ポルノ(グラフィティ)の裏ベスト2020
Fade away
作詞・作曲:岡野昭仁 編曲:江口亮、Porno Graffitti
11thアルバム『BUTTERFLY EFFECT』収録。
目の前に迫ってくるような激しさのバンドサウンドと、心臓を握りつぶされるほど美しいストリングス。そんなバッキバキのメロディに対して歌詞が女言葉で綴られていることによって情念の牙がストレートに突き刺さって曲に食い殺される。
Swing
作詞・作曲:岡野昭仁 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
乾ききった砂漠のようなサウンドと全てを諦めた歌詞、すべて失ってなお自分のことを俯瞰で見ようとする悲しいほど真っ直ぐな声、聴いてると窒息する曲。耳から水飲みたくなる。
クリシェ
作詞・作曲:新藤晴一 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
葬式後に弾いてるのかと思うほど悲しみに満ちたチェロが特徴の変態バラード。
ボーカルテクがすさまじく、最初はファルセットをガッツリ効かせた静かな立ち上がりだったのに中盤にかけてどんどん熱が高まってラストは半ばヤケクソに感情を爆発させて終わる、この恋の美しさだけじゃなく「無様さ」「醜さ」もキッチリ見せつけてくるポルノグラフィティisルシフェル。
デッサン#1
作詞:ハルイチ 作曲:シラタマ 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
ポルノグラフィティ史上最もドラマチックな曲。ぼやきからの泣き叫ぶメロディの高低差にマジで耳がキーンとなる聴くフットボールアワー後藤。アウトロのギターソロは人生。
PRISON MANSION
作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
ホーンの賑やかさ、退廃的なギター、ゴリラみたいなドラム、メロディはバキバキに洋楽っぽいのに、歌詞は狂った日本をバチクソに風刺してる皮肉の野菜炒め。が、最終的にはその欠陥すらも全部認めて愛してやると言ってくれる懐バカデカ曲。
ドリーマー
作詞: 新藤晴一 作曲: ak.homma 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
思春期の童貞の脳みそをグチャグチャに混ぜてそれを固めて作ったギターで作曲したような曲。そのくせ演奏自体はド級にソリッドで妙に達観しやがって強がんじゃねぇ…
って心配してたらCメロで全部バグってイカれる悲しきピエロのような曲…でも…こいつは…この曲の主人公は…俺…俺だ…
まほろば○△
作詞・作曲:新藤晴一 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
ずっと宙に浮いてるような薬物漬けオーガズムメロディと58禁の歌詞。還暦前に聴け。
広いベッドの下で君は飛ぶと叫んだあと のけぞり僕の上でどこまでも淫ら落ちるという
最初ベッドの下に潜り込んだ全裸の女が「飛ぶ〜〜〜〜〜ッ!!」っつってベッドひっくり返した勢いで男にマウントポジション取りながら自分で自分の首絞めて気絶するシーンを思い浮かべてて、は?マジで意味わかんねぇこの曲こわ…と思ってたんですが、ベッドまでの距離すら惜しいほど求め合ったってことだろうが俺のバカ。
別れ話をしよう
作詞:ハルイチ 作曲:シラタマ 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
イントロアウトロのトランペットと裏で鳴ってる鉄琴の音に心が撃ち抜かれて死ぬ。
アダルティなメロディに反して歌詞の主人公の女々しさ、馬鹿さ加減に胃が痛いほど共感してゲロ吐きそうになる。
お前から振るのに「この氷溶けるまで恋人でいようよ」だと?「きっとまた誰かと恋に落ちるんだろう」だと?なにが「ねぇ恋人」だよ。どうせこいつ何年後かに再会したら「俺のことまだ好きなんだろ?」とか言い出すからな。タバコ眼球に押し付けたろか…?
素敵すぎてしまった
作詞・作曲:新藤晴一 編曲:馬場一嘉、ポルノグラフィティ
要所要所のウインドチャイム(シャララァァ〜〜ン)を始め優しいのに悲しい、頭からつま先まで1ミリもスキのない完璧な馬場一嘉のアレンジ、言語感覚の鬼・新藤晴一の歌詞、風、ニュースの擬人化、「割れたままの砂時計」「解体途中のビル」、次々と視点が変わり、最終的にそれら全てが「闇」によって浄化、そしてその全てに「成り切る」歌柱・岡野昭仁、ポルノグラフィティの深化を端的に表した曲。
Mr.ジェロニモ
作詞・作曲:岡野昭仁 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
ド級イカレ曲。これをシラフで書いてるとしたら今すぐ逮捕したほうがいいと思った。ただヤバいんじゃなくて微妙に意味が通じるところが「わかってやってるサイコパス風の常識人」。絶対に夜道すれ違いたくない。
歌詞を体現したネジがブッ飛んだボーカル、バッタみたいに跳ねるギター、左右で聴こえ方がまったく違う音色も相まってこっちまで頭おかしくなる。
何度も
作詞・作曲:新藤晴一 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
毛布で弾いているのかと思うほど柔らかい音色のギター、小鳥のさえずりのようなハイハット、ピアノ、赤ん坊が秒で眠る歌声、すべてを肯定してくれる歌詞…
メロディ、歌詞、歌、アレンジ、その全てが「泣かせ」にくる涙腺やる気スイッチ。
小説のように
作詞:岡野昭仁 作曲:ak.homma 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
ポルノグラフィティの楽曲の中でもトップクラスに音数が少ない曲なのにうるさい。静かすぎてうるさい。音を出さないからこそ、その一つひとつが強調され音の包丁に刺される。吐く息すら食べたい岡野昭仁の声しかり、全ての音が綺麗すぎて怖い。聴く仲間由紀恵。
ANGRY BIRD
作詞・作曲:新藤晴一 編曲:篤志、ポルノグラフィティ
破壊ダァーーーーーーーーー!!破壊破壊破壊ィィイイイーーーーーーーーー!!ヒャァッッハァァアァァァァァアーーーーーーーー!!!!
ウザい上司!使えない部下!破壊破壊ィィイイーーー!ボッッギャアアアッッッッ!!
キモい男!キモい女!破壊破壊ィィイイーーー!ボッッギャアアアッッッッ!!
家賃!水道!光熱費!破壊破壊ィィイイーーー!ボッッギャアアアッッッッ!!
教育!勤労!納税!破壊破壊ィィイイーーー!ボッッギャアアアッッッッ!!
いかがでしたかクソサイト!クソリプジジイ!上から目線無断アニメアイコン!坊主選手権!破壊破壊ィィイイーーー!ボッッギャアアアッッッッ!!
ア゛ーーーーーーーーー!!!
という曲です
敵はどこだ?
作詞:新藤晴一 作曲:Tama. 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
メロディも演奏も歌詞もゴリゴリに重いロックをやってるのにアレンジや岡野昭仁の声でポップにもなるポルノグラフィティの「唯一無二感」を味わえる。
2:59~音がピタッと止んでからのアウトロはマシンガン、耳がちぎれる。
TVスター
作詞・作曲:新藤晴一 編曲:ak.homma、ポルノグラフィティ
悲哀に満ちたベース、滅びた都会感のあるアレンジ、過剰にオートチューンのかかったボーカル、色んな方面に喧嘩売ってる歌詞、ポルノグラフィティ最終回のバッドエンド。いつか生で歌ってほしいし、絶対に歌ってほしくない。
一雫
作詞・作曲:新藤晴一 編曲:篤志、ポルノグラフィティ
水に濡らしたような澄んだアレンジに、ギュッと抱きしめてくるギター、枕元で囁かれてるようなボーカル、とにかく音が良すぎて聴くたびに失神する。
これだけ名曲を生み出しながら自分達の音楽を「風に散った花びら」と表現する謙虚さ、一生貢ぐ。