Mr.Childrenの新しいアルバム「REFLECTION」の感想。
凄いアルバム。超絶最強無敵の大名盤でした。自分が買ったのは1万くらいするUSBアルバム{Naked}の方で、いくら天下のミスチルとはいえ23曲も入ってたら途中で「うへぇ」ってなるだろさすがに!とか思ってたのですが、まったくそんなことはなかったのです。特に発売前からfantasyは聴きたくて聴きたくて仕方なかったので1曲目でこの曲が流れた時はもう犬だったら嬉ションしてた。ちなみに「REFLECTION」ってアルバムタイトルは皇帝・田原さんが名づけたらしいですね。さすがネーミングセンスの鬼。とりあえずUSBアルバムの第一印象は「口紅かよ」でした。
1. fantasy
BMWのCMでもおなじみの曲ですが、1曲目にしてREFLECTION中最高の1曲と言っても過言ではありません。というよりもMr.Childrenの全楽曲の中で一番好きかもしれないくらいの曲だった。一応過去の記事でミスチルの有名曲ランキングと、マイナー曲ランキングというものを自分なりに作ってそれぞれ1位が「掌」と「Another Story」だったんだけど、その2曲すら超えそうな勢い。ミスチルの曲って基本長くて聴くタイミングによっては胸焼けするんだけど、fantasyは4分そこそこで、それも絶妙。「猟奇殺人」「撃ち殺して逃げた」なんてCMタイアップとは思えないほど歌詞も物騒な言葉が並んでいて、それこそ「掌」を初めて聴いたときのことを思い出した。fantasyだけでもアルバム買って良かったと思った。ちなみに仮タイトルは「王道」
2 FIGHT CLUB
先のライブ「REFLECTION」ですべての闘ってる人に捧げますというMCのあと演奏された曲で、疾走感溢れる男臭い曲。「未完」もそうだけどこのアルバムで良い意味で演奏が若くなってるなーと感じた。「若かったで片付けたくない」とは歌詞で歌ってるけども。
3. 斜陽
テレビでもライブでも演奏していた。ロシア民謡っぽい曲。個人的には好きでも嫌いでもないけど、こういう曲がアルバムの中にあると振れ幅すげえ!と素直に感動してしまう。歌詞も太宰を意識したような文学的な歌詞。好き嫌いがはっきりわかれそうな曲で個人的にはあんまり聴いてない
4. Melody
ミスチルの一般的なイメージを形にしたような優しいポップナンバー。足音のカップリングで聴くのとアルバムの中で聴くのとではまた違った印象を抱く。
5. 蜘蛛の糸
これもライブ「REFLECTION」で演奏された曲だった。ライブで聴いた時は既出曲で言えば「Candy」とかに近いイメージだったけど、今日聴いた限りだと「ハル」とかそっちのイメージだった。これからより好きになっていくだろうなーと思う曲。「暗がりで〜」の歌い方が良い。斜陽と同じくどこか文学的な歌詞。
6. I Can Make It
ライブで聴いたときもめちゃくちゃ良いと思ってた曲のひとつで、本当に桜井和寿は「苦悩」を歌うのが本当にうまい。テンポは速いわけじゃないのにギターがゴリゴリでかっこいい。ブルースロック。ラストのAメロに戻っての「I Can Make It...」が聴きどころ。
7. ROLLIN’ ROLLING ~一見は百聞に如かず
曲名だけだと「何だこの曲」っていう感想しかなかったけど、聴いてもその感想は変わらなかった。何だこの曲。「Monster」を聴いた時と同じ衝撃を受けた。イントロから曲の世界観にグッと引き込まれる。ラストに全部ひっくり返って度肝抜かれた。
8. 放たれる
2014年最高の映画「青天の霹靂」の主題歌ということもあり凄く思い入れの強い曲。また今までのバラード曲とは違う毛色だと思う。
9. 街の風景
曲中の登場人物それぞれの心情がすごく上手く表現されていて恥ずかしながらウルッときた。「ラララ」の再来。歌詞カード読みながら聴いてたら左側だけ読んでて読み終えたあと曲が終わらないから「あれ?」と思ったら右側にも続いててびっくりしたというどうでもいいエピソードが生まれた。メロディ2番終わりのギターのから3番への展開の仕方が良い。聴き終えたあと「あー。ふつうに良い曲だなー」って思う。この「ふつう」っていうのが一番大事。
10. 運命
「カルピスウォーター」のCMソングだった。CD版の{Drip}になんでこの曲が収録されてないのかわからない。CMだと音小さくてわからなかったけど、サビの入りのメロディがめちゃくちゃ良い。良すぎてAメロBメロでガクってなるくらい良い。特にラスサビの「乗ってる車こそ違っても僕らは同じ道を走ってる」のくだりはたまらなく高揚感がある。とりあえず、なんでカルピスのCMになったのか最後まで聴いてわかった。白い液の曲だった。
11. 足音 ~Be Strong
正直、発売当初はそこまでピンとくる曲じゃなかった。でも、ライブでこの曲をミスチルが演奏したとき、「fantasy」でも「幻聴」でも「未完」でもなくこの曲をシングルで発売したかがわかった気がした。イマイチだと思った人もライブでこの曲を聴くと考えが変わると思う。
12. 忘れ得ぬ人
どストレートなピアノバラード。どストレートなんだけど単純なラブソングじゃないと思う。まだ歌詞の意味が汲み取れてないので「思う」で。ピアノのすごいきれいな曲。サビがキャッチーで覚えやすい。「君が弾くピアノのコードに」でK林さんが頭をよぎる。
13. You make me happy
すごい昔のミスチルっぽい曲。FMラジオのエンディングで流れてそうだなーって思った。
14. Jewelry
初聴だと桑田佳祐とか寺尾聡っぽい。古き良き歌謡曲というか、情熱的でちょっとエロい感じが良い。「イノセントなぁ」の歌い方がエロい。
15. REM
最近のミスチルでは異色の曲で、サウンドだけでいえばミスチル史上一番攻めている曲だと思った。とにかくキーが高過ぎる。
16. WALTZ
17. 進化論
ゆっくりめのメロディで強弱もあんまりないので一回目はイマイチかと思ったら、二回目ギターのリフがめちゃくちゃ良かった。聴けば聴くほどハマっていく曲だと思う。
18. 幻聴
これも既出曲の一曲でアルバムの核。イントロがライブの時より良くて鳥肌立った、Aメロまでの高揚感は最近の曲の中でも一番だと思う。二番の「切り札を隠し持ってるように思わせてるカードは実際何の効力はない」歌詞は今アルバムベストうまいこと言ったフレーズ。どっかでファンとミスチルの関係性を歌った曲だとか言っててなるほどと思った。
19. Reflection
インスト曲。ライブのオープニングを思い出す。
20. 遠くへと
本人も語ってたとおり「中央フリーウェイ」っぽい。濃い曲が並ぶアルバムの中で聴くとすごくホッとする。大好き。
21. I wanna be there
韻の踏み方が気持ち良すぎる曲。「遠くへと」もそうだけど、アレンジがけっこう重たい曲が多いのでこの二曲の流れは秀逸。浜田省吾っぽい。
22. Starting Over
「バケモノの子」の主題歌。「fantasy」もそうだけど、歌詞が攻めててフルで聴くとびっくりする。骨太なロックバラードで「信長協奏曲」の主題歌候補でもあったらしい。サビの爆発音みたいなドラムが癖になる。
23. 未完
曲の持つ「俺感」がすごく良い。今までのミスチルって「君に宛てた手紙」みたいな曲が多くて、代弁者でございスタイルと言いますか、良くも悪くもメッセージソングっていうか悪く言えば押し付けがましいわミスチル!って思う人も多分いると思うんだけど、この「未完」はもろ自分の気持ちで歌ってるから聴いていてすごく気持ち良い。この「未完」でアルバムが終わるってとこがニクい。
本当に濃い、濃厚も濃厚な23曲。濃い大きな理由としては「皇帝・田原さんのギターが聴こえる」ということだと思いました。いやたしかに今までも聴こえていたけどここまで全面にギターサウンドを押し出しているアルバムはミスチルではなかった。楽曲の中では個人的にはやっぱり「fantasy」「幻聴」「Starting Over」「未完」は格が違う。まさにリフレクション四天王だった。この4曲だけでもハイレゾで聴く価値ありでした。さらに「運命」「忘れ得ぬ人」「街の風景」「遠くへと」「WALZ」「I Can Make It」「Fight Club」のリフレクション七人衆が控えるバケモノアルバム。あと{Naked}購入者限定のデモ音源「ノブナガ」あれはあのまま楽曲にしてほしかったなと。あと、なんか歌詞中には「殺」が多い気がした。まさに音に殺されるアルバム。