アイス『牧場しぼり 生キャラメル&ミルク』が食った瞬間に全部吐き出しそうになるくらいうまい。
元々牧場しぼりは「いや牧場しぼりってw牧場をしぼるってその発想なんだよw」っていう笑いつつも「牛の乳じゃなく牧場そのものをしぼろうとするその心意気やよし!」つってひどく感心して買ってみたらその味の濃さからくるくっせえくっせえ牛の乳感が超うまくて一発で大好きになってスタンダードなミルク味はもちろんのことラムレーズン味とかめちゃくちゃうまくて贔屓にしてたんだけど、この「生キャラメル&ミルク」味に完全にやられた。なんだこれは、もしかしたら今まで食ったアイスのなかで一番うまい。完全に常軌を逸してる。料理漫画とかでよくあるうまいもん食って女キャラが「あっ…なに?これ…肉汁が溢れてくるっ…んっ…あっ…あぁ〜〜〜〜〜っ」みたいに絶頂してるシーンとか「馬鹿だろ田嶋陽子から訴えられろ」って思ってたんですけど俺が間違ってた。まさにそれ。人はマジでうまいもんを食うと絶頂する。
真冬でもサイコガンダムみたいなイカつい灯油ストーブがんがんに焚いて汗だくで裸でアイス食うっていうことに何よりの喜びを感じる俺なんですけど、生キャラメル&ミルクはそんなことするまでもねぇ。極寒の地北海道の外で食ったとしてもうまい、完全にアイスの概念を破壊しました。
なにがうまいってミルクと生キャラメルのバランスね、このバランス感覚はまるでフラミンゴが湖の中一本足でまったく体勢を崩さずに優雅に佇んでいるかのように完璧な味のまとまり。静と動、隠と陽、ミルクと生キャラメルそれぞれが互いの味を邪魔せず己の味の良い部分だけを最大限に引き出し合ってやがる。
しかも、その甘みがしつこすぎず、かといって物足りなさを感じるほどさっぱりしているかというとそうでもなく、すべてがただ俺の舌と胃袋を至福の時へと導くためだけに存在している。味のPDCAサイクルや。先ほどそんなことするまでもないと言いましたが、食う時はフタを開けて2分位はガマンしてサイコガンダムの前で正座、これが究極至高の食べ方です、『美味しんぼ』で海原先生が言ってました。「アイスを食すこととはSMと一緒で焦らすことによってアイスのはしっこから良い具合にバニラ成分が溶け出してきて余計にうまいのだ」と。それでスプーンを周りから螺旋階段のように中心に向かってすくうことによって溶け出したとろとろのクリーム部分と中心のまだすこし固いアイス感が残ってる部分を一緒に食べる。食い進めていくうちにどんどんうまくなる。それだけで死ねる。
ただ、うますぎて思わず全部吐きそうになった。胃がビックリしちゃって。「あしたのジョー」に金竜飛っていう韓国のボクサーがいてそいつは幼少期の戦争の影響で満足に食事もとれなかったことで胃がびっくりするからってレストランに入ってもレモンティーしか頼まないような奴で、人はいきなり自分のキャパ以上のものを自分の中に入れようとすると身体が受け付けなくなる。それと一緒で「牧場しぼり生キャラメル&ミルク」はうますぎて一人で1個も満足に食えない。だからこのアイスをうまくないと否定する奴らの言い分もわかる。体鍛えようつっていきなり100キロのダンベル上げようとしても筋肉がちぎれる。最初は10キロ20キロと少しずつ自分の許容範囲を増やしていくじゃないですか。だから俺にはまだ「牧場しぼり生キャラメル&ミルク」は早かったんだなと思った。