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ミクスチャーブログ

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2017年春観るドラマリスト

2017年春に観る予定の面白そうなドラマリストです。

『カルテット』『奪い愛、冬』『バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら~』『スーパーサラリーマン左江内氏』『銀と金』『A LIFE 〜愛しき人』と良い意味でバカドラマ連発だった前クールに続いて、字面だけでも大丈夫かと心配になるドラマが目白押しでした。

 

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月曜21時 貴族探偵 フジテレビ

主演:相葉雅紀

キャスト:武井咲、松重豊、中山美穂、滝藤賢一、井川遥、生瀬勝久、仲間由紀恵

脚本:黒岩勉(「ストロベリーナイト」「ようこそ、わが家へ」など)

原作:麻耶雄嵩「貴族探偵」「貴族探偵対女探偵」(小説)

作品概要:探偵ながらも推理しない異色の探偵ドラマ。自らを”貴族”と称する主人公が、一切の推理せずに、コネや使用人任せに事件を解決していく。

貴族探偵 | オフィシャルページ - フジテレビ

 

相葉ちゃんの月9は『ようこそ、わが家へ』で完全に懲りたと思ってたのにまたやりやがったか。似たような探偵モノの『三毛猫ホームズの推理』もあんま面白くなかったから1話観て切るパターンっぽいぞこれ。松重豊さんとか滝藤賢一さんとか脇がしっかりしてるのがまた。もし主題歌が嵐じゃなく仲間由紀恵 with ダウンローズだったら絶対最後まで観ます。

 

 

火曜21時 CRISIS 公安機動捜査隊特捜班 フジテレビ

主演:小栗旬、西島秀俊

キャスト:田中哲司、野間口徹、新木優子

脚本:金城一紀(SP 警視庁警備部警護課第四係など)

原作:なし

作品概要:公安機動隊の活躍描くアクションエンターテインメント。小栗旬と西島秀俊が民放ドラマ初共演。

CRISIS 公安機動捜査隊特捜班 | 関西テレビ放送 カンテレ

 

絶対面白い。小栗旬と西島秀俊の刑事モノっていったら石川安吾(BORDER)と倉木尚武(MOZU)ってことだから刑事ドラマファンにとってはたまらないです。昔で言えば藤田まこと(はぐれ刑事純情派)と柴田恭兵(はみだし刑事情熱系)が一緒に刑事ドラマやるみたいなもんだ。

脇も田中哲司と野間口徹ってのがね、絶対後半裏切るだろって感じが最高です。

 

 

火曜22時 あなたのことはそれほど TBS

主演:波瑠

キャスト:東出昌大、仲里依紗、鈴木伸之

脚本:吉澤智子(「整形美人」「伝説の教師」など)

原作:いくえみ綾「あなたのことはそれほど」(漫画)

作品概要:不倫ドロ沼ラブコメディ。現実的判断から2番目に好きな男性と結婚した主人公が、1番好きだった男性と再会。相手が妻帯者持ちと分かりながらもドロ沼に溺れていく。

火曜ドラマ『あなたのことはそれほど』|TBSテレビ

 

原作は知らないけど、脚本が「整形美人」「伝説の教師」と好きなドラマトップ20に入る作品の脚本家ってのが最高。

夫役の東出昌大が不倫されるパータンのやつか。東出昌大はあいつ絶対妻に執着する粘着性毒夫の役うまいだろうからめちゃくちゃワクワクしてる。『奪い愛、冬』の三浦翔平くんばりのイカれた怪演を期待してます。

 

 

木曜22時 人は見た目が100パーセント フジテレビ

主演:桐谷美玲

キャスト:水川あさみ、室井滋、鈴木浩介、成田凌

脚本:相沢友子(「恋ノチカラ」「鹿男あをによし」など)

原作:大久保ヒロミ「人は見た目が100パーセント」(漫画)

作品概要:同名少女漫画を原作としたコメディ作品。女子力ゼロを自覚する理系女子3人が、巷で流行っている女子流行を「研究」として取り上げ、独自解釈していく。

人は見た目が100% - フジテレビ

 

いい年した女が屁理屈こねる系のドラマは、『東京タラレバ娘』しかり、外から動物園で動物観察する分にはかわいいし楽しいからいいけど、中に入って実際に触れ合いながら飼育するのは臭いし暴れるし絶対勘弁とつねづね思ってるのでまぁ、そういうファンタジーを楽しむ感じで観たいと思います。

 

 

金曜20時 釣りバカ日誌 Season2 新米社員 浜崎伝助 テレビ東京

主演:濱田岳

キャスト:西田敏行、広瀬アリス、きたろう、田辺桃子、吹越満

脚本:佐藤久美子・山岡潤平(「ハニー・トラップ」「家政夫のミタゾノ」など)

原作:やまさき十三、北見けんいち「釣りバカ日誌」シリーズ(漫画)

作品概要:2015年に放送された1期の続編。ハマちゃんこと浜崎伝助の新入社員時代を描く。

【金曜8時のドラマ】釣りバカ日誌 ~新入社員 浜崎伝助~:テレビ東京

 

ファーストシーズンの時にも思ったように、西田敏行がスーさんやってるもんだから「わけがわからん俺はいま一体なにを観させられてるんだ」とパラレルワールドに持っていかれるドラマ。

やっぱりまだ濱田岳のハマちゃんは包容力がないんですよね、ただただ小憎たらしい釣り好きのバカって感じなので、その青臭さを楽しめるかどうかが大きいです。あといい加減合体しろ。

 

 

金曜22時 リバース TBS

主演:藤原竜也

キャスト:戸田恵梨香、玉森裕太、小池徹平、三浦貴大、門脇麦、市原隼人、YOU、滋賀廉太郎、片平なぎさ、武田鉄矢

脚本:奥寺佐渡子(「夜行観覧車」「Nのために」など)

原作:湊かなえ「リバース」(小説)

作品概要:湊かなえの同名小説を実写化したヒューマンミステリー。藤原竜也演じる主人公を「殺人犯」だと告発する文書が投稿されたことにより、過去の事件が蘇っていく。

金曜ドラマ「リバース」|TBSテレビ

 

湊かなえ原作、奥寺佐渡子脚本は最終的に「あーおもしろかったー、で、これなんのドラマだっけ」と良くも悪くも観た後にクエスチョンマークが頭のなかいっぱいになるドラマが多い印象なんですけど、そんな二人が藤原竜也と手を組んだとなればこりゃめちゃめちゃヤバい作品ができそうな予感はビンビン感じる。

周りも戸田恵梨香、門脇麦、市原隼人、YOU、滋賀廉太郎、武田鉄矢って名前だけで胃もたれがすごい。

 

 

金曜23時 女囚セブン テレビ朝日

主演:剛力彩芽

キャスト:山口紗弥加、トリンドル玲奈、平岩紙、橋本マナミ、木野花、安達祐実

脚本:西荻弓絵(「安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜」「民王」など)

原作:なし

作品概要:女性刑務所を舞台にしたマウンティング劇。今作では剛力が女囚人となり、癖あり囚人らと女の戦いを繰り広げていく。

金曜ナイトドラマ 女囚セブン|テレビ朝日

 

はじめて剛力彩芽主演のドラマで心の底から観たいと思った。女性刑務所舞台のマウンティング劇とかもうほとんど広末主演ドラマ『リップスティック』じゃん。と言っても、恋愛要素はほとんどないみたいなんでリップスティックとはまた違った毛色のドラマっぽい。安達祐実はじめオーバー演技やらせたら一級品の人達が集まってるのでぜひ『奪い愛、冬』を超えるくらいバカやってほしいです。

 

 

土曜22時 ボク、運命の人です 日本テレビ

主演:亀梨和也、山下智久

キャスト:木村文乃

脚本:金子茂樹(「プロポーズ大作戦」「世界一難しい濃い」など)

原作:なし

作品概要:「運命の恋」をテーマにした恋物語。お互い見ず知らず、されど30年もの間、幾度となくすれ違いしてきた男女の恋を描く。亀梨、山下が野ブタ以来となるドラマ共演、主題歌も担当する。

ボク、運命の人です。|日本テレビ

 

がっつりラブストーリーのヒロイン役やる木村文乃ってけっこう珍しいなと思った。『ニシノユキヒコの恋と冒険』とか『サイレーン』でも見せたようにガッツリエロモードに入ったときの木村文乃の破壊力はもうマジで最終兵器彼女なので毎週正座して観ようと思います。

 

 

日曜22時30分 フランケンシュタインの恋 日本テレビ

主演:綾野剛

キャスト:二階堂ふみ、柳楽優弥

脚本:大森寿美男(「夜逃げ屋本舗」「てるてる家族」など)

原作:なし

作品概要:フランケンシュタインと人間とのラブコメディ。現代の日本を舞台に、往年の怪物、フランケンシュタインによる恋物語を描く。

フランケンシュタインの恋|日本テレビ

 

綾野剛、二階堂ふみ、柳楽優弥っていう三人のバランスめちゃくちゃよくない?公式サイトで宣材写真バーって流れてるの観てもよくこのキャストの組み合わせ思いついたなって思った。ドラマなんだけど、どこか映画的でもある感じはめちゃくちゃ楽しみです。変にコメディに走らないほうが面白くなる気はする。題材なんだこれ。

 

 

朝ドラ ひよっこ NHK

主演:有村架純

キャスト:沢村一樹、木村佳乃、佐久間由衣、古谷一行、峯田和伸、佐々木蔵之介

脚本:岡田惠和(「君の手がささやいている」「おそるべしっっ!!!音無可憐さん」「泣くな、はらちゃん」など)

原作:なし

作品概要:1960年代、集団就職をテーマにした朝ドラ作品。田舎育ちのヒロインが集団就職で上京、苦楽経て「働くこと」「生きること」の意味を見つけていく。

ひよっこ |NHK_PR|NHKオンライン

 

有村架純ちゃんを毎朝観られるというのももちろんですが、ほぼほぼAV男優の古谷一行さんが毎朝NHKに出るという暴挙に拍手を贈りたいです。ぜひ主題歌は息子さんのバンドDragon Ashでお願いします。

俺たちの吉岡里帆が『カルテット』6話感想

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ドラマ『カルテット』6話感想。

 

男女のズレ、夫婦のズレ、恋人のズレ、そりゃあ一つ屋根の下で一緒に生きてりゃ色々ある。「40年かぁ〜」と「40年かぁ〜〜〜」、いつまでも恋人でいたかった男と家族になりたかった女。二人の歩幅には明確な差があった。

君の選んだ人生(ミチ)は僕(ココ)で良かったのかなんて わからないけど

ただ泣いて笑って過ごす日々に 隣に立っていれることで

僕が生きる意味になって 君に捧ぐこの愛の唄

人生のことを(ミチ)と読むような男が男目線で歌うこんな曲をありがたがるのはいつも女。いつまでも女々しく昔の思い出に浸っているのは男。分かり合えるはずもない、じゃあどうするか、分かり合えないなら認め合えばいい。

俺は唐揚げにマヨネーズぶっかけるような関係性がいいです。

 

それはさておき、俺たちの吉岡里帆ちゃんが大変なことになってます。前回、あれだけのインパクトを残した彼女が演じる来杉有朱、6話はてっきり有朱ちゃんが家森(高橋一生)とサルの青いキンタマをいじくりまわす回かと思って完全に油断してたから思わず声出た。

幹夫「3階から落ちたくらいじゃ死なないよ。」

巻「2階から落ちても死ぬ人はいるんだよ。」

というくだりがフックになってくるとは誰が思おうか。

いや、宮藤官九郎が出てきた瞬間から嫌な予感はしてたわ。ドラマに限らず、物語というのは主要の登場人物が多くなればなるほど、その風呂敷をたたむのが困難になる。伏線を張りすぎて話がとっ散らかり、作り手側がキャラクターを持て余し、空中浮遊したまま終わってしまわないように描くのが面倒なキャラクターはなにかと理由をつけて物語から退場させていくというのはよくある話だ。

それでいうと、このカルテットというドラマはイッセー尾形、菊池亜希子、前田旺志郎、高橋源一郎、安藤サクラ、Mummy-D、高橋メアリージュン、大森靖子と1話からクセの強すぎるキャストが出てきては消え、出てきては消えていく中で、単なる仕事先のいちウェイトレスであった来杉有朱の飛躍っぷりはすごかった。ただひたすらカメラ目線でメシを食うという単独企画すらあるほどに。

 


【自撮り】吉岡里帆が牛カルビ丼を食べてたら〇〇になった!! 火曜ドラマ『カルテット』【TBS】

 

にもかかわらず「主人公の夫」というキラーカードが出てきたことによってストーリーが核心に迫るほかなくなり有朱に費やす尺がなくなったのか、さんざんカルテットを引っかき回し、時には4人のやる気スイッチ的存在だった彼女の役目が終えたということなのか、あまりに突然すぎるラスト3分。「来杉有朱」という人間がまったく見えないまま、彼女がリタイアしてしまうのはめちゃくちゃ辛い。有朱が愛おしそうに真紀のバイオリンを抱いたのにはどんな想いが込められていたのか、できるなら彼女自身の口からほんとうの気持ちを聞きたかった。もしかして「ハローグッバイな子」ってそういう意味かよ。 

破裂したオレンジのカラーボールと見つからない青いキンタマ。坂元裕二が描くこの残酷なほど美しい色彩の対比は、宙ぶらりんになってしまった登場人物たちの気持ちを表しているのだろう。軽井沢の雪と共に彼らの心の氷が解ける日はくるのだろうか。

 

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ドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』6話感想

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ドラマ『A LIFE 〜愛しき人〜』6話感想。

開始1分から壮大(浅野忠信)の暴走が止まらない。面白すぎる。いや、そもそも制作スタッフ側は本当に浅野忠信にそんな演技を要求してるのかどうかすら疑わしくなってきた。もしかして勝手にやってんじゃないの、くらいに思っちゃう。アレンジしすぎて歌い方メチャクチャになってるヤバい時期の岡村靖幸みたいになってんだもん。

今回はそんな壮大の愛人であり、病院の顧問弁護士でもある榊原(菜々緒)の話。

絶縁していた父親(高木渉)が突然搬送され戸惑う榊原。自分を捨てた父親が死の淵に立たされるが、自分には助ける義理も愛情もない。だからわざと手術経験の少ない井川(松山ケンイチ)に執刀させ、失敗によって父親の命を断つか、途中で他の医者が交代しても病院を訴えると言う。それを自分と母親を捨てた父への復讐にしようとしていた。という話。

元々、榊原と壮大が愛人関係になったのもどちらも父親から十分な愛情を与えられなかったというコンプレックスからくるものだったと榊原は話す。医者の父を持つ壮大もまた98点のテストを見せ、褒められるどころか「少しのミスが医者は命取りになる。98点は0点と同じだ、100点意外はなんの価値もない」と叱られるような子供だった。

反対に、ぶっきらぼうながら確かな愛情を受けて育った沖田(木村拓哉)を羨ましく思っていたということも垣間見える。途中、起きたが実家の寿司屋に戻り、子供の頃に壮大と食べた父の作る鯛茶漬けをかっ食らうというシーンがあるのだけど、照れくささを滲ませながらも親と子の絆を今でも感じさせる沖田親子の関係性が榊原、そして壮大との対比で描かれる。

にしても、前回の牛丼のシーンでも思ったが木村拓哉という男はメシを食う演技がほんとうにうまい。汁を少しすすり、目の色を変え、一気に丼をかっこみ一言、

「うまいわ…」

はい、次の永谷園のCM決定です。

 

一方で、そんな厳しい父の元で育った壮大には認めてくれる人間が誰もいない。大病院の副院長という地位を手に入れつつも、義父であり院長の虎之介(柄本明)とはトコトンうまくいかない。病院の提携話を決めるも「よくやった…なんて私が言うとでも思ったのか?こんなものに合併の価値などない!!」と吐き捨てられ、ふだんやらない米研ぎをしてまで深冬(竹内結子)に頼られたかったのに、ギリギリの状態で彼女が頼ったのは沖田の元だった。深冬の震える肩を抱きしめる沖田。影から恨めしそうな顔で二人を見つめる壮大。

ただ、ここで勘違いしてほしくないのは、沖田は「恋愛」という勝負には最初から負けているということ。壮大は勝手に取り乱して、他人に当たり散らして、髪乱して、壁殴って(なぜか2つに増えてた)、勝手におかしくなってるが、現に深冬は壮大と結婚し、大事な一人娘もいる。例え深冬の命が助かったとしても、深冬は壮大や娘を捨てて沖田を選ぶということはあり得ない。

これが、すべての恋愛ドラマに勝ってきた、ただひたすらにかっこいい男を演じてきた木村拓哉のドラマと違うところだ。愛する人を助ける方法すらいまだ見つけることができず苛立つ、いままでの木村拓哉のなかでもっとも不器用で、無力で、人間臭い彼がそこにはいる。

 

中盤、菜々緒と竹内結子がバチバチにやり合うシーンがあってそのあと公式Twitterみたら、ほら、「実は裏ではこんなに和気あいあいなんですよ〜〜〜」みたいなのよくアップされてるじゃないですか、俺あれが反吐出るくらい嫌いなんですけど、今回ばかりはね、光の速さで保存した。あぁ〜〜。ほんとありがとうございます。

 

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登場人物全員バカドラマ『奪い愛、冬』が面白すぎる

ドラマ『奪い愛、冬』が面白すぎる。

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あらすじは、主人公の池内光(倉科カナ)はデザイン会社に勤務している。同僚の康太(三浦翔平)と婚約を控え、幸せの絶頂にいた。しかし、過去に突然姿を消した元恋人・森山信(大谷亮平)と再会し、心揺れる。

信は光から姿を消した後、大学の同級生である蘭(水野美紀)と結婚していた。しかし、それにはある事情があり…。という話。

  

一見、何の問題もないラブラブなカップルに見える光と康太には様々な障壁があり、森山夫妻以外にも、康太を溺愛する毒親・美佐(榊原郁恵)、美佐お気に入りでやたらと首を突っ込みたがる元カノ・礼香(ダレノガレ明美)、康太を我が物にしようと画策する同僚・秀子(秋元才加)と、こうしてキャスト名を書いてるだけでもゲロ吐きそうになるくらいパンチの効いたやつらが名を連ねています。榊原郁恵ダレノガレ明美秋元才加ってオイ、なんだこのイカれたキャスティング。

このドラマ、キャストもすごいのだが、なにが一番すごいのかと言うと、他のドラマに比べ常識人が圧倒的に少ない。というより主要人物のなかにマトモな人間が一人もいない。全員めちゃくちゃバカ。 

 

主人公・光(倉科カナ)は「最後…これで最後にする、終わり、もう会わない…」と言いながら、何かと理由つけて元彼の信と会おうとする3歩歩くと自分の言ったことを忘れるニワトリ。なにかと過呼吸になります。

仕事の描写もひどい。建設会社だかのロゴデザインをするシーンがあるのだが、徹夜で作業して朝方マウス申し訳程度にちょっと動かしてカチカチッ「できたぁーー」って、お前それなんの作業なんだよ、その仕上げのダブルクリックなんなんだよ。

 

光の彼氏・康太(三浦翔平)は「神さま〜〜〜〜!!俺と光を出会わせてくれてありがと〜〜〜〜〜!!!俺にできる俺なりのやり方で光を幸せにします!!!」となんの恥ずかしげもなく空に向けて叫んでたかと思えば、突然叫びながらキレてモノ壊しだしたり、ギョロ目で鏡に向かって「好きなようにやるよ…愛してるよ….ひ、か、る」とか独り言つぶやいたり、真昼のレストランでフラッシュモブ踊るサイコ。たぶん最終的に幼児退行するんじゃないかと期待してます。三浦翔平くんは絶対近々大量殺人鬼の役オファーくる。

 

光の元彼・信(大谷亮平)は暇さえあれば虚ろな表情でシャワーを浴びてその乳首を視聴者に晒す変態、『逃げるは恥だが役に立つ』から続くそのスカした流し目は健在です。ニセノ内豊と倉科カナのベッドシーンとかヒヤヒヤするんでホント勘弁してください。

 

そして、やたらと膝をさすらせたがる女こと、信の妻・蘭(水野美紀)。ことあるごとに「あ゛ぁ〜〜〜〜〜っ、痛いぃ〜〜〜〜〜、疼くぅ〜〜〜〜〜〜、右足が疼くのぉ〜〜〜〜〜〜〜っ。さすってぇ〜〜〜〜〜〜〜〜。信〜〜〜〜〜。はやくさすってぇぇぇ〜〜〜〜〜〜」とヨガり倒す。光と信のキスをクローゼットに隠れて隠し撮り巨大パネルにして家に送りつける、信の居場所をGPS管理、キレて光の髪をつかんでむしる、4人で旅行に行ったときは「あぁ〜〜〜〜っ、信〜〜〜〜っ、三つ子を孕ませてぇ〜〜〜〜〜〜〜」と隣の部屋の光と康太にヨガり声を聞かせようとする等々、ドラマの中でも銀河ギリギリぶっちぎりのヤバい奴。(そのとき優しく耳元で「俺が塞いでてあげるからね…♡」と囁き光の耳をそっと押さえる康太も地獄)

何度テレビの前で「雪乃さん!?」と叫んだことか。約20年前の自分に「踊る大走査線の雪乃さん役の人な、20年後に自分の夫の精子凍結させようとするんだぜ…」って言っても絶対信じてくれない。

 

 

と、こんなゆかいな彼らがドンパチ繰り広げる愛憎劇コント『奪い愛、冬』は毎週金曜深夜に放送中です。金曜ロードショーのあとにどうぞ。

 

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来杉有朱の異物感『カルテット』5話感想

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ドラマ『カルテット』5話の感想。

 

家森「いや、今日ずっと疑問に思ってたんですけど、衣装も邪魔になる部分あるし、ボーイングも振り付けみたいであれじゃベストな演奏できないし」

アシスタント「あー、でもこういうテーマだし、みんなお客様にキュンキュンしていただくために頑張ってるんで」

別府「それはわかるんですけど」

アシスタント「てゆうか、仕事だし」 

4人「…」

富美加ちゃん…。

 

にしても来杉有朱、まっことおそろしい女だ。

このドラマにおける異物感やばい。シマウマの群れにライオン、戦国時代に戦車、メタルバンドのフェスにさだまさし来ちゃったみたいな、この役、当初は脚本に存在しないはずだったのに吉岡里帆キャスティングするために無理矢理ねじ込んだんじゃねえのかと疑ってしまうような気持ち悪さ。

「ハローグッバイな子」こと来杉有朱はとんでもねえサイコ女だったのだ。なにが怖いって、ドラマももう折り返し、6話に差し掛かってるというのに彼女のバックボーンが全然見えてこないところが恐ろしい。彼女自身や彼女の妹から「アキバで地下アイドル」「あだ名は淀君」「クラス学級崩壊」と語られてはいるものの、どれもフワフワとしていてまるで現実味がない。彼女がいつからこうなってしまったのか、過去の出来事がそうさせているか、それとも生まれつきなのか、「来杉有朱」という人間がまったく見えてこない。たぶん彼女を叩き割っても何もない、空っぽなんだろう。

そんな、本来ならでんでんがやってたはずの役柄を演じる吉岡里帆という女優、『ダウンタウンなう』で浜田雅功が彼女を表す一文字として「変」(変化の変)と称されたとおり、いきなりトップスピードに入る演技のアクセルの踏み方がえげつない。松たか子、満島ひかりという大女優に一歩も引かない糞度胸たるやTVタックルの田嶋陽子を彷彿とさせる。

 

一旦、CMです。

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会話をボイスレコーダーで盗聴していたことがバレ、分が悪くなると見るや否や、「巻さんのご主人のお母さんに頼まれたんです、あの人おかしいんですよ、巻さんがご主人殺したって言うんですよ(中略)私たちは巻さんの味方ですから」と、いともあっさりとすずめがずっと言えずに隠してきたことを言い、つらつらと薄っぺらいセリフを吐く有朱。まさに息をするように嘘をつける女。いや、嘘を嘘とも思っていないのか。公式サイトでは彼女のことを「小悪魔店員」と称していたけど、俺に言わせれば生ぬるい、あれは上級悪魔だ、呪われし鬼の子だ。村からつまはじきにされるタイプの、真っ先に八岐大蛇に生け贄にされるタイプの女だ。

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いらねえ服を押しつける、わざわざボイスレコーダーをすずめ(満島ひかり)に見せつけるように再生ボタンを押す、すずめが「聞き出すみたいなことするから!」のあとの「は?てめえもだろ」の目、巻に「例えばすずめちゃんなんて嘘が全然ない人だし…」と言われたときのすずめを見る「ねえ?いまどんな気持ち?ねえねえ?どんな気持ち?」の顔、『すずめ』の前で「わたし鳥肉好きじゃないんです」、「ほら!巻さんも嘘つき!」とねこだまし、「大好き大好き大好き大好き大好き大好き、殺したいって!」の顔かわいい、ボイスレコーダー聴かれたときの「やっべ」の顔からの口八丁、その他もろもろ、たまらん!クドカン?あ、いや僕は間に合ってます。

 

「私はスボン履いてればノーパンでいいと思います」

のセリフに倣い、この記事はノーパンで書いてます。よし、殺してくれ、毒で。

ドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』5話感想

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木村拓哉主演ドラマ『A LIFE〜愛しき人〜』5話の感想。

ジェットコースターみたいな回だった。初っ端から浅野忠信演じる壮大の支離滅裂ぷりが止まらない。ドラマではあまりに取り乱してるシーンが多いのでキッチリとオールバックにセットした髪がすぐ崩れてグチャグチャになるといういわゆる「浅野ボンバー」が炸裂するのだけど、5話では開始1分でそうなる。

倒れた深冬(竹内結子)の元に駆けつける壮大(結果、とりあえずただの過労ということらしいが)、病院に戻って沖田(木村拓哉)に

「もう俺が切るよ!

俺だってオペのことは考えてるんだよ、ほら、大脳半球間裂から脳腫と経由して…わかってるよ!こんなんじゃ駄目だってことくらい…!

(紙ビリビリー声ガッサガサ)

ぬああああっ!!!!」

このくだりの愛する人を失う怖さとか、なのに自分じゃオペできず恋敵に頼らざるをえない状況とか、色んなものが混ざりあって爆発する様はもう「感動」を通り越して爆笑する。

そのこともあって冷静な病院経営なんかできるはずもなく、前回で持ち上がっていた病院提携の話はオペナース(木村文乃)のゴタゴタや壮大がなんの脈絡もなく

「死なせるわけにはいかないんだよぉ!!」

と提携病院の院長の前で吠えたためにおじゃんになったりする。そのことを秘書の榊原(菜々緒)にとがめられ、呆れて榊原が出ていこうとすると

「おい!ちょっと…行かないでくれよ…おぉん(自分の隣に座るようソファを叩く)」

みたいに可愛い一面も見せる。で、そのあとエッチして「守ってんだよぉ…はぁ、はぁ…うう」とうなされる。捨てられたネコかよ。

 

それだけじゃない、まだまだ5話は終わりません。

医学部時代の恩師である山本(武田鉄矢)の医療ミスで体調を崩した患者が病院にやってくるのだが、そのミスを黙っててやる代わりにウチの病院と提携しろと持ちかける壮大。それに同じ医学部の同期だった羽村(及川光博)がキレて壮大とやり合ったり、お前ら絶対学生時代も仲良くなかっただろ。

肝心なことはなにも話そうとしない壮大に冷静な榊原がついに「どうしてなにも話してくれないんですか?私はあなたのなんなんですか!?」のあと食い気味に「ちょっと、出てってもらっていいですか?」の壮大の糞腹立つ感じとか急に他人感出すんじゃねえ。

深冬が症状を知ったときの「沖田先生のメール「おめでとう」って書いてあったね。壮大さんと結婚する時に送ったメールの返信…。何度も見直したのよ、何度も、何度も…。なにを期待したんだろう…私、さっきもね、何度も何度も見たのよ、何度見ても…何度見ても…3センチの腫瘍…?」相変わらずの震え演技。この静かに静かに絶望を受け入れるこれこそが、彼女の持つ『子羊の演技 ラム・アクティング』。

極めつけは、沖田がミスを暴いたことで山本が病院を辞めることになり、キレた羽村が八つ当たり的に沖田をビンタして掴みかかるシーン。木村拓哉がぶん殴られることはそうそうない、犯人役の古畑任三郎かロボ役の安堂ロイドかくらいなので、かなりレアです。

 

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個性バラバラの天才集団がチームになる話が好きだった

オーシャンズ11 (吹替版)

個性がバラバラの天才集団がチームになってなにか大きな目的を成し遂げる話が昔から大好きでした。

例えば「オーシャンズ」シリーズ。

頭の回転が速い天才、凄腕の詐欺師、爆弾のスペシャリスト、伝説の泥棒、変装の達人、圧倒的な身体能力を持つ中国人などなど字面だけでワクワクしてくる。そんな彼らが作り出すストーリーのスピード感や期待を裏切らない展開、最高だ。

 

他にも、一芸に秀でた能力を持つならず者たちが、スポーツで頂点を目指す作品も好きだった。例えば「アイシールド21」、例えば「あひるの空」、例えば「テニスの王子様」、例えば「黒子のバスケ」

面白いのが、そういった作品は連載が長くなるにつれて、後付け的に序盤はモブキャラだったキャラクターにも「え?あんなに地味だったアイツにそんな能力が!?」となるのが面白かった。

こういう作品を見てると、自分にもなにかすごい能力が隠されてるんじゃないかと希望が沸いてくるし、単純にスカッとできるストーリーが多いので元気が出る。

 

あまりにも好きすぎて小学校のとき、仲の良い友だち数人で似たようなグループを組んでいたことさえある。

 

その名も「黒い翼 ブラックウイング」

 

それぞれが圧倒的な個性、能力を持っていた俺たちは毎日のように放課後に集まっては色々な活動をした。公園に集まってはケイドロやこおり鬼をしたり、空き地に秘密基地を作ったり、誰かの家でマリオカートやぷよぷよ、生えているフキを木の棒やカギを武器にして倒す「フキ退治」なんてこともした。

そして、一人ひとりにコードネームを付けてお互いを呼びあうようにした。

 

運動神経抜群!誰も追いつけない俊足の持ち主!女にはまったくモテない九九も言えない馬鹿!タカシ!

通称「黒ヒョウ」!

 

小学生離れした知識を持つ歩くコンピューター!デブで根暗のアニメオタク!シンプルに臭ぇ!ユウイチ!

通称「デスクトップ」!

 

根は優しくて力持ち!家はド貧乏!盗み癖が治らねえ!コウジ!

通称「ゴーレム」!

 

紅一点!やたらとプロフィール帳を書かせたがる情報収集のスペシャリスト!一人称「ウチ」!自意識過剰ブス!ユウコ!

通称「ホクロ」!

 

口だけの色白でヒョロヒョロのガリガリ!上から目線がウザいと言われた!俺!

通称「モヤシ」!

 

 

ブラックウイングの活動を続けた結果、俺たちはその名の通り大きな翼を広げ、学校で浮いた。

  

オーシャンズ11 (吹替版)

オーシャンズ11 (吹替版)