全国1億人の風間俊介ファンの皆さま大変お待たせしました。ついに来やがった、ドラマ『silent』風間俊介回がよ…
まず、いきなりの大学生回想シーンに1ミリも違和感を抱かせないリアル不老不死に震えが止まりませんでした。
風間俊介(39)
この字ヅラに恐ろしさで全尿漏らしてる。一人だけ完全に時の流れバグってるみずみずしさの擬人化。風間俊介プロデュースの化粧水販売したら1000個買う。
そして今回、風間俊介が演じた「春尾」という男。この役で風間俊介が風間俊介として完成された感すらあった。
漫画『ドラゴンボール』に「魔人ブウ」というキャラクターがいるのをご存知でしょうか。魔人ブウは(善)と(悪)に分かれており、最終的にはその2つから一番強い力を持つ「魔人ブウ(純粋)」が生まれるんですが、彼を思い出しました。春尾はいわば、
風間俊介(純粋)
『僕のいた時間』のまもちゃん、『監察医 朝顔』の桑原に代表される「風間俊介(善)」
『3年B組金八先生』の健次郎、『それでも、生きていく』の文哉に代表される「風間俊介(悪)」
引くほど良いやつと引くほど悪いやつ、2つの風間俊介のちょうど中間にある風間俊介、それが春尾なのです。
「就活のため以外にボランティアやる奴いないだろ…」と言い切るほど「善意」に対して冷めきった面を持ち、ひとつ間違えれば一瞬で悪の道に落ちていた可能性すらあった。いやむしろその可能性のほうが高い…
あのままいけば、春尾は完全に就職に失敗し、ゴリゴリのマルチ商法会社もしくはオレオレ詐欺グループに拾われ、多くの人間を毒牙にかけていただろう…そしてドラマ『silent』ではなく『noise』という別のドラマがwowowでスタートしていたはず…
しかし、天使・奈々(夏帆)に出会ったことで全てが変わり始めた…
善意は損得の上で成り立っていると思っていた春尾が、初めてなんの打算もない、純粋無垢な心に触れて氷が溶けていく…
が…溶けすぎてあれこれ手ぇ出して奈々になんの相談もなく勝手に手話サークルとか作って奈々と他人を絡ませようと調子に乗った結果「偽善」呼ばわりされてイラっときて言い返したら縁切られたけど覚えた手話以外にできることもないし奈々のことも忘れられないから心にモヤが残ったまま奈々の影を追い求めるかのように手話通訳の道に進んだ男…
なんだコイツ…?感情スペースマウンテンか…?
そう、春尾とは今まで風間俊介が演じてきた役の中で最も「人間らしい人間」。そして、春尾を完璧に演じられる人間もまた風間俊介しかいない。
風間俊介という俳優のスゴさを一言で表すのならば「表情が1000個ある」なんですが、
例えば、片方の口角だけ上げて笑う、平気で人の顔面ブン殴りそうな顔…
奈々の笑顔を見た瞬間、全視聴者に「オイオイこいつもう惚れたわ」と確信させる溶けた顔…
「ありがとうって使いまわしていいの?」と奈々に言われた時のハッとした顔…
最初に「相手耳聴こえないから余計なコミュニケーション取らなくていい」とか自分から言っちゃったから怒鳴れないけど、他人に奈々を馬鹿にされたことはめっちゃムカつく気持ちがグチャグチャになって、最終的に机を叩いて後輩をニラみつけるしかできなかった時のブチギレ顔…
奈々と言い争いになってしまい、本心では思ってないのに、つい売り言葉に買い言葉で「すごく疲れる…」と言った後のいやらしい顔…
そして、数年の時を経て奈々と再会した時の、人間として成長したことを感じさせるおだやかな顔…
単純な喜怒哀楽どれにも当てはまらない絶妙な表情の数々…その全てを完璧に使い分けることで、ほんの短い時間にもかかわらず、今までどこか謎に包まれていた「春尾」という人間を視聴者全員に理解させてしまう…
風間俊介のヤバさがこの回で全て放出されました。そして、その風間俊介に一歩も引くどころか、上回るほどの演技をする女優、夏帆。
一人ではない、複数の「演技の鬼」が木曜10時に降臨していた…おそらく、2人のシーンを見た全俳優が白目になりながらぶったまげていたに違いありません。あの瞬間において、完全に2人が主演のドラマだった…
しかも思い出してください…3話で春尾は湊斗になんて言いました…?いいですか…
「聞こえないなら振り返らないですよ、当たり前じゃないですか」
は…る…お…おっ、おまっ、なんっ、な…なっ…………
たのむ…春尾と奈々を幸せにしてやってくれ…どんなに意味不明な展開でもいいから…2人を恋人にしてやってくれませんか…俺は2人がディズニーデートしてるとこ見てぇんだよ…春尾の姿をしたもはや風間俊介そのものが奈々に「ディズニーのゴミ箱のスゴさ」について手話で熱弁してるとこ見てぇんだよ…
たのむ…紬と想には悪いんですけど一回、一回だけでいいんで
春尾「……奈々っ…?」
振り返って「ニコッ」と笑う奈々…
ヒゲダン「氷ついた心には太陽をォ………」
でドラマ終わってほしい。