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ミクスチャーブログ

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いつでも聴ける正夢、ジャニーズtwenty★twenty『smile』感想

音楽、バラエティ、ドラマ、CM、映画、雑誌…グループごとの好きの大小はあれど、思い返せば俺の人生の至るところにジャニーズがいた。そんなジャニーズと、「人生そのもの」と言いきっていいMr.Children櫻井和寿がコラボ、字面だけで一生消えない鳥肌確定案件です。

 

皮肉混じりのネガティブな視点からサビで一気に世界が開ける展開、「smile」と「style」真逆の意味を持つ言葉の韻踏み、もはや皮膚感覚でわかる櫻井和寿全開の歌詞に、親の声より聴いたそうそうたるジャニーズアイドル達の声…一言で言うと、

「曲の浸透具合エグい」

理屈じゃなく細胞レベルで全身に入ってきます。聴き終わった瞬間、生まれたとき以来の産声あげました。

 

堂本剛…今すぐ歌い方マネしたい…「声に名前が書いてあるボーカル界」の中でも油性マジックでデカデカとその名を記す男、エンドリ兄さんこと堂本剛。ド頭のフェイク「ウ」の時点で全リスナーの耳脳に「これはジャニーズの歌だ」と刻ませる魔王の存在感

 

トニセン…なんだこの「みんなのお父さん」感…安心感の鬼…声におんぶされた…夏祭りではしゃぎ疲れた僕を背負ってくれたのはイノッチでした

 

KAT-TUN…急にエロい…危うさと優しさを行き来するギリギリのバランスに耳溶ける、明彦(金八)がこんな色っぽい声で歌うなんて誰が想像できた…?

 

堂本光一…ただの無敵王子。ほとばしるミュージカル感。音だけなのに確実に情景が「見える」ビジョンズ・ア・ボイス

 

カミセン…カミセンのいつまでも変わらない「若さ」、もはや怖い。一発声聴くだけでいつでも『PU-PU-PU』の時代に戻れる。聴くタイムマシーンかよ

 

山下智久…山Pもまた「名前声ボーカリスト」の一人。クセの塊なのに嫌われない声は「天性」としか言いようがない

 

嵐…A!!!!RA!!!!SHI!!!!!どこをどう聴いても嵐。すさまじいほどの嵐。溢れんばかりの嵐。「嵐だけビットレート違う?」って思うほど歌い始めた瞬間に音が澄むのなんの能力なんだよ

 

関ジャニ∞…嵐が静だとしたら関ジャニは超パワーでぶん殴ってくる「動」、シンプルに「強い」

 

V6…は…?風が吹き抜けたんですけど…?「爽やか」という概念の具現化…?犬夜叉のOPかと思った

 

KinKi Kids…優しすぎる…全てを包み込む耳から摂取するタイプのトルティーヤか…?

 

  

…と、1番は各々の個性がバチバチに混ざり合った誰が聴いても「ジャニーズオールスターの曲」。歌詞もストレートでわかりやすい曲の根幹の部分を担ってる。

そして2番、NEWSからキンプリ、WEST、ABC-Z、セクゾ、Jump、SixTONES、Snow Man、キスマイと若いグループへバトンが渡される。ソロパートもなく、クセもほとんどない。どのグループも丁寧に、繊細に歌い繋いでる。良くも悪くもサラッと聴ける。だから最初の印象は1番のほうが圧倒的に強かった。

でも、櫻井和寿はいつも言ってるんですよ。

「一番伝えたい歌詞は2番のサビに込める」

って。

誰かに憧れて身に纏うだけの style style

本当は偽物と分かってて

追い回さなくても 君を必要とする人がいる

You don’t need(it), it’s just a style

 

ある意味、残酷なまでに「真理」を突いてくる歌詞…『smile』ってテーマならもっとオブラートに包んで優しい表現でも十分成立するはずなのに、あえてこれをサビに持ってきて、アイドルのど真ん中にいるジャニーズに、しかもその中でもこれからの未来を担う若いグループに歌わせる。すなわち、

「バケモノみたいな先輩がゾロゾロいるジャニーズに入ったら、たぶん最初は確実に誰かに憧れて誰かのマネするのは当然で、焦って「○○くんみたいに」なろうとして結果、二番煎じとかパクリだとか言われる。でも、その中でも「自分」っていう存在を見つけてくれるファンはいて、そういう人のために頑張ってればいつか「本物」になれる…」

…っていう想いを勝手に感じて俺は涙腺が終わりました。

そして、この歌詞はラスサビでもう一度歌われてて、2番のサビが若者にむけての成長への道標だとしたら、ラスサビは「全てのアイドルとファンへのメッセージ」なんじゃないかと思った。

 

誰かに憧れて身に纏うだけの style style

本当は偽物と分かってて だけど忘れないで

[君の笑顔に逢える]それだけで生きていける僕がいる 

 

虚像を商売にする「アイドル」であり続けることの苦しさや痛みも全部引っくるめて受け止めて、それでも自分を必要としてくれるファン、そしてその虚像を「本物」にしてくれるアイドルは必ずいるってメッセージ、ジャニーズ以上に体現できるやつらはいない。

 

そういうのを踏まえたうえで聴く全員でのラスサビ、マジでいつでも聴ける「正夢」。もう見えるわ。いつになるかわからないけど絶対見える。ジャニーズカウントダウンで集まったファンの前で全員が笑顔でこの曲歌ってる姿。

 

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smile - Single

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  • Twenty★Twenty
  • J-Pop
  • ¥255

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smile

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  • アーティスト:Twenty★Twenty
  • 発売日: 2020/08/12
  • メディア: CD
 

圧倒的最強「俺」曲、三浦大知『Yours』感想

 

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「生きる音楽元号」こと三浦大知が突然発表した謎の新曲『Yours』、聴いた瞬間に耳脳がEXCITEして終わった。

 

誰のものでもない 「俺」の物語

何をどうするか 選び続けたい

 

「俺」

 

おれ

 

大知が…「俺」…?

 

満島ひかり…これは事件だオイ…

 

三浦大知が「俺」と歌う。それがどういうことなのか…

2020年6月現在、この『Yours』を除いて三浦大知がリリースした楽曲は全部で138曲、そのなかで歌詞の一人称が「俺」の楽曲、その数

 

たった「6曲」

 

2005年発売の2ndシングル『Free Style』カップリング『Be Shining』、2006年発売の1stアルバム『D-ROCK with U』収録『Word!』、2010年発売の9thシングル『The Answer』、2012年発売の13thシングル『Right Now』、2013年発売の4thアルバム『The Entertainer』収録『Baby Just Time』、2015年発売の5thアルバム収録『Testify』のみ…

 

これから音楽界に殴り込みかけてやんぞコラというゴリゴリの決意を歌った『Be Shining』、三浦大知というピストルが全身を貫く『Word!』、三浦大知史上最も「男」を感じる超ラブソング『The Answer』、耳から摂取するタイプの麻薬『Baby Just Time』、ドエロサイケデリックR&B『Right Now』、もはや全てを洗い流してくれる聖歌『Testify』、

 

そう…「俺」楽曲6曲…その全てが泡を吹くほど、超絶に、最強に、

 

「強い」

 

数ある楽曲のなかでも戦闘力トップクラスの「三浦大知六天大魔王」として君臨していました

 

そして満を持して7曲目となった『Yours』…

 

神・降臨

 

圧倒的強さ、次元が違った

 

音が左右の耳だけじゃなく全方向から聴こえる…脳そのもので聴く感覚、耳が、耳が足りねぇ…

 

「不穏」そのものをメロディにしたような、もはやなんの音が鳴ってんのかもわからないイントロ、AメロBメロサビそんなものの概念すら取り払ったような異次元の曲構成。意識トビそうになる。

「喜びも〜」で、ビートが上がって光が差したかと思えばまた闇、光、闇、光。まさに「今」、この混沌の時代を映したような曲。脳Blizzard。音の奥行きが無限に広がっていて恐怖すら感じる…そんなバッキバキに加工され洗練され尽くした冷たさすら感じる音の中で、三浦大知の奏でる歌の圧倒的な「熱」。

どんな音でも三浦大知が乗り、歌うことでそこに血が通って「救い」になる。この冷たさと熱さの高低差に耳脳がバグり頭の中が「大知」で埋め尽くされるつけ麺曲…

「旨味」というのは、料理の温度が体温に近ければ近いほど強く感じるといいます。つけ麺は冷たい麺と熱いスープを一緒に食べると口の中でぬるくなり、温度が体温に近づくことで旨味が格段に出る。そんな現象がこの曲でも起きているのかもしれません…

 

極めつけは歌詞のすさまじいまでのメッセージ性、

 

「喜びも悲しみも この手で繋いで 光放つ 命抱きしめ ここで」

「苛立ちも虚しさも この手で繋いで 無力でも命燃やして ここで」

 

 あまりにも強すぎる。もはやマイナスすらパワーになると。火属性なのに水吸収しちゃうと。「おいで…」と優しく手を差し伸べるんじゃなく、「こいよ…」っつってガッ!っと腕を掴まれるような、この人と一緒にいると自分まで強くなれるような、そんな勘違いすらしてしまう強さ…

 

終わってみればたった2分30秒。永遠かと思った

 

なにより、この曲がこれまでと違うのは、これまでの6曲はあくまでほとんど詞曲提供だったのに対し『Yours』は、

「作詞:三浦大知」

そう、ここで綴られるすべては紛れもなく「三浦大知自身」の言葉。三浦大知そのものから溢れ出た一人称「俺」。満を持しての「俺」、そう『Yours』は、三浦大知濃縮還元100%俺ンジジュース…

 

…つけ麺でありジュース、何言ってるかわかんないと思いますが、聴けばわかる。聴いてたら良い意味で頭おかしくなってくる。お前の心のピーキーズウィンドウ開く。それが『Yours』

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千円カット床屋のバキューム砲みたいなドライヤーで魂ごと髪の毛吸い取られた俺とジジイ

いつもはオッシャレーな美容室でキッチリ髪切ってもらうんですが、急きょ人と会うのにどうしても時間がなくてスーパー西友に入ってる千円カットの床屋「QBカット」に行った。

 

入り口すぐのところに券売機があって、そこに金入れると出てくるチケットと引き換えに髪を切ってもらうシステム。美容室の会計の時間がグダグダ長くて嫌だったので結構良いな、なんて思いながら待合スペースの椅子に腰掛ける。飛び込みでもほとんど待つことなく俺の番に。

「千円カット」というものに対してどうしても「速く安いが雑」のイメージしかなく、

 

「ブラックジャックの美容師バージョンみたいな美容業界から追放されたヤバい奴が働いてんじゃねぇだろうな…」

 

と、ビクビクしながらイスの前にいくと、んま〜〜〜優しそうなお兄さん。開口一番、

 

「本日はご来店…誠にありがとうございます…わたくし、カットを担当させていただきます…〇〇と申します…どうぞよろしくお願いいたします…」

 

…すっっっごい丁寧な挨拶……え…?前職は執事さんですか…?ちびまる子ちゃんのヒデじい…?ってくらいに完璧な日本語かましてきて…

 

「こちらにおかけ下さいませ…よろしければお荷物お預かりいたします…」

 

俺が行ってる美容室の担当なんてもう接客マナーとかグダグダになってイトコみたいなノリで話しかけてくるし、荷物とかもはや自分でよくわからん木のカゴにぶん投げてんのに…

こ…これが接客…完璧を絵に描いたような対応にさっきまでの不安がウソのよう…

 

しかもそれだけじゃない…簡単に「どう切ってほしいか」の説明だけしてカットが始まるんですが、ウワサには聞いてたけどマジでロボットかってくらい全然しゃべんない…

「前髪は眉毛より上でよろしいですか…?」

「耳は出しますか…?」

と、最低限の確認はされるが、美容師野郎どもの「僕、最近休みの日とかスノボ行ってるんすけど〜〜〜」「乃木坂で誰推しです?僕まいやんで〜〜」みたいなどうでもいいうっせぇ世間話は一切なし…ひたすら目の前のモニターに流れる天気予報を眺めるだけの時間…最高…天国か…?ここは…

 

そしてまたヒデじいみたいなお兄さん、ヒデ兄の手際の良いこと良いこと。もちろんカットだけなんで、マッサージやらムダ毛処理やらはないが、スピーディかつ正確。俺がしてほしい髪型の理想に限りなく近づけてくれる…おそるべきは少ない情報だけで客の真意を汲み取るその「理解力」…真のわかり哲也がここに…

いや…逆になんで俺いままで美容室に5,000円近く払ってたんだよ…差額の4,000円なんなんだよ…も、もしかして「トーク料金」ですか…?それだったらキャバクラ行きますけど…?

 

と、考える間もなく速攻でカットが終了した。ま、マジで10分で終わった…なんだったんだ…美容室のあのムダな一時間半は…お、俺の今ままでの髪切人生は…

 

鏡、サッ

 

「これでよろしいでしょうか?」

 

「は、はい…もちろん…」

 

胸がキュンとなる俺…

 

(えっ…?もう…?アタシ…もっともっとヒデ兄のこと知りたいのに…?髪切られてて逆に「こっちから話しかけたい」と思う自分がいただなんて…あの…すみません…延長…延長はあるの…?アフターは……?このあと…よかったらゴハンでも……)

 

と…ホスト狂いのOLみたいな顔でヒデ兄を見つめてたら、

 

「ハイ、じゃあ髪吸吸い取っていきますね〜〜〜〜、大きな音しますがご了承ください〜〜〜」

 

おもむろにバカでかいバキューム砲みたいなバカでかい掃除機取り出して俺の切った髪の毛を雑につかむヒデ兄

 

マキタ(Makita) 充電式ブロワ(バキュームキット付) MUB363DZV

 

 

ギュオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッ!!!!!

 

俺「イデデデデデデデデ!!」

 

床屋「申し訳ありません〜〜すぐ終わりますので〜〜〜」

 

 ギュオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッ!!!!!

 

俺「イデデデデデデデ!!引っ張ってる引っ張ってるから!!毛根が!毛根が!」

 

ギュオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッ!!!!!ギュイイイイイーーーーーーーーンンンン……

 

俺「ハァ…ハァ…えっ…えっ……?ハァ…ハァ…」

 

床屋「はい〜お疲れ様でした〜〜〜!クシ持って帰られます?」

 

いらねぇよバカ!!!は……?は!????なにこれ!???今までの丁寧さどこいったんだお前!????なに「ギュオオオオオオオオオ」って!!!????なんでそんな最後だけバーバリアンみたいに荒々しいんだよ!?????髪の毛は払えよ!!!吹けよ!!!なんだ「吸う」って!!??どういう発想!???家畜か俺!???お前これ羊の毛刈りして最後にやるやつだろ?!??は…!????

 

ま…まさか執事だと思ってた奴に羊扱いされるとはな…

 

てゆうか…俺はまだいいけど隣に座ってるジジイ大丈夫…?なんか魂ごと吸い取られたみたいに力失くした目してるんですけど…?や…やべぇ…千円カット…やべぇ…

 

こ…これアレですわ…差額の4,000円ドライヤー代ですわ…美容室最高…

 

店のウォシュレットのボタンぶっ壊れてて終わった

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近所のスーパーのトイレ入ったんですよ。

いつものように用足して、ウォシュレットのボタン押したんですね。

 

「おしり」ポチー

 

ウォシュレット「ウイーーーーーーン……ブッ、ブシャアアアアッッッ!!!!アアアッッ!!アッッアアアッッアアアアアアアアアアア!!!」

 

 

ちょっ、勢い強ええな…

 

ウォシュレット「ブシャアアアアッッッ!!!!ブッッッシャアアアアアアアッッ!!アッッアアアッッアアアアアアアアアアア!!!」

 

強弱ボタン見たら思っクソ「強」で。

 

「いや前使ってた奴どんだけ門かてぇんだよ大阪城かよ。難攻不落かよ」って思って。最初余裕こいてたんですけど、

 

ウォシュレット「…ァッァアアアアアッッッ!!!!ブッシャアアアアァァァアアアアアーーーーーー!!!アッッアアアッッアアアアアアアアアアア!!!」

 

いや…ちょっと強すぎ…痛い痛い……もうこのままじゃ俺の門がちぎれるから…そ、そろそろいいかな…

 

「弱」ポチー

 

ウォシュレット「ブッッッシャアアアアッッッ!!!!アッッアアアッッアアアアアアアアアアア!!!ブシャッッッッ!ブシャアアアアアアアアアア!!!!」

 

俺「…」

 

「弱」ポチー 

 

ウォシュレット「アァァアーーーーーーーーッッッッッ!!!ブッッシャアアアブシャッッブシャアアアアアアアーーーーーーー!!!!」

 

ボタンぶっ壊れてらぁ

 

ウォシュレット「ブシャアアアアアアッッ!!!!!アッッアッッアアアーーーーーーーーーーッッ!!!ブッシャアアアアアッアッツアアアアッッ!」

 

まってまって。一回。一回。一回止まって。

 

「止」ポチー

 

ウォシュレット「ウゥゥゥウウウウウンッッッ……」

 

ハァハァハァハァ……やっ、やっと止まっ、

 

ウォシュレット「ヴヴゥヴゥゥヴウウウウウンッッ!!!」

 

ちょっ、まっ、

 

ウォシュレット「ブッッシャアアァァァアアアアッッッッッ!!!アアゥンアァァァゥゥンァアアアアアーーーーーーーッッッッ!!!ブシャブシャアアァァァァアアアアアアアアッッ!!!」

 

じ、地獄……

 

イデデデデデデデデデ!!!やめろオイ!!!もうやめろ殺すぞ!!!殺すぞコララアッァァアアアアア!!!

 

「止」「弱」「止」「弱」「止」ポチポチポチポチッッ!!

 

ウォシュレット「ブシャアアアアアンアンアンアナナアアアアアアアアア!!!!ブシャアアアアッッッ!!!!アァァァアアアアアーーーーーー!!!アッッアアアッッアアアアアアアアアアア!!!」

 

…た……たすけて……

 

もう「死」を覚悟しました

 

…が、人は死の淵に立つことによって眠っていた真の力が目覚める…ひとつの閃きが頭をよぎったのです

 

「ビデ」

 

そう、止まらないのなら、反らせばいい。

 

「ビデ」ポチー

 

ウォシュレット「ウィイイイイイイィィィン………」

 

ど…どうだ……

 

ウォシュレット「シャァァアアアァァーーーーーーッ………ァァアンァッァァンシャァーーーーーーッ……」

 

勝った……

 

俺は大きな戦いに勝利した。これで門が攻撃されることはない。極限状態のなかで、またひとつ成長できた自分が、少し誇らしくなった…

 

ウォシュレット「シャァァアアアァァーーーーーーッ………シャシャァァアンァッァァンシャァーーーッ……」

 

まて…

 

ウォシュレット「ァァアアアァァーーーーーーッ………ァァアンァッァァーーーーーッ……」

 

 

「止」ポチー

 

ウォシュレット「シャァァアアアァァーーーーーーッァァアーーーーーーーーーッッ……シャァァアワーーーーーーー……」

 

攻撃対象が門から外壁に変わっただけじゃねぇか

 

まったく意味ねぇ。むしろ攻撃範囲が広がったぶん、被害はデカくなってるだろ。なんか当たりすぎて気持ち悪くなってきた…マジで死ぬ…も…もうこうなったら最後の手段に出るしか、、、

 

ウォシュレット「シャァァアアアァァーーーッッ……シャァァアワーーーーー」

 

左手でウォシュレットをおさえ、

 

右手で素早く尻を拭き、

 

左手で水勢を止めたまま、

 

俺「すっ、、、、すいませェエエエエエえーーーーーーーん!!!」

 

シーーーン………

 

俺「すっ、すいませェエエエエエええええん!??店員さァァァアアアん!??」

 

 

店員らしき男「…はいーーー?どうされましたー?」

 

 

俺「あのッッッ!!ちょっ、ウォシュレット壊れてるみたいでェェェ?とっ、止まらないんですけどォォオオ……!???」

 

 

その後、店員が数名やってきて、色々バケツとか持ってきて、床とかそのへんがビッチャビチャになりながら、色んなモノ見られながら、およそ数十分による格闘の末、俺とウォシュレットとの闘いは「完全敗北」という形で幕を閉じた。

 

ふつうに「お前壊してんじゃねぇよバカ」みたいな目で見られた。

 

幸せな人に「前世でどんな徳積んだの?」とかよく言いますけど、逆に俺が前世でどんな大罪犯したんだよ。

最強のマウスパッド『エアーパッドプロ』が快適すぎて頭おかしくなった

パワーサポート マウスパッド エアーパッドプロ究極セットIII(エアーパッドソール付属、マットブラック) 薄 PAQ-61

マウスパッドはずっとパワーサポート社の『エアーパッドプロ究極セットⅢ』を使っているのですが、この世に存在する全てのマウスパッドの中で間違いなくナンバーワン、最強のマウスパッドだと断言している。人類の叡智の結晶がここに爆誕した。

 

マウス「スイッ」

私「?」

マウス「スイーッ」

私「!?」

マウス「スイーーッ」

私「!!?」

 

初めてこの『エアーパッドプロ究極セットⅢ』を使った瞬間、思わず涙が零れた。他のマウスパッドとはなにもかもが違っていた。

 

「なぜもっと早く『エアーパッドプロ究極セットⅢ』に出会えなかったの…今まで他のマウスパッドを使ってマウスを操作していた時間はなんだったの…返して…時間を、私の時間を返してよ…私の…今までの人生は、いったい…」

 

二度と戻らない時への後悔と、今まで使っていたマウスパッドへの言い知れぬ怒り、そして自分が生きながらにして死んでいる存在リビングデッドに過ぎなかったという事実からしばらく作業を進めることができなかった。人は自分の生きてきた世界とはまったく別次元のものに触れると、己が抱いていた常識を180度覆されるとこんな感覚に陥るのかと思い知らされた。まさに「井の中の蛙大海を知らず」の出来事だった。

 

公式の説明文にも「エアホッケーのような操作感」と書かれているがそんな生易しいものではない、そんなものはホンジャマカに任せておけばいい。ここは東京フレンドパークではない。紛れもない「現実世界」なのだ。

この『エアーパッドプロ究極セットⅢ』例えるなら、そう、まるで氷上にマウスを滑らせているかのような感覚。完全なる摩擦ゼロの世界。まさに異次元。全ての力が開放されたマウスの動きは光の速さ。マウスが喜んでいるのがわかった。

あまりにマウスの動きが滑らかすぎて使い始めはマウスを動かしているのではなく、完全に自分の手がマウスに「動かされて」いた。しかし、それは単に俺の感覚が今まで使っていた糞ゴミマウスパッドの窮屈さに慣れてしまったからであり、このマウスパッドの評価を落とす一因には成り得ない。どんな名刀も使い手の腕が未熟であればなまくら刀にしかならない。そう、われわれがマウスパッドを選ぶようにこの『エアーパッドプロ究極セットⅢ』もまた我々を選んでいる。「選ばれし者」になる時は「今」。

 

そもそも、なぜここまでスムーズなマウス操作が可能になるのか。特殊な表面加工を施したマウスパッド本体の圧倒的なパワーもそのひとつだが、最大の秘密は付属の『エアーパッドソール』と呼ばれる滑性シートにある。このエアーパッドソールをマウスの裏に取りつけることにより、『エアーパッドプロ究極セットⅢ』の力は何倍にも膨れ上がる、まさに究極のカスタマイズパーツ。

『エアーパッドプロ』と『エアーパッドソール』、2つが組み合わさることによりまさに風神と雷神、ヤン坊とマー坊、天下無双の動きが可能になる。もはや誰にもマウスの動きを止めることは出来ない。 もう他のマウスパッドには戻れない、もう戻りたくない。あの暗闇に覆われた世界には。

 

正直、こうして『エアーパッドプロ究極セットⅢ』を他人に宣伝するのは心が痛む。なぜなら『エアーパッドプロ究極セットⅢ』の存在が広く世に知れ渡ることになればまず間違いなく他社のマウスパッドは売上が激減し廃業となってしまうからだ。この『エアーパッドプロ究極セットⅢ』 はそれだけの力を持っていると言っても過言ではない。一方にとっては神だが、もう一方にとっては悪魔にもなる。ゼウスとハデスが融合した姿、それこそが『エアーパッドプロ究極セットⅢ』。

それに間違った考えの者が『エアーパッドプロ究極セットⅢ』を持ってしまうことを懸念していないわけではない。使いようによってはある意味で世界をも揺るがしかねないマウスパッドだからだ。「強大すぎる力は使い方を誤れば大きな災いを呼んでしまう」のだ。

 

だが、それでも私は知ってほしい。自分達が「常識」と思っていたことは実は「常識」ではなかったと、大切にしまっていた宝箱の中身は空っぽだったと、抱いていた勲章は偽物だったと、自分達が見上げていた空は描かれた青空だったと、そこに疑いもせず自分がカゴの中に囚われた鳥だと気付かないまま一生を終えて良いのか、いや良いはずはない。

 

閉ざされた扉を開ける勇気、一歩踏み出す勇気、それこそが人生において最も大切なのだと『エアーパッドプロ究極セットⅢ』は教えてくれた。

さぁ、冒険の始まりだ。

 

映画『プロメア』面白すぎて脳が溶けて熱死した

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主人公「オレぁ…オレたちは…レスキュー”隊”なんだよ…!!」

 

テーマ曲、バァ~~~~~~~~ン!!!!!!

 

ロボ、銃ババババッバッバッババッバアッバッバ!!

 

ロボ、パンチドガァァアアアアアアアアッッッッ!!

 

飛行機、ガァァアアアーーーーーーン!!

 

兵器、ピュシューーーーーーーーー!!

 

主人公「どうだ?マトイテッカー急速冷却…これが高機動救命消防隊、バーニングレスキューの、チぃいいいムワぁぁぁあクだ!!」

 

カッコイイ文字で

「バーーーーニングレスキューーー!!!」

ババーーーーーーーン!

 

主人公「恐れいったかァ!好きで裸になったワケじゃねぇ!」

 

ライバル「そんなこと思っちゃいない

 

主人公「一消火完全燃焼、燃える火消し魂のガぁぁロっ!ティモス様だァァ!!よ~く覚えときなマッドバーニッシュの親玉ぁ?」

 

ライバル「リオだ…リオ・フォーティア…」

 

カッコイイ文字で

リオ・フォーティア!!!」

ババーーーーーーーン!

 

ニラみ合う二人、ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!

 

…俺「う、ウワーーーー!カッコよすぎるーーーーーー!ありがとーーーーー!あーーーーー!すごい映画だった!!はーーーーー、楽しかったーーーーーーー!!!」

 

 

時計見たらまだ10分しか経ってなかった

 

どういうことだ…ストーリーでいうと序の序の序…時間感覚のバグが起きてる…意味がわからない…

結果、2時間ずっとこれだった。最初から最後までなにもかもがクライマックス。目と耳の限界を映像が次々と超えてきて臓器取れそうだった。

例えるなら「永遠に当り続けるパチンコ台」。デカイ音と派手な映像がそれ以上のデカイ音と派手な映像で上書きされ続けて快楽でドロドロになってく。テンションのポイントが「MAX100点」だと思ってのが、最終的に「954426595494491161億兆点」になった。

『ダイの大冒険』で言うところの「今のはメラゾーマではない…メラだ…」が5分おきにくる感覚。こっちは全部メラゾーマだと思ってるのにメラですらなかった。「今のはメラゾーマではない…ノだ…今のもメラゾーマではない…メだ…今のもメラゾーマではない…メーだ…」って一画ずつくる。はやく殺せ。

映像と音だけじゃなく「魅せ方の王道感」がこの無限激熱をさらに増幅させていた。「歌舞伎とアメコミの悪魔合体=最強」の方程式が爆誕し、

 

カッコイイセリフ→キャラ名前バァァーーン!→カッコイイ曲ジャーーーーン!

カッコイイ武器→「○○(技名)だァ!!」→技名バァァーーン!→カッコイイ曲ジャーーーーン!

 

と、理想どおりの流れてほしい最高にカッコイイ文字、最高にカッコイイ曲がそのまま映し出されて「ハイ!いま!いまここ最高にめちゃくちゃ超カッコイイ場面!」とド正面から思っきりぶつけられ、観てる側も恥ずかしがらずに「か、カッコイイいいいいい~~~!アアアーーーーーー!!」と精神年齢が低下しバカになる。

演出が来るたび、「そういうの大好きだ」「そういうの大好きだ」「そういうの大好きだ」「そういうの大好きだ」の無限とびら開けて状態になっていた。俺がアナだったら狂ってた。

 

そして、それを最大限に活かしたネーミングのインパクト。特に

・「滅殺開墾ビーム」

・「瞬砕パイルドライバー」

・「絶対零度宇宙熱死砲」

小学生男子かサンシャイン池崎か椎名林檎しか使わないような画数の多いカッコイイ漢字、カタカナの羅列。脳みそ丸の内サディスティックした。

そんな超パワー演出を支えているのがキャラやストーリーの圧倒的「わかり感」。キャラが出てきた瞬間に「こいつはこういう奴か…?」というのを一瞬で理解できる。そしてそれを1ミリも裏切らない。一人ひとりの掘り下げはそこまで深くないものの、ちょっとした仕草や言動で性格や関係性などを暗に表してる。

例えば、OPのバーニングレスキューメンバーの出動要請シーンひとつとっても、

・待機時のそれぞれの行動(コーヒーを飲んでいるレミー、音楽を聴きながら寝ているアイナ、メカをいじってるルチア、バスケをしているバリス、メカの手入れをしているイグニス…)

・メンバーそれぞれの趣味嗜好がダダ漏れのロッカー

他にも序盤ピザ屋のシーンで、

・ピザを食べてるときのメンバーの表情

・ルチアの「金になる発明は邪道」

・レミーが腕を出してルチアの風よけになっている

等々…ワンカットワンカットの「一瞬における緻密」さがハンパじゃなくキャラが登場して数秒で「ハァ…全員…愛おしい…」ってなってた…俺はこの瞬間に「なって」しまった…一番なりたくなかった初対面で「俺たち友達だよな!?」って距離詰めてくるパーソナルスペース壊れウザ陽キャ野郎に…

いかに限られたカットのなかでキャラ同士の関係性を明白にさせてそれを見ている人間に理解させるか…それが完璧になされてる。アニメ版進研ゼミ。

それに反比例するかのようにバトルシーンではひたすら勢いとノリで殺しにくる魔神と化す。とんでもなくデカイ鉄球振り回して「破壊ーーーー!破壊破壊破壊ィィイイイーーーーー!」ってやってる。これが2時間、とんでもないスピードで挿入され続ける。1分1秒の情報量の速さが大谷翔平。ともすれば置いてけぼりになりかねないほどの超速描写が絶えず目に飛び込んでくるからこそ、全感覚がユルくなって「考える前に感じる」ことができる。

 

ストーリーは「予定調和」というのが最大の褒め言葉、良い意味で含みも伏線も一切ない。そもそも「隠す気」がない。ハト消してさらにデカいハトを出す、これだけ。

「コイツが実は黒幕で…」「ここでコイツが真の力得て…暴走して」「ここで2人が協力して…」「コイツは実はアレで…」

…なにもかも思った通りになる。言ってほしいセリフ、してほしい行動が全部ドリームズカムトゥルー。前述した理想どおりのカッコイイ文字、カッコイイ曲と合わせて自分の思考が次々と映像になる怖さと気持ち良さ。スタッフロールの最後に「and… you!」ってマジで入れてほしかった。

 

そして声。「このキャラにはこの声しかねえ」が完全に具現化されており声優だの俳優だのが全く関係ない最高の世界がそこには広がっていた。

独特の言葉のイントネーションが真っ直ぐにしか生きられない性格をさらに引き立ててる松山ケンイチのガロ、艶と無垢さを兼ね備え少年性とカリスマ性を完璧に両立させてる早乙女太一のリオ、かわいいだけじゃなく芯の強さがある佐倉綾音のアイナ…

堺雅人のクレイに至っては堺雅人がいたからクレイが生まれたのかクレイが先にいたから堺雅人は堺雅人になったのかワケわからなくなるくらいに堺雅人はクレイでクレイは堺雅人、全沢直樹。

 

心の底から「遠くから見たくない」と願いました。作品の熱量の火に少しでも近くで当たりたくて、自分のほうからどんどんどんどん画面に近寄ってって最終的には画面かじりたくなった。映画見てて「画面たべたい」と思ったのは初めてでした。

「消防バトルもの」なんですが、心の中に一生消えない火を点けてくれるアニメ…いや…

 

ここぉぉおおおろのなかァァあああああああにいいいいいい、いいっっっしょぉおおうきえないひをぁォオオオオオオオオ〜〜〜〜〜〜〜!!!(ここでタイトルロゴバァァアアアーーーーン!!!END)

プロメア

プロメア

  • 発売日: 2020/05/24
  • メディア: Prime Video
 

俺の前世がサイだったなんて

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むかし、駅前にいた占い師のババアに「あなたの前世はサイよ」と言われたことがあった…

 
俺は耳を疑ってババアに「さ、サイ?あの、動物の?」と聞き返した。
 
するとババアは「そう。動物のサイ。間違いないわ。あなた負けず嫌いでしょ…前世がサイの人の特徴よ」と答えた。
 
俺は頭の中が真っ白になった…ウソだろ…まさか、自分の前世が動物、しかもサイだったなんて…すぐには信じることができなかった…それもそうだ…俺には前世がサイだった自覚も記憶もないのだから…
 
ま…「負けず嫌い」だからサイってどういうこと…?いや…たしかに…人よりも負けず嫌いなところはあるが……
 
それから何日も「前世」というものについて考えた…食事もノドを通らない日が続いた…前世とはいったいなんだろうか…本当に自分の前世がサイだったとしてサイの時の俺は自分がサイだと言う自覚があったのだろうか…そもそもサイのみならず…人間以外の生物に生まれた場合…自分の「意識」というものはあるのだろうか…
 
たとえば時々、動物が主人公の物語の中でこの世界で暮らしている自分の心情をまるで人間かのように吐露しているシーンがある。
 
「そんなこんなでこの飼い主とボクの生活は続いていくのニャ〜〜」
 
こんな感じのやつだ。
 
果たして俺は自分がサイだったとき、自分の「こころ」はあったのだろうか…
 
「今日もいい天気だサイ〜〜」
 
などと思うことができたのだろうか…
 
サイ界のなかで俺はどういった立ち位置だったのかが気になってくる……親友は…恋人と呼べるサイはいたのか…
 
そもそも前世には「スパン」があるのか…?人間としてこの世に生を授かるゼロコンマ1秒前までサイだったのか…寿命なのか他の動物に食べられたのかはわからないが、サイの俺が死んで意識がなくなった次の瞬間にはもう人間の赤ん坊としてパッと意識が切り替わるということなのだろうか…ということは、仮に俺がいま死んだとして来世に人間以外の動物に生まれた場合、人間の俺が死んだ次の瞬間には「うわっ。つぎ俺カエルかよ」という具合に生まれ変わっているということか…?
 
そうだとしたらサイの時の記憶が少しもないのはおかしい…いや…待て…赤ん坊として生まれてしばらくは「自我」というものがない…だとすれば生まれてしばらくは前世でサイの記憶があったが人間として自我が芽生えていく段階でサイの記憶が失われてしまった、と考えるのが自然なのではないだろうか…
 
だとすれば、サイの時の記憶がないのも頷ける…そうか俺はサイだったのか…だんだん自分がサイであったことが当たり前のように感じる…目を閉じて胸に手を当て、自分がサイであることを自覚すると、心の奥底に眠っていたサイだったころの記憶が蘇ってくるような気がした…サイとしての人生いやサイ生が…
 
 
俺、サイ也。県立サイ東高校に通ってる高校サイ!
 
勉強も運動も中の中、他サイに誇れるようなものなんてなにひとつなかった俺。。。でも、ある出来事がキッカケで俺のスクールライフ、いやスクールサイフはキラキラと輝きだしたんだ…
 
席替えで偶然となりの席になったサイ美…
 
「サイ也もラブサイケデリコとか聴くんだ…?」
 
「え…?サイ美も?」
 
「いいよね、あとMr.ChildrenのSignとか好きだな…」
 
「お、俺も!あとサイ藤和義とか!」
 
そんなササイな共通点から…俺たちはすぐに仲良くなった…
 
「わたし…将来デサイナーになりたいんだよね…」
 
サイ美はサイ縫が得意な子だった…将来は洋服を作る仕事をしたいと…そんなサイ美を俺はどんなサイ難からも守りたいと思った……
 
「ねぇ…わたし…サイ能ないのかな……」
 
「そ、そんなことねぇよ!サイ美のサイ能は俺が保障する!」
 
「あ…ありがとう…サイ也…」
 
「サイ美……ずっと…サイ美の夢を隣で応援したいんだ…サイ胞の全部で君を守りたい……」
 
「サイ也……」
 
「これっ…よかったらっ……」
 
「えっ…指輪…?」
 
「サイズ…合わねーかもしれねーけどっ……!」
 
「…サイ也…サイ好き……」
 
 
こうして俺とサイ美の交サイがスタートした…サイ玉旅行…サイゼリヤデート…サイクリング…サイ終電車…サイ判傍聴…どれも甘く…サイ高の日々…
 
 
でも…そう長くは続かなかった……
 
 
高校卒業後…俺は関サイの大学に…サイ美はサイパンに留学することなった…
 
 
「わたし絶対に夢を叶えるから…サイナラ……」
 
 
…それからサイ美とサイ会することはなかった…
 
 
サイ美……幸せにしてやれなくて…ごめんなサイ…俺はサイ低な男だ……
 
 
……
 
 
…後日、俺はまた例のバアさんに会うことができた…
 
 
「バアさん、このあいだはありがとう…バアさんのおかげで自分の「本当」がわかった気がするよ…サイだったときの記憶もだんだんと戻ってきた…なぁ…ひとつ聞いてもいいかな?俺の前世がサイだったっていうことはわかったけど、ちなみにサイの前はなんだったんだい…?」
 
するとバアさんは俺の目をジッと見つめたあと、こう答えた
 
 
「カナブン」
 
 
「か…カナブン…?あの、虫の…?」
 
「そう。虫のカナブン。間違いないわ。あなたアウトドア派でしょ?それは完全にカナブンの特徴ね…」
 
 
お…
 
…お…俺1ミリもアウトドア派じゃねぇ…めちゃくちゃインチキじゃねぇかコイツ…なにがサイだよサイ悪だよ