「ゼルダの伝説ティアーズオブキングダム」略してタマキンに怒り狂ってる。いくらなんでも時間泥棒すぎる。時間ルパンすぎる。
買ってから一週間、実生活の全ての機能が停止して、いつどこでなにをしていてもゼルダのこと考えてる。さっきも米にカレーかけて食うつもりが間違えてゼルダにカレーかけて食ってました。もう俺にはこのゲームが面白いのかつまらないのか分かりません。むしろ、プレイしてて半分以上は「ふ、ふざけるな…」とキレて漏れそうになってる。ストレスと快感の差が激しすぎる。
まず、ゲームが始まって数分で、主人公リンクはほぼ「全裸」になります。
そして基本的にアホみたいに弱い。ちょっと寒かったり、暑かったり、ちょっと高い所から落ちただけで即死するひ弱男。最近の男か?
しかも愛しのゼルダが「リンク?リンク?リンク?リンク?リンク?リンク?りりりりりりりりん区?りりりりりりンクりrりりりりりrリンキュ?」って狂ったように話かけてんのにオール無視。
にもかかわらず、一人でいるときは
「フッ!!!!!」
「オアァッ……」
「ぬうううりゃああああああ!!!!」
「オぅフ…♡」
「ヴォあッッ……♡」
と、奇声のヤバいガチ変質者。そんな、絶対に勇者以外の職にはつけない男が、ゼルダを救うために旅に出るわけなんですが、おまえ本当にやる気あるのか?
山に登ろうとして「ようやく山頂だ…」って思った瞬間に雨降って濡れてズルズル滑って地面に落下して即死するわ、せっかくお気に入りの武器手に入れてもポッキーなの?ってくらい速攻でブッ壊れるわ、馬乗ってもまったく言う事聞かずに速攻で暴走して川突っ込んで勝手に流されるわ、なにかっつーと「しゃがみ」誤発動するわ、ずっとなにしてんの?
あと、弓撃つときとか、アイテム投げるときに、いちいちR押しながら上十字キー押しっぱなしにして右カーソルで投げたいアイテム選択するこの面倒くささ、マジで行政の手続き。
一番ハラワタ煮えくり返るのは今作から追加された「ウルトラハンド」とかいう物同士をくっつける能力で、ちょっとモノ回転させようとするだけで角度グチャグチャになって死ぬほどしんどいのに、まったく意図してない変なとこにくっついて、しかも剥がすときはいちいちRレバーをガチャガチャしまくらないと剥がれないイラチ仕様のなにがウルトラだよウンコハンドだろいい加減にしろ。
そんな苦行にも耐え、体力も増え、操作にも慣れてきて、ザコ敵もなんなく倒せるようになったかと思えば、道のド真ん中に急に現れた「ウソみたいにバカデカいバケモン」にワンパンされてプライドと自信をコナゴナにされ「もう二度とやるかクソゲーが明日売りに行くわ世界滅べ」と電源切ってふて寝。
しかし、その2分後には「ああしたら倒せるんじゃね…?」とひらめき、ゲームを再び起動。結果、惨敗。
という流れを「3時間」繰り返したあと、
「えっもしかしてコイツ無視してもいい…?」
と気づきバケモンをスルーして逃走。基本これの繰り返しです。なんじゃこのゲーム…
そして、そんなゼルダの伝説を私は一週間で「50時間以上」はプレイしてるはずですが、いっこうにゲームが終わる気配がない。大きなメインイベントがまだ「1つ」も終わってない。神殿?なんですかそれ…
あまりにも、あまりにも広すぎる。人生より人生。世界より世界。目に見えるところ、近くの建物から、一番遠くの山まで、その全部に行ける。「行けないところがない」という恐怖を味わったことがあるか…?
「なんでもできる」「どこにでも行ける」これは逆に言えば「指示待ち人間」には絶対にクリアできないということだ…このゲームは残酷なまでに人を「選んで」いるのだ。
「祠(ほこら)」という、体力を上げるための罠を解く場所も、嫌がらせかってくらい数が多すぎる。しかも罠が微妙にむずい。子供もやるゲームなんだから、パッとクリアできるもんにしろよこれググらねぇと絶対無理じゃねぇかよってくらい意味不明なやつ要求してきて、毎回「こんなもんはQuizKnockにでもやらせけェ!!!」とキレ散らかしてる。
が、このゲームの恐ろしい所は、敵であれ、罠であれ「もう一回やれば、次こそはクリアできるかもしれない」と思わせてくる絶妙な距離感にある。だから文句を垂れながらも、できないのはくやしいから狂ったようにプレイしてしまう。そして、できた時の快感の脳汁で頭溶けそうになる。
だまれコロ助。
ゼルダの伝説とは、何回も通い続けて指名もボトルも入れるのに一回もアフター行ってくれないキャバクラ嬢。俺はずっとゼルダ嬢の手のひらでもて遊ばれ続けている。
でも、それでもいい。あの娘が俺に笑いかけてくれるだけで俺は……そんな感情を抱いてしまっているのである。
そして、いっさい「やめどき」がない。なにをするにしても微妙に時間がかかり、しかも「あと少し手を伸ばせば届くかもしれない」というところにあらゆる要素が設置されているので、あと10分、あと1回、が永遠に続いてしまう。人を依存症にさせるシステムが完成されている悪魔のゲームなのだ…
そしていま、俺は本当に「ネタバレ」が怖いです。ゼルダの伝説で起きる「そのすべて」を他人に邪魔されることなく自分で体験したい。
だが、情報社会がそれを阻んでくる。ツイッターを開けば、たのんでねぇのに「おすすめ」に大量の「ゼルダおもろゲームプレイ動画」が回ってくる。イーロンマスク絶対にゆるさない。
ふざけるな…おれよりゼルダを楽しむんじゃねぇ…俺が一番ゼルダをおもしろくプレイできてるんだよ…と、ブツブツ言いながら全てのゼルダに関するワードをミュートにブチ込む日々。ゲーム実況者全員ブロックしました。キヨは5年前からブロックしてる。
発売から鬼のように流れてる「坂口健太郎のCM」ですら発狂しそうになる。あいつが子分である高杉真宙を従えて、楽しそうにゼルダをプレイするあのCMが映った瞬間にテレビぶち壊してます。
なめるなよ坂口健太郎…俺は人間として坂口健太郎に勝てないかもしれないが坂口健太郎よりも俺のほうがゼルダを楽しめている、という圧倒的な自信がある…
むしろ、ゼルダをプレイしている時「俺は坂口健太郎になっている」と言っても過言ではない。いや俺こそが「真の坂口健太郎」なのかもしれない。
俺は坂口健太郎俺は坂口健太郎俺は坂口健太郎俺は坂口健太郎俺は坂口健太郎俺は坂口健太郎は坂口健太郎俺は坂口健太郎…さあはじめよう。
「健太郎の伝説 ティアーズオブ 真宙」を
は?