカルもストーリーテリングとして感情を抑えつつメロディの不規則さを完璧に歌いこなしていて100万回聴ける。

 

97.メビウス

12thアルバム『暁』収録。

「やさしいあなたは わたしのくびねを りょうてでしめあげ ないてくれたのに」

首絞めセクロス中のメンヘラを体現したゲロ吐くほどイカレ散らかした歌詞と、それに反比例したメロディのギャップに心臓を握り潰されるかのような衝撃があり、聴くたびに「もう殺してくれ…」と思う。特に『デッサン#1』を彷彿とさせるようなギター・ソロがもはや人生の最後。

 

98.ジルダ

12thアルバム『暁』収録。こっ恥ずかしくなるほどクサくてイタい歌詞がメロウなメロディに完全にハマっていて岡野昭仁の節回しを聴いてるだけでもイキ昇天する。

『BLUE SNOW』『We Love Us』等で描かれるような新藤晴一の愛すべきバカ男のラブソングは巨大な好きと嫌いが同時に襲ってくる恐ろしい曲。

 

99.クラウド

12thアルバム『暁』収録。終わってしまった恋人たちのストーリーを、ネット上にデータを永久保存する「クラウド」と流れ消え行く「雲」に対比させた歌詞、振動晴一に「失恋曲の書き方の教科書」を出して欲しいとつねづね思っている。

 

100.証言

12thアルバム『暁』収録。心臓の鼓動とリンクした激しいドラムが単なるバラードとは一線を画した「全てのラブソングの答え」のような曲。

「完璧なものなど この世にはないと言うのなら あの愛はそれを覆したほんの一瞬 たくさんの星が証言してくれるはず」

なにを食ったらこんな歌詞が思いつくのか、毎食の食事の献立を教えて欲しい。

 

 

以上です。もし私が死んだら、お経読もうとしてる坊主を投げ飛ばしてこれらの曲を爆音で流してください。

寝ずに考えた「最強の芸能人座席表」2022

寝ずに考えた「最強の芸能人座席表」2022です。

男子

細田佳央太…気弱な性格だが、実は7人の人格を持つ多重人格者。6番目の人格が次々と殺人を犯しているが本人は知らない。

ラウール(Snow Man)…一匹狼でクラスメイトとはほとんど関わらないクールな性格だったのだが、細田の殺人を偶然目撃したことで彼に興味を持ち、証拠隠滅の手助けをする。

道枝駿佑(なにわ男子)…そのルックスから男女共に高い人気を誇るクラスのアイドル的存在だが、クラスメイトの弱みを握り、ゆする。

杉野遥亮…野球部のエースでプロ野球入りを期待されるほどの選手だったのだが、肘を壊したことで人生に絶望し、あらゆる悪事を働く不良グループを率いるようになる。幼馴染の清原果耶にだけは心を開いている。

中川大志…ある事件を探るために公安局から極秘に送り込まれた捜査官。冷静な性格で、最初は仕事は仕事と割り切りクラスメイトとはなるべく関わらないようにしていたが、少しずつ情が移ってしまう。

佐野勇斗…成績優秀で運動神経抜群だが「人の感情」だけがわからない。全ての行動をコインの表裏で決める。

片寄涼太(GENERATIONS)…大の動物好きで争い事が何よりも苦手な性格だったのだが、何者かに兄(菅田将暉)を殺害されたことで豹変し、ある大事件を引き起こす。

京本大我(SixTONES)…世界に名を轟かすほどの大企業を経営する社長の一人息子。全ての物事を金で解決しようとする人物だったが、ある出来事をキッカケに山田杏奈に恋をしてしまい、全ての価値観がひっくり返ってしまう。

赤楚衛二…明るい性格でクラスのムードメーカーだが、実は義父(ユースケ・サンタマリア)の殺害のため学校に通いながら完全犯罪を目論む。道枝に弱みを握られている。

岡山天音…クラスでは目立たない存在だが、ネット上では「GOD.K」と呼ばれるほどの有名人。パソコンの技術は超一流で大規模なカンニング事件を引き起こす。道枝に弱みを握られる。

清水尋也…一見、柔和な雰囲気を醸し出しているが、実は誰よりも金に執着している。クラスメイトを騙し、危険薬物の売人(藤井隆)に次々と斡旋する。病弱の姉(のん)がいる。

岡田健史…80年前の日本から突然タイムスリップしてきた謎の軍人。「正義」の名の下に「悪」と認定した人間には徹底的に制裁を与える。タピオカドリンクの美味しさに衝撃を受け毎日飲んでいる。

髙橋優斗(HiHi Jets)…愛に飢えており、養護教諭の田中みな実を恋愛関係の末に殺害してしまう。道枝に弱みを握られている。

奥平大兼…ある実験のために現代科学の粋を集めて作られた人造人間。「人」とは「愛情」とはなんなのかをこの学校で少しずつ知っていく。芦田愛菜に恋をする。

 

俺…シチューと昼寝が大好きなどこにでもいる普通の高校生だったのだが、偶然ある事件を目撃したことで次々と学校の問題に巻き込まれていく。道枝に弱みを握られている。

 

女子

芦田愛菜…正義感が強く学級委員長を務めるが、実は中学時代に幼馴染を事故に見せかけて殺害した過去を持つ。道枝に弱みを握られている。

山田杏奈…幼少期からあらゆる格闘技を父親(伊藤英明)に叩き込まれて育った。真の強さを求めるために危険な場所にあえて飛び込んでいく。

山下美月(乃木坂46)…非常にあざとい性格で、人の心を掴むのが上手い。クラスメイトや男性教師を誘惑し金品を騙し取る。

福原遥…教師からの評判は、天真爛漫な笑顔を持つクラスの太陽。しかし、実は誰よりも冷酷な性格で逆らえる女子は一人もいない。

生見愛瑠…「ユルく生きる」がモットーのギャル。清水尋也の毒牙にかかり薬物に手を出してしまい、暴走の果てに売人(藤井隆)を殺害してしまう。

古川琴音…流されやすい性格で、夜の街でたまたま知り合った大人(眞島秀和)と禁断の関係を持ってしまう。道枝に弱みを握られている。

福地桃子…父親が国内最大のヤクザの組長がゆえ、周りからは怖がられているが誰よりも普通に暮らしたいと思っている。近くには常に見張り(中村倫也)がいる。

上白石萌歌…とても不安定な性格で、常に精神安定剤を大量摂取している中毒者。清水尋也が違法薬物の売人と繋がっていることを知り、より強い薬を手に入れるため逆に利用しようと考える。

清原果耶…思い込みが激しい性格で、一度決めたことは最後までやり切る。幼馴染である杉野遥亮を不良グループから脱退させるため、グループ自体の壊滅を目論む。

本田望結…周りの目を気にする性格で、弱い自分を変えるためにある計画を実行するが、運命のイタズラによって予期せぬ事態を引き起こしてしまい、やがて学校中、いや日本中を震撼させる事件へと発展していく。

小芝風花…優秀な姉(二階堂ふみ)に対し強いコンプレックスを持ち殺害しようとするが、すでに何者かに殺されていたことを知り、自分への疑いを晴らすために真犯人を探す。

永野芽郁…恋多き性格で、一度気になった異性に対してはどんな手を使っても手に入れようとする。

森七菜…常に独り言を喋っておりクラスメイトからは気味悪がられているが、実はIQ200の天才少女。

堀田真由…おしとやかな性格でクラスメイトからは何も考えてないと思われているが、周りの生徒を巧みに操り崩壊へと導く悪魔。

蒔田彩珠…殺人犯の父親(小栗旬)の存在をひた隠しにしながら生きている。道枝に弱みを握られている。

 

教師

小栗旬…公民。突然学校に赴任してきた新米教師。気が弱い性格で生徒から舐められているが、実は死刑が確定している凶悪犯。国のある極秘実験によって特例で教師になった。

新垣結衣…英語。生徒の将来を第一に考える理想主義者。この学校の異常さに気づき、なんとか変えようと奮闘する。姉(深津絵里)を何者かに殺害されている。

風間俊介…数学。小栗旬を監視するために小栗と共に学校に赴任した。計算高い性格で、常に笑顔を絶やさないが目は決して笑っていない。道枝を裏で操っている。

長澤まさみ…現代文。現実主義で教師は腰掛け程度にしか思っていなかったが、学校の秘密を知ってしまい狂ってゆく。

山田裕貴…化学。快楽主義者で他人の苦しむ顔を見るのが何よりの生きがい。

高橋一生…古文。ある悪徳塾と繋がりを持ち、多額の金を受け取る代わりに生徒を騙し入会させている。

堂本剛(KinKi Kids)…音楽。無口な性格で必要以上に生徒とは関わろうとしない。ある誘拐事件を引き起こす。

森山未來…美術。テンションの高低差が激しく、何を考えているか分からない人物。生徒一人ひとりを「作品」と呼ぶ。

加藤浩次…体育。体罰、恫喝は当たり前の旧時代的な教師。道枝に弱みを握られている。

田中みな実…保健室に勤務する養護教諭。生徒を誘惑するのが趣味。

飯尾和樹(ずん)…用務員。どこにでもいる冴えない中年男性に見えるが裏の顔は凄腕の殺し屋。

高橋克典…校長。利益だけを常に考える冷酷な男。国家と手を組み、生徒一人ひとりの脳内に超小型ICチップを埋め込み24時間監視するシステム「M-51」を導入した。

大泉洋…教頭。校長である高橋克典の言いなりになっているが、虎視眈々と校長の座を狙う油断ならない男。

 

生徒、教師の家族、恋人

松たか子…俺の母親。優しい性格でいつも俺を心配している。

反町隆史…俺の父親。俺には厳しく当たっているが、内心では誰よりも心配している。

倉科カナ…俺の姉。明るい性格でいつも俺を心配している。

広瀬すず…俺の幼馴染。別の学校に通っている。顔を合わせればケンカばかりだが、実はいつも俺を心配している。

間宮祥太朗…俺の幼馴染でライバル。別の学校に通っている。口には出さないがお互いに認め合っている。密かに広瀬すずに想いを寄せている。

 

ユースケ・サンタマリア…赤楚衛二の義父で、仕事もせず妻に寄生する最低の男。

ミムラ…赤楚衛二の母親。実はホストに嵌っており多額の借金がある。

江口洋介…京本大我の父親で、世界的大企業の社長。京本大我を自分の会社の跡取りにすべく幼少期から帝王学を叩き込む。

のん…清水尋也の姉で難病に侵されている。

菅田将暉…片寄涼太の兄。弟想いの良き兄だったが、何者かに殺害されてしまう。

伊藤英明…山田杏奈の父親。裏社会では有名な地下格闘技の選手で、人を壊すためのあらゆる術を杏奈に教えた。

中村倫也…父親である組長(國村隼)の命令によって福地桃子を常に監視している。彼女に密かに想いを抱いており傷つけようとするものは容赦なく排除する。

國村隼…国内最大の暴力団「権堂会」の組長。政府とも強いパイプがあり、裏でこの国を牛耳っている。

草刈正雄…現内閣総理大臣。自身の保身だけを考え国民どうなろうがどうでもいいと思っている最悪の総理。

眞島秀和…女子高生好きの変態。古川琴音と関係を持つ。

二階堂ふみ…小芝風花の姉。優秀で将来を嘱望されていたが何者かに殺害されてしまう。

藤井隆…違法薬物の売人。若者の生き血をすするのが趣味。

藤木直人…ある目的のために学校を探っているフリーライター。麻薬常習者。

深津絵里…新垣結衣の姉。元刑事である時間を探っていたが、何者かに殺害されてしまう。

仲村トオル…警察官。刑事課のエースで、学校で起きる不審な事件を探る。事件解決のためには手段を選ばない冷酷な一面もある。

満島ひかり…警察官。生活安全課勤務だったが、なぜか仲村トオルとバディを組むことになる。仲村トオルにはいつも振り回されているが刑事としての腕は認めている。

星野源…自分が何者なのか、一体どこから来たのかも分からない記憶喪失者。「生」を実感するため学校に爆弾を仕掛ける。

 

 

スペシャルドラマ『学校の餌食』、2023年の24時間テレビ内で2時間の放送予定です。

ドラマ『石子と羽男』で赤楚が告白成功してて爆発した

ドラマ『石子と羽男』に出演中の赤楚衛二が歴史に名を残しました。

先日放送された第6話にて、赤楚はついに主演の有村架純演じる石子の「恋人」になったのです。

視聴者の誰が赤楚が勝つと思ったでしょうか、万馬券…ジャイアントキリング…他の誰もが成し得なかった「当て馬が勝つ」をやってのけたのです…嬉しさのあまり、放送直後に俺は文字通り「爆発」しました。

 

正直な話、このドラマが「リーガル・エンターテインメント!」と謳ってる以上『リーガル・ハイ』『99.9』の狂信者にとっては、弁護モノに恋愛とかそういうのマジで1ミリもいらんし、登場人物紹介ページに書いてあった

大庭蒼生…石子の高校時代の後輩、剣道部に所属し3年間エースとして活躍した。真面目かつ不器用で面白みはないが、まっすぐで心優しく、困っている人を見ると助けたくなる性格。

の文面を読んだ瞬間から「ま…また赤楚はピエロとしか言いようがないどうしようもねぇ役を…」と俺は大粒の涙を流しましたし、有村架純演じる石子と中村倫也演じる羽男が絶妙なテンポで会話をしている後ろで「飼い主が他の動物かわいがってる時の犬」みたいなしょんぼりした顔面で2人のことを見つめる赤楚が不憫で仕方ありませんでした。

しかも羽男と石子の掛け合いが回を増すごとに意味分からんほど仕上がってきて、脳味噌が「弁護士ドラマに恋愛いらん」の回路を超えて

「この2人の夫婦漫才もっとくれ……」

と思ってしまうほどの破壊力。特に、5話で体調を崩している石子に対して、羽男は気づかないフリをしながらも誰よりも心配し、少しでも石子を休ませるため「ついてこなくていいから事務所にいろ」とわざと冷たく当たるのだが、石子にはその態度の理由が分からない。そしてついに想いが爆発する、というシーン。

 

石子「どちらへ?」

羽男「町内会長さんに慰謝料払うって報告」

石子「私も行きます」

羽男「だからさぁ…」

石子「どうして一人で進めようとするんですか!?効率を重視する方がなぜです?口を出すのはすみません…ただそれらはあくまで私見であり、最終決定はあなたの判断に従います。どうか相棒としてそばにいさせてください……」

羽男「やだ!いいから事務所にいな」

石子「待ってください納得できません!」

羽男「もうおとなくしくしてなさいって」

石子「どうしてそんなに私を…!」

 

羽男「具合悪いんでしょ?」

 

石子「(エッ……)」

 

俺「ヒェ………」

 

こうした脳汁不可避のやりとりにトチ狂っている視聴者の目からすれば、誰がどう見ても石子が一番「素」でいられて最高の表情を引き出しているのは赤楚より羽男であることは火を見るよりも明らか。普通に考えて赤楚が勝てる可能性は1%もありませんでした。

にも関わらず、赤楚は決して諦めなかった。「お前だけ動きがストーリーの本筋と全然関係ねぇじゃねぇか」の声を完全に無視して恋愛ドラマムーブで大暴れし続けた結果、赤楚の純粋さは周りの心を動かし、最終的に

「登場人物全員に恋心を知られ応援されている」

という、前代未聞のアドバンテージを得ることに成功したのです。本来のドラマの常識であれば最大のライバルにして憎むべき敵であるはずの羽男からも直々に応援され、ついに告白は成功…晴れて石子と赤楚の交際がスタートするのです。やったな赤楚…お前がナンバーワンだ…

 

……と、でも俺が言うと思ったか…?

 

赤楚ェ…バカ野郎…焦りやがって…俺は何回も説明したぞ、連続ドラマにおける恋愛というのはな、現実世界とは真逆の「先に告白した人間から死ぬ」デスゲームなんだよ。唯一の必勝法は「ラストギリギリまでステイ」一択。にも関わらず「4話」で告白「6話」でOKはあまりにも愚か…さだまさしの『関白宣言』の歌詞にケチつけるTwitter民よりも愚か…しかも石子と羽男の絆がマックスに深まりかけたこのタイミングでの交際スタートはもはや「終焉までのカウントダウン」としか言いようがねえ…

赤楚の犯したミスはあまりにもでかい…2人のイチャイチャがこのままラストまで続くのはハッキリ言って「不可能」。確実にあと3話もしないうちに爆散するでしょう。

 

仕事の忙しさから2人は私生活でもすれ違い、心の距離はどんどん離れていく…それに反比例するかのごとく石子と羽男の絆は深まっていった…

嫉妬の炎に狂っていく赤楚。いや、もはや赤楚は赤楚ではない、闇に染まった「黒楚」だった。

黒楚は「こんなものがあるからいけないんだ」と、石子と羽男の法律事務所を潰そうと画策し、その魔の手はとうとう石子本人にまで…

 

石子「ど…どうして…」

 

黒楚「石子先輩がなにもかも悪いんですよ……僕という存在がいながら…結局は羽根岡さんのことばかり考えてる…石子さんは…僕だけを見ていれば良いんですよ…?僕さえいれば他の人間なんていらないんだ…そうでしょう……?」

 

そう言って歪んだ笑みを見せる彼の表情は出会った時とはまるで別人だった…

 

黒楚「石子先輩…一緒に行きましょう……ルールも法律も、なにもない世界へ……」

 

バァン!

 

羽男「ハァ…ハァ……間に合った?」

 

石子「羽根岡さん…!」

 

黒楚「ど…どうしてここが……」

 

羽男「あれ?しばらく会わないうちに俺の能力、忘れちゃった?」

 

石子「フ…フォトグラフィックメモリー…」

 

羽男「今の君…全部間違ってるよ」

 

パトカーのサイレン音「ウーーーウーーーー」

 

黒楚「ぼ…僕はただ…あの事務所で…みんなでずっと…ウワァァァァアアアアアアア!!!!!!」

 

 

fin...

 

 

なんですかこれ?黒楚ってなに?

SixTONES『PARTY PEOPLE』の圧倒的「陽」MVを観て本当の自分に気づきました

www.youtube.com

ンデッ!デッツッデデデエエエデッデェェェレッッレッッェエエエエエェエエエエエエェーーデレレェエェーーー!!!!(ンチャッッッ!!!チャッチャッチャッ!!!)

 

ンババァッバッバァバァッババアアアババオオァァアアアアアオッ………!!!

 

ヘイッッ!!ヘイッッッッ!!レッツゴォォオオオ〜〜〜〜〜ゥ!!!!

 

ナッ!ナッ!ナナナアナナァ〜〜〜ナナナナアァァァ〜〜〜〜〜!!ナッ!ナッ!ナナナナアァ〜〜〜〜ッッッ!!!!!

 

ワンッッッッッ!!!チュウウウウウウ!!!!!スリィイイイイイイ!??フォォオオオオオオオ〜〜〜〜〜〜〜〜〜オオオオゥ!!!!!

 

絶対に近寄りたくない。

 

マジで無理。なんですかこの人達。街でこの6人が前から歩いてきたら死んでも目合わせたくないし、車来てようが反対側の歩道に全力でダッシュして逃亡する。轢かれたほうがマシです。SixTONESが入り口の前でたむろしてるコンビニに、いったい誰が入れるでしょうか。

特に、ガンギマリの目で歌い踊り狂うジェシーに顔面近づけられて漏らさない人間がいるのなら教えて欲しい。なんだこいつら?なんの集団でどんな飲み会これ?こんなんに参加したらコカレロにレッドブルを混ぜたクレイジー酒「コカボム」をイッキ飲みさせられて泡吹く。こんな曲をシラフの人間が歌えるはずがない。

何をとは言いませんが「全員やってる」。確実に何らかの法に抵触してる。そう思ってしまうほどの激ヤバMVに仕上がっていた。

 

田中樹…サークルの表の顔。傍若無人な振る舞いで周りから恐れられている。

松村北斗…サークルイチのモテ男で狂うほどの女好き。田中樹に弱みを握られており絶対に逆らえない。口癖は「男根所持」

京本大我…サークルを裏で操る黒幕。一見、柔和な雰囲気を醸し出しているが最も冷酷な男。「内臓の感触に似てる」という理由で常にトマトを持っている。

ジェシー…フレンドリーだが、一度キレると何をするか分からないクレイジーマン。タバコの火は舌で消す。

髙地優吾…強い人間には弱いが、弱い人間には強い。ときおり頭のネジが飛んだ言動をする。

森本慎太郎…サークルきっての武闘派。鉄の南京錠を素手で引きちぎるほどの腕力を持つ。口癖は「肩パンしようぜ」

これくらいの設定は数秒で考えつく…それほどまでに俺が思い描く「恐怖のパリピ」すぎて一回目は直視することすらできませんでした。

 

だが…知ってる…SixTONESはこんな奴らじゃねぇということを俺は知ってる…

田中樹が赤ちゃん用の綿棒じゃないと耳掃除できないことも、松村北斗が寝る前にゆめちゃんのASMR聴いてることも、京本大我が小さいころにサボテン触っちゃってパパと手繋いで帰ったことも、ジェシーがトイ・ストーリーの世界をずっと信じてたことも、髙地優吾が急にONE PIECEイッキ見したことも、森本慎太郎が森本シス太郎だっていうことも全部知ってんだよ…

 

たぶん俺がこの飲み会に参加したら、SixTONESのみんなは

「かんそう君、楽しんでる?あれ?酒入ってないじゃん!何飲む?もし酔ったならジュースとかウーロン茶もあるから無理すんなよ!」

とか言って気さくに話かけてくれるし、それで俺も少しずつ緊張ほぐれて、京本大我とマスターデュエルでなんのデッキ使ってるか確認し合ったり、松村北斗と黄皓の行く末について語ったり、田中樹と髙地優吾とハンコックに蹴られたい身体の部位について討論したり、ジェシーとせっせっせいやしたり、森本慎太郎と肩パンしたり、annkwの好きな回言い合ったり、楽しい未来が…

 

そんなSixTONESに思いを馳せながら改めて観る『PARTY PEOPLE』は、最初に抱いていた印象とはまるで違っていた…

見た目のヤバさに惑わされてしまっていたが、歌われている内容は儚く切ない「ひと夏の恋」の物語。主人公は不特定多数をたぶらかすクズ男ではなく、憧れのあの娘に一途に気持ちを伝えるただの「ピュア坊(ぴゅあぼう)」

そう『PARTY PEOPLE』とは、決して他人に迷惑を掛けまくる激ヤバサークルの集団プレイ曲などではなく、こんな時代だからこそ勇気を出して「普段とは違う自分」を演出して一緒にハジケてみよう!失敗したって夏のせいにすればいいじゃん!なんかあっても俺達がついてるぜ!という、あと一歩踏み出すことのできない人間を勇気づけるメッセージソングだったのだ…

 

そして気づいた、いや「気づかされて」しまった…俺はパリピという人種をこの世で一番嫌っていたが、誰よりも「パリピになりたかった」んだと。

俺は本当は、狭い部屋で画面に向かってキーボードをバコバコ叩いてネットの海にアホみたいな文章を垂れ流す人間じゃなく、日曜日はギラギラに晴れた空の下でイケてる友達集めてバーベキューするような人間になりたかった…

アロハシャツ着て、短パン履いて、グラサンかけて、爆音で謎の音楽鳴らしながらヘソピした女子と腰振って、キツイ酒浴びるほど飲んで、アホみたいに派手な花火して、最終的にめっちゃ注意とかされたかったんですよ…

 

理想の自分には、もう今さらなれないかもしれない。でもいい。俺にはこの曲がある。SixTONESがいる。再生ボタンを押せばいつでも6人と「最高の夏」ができる。

『PARTY PEOPLE』は俺の、いや全ての陰に生きる人間達の「こうなりたい」「こう生きたい」という願いの具現化だったんだンババァッバッバァバァッババアアアババオオァァアアアアアオッ………!!!ヘイッッ!!ヘイッッッッ!!レッツゴォォオオオ〜〜〜〜〜ゥ!!!!

ポルノグラフィティ新アルバム『暁』は令和のロマエゴ

暁 (初回生産限定盤A) (特典なし)

ポルノグラフィティ新アルバム『暁』全曲感想。

古今東西あらゆる音楽を吸収して自分達の血肉にし、それを岡野昭仁のボーカルと新藤晴一の歌詞とギターの唯一性で吐き出すのがポルノグラフィティのヤバさなんですが、今回のアルバムはその最たるもの。

一曲ごとに本当に同じバンドかと疑うほどの狂った振り幅と、癖の塊でしかない曲達を一枚のアルバムにまとめてしまう圧縮力。デビュー時の熱量と、24年目の円熟味が完全に融合した原点に最高到達点、事実上のファーストアルバム。令和のロマンチスト・エゴイストでした。

 

作詞:新藤晴一/作曲:岡野昭仁/編曲:tasuku, PORNOGRAFFITTI

再生ボタン押した瞬間おどろおどろしいイントロからブチ込まれる「あ」がすでに名盤確定演出。岡野昭仁の口から虹色の玉出た。

爆速BPM、耳おかしくなる変態転調、意識飛びそうになるキーの高低差、ワイングラス割れそうなファルセット、デビュー24年にして曲の最高難度更新。Official髭男dism、King Gnuのエッセンスを存分に含んでいて、どっからどう聴いてもこれを47歳が歌って演奏してる事実異常すぎる。先日、知り合いの47のオッサンが駅の階段登っただけで疲労骨折して入院したんですが…

「暁」と「赤月」のダブルミーニングから始まる歌詞も韻の成約を付けたからこそ出るパワーワードの嵐、下手すれば胃もたれするようなメッセージ性の強さを疾走感に変換してて一生聴ける。この熱さとスピード感は完全にジャンプ漫画のそれなので、絶対ヒロアカの次期主題歌でいい。

 

カメレオン・レンズ

作詞:新藤晴一/作曲:新藤晴一/編曲:篤志, PORNOGRAFFITTI

「トゥントゥン(カケコァッッ……)トゥントゥントゥントゥン…トゥントゥントゥントゥントゥントゥン…トゥントゥントゥントゥントゥントゥン…(ヌァヌァヌァヌァ……)トゥントゥントゥントゥントゥントゥン…」

 

岡野昭仁「あ…」

 

『暁』とは全く違うジャンルの耳と脳がドロドロになる「あ…」、アルバム二曲目にしてクライマックス。

冗談抜きで「全ての曲の答え」みたいな曲で、この先どんな曲がリリースされても「はい、カメレオン・レンズ」と出されたら何も言えなくなるほどあまりにも強。

ポルノグラフィティとループミュージックの親和性は2ndアルバム『foo?』収録の『空想科学少年』辺りからすでに確立されていて、アルバムの中で一曲入ってればいいペースであまり表には立たなかったジャンルなんですが、それがシングル曲として世に出たのが『カメレオン・レンズ』

「EDM+ロック+レゲエ」の悪魔合体で、エド・シーラン『Shape Of You』ライクのEDMのイントロ~Aメロで即効で中毒にさせ、徐々にギターが絡ませロック感を出しつつ、新藤晴一の歌詞の文学性と岡野昭仁のボーカルで完全にポルノグラフィティの色を出し、サビでは裏拍でレゲェ感を出して聴く人間に腰を振らせる。

冒頭に書いた「全ての音楽を吸収して成長する」を体現した、ポルノグラフィティの曲の完全体。この曲を認識してるかどうかでポルノグラフィティというバンドに対するイメージが全く変わってくる。

 

テーマソング

作詞:新藤晴一/作曲岡野昭仁/編曲:立崎優介, 田中ユウスケ, PORNOGRAFFITTI

歌詞の「フレーフレー」「I can do it I can do it」と、後半のあまりにもYOASOBI過ぎるコーラスは「聴いててキツい」としか言いようがないのに、全体通してのドラムのテンポ感とかギターのアルペジオとか「耳にィ…届くゥ…音は…いつもォ…」の息の吐き方とか「曲」としては気絶するほど気持ち良くて、一曲の中で好きな部分と嫌いな部分の差が激しすぎて聴くたびに「ンングウウゥ…」とうめき声出しながらゲロ吐きそうになってしまう。

冷静に考ると、定期的に「ここでおハガキを一通R.N恋するウサギちゃん」「ヒュルルドカンと花火が咲いたら」「ギミギミギミギミ!心!ギミギミギミギミ!体!ギミギミギミギミ!頭絡まるDAYS!」と、泡吹くほどストレートな歌詞も書く人なので「フレーフレー」くらい書いてもなんらおかしくはないんですが、同時に前曲『カメレオン・レンズ』しかり「触っててよ その下を 後ろから裏側から」「広いベッドの上で君は飛ぶと叫んだ後 のけぞり僕の上でどこまでも淫ら落ちるという」とか書く男の引き出しの多さIKEAの棚。

 

悪霊少女

作詞:新藤晴一/作曲:新藤晴一/編曲:江口亮, PORNOGRAFFITTI Strings Arrangement: 江口亮, 友野美里

「どこでなにがそうなったらこんなことになんの?」としか思えない常軌を逸したメロディの高低差と、それを超えるほど異次元の動きをしてるベースとドラムに圧迫感を演出するストリングス、メロ毎に別人かと思うくらい歌のアプローチを変えるボーカル、「相手がいっさい出てこないラブソング」の時点でだいぶヤバいのに、「初恋」を「悪霊」に例え、男女(父母)の感覚の違いとかを絶妙に絡ませつつ誰もが感じるリアルな感情を「ファンタジー」の色に染め上げる歌詞、音楽的には完全に「変態成人」、3分が体感3秒。

サビのコーラス「フォビドゥンッッッ!!!」「キャンユゥヒィッッッ!!」の入れ方が無理やり過ぎて最初は「これいるか?」と思ってたんですが、だんだん中毒になってきてキルアが「クセになってんだフォビドゥンッッッ!!!聴くの」って言ってる。

 

Zombies are standing out

作詞:新藤晴一/作曲:岡野昭仁/編曲:tasuku, PORNOGRAFFITTI

歌詞、メロ、アレンジ、ボーカル、演奏、どれをとっても「やりすぎ」で聴くたびに爆笑してしまう。この曲も一音目、一声目から完全な優勝を果たしていて、

 

スォンディアァッッッ……ゾォンディアァッッッ…(ァァッッ…)(ゴゴゴッッ…)

スタァンディィィアァゥゥ……(ドゥデェレデェデェレデェデェドゥデェレデェデェレデェデェドゥデェレデェデェレデェデェドゥデェレデェデェレデェデェ)

クァンディィァァゥッッ……スタァンディングアゥッッ…ゥレェァディアァアゥッッ(フゥェェェェーーーーーーーーーー)(ドゥデェレデェデェレデェデェドゥデェレデェデェレデェデェドゥデェレデェデェレデェデェドゥデェレデェデェレデェデェ)…

…スタァンディンアゥゥ…(ダダダダアダダダダダダダダダダ!)

 

(スッ…)

 

岡野昭仁「ゾ」

 

ぜひ、この「ゾ」の衝撃を味わって欲しい。衝撃的としか言いようがない、圧巻の「ゾ」、一回摂取すると理屈じゃなく本能がこの曲を欲する。

 

ナンバー

作詞:新藤晴一作曲:岡野昭仁/編曲:トオミヨウ, PORNOGRAFFITTI

「なに言ってるかよくわかんねぇけどわかる…」の新藤晴一ワールドの真骨頂。

ネコ、ミツバチ、キツネ、チョウ、ウマ、ウサギ、クマ、アリ、トリ、「ほのぼの動物わくわく大集合スペシャル」の皮を被った「誰を失おうが、なにが変わろうが、どんなに日々を諦めようが、人間以外の生物は呑気に暮らしてるし時間は容赦なく進む」というメッセージを忍ばせた歌詞(と思った)と乾いた砂漠みたいなメロディのギャップで全身の体液出そうになる。

テーマとしてはMr.Childrenの『Tomorrow never knows』を聴いてる時の感覚に近い。ラストの「Life goes on」の突き放し方は絶望だが希望にもなる。

 

バトロワ・ゲームズ

作詞:新藤晴一/作曲:岡野昭仁,トオミヨウ/編曲:トオミヨウ, PORNOGRAFFITTI

プレステ2の起動音の許可もらったの強すぎる。

www.youtube.com

明らかなゲームサウンドに歌詞をつける変態の所業。ただEPS(一人称シューティングゲーム)の説明してるだけの歌詞で、ゲームやらない人間には確実にポカンなのに、あまりにもAメロを叙情的に歌うので「電脳世界に支配された人間達の愚かさ」を歌ってるようにも感じるのどういうことなんだよ。

ただそんなゴチャゴチャした考察を全て吹き飛ばすサビ終わりの

「バァァアアアアアトロワゲェエエエエエエイムゥウウウウズ!!!!!」

の破壊力で全部どうでも良くなる。

 

メビウス

作詞:新藤晴一/作曲:岡野昭仁/編曲:tasuku, PORNOGRAFFITTI

アレンジから歌詞から脳内麻薬ガンギマリで、聴く人間を内部から破壊してくる。冒頭の「首絞めプレイ」の下りから不穏さ全開で、Bメロの

「はずかしいぃ…はずかしいぃ…」

「ごめんなさぃ…ごめんなさいぃ…」

岡野昭仁ASMRからのサビの

「わかッッッッてんだァァアアアアアアア!!!わかッッッッてんだァァアアアアアアア!!!」

の慟哭、そしてラストの

「こわれてしまった すきだったんだけど」

この急な他人事感。絶対に関わりたくない。完全にアニメ『School Days』でした。桂言葉のイメソン?

にもかかわらず、メロディは1stアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』に入っていてもおかしくないくらいのソリッドさがあって、あまりにもクールでロック。特にギターソロの切れ味は日本刀で頭から真っ二つにされた感覚になる。

 

You are my Queen

作詞:新藤晴一/作曲:新藤晴一/編曲: tasuku, PORNOGRAFFITTI

「恋は盲目」を、曲から歌詞から声から完璧に表現した曲。彼女なのか妻なのか娘なのか、それとも人間ですらない怪異なのか「Queen」が誰なのかいっさい分からないまま繰り返される

「手の甲にキスするよ」

曲調は「みんなのうた」かと思うほど優しいのに、絶対的主従関係を感じる歌詞と前曲『メビウス』のせいで「お前が関係ハッキリさせないでそんな甘やかすからメビウスちゃん壊れちゃったんだろ…」と狂気を感じて漏らした。

 

フラワー

作詞:新藤晴一/作曲:岡野昭仁/編曲篤志, PORNOGRAFFITTI

難病患者の一生を描いた映画『こんな夜更けにバナナかよ』の主題歌で、「この世に2兆曲あるんじゃねぇか」みたいな散々こすられにこすられ続けてきた「フラワー」というタイトルをつけることへの覚悟が滲み出てくるポルノグラフィティの曲の中でも異質な曲。

「僕」「私」なんかの一人称すら使わず、ひたすら小さな一輪の花を「生の象徴」として描きつつ、最終的に星や大地にまでフォーカスすることで、確かにそこにあるのに不確かで概念的な「生命」そのものを包み込む新藤晴一の歌詞。人をあえて描かないことで逆にどんな曲よりも「人」を感じる。

聴くたびに「なに…?このあったかい気持ちは…」と寒い日にカイロ当ててくれたような感覚になるし、サビ終わりの「オゥ…フラワぁ………」を聴くたび岡野昭仁に雪山で毛布かけられる。

 

ブレス

作詞:新藤晴一/作曲:岡野昭仁/編曲:tasuku, PORNOGRAFFITTI

「ジャッ…ジャッ…ジャッ…」のイントロループにヨダレ止まらなくなるヒップホップ的なアレンジで、音数は最小限、必要な音しか鳴らしてないのが逆にジワジワと中毒性が増す、ポケモンの「どくどく」のような曲。

歌詞も一見するとワンフレーズワンフレーズは齢ひとケタ代にもわかるような易しくて優しい言葉使ってるのに、節々にキツめの毒を吹きかけきて

「ポジティブな言葉で溢れているヒットチャート 頼んでもないのにやたら背中を押す」 

「未来はただそこにあって君のこと待ってる 小難しい条件つけたりはしない 迎えにも来ないけど」

と終始アンチ応援ソングで語尾に全て「知らんけど」が付きそうなほど他人事貫いてる。この絶妙な距離の取り方が逆説的に究極の応援ソングになる魔力があって、「頑張るな」の歌詞を太陽のような声の男が歌うことで、曲に背中を押されるんじゃなく、自分の手で自分の背中を押し、自分の腕で自分を抱きしめてしまう。

 

クラウド

作詞:新藤晴一/作曲:新藤晴一/編曲:宗本康兵, PORNOGRAFFITTI

日本最強の作詞家・森雪之丞いわく新藤晴一は「日記的な歌詞を書く代表」らしいんですが、その意味が改めて分かるバラード。

とにかく「日常会話」の切り取り方が絶妙で、「あのカフェ閉店したらしいよ」「流れ星の願い事言ったのがまずかったかな」でミクロ過ぎる個人の話と思わせておいて「燃えるような夕日だけが恋人たちを染めている」って急に「全カップル」の大マクロの話に飛躍して悲しみを突きつけてくる筆力が怖すぎる。

さらにその思い出を「すぐに消える雲」と「半永久的に残り続けるクラウド」にかけて「データ(思い出)はいつまでも残っているのにここにはいない実物(恋人)の喪失感」と表現してて、爽やかの極みみたいなメロになんちゅう歌詞当ててんだ…鬼か…?と聴いてて全身震えた。

 

ジルダ

作詞:新藤晴一/作曲:岡野昭仁/編曲:tasuku, PORNOGRAFFITTI

居酒屋でナンパする男の曲。

ポルノの曲の世界に定期的に出現する「人の話1ミリも聴かない勘違いアホ男」の曲で、1stアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』収録の『ラビュー・ラビュー』の前日談の雰囲気もある。愛すべき憎めないアホ男。

店入ってきたばっかりの初対面の女を彼氏いるっつってんのに勝手に連れ出そうとしたり、日記帳奪って7色ペンで予定書き込もうとしたり、やってることは完全に激痛サイコにも関わらず、岡野昭仁の恐ろしいまでのボーカル力で「とても素晴らしいラブソング」かのように錯覚する。

メロディと歌詞のハマり方が凄まじく、文字で読むと「君はスペシャルでゴージャスに輝いてた」とかこっ恥ずかしさが凄いのに音に乗せた時の気持ち良さが異常。特に「オーチャードでsee you」「シャルドネでCheese」は脳汁不可避。

 

証言

作詞:新藤晴一/作曲:岡野昭仁 /編曲:江口亮, PORNOGRAFFITTI Strings Arrangement: 江口亮, 友野美里

バラードの皮を被った爆速ロック。ストリングスの壮大さに隠れてドラムの腕ちぎれるんじゃねえかと心配になるほどの過重労働で、歌詞の暗さと相まって感情がグチャグチャにされる。

サビでドラムとストリングスを一気に際立たせてあらゆるマイナス感情を放出させ、精神崩壊するまで傷口を突き刺して、サビ終わりの

「完璧なものなど この世にはないと 言うならあの愛はそれを覆した ほんの一瞬たくさんの星が証言してくれるはず 偽りのない奇跡と」

で、希望とも言えないくらい微かな一筋の光を見せて物語を終わらせる完璧な起承転結。5分の湊かなえ作品かと思った。

にも関わらず「曲としての聴きやすさ」が異常で、読んでも美しく聴いても美しい。「ただハリケーン」と「身をかがめ」で韻を踏むのは新藤晴一だけ。

 

VS

作詞:新藤晴一/作曲:新藤晴一/編曲:近藤隆史, 田中ユウスケ, PORNOGRAFFITTI

20周年節目のシングルかつ、あだち充アニメタイアップという鬼ムズ立ち位置の曲で、アニメの内容を踏襲しながら自分達の歴史も絡めなきゃいけないという荒行を完璧に成立させた化物曲。

ラストのEXILE『銀河鉄道999』カバーからインスパイア受けたらしいDメロは途中どんなに絶望に打ちひしがれても最後は大円弾、ハッピーエンドにしてしまう圧倒的なパワーがある。聴く戸愚呂弟。

 

以上です。時間が余りましたので、秋から始まる全国ツアーのセトリ妄想して終わります。

1.暁

2.Zombies are standing out

3.ネオメロドラマティック

4.VS

5.悪霊少女

6.狼

7.ヒトリノ夜

8.敵はどこだ?

9.バトロワ・ゲームズ

10.MICROWAVE

11.空想科学少年

12.まほろば○△

13.カメレオン・レンズ

14.ジルダ

15.ラビュー・ラビュー

16.瞳の奥をのぞかせて

17.メビウス

18.渦

19.デッサン#1

20.証言

アンコール

21.プリズム

22.クラウド

23.ジレンマ