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浅野忠信と松山ケンイチという化物『A LIFE〜愛しき人〜』2話感想

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木村拓哉主演ドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』2話の感想。

  

まず、放送開始1分で感じたこと。

「浅野忠信の声ガッサガサじゃねえか」

当然、開始1分は1話目のダイジェストで確かに1話から「浅野忠信、声どしたん…」とは思ってたが、改めて自分の想像を遥かに越えてガッサガサだったからめちゃくちゃビビった。プロレスラーの本間朋晃が声あててるのかと思った。

だけどそれは決してマイナスの印象じゃなく、浅野忠信が演じる壇上壮大という男を演じるうえでこの異常なまでの声のガサガサは壮大のなにかをきっかけに爆発しかねないデリケートな性格をこれ以上ないほど的確に表現している。

壇上壮大のなかに飼っている化物を完璧に抑えきれていないあの感じ、そう、映画『寄生獣』で後藤を演じた時の浅野忠信とピッタリと重なった。人の命を救う大病院の副委員長と、世界を破滅へと導く寄生生物、こんな真逆の役どころにも関わらず内側に潜んでいる狂気は一緒だと見抜く浅野忠信という役者、化物としか言いようがない。

そして、このドラマにはもう一人化物がいる、松山ケンイチだ。『デスノート』『銭ゲバ』『デトロイトメタルシティ』『ど根性ガエル』『珍遊記』など実写化でアクの強いキャラクターをやらせれば右に出る役者はいないとされる彼だが、このドラマで彼が演じている井川という人物、上昇志向の強い負けず嫌いな若手医師、どこにでもいるようななんでもない役を演じている松山ケンイチを見て彼の役者としての器量を見誤っていたことに気づき、自分を恥じ、画面の前で土下座した。

エリートの若造にありがちな、自分を一番正しいと思い上がり人をナチュラルに人を苛立たせるあの態度、あんな演技もできたのか。彼も藤原竜也と同じで一度わけわからん役のイメージがつくとわけわからん役しかオファーが来ないのはある意味すごくもったいないことだと思った。ただ、そんなわけわからん役を数々経験した上での今回の井川なら俺は松山ケンイチという役者を心から尊敬する。

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それをふまえての2話。それぞれの役者のドラマに対するモチベーションの高さがありありと伝わる回だったように思う。ドラマ内での「(寿司は)準備で9割が決まる」という言葉にもあるように、セリフの一言一言、細かい所作の一つひとつまでしっかりとした準備と覚悟を持ってこの作品に臨んでいるのがはっきりとわかった。木村拓哉演じる沖田の演技も1話と同じように今までの木村拓哉と違い役を自分に引き寄せるだけじゃなく、木村拓哉自身も沖田に寄り添い「沖田拓哉」としての密度を濃くしていってるのがわかる。

そんな覚醒した木村拓哉をはじめ、浅野忠信、松山ケンイチという演技力の化物、木村文乃・竹内結子という可愛さの化物、リアル化物・柄本明、「ただそこにいるだけでエロい」性の化物・菜々緒、インチキ王子・及川光博、向島くん・小林隆、こんなとんでもないキャストが集う『A LIFE〜愛しき人〜』はまさに化物達の狂宴、「リアル・モンスターズインク」と言っても過言じゃない。

それでは最後にこの曲でお別れです、星野源で「化物」(ドラマ出てない)

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