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ミクスチャーブログ

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間宮祥太朗は「当て馬」ですらなかった

ずっと「間宮祥太朗」とはいったいなんだったのかを考えてる。

『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』というドラマにおける間宮の存在意義。これまで間宮のことをさんざん当て馬だ、当て馬じゃない、と吠えてきましたが結果、間宮はもちろん本命でもなければ、当て馬ですらありませんでした。じゃあなんなのか、

 

なんでもありませんでした。

 

リアル恋愛における「当て馬」とは本来「気のある相手を落とすために利用する気のない相手」のことを言うのですが、ことドラマにおいては

「最終的にヒーローとヒロインがくっつくための舞台装置」

としての役割のことを差す。当て馬という障害がいるからこそ、2人の炎はより強く燃え上がるのです。

会社や両親にまで婚約発表したのに元彼に全てを奪われた瀬戸康史、ずっと片思いされてる女と付き合おうと思ったらすでに実の弟に取られてた三浦翔平、結婚式当日まで迎えたのに友人代表スピーチで長々と告白されたあげく幼なじみと逃げられた藤木直人……

名だたるレジェンドアテウマー達は曲がりなりにも「あと一歩」のところまでヒーローを追い詰め意地を見せてきた…

 

が、間宮はどうだ…?終わってみればレース中、一度も玉森の前に出ることも横に並ぶこともなく完全敗北。いや、そもそもレースに参加してたのかすら怪しい…まず1秒たりとも「恋愛関係」になってねぇし、それどころか「告白の返事」すらしてもらってねぇ…

 

「お前がまた泣いてる気がして……」

 

と、玉森と別れた上白石に声をかけるシーンで9話が終了。もはや結ばれることはないが最後の最後にデッカイ花火上げてくれるんだな間宮…?上白石との関係はどう変わっていったんや…?上白石もさすがに少しは間宮のこと…とワクワクして最終話見たら

 

冒頭3分、間宮出てきませんでした。えっ?死んだ?

 

そして2人の関係は変化するどころか

「なんかよくわかんないですけど…急に現れて泣いてる私を励ましてくれました…なんかよくわかんないですけど…」

と言わんばかりに間宮に対して恋愛的になにも響いてない上白石。心ゴムでできてる?間宮だけを通さない絶縁体?

 

いや、9話どころか思い返してみれば1話から上白石は間宮のことを一瞬たりとも「恋愛対象」として見てなかった。上白石の脳内メーカーは「玉」のみ。そこに入る「間」は毛ほどもなかった。ヘタしたらコイツ間宮に告白されてることすら忘れてる。

そしてまた、玉森も間宮のことを1ミリも「恋のライバル」として見てねぇ。間宮のせいいっぱいの宣戦布告を受け「俺、負けないよ」と気ぃ使っていちおう返してはいるものの、実際はなんの危機感も持ってない。間宮のことなんざ眼中にすらない。その証拠に、上白石は幼なじみの倉科カナと玉森の関係をなにかあるたびに心配していたが、玉森から上白石と間宮の関係について問いただすような場面は一度もなかった。

たぶん玉森からすれば間宮は、

「よく話かけてくる人だな…ラーメン好きなのかな…」

くらいにしか思ってねぇ…

 

3人の立場が対等であるなら、社員全員の前で上白石と玉森が抱き合い永遠の愛を誓うシーンのその場に間宮がいていいはずがない。上白石と玉森の頭のなかに

「ここでイチャつくのはさすがに間宮に悪いよな…」

という思考がまるでない。このドラマに人権は存在しないのかと絶望した。「サイコな2人」とは上白石と玉森のことでした。周りに祝福されなければ気がすまない異常者。そしてそんなサイコパス野郎共にとって間宮は完全なる「モブ」…悲しいがこれが現実なんだよ…

 

仮にこのドラマに間宮がいなくても、上白石と玉森は勝手に付き合い、勝手に別れ、そしてまた勝手にくっついていたでしょう。間宮はただただ「それを見させられてた」だけ。立ち位置としてはなだぎ武と同じ。「起爆装置」としての立場すら直接的なキューピッド役となったミキ亜生に奪われた。

勝てないんだったら最後の最後で盛大に散ってほしかった…ほんの少しでも上白石と玉森の関係を揺るがしてほしかった…そう願ったまま、ドラマは終了した。間宮にはフラレて泣く権利すら与えられなかった。

 

しまいには、

「日めくりカレンダー作りましょうよ!」

「日めくりカレンダー作りましょうよ!」

と、狂ったファービー人形のように間宮の商品化を叫ぶ上白石の要望を受けマジでカレンダー化するという地獄オチ。

「ドS先輩のツンデレ日めくりカレンダー 〜毎日をキュンとする31のツンデレ言葉〜」

2月:どうせ悩むなら夢か夢じゃないかで悩むんじゃなくて夢にしてから悩め…

お…お前がこの世でたった一人の好きな女ために向けた言葉が全国にバラまかれて金にされて…本当にそれでいいのか間宮…?俺のなかの間宮が音を立てて崩れ去った。

 

それだけじゃねぇ…間宮が勝ちだの負けだのと騒いでいた俺の3ヶ月は完全に無意味だった…これを見ろ…

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パラビで配信されているスピンオフドラマ『オー!マイ・ツンデレ! 恋は別冊で』…

本編の裏で、間宮と同僚・久保田のもどかしいほど純粋で不器用なやりとりが7話にも渡って繰り広げられ、最終話では3年の友達期間を経て互いが恋人になるまでが丁寧に描かれていた…

はじめから間宮をレースに参戦させる気などなかったという制作陣の意図がわかり、シンプルに発狂した。パラビなんて俺以外の誰が見てんだよ。

 

…上白石と玉森に対しても、間宮と久保田に対しても、とてもまだ祝福できる感情にはない…「間宮が幸せならそれでいい」という気にはなれねぇんだよ…。あるのは間宮という役を最後まで演じきった「間宮祥太朗」という俳優への尊敬の念、それのみ。お疲れ間宮…

 

 

ただ、もう俺はしばらく間宮を見ることができません。見ると泣きたくなるので…

次の間宮は、国家転覆を企てるテロ組織のリーダーか、金と命を天秤にかける狂った天才外科医か、自分ではいっさい手を下さずに人を破滅させる詐欺師か、依頼者の命令でのみ動く心を失った冷酷な暗殺者でお会いしましょう…

 

さようなら間宮…ありがとう間宮

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三浦大知が新曲『Backwards』でブチギレ大知になってました

 

何億回と言うんですが、三浦大知って…すっごい…「良いヤツ」なんですよ。

インタビューとかテレビの受け答えの謙虚さ、聖なる人間と書いて「聖人」ですし、たまに出演する星野源や宇多丸のラジオ聴いてて「大知くんはホントに良いヤツで…」って言葉もう何百回聴いたかわからないですし、ライブ行って客がシャイ発動してイマイチ盛り上がらない場面でも、

「さぁッ!盛り上がって行きましょうッ!フォッ!」

って何回も声かけてくれるし、その後のMCでも嫌な顔ひとつ見せず爽やかな顔して軽快トーク繰り広げてくれるし「人にキレたとことかあんの?」って思うんですよ。

俺が唯一覚えてるのは、2年くらい前にズムサタのスナックモッチーに出てたときの「腹が立ってるエピソード」で、

「街で女子高生とすれ違ったらその中の一人が僕に気づいて顔確認しに戻ってきたんですけど「全然違うじゃん」って言われて…「がんばろう…」って思いました…」

とか言ってて…が、が、が、がんばろう…?!そ、それ以上なにを!?い、いや腹が立ってる話では…?え?「気づかれない自分に腹が立った」とかそういう話?三浦大知の半分は「やさしさ」でできてんのか?バファリン?

 

…そんなやさしさが服着てるような男だと思ってたんですけど…新曲『Backwards』…いや…ちょっ…めちゃくちゃ…「ブチギレ」てるんですが……

 

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普段ニコニコと穏やかな人を怒らせてしまったときの「すいませんごめんなさいもう一生逆らわないですなんでも言うこと聞きますから命だけは…」と一瞬で服従犬になるあの圧倒的な威圧感。完全に異次元の大知。

自作曲、提供曲合わせてもここまで色んな意味キレてる曲はMIYAVI vsKREVA vs 三浦大知『Rain Dance』くらいじゃないでしょうか。ただあの時はMIYAVI兄さん、KREVA兄さんというゴリゴリの「地下住人」が隣にいたからこその怒り。今回は三浦大知ひとりのブチギレ。歌詞、曲、アレンジ、歌、ダンス、その全てで怒り狂ってて、一発聴いた瞬間に恐怖と尊敬と快感で震え漏らした。Nao'ymtの描いた世界観を完璧に体現する鬼になってる。

 

イントロ開始1秒から、あのニコニコとした三浦大知の面影は1ミリもありませんでした。

「いや…歌とダンスしかやってこなかったんで……」

と、いつも自分の能力をひけらかすことなく謙虚を貫いてきた彼が「俺の歌が最強」「俺のダンスこそ神」って叫びながら「己のスキル」という名の金棒持って頭フルスイングしてくれる。俺は…これを待ってた…ピーカーズウィンドウを粉々にぶち壊す三浦大知をよ…

 

「アァァァイ……ケャァァントッッ……テェェェィクッッ……ッエニモァァァアォォオァアアアア〜〜〜〜〜〜〜!!!」

 

とかもはや一生聴けるし、1番終わりの

 

「バックワァァズ!!!」

 

ワァァズ……

 

ワァズ……

 

ァズ……

 

 

チャッ…

 

チャッ…

 

「ハァ…」

 

チャッ…

 

チャッ…

 

「フゥウゥゥ………」

 

「迷い込んだらッッ…!」

 

 

耳なくなりました

 

 

…と、音源だけでも戦争終わらすくらいのパワーがあるんですが、さらにMV。正直「三浦大知史上イチ」って言い切っていい。「三浦大知?知らね」とのたまうヤツにこれ見せたら一発で失神する。

とにかく「動→静」ストップ・アンド・ゴーのキレが人間じゃない。三浦大知は「止まる」「動かす」っていう生物の基本中の基本の動作が、生きとし生けるもの全ての中でたぶん一番上手い。どんな速い動きだろうが、どんな複雑な動きだろうが、次の瞬間に

「ビタッッッッッッ!!!!!」

って止まる。その証拠にこのMVの何分何秒どこをどう切り取ろうが「る、ルーヴル美術館の絵画…?」って錯覚するほどの「美」がそこにはある。000000.1秒たりともダサいキャプチャがない。サビ頭の「あるある探検隊」みたいな両手ふりふりする振り付けでバチクソにカッコいいとかマジで何…?

そして「止まれる」からこそ、次の動作が実際の何倍にも速く見える。普通の人間の体幹が100だとしたら三浦大知はだいたい「3兆」。「針の上で1日生活してくれ」って頼んでも余裕だと思う。あくびしながら針の上でデス・ストランディングやってる。

 

歌、ダンス、今まで三浦大知というエンターテイナーを見て聴いて「ヤバい」と感じたものがなにもかも全部詰まってる。こんなもん生で見たら間違いなく発狂する。

…怖ぇ……ブチギレた大知さんマジで怖ぇ……でも…もっと…もっとくれ…もっと歌とダンスで俺を殴ってくれ…できれば宇多丸さんと一緒に殴ってくれNo Limitで

 

Backwards(CD+DVD)

Backwards(CD+DVD)

  • アーティスト:三浦大知
  • 発売日: 2021/04/21
  • メディア: CD
 

 

間宮の勝利、玉森の敗北

『オー!マイ!ボス!恋は別冊で』

謎すぎるタイトルの意味がついに回収されました。そう、恋は「別冊」。物語の主軸ではない。あくまでもメインは「仕事」。フラフラとテキトーに自分の人生を生きてきた一人の女(上白石)が本当にやりたいと思える仕事に出会うまでのサクセスストーリーだったのです。

そして「恋は別冊」という言葉はそっくりそのまま登場人物にも当てはめることができます。別冊と恋する物語、それがこのドラマの答え。二番手、オマケ、別冊こそが本命。そして「別冊」とは誰なのか、上白石の夢を、仕事を一番理解し、支えてあげられる人物。本誌が玉森だとすると…もうおわかりでしょう。

 

「なんかやっぱりこの仕事っていいなと思って…よくわかんないんですけど夢とはまた違うんですかね…?」

と、始めて空を見た魚みたいなことを言い出す上白石に

 

「夢か夢じゃないんじゃないかで悩むんじゃなくて…夢にしてから悩め…」

 

と助言する男。もはや歩く聖書。人生で進むべき道はいつも間宮が示してくれる。

 

9話。上白石に「結婚して実家の金沢で一緒に暮らさないか」と突然のプロポーズをした玉森。嬉しさのあまり、とっさにOKの返事を出した上白石だったが、仕事を面白いと感じている自分に気づく。玉森か、仕事か、徐々に自分の気持ちがわからなくなっていく上白石。玉森の幼なじみでもあるクソヤバ地雷女の倉科カナが放った

「上白石が仕事とか夢とかに未練があるなら…上白石が自分で中途半端だと思うなら…玉森を余計傷つけるだけだよ…ホントに優しい人だから…玉森…」

の言葉もあり、ついに玉森との別れを決意する。失意のドン底に落ち、一人泣く上白石。そこに現れたのが……

 

 

 

間宮

 

 

 

「お前が…また泣いてる気がして……」

 

 

 

……やはりこのドラマの主役は間宮祥太朗だったのです。元アメリカ合衆国大統領リンカーンはこう言いました。「間宮の間宮による間宮のためのドラマを地上から決して絶滅させないために、われわれがここで固く決意することである」と。われわれは決意しました間宮の勝利を。そして間宮は見事期待に応えた。

 

…一方の「本誌」こと玉森は、最愛の人を失い…カメラマンの夢を諦め…300万(婚約指輪代)の借金を負った。フラフラと幼なじみにうつつを抜かした報いをとうとう受けた。ざまあ味噌漬けたくあんポリポリだ。圧倒的な勝利…完膚なきまでの勝利………

 

 

さぁ!!勝者の名を!!叫べェエエエエエエエ!!

 

 

ウィナ〜〜〜ァアアアアアアアアズ!!!!

 

 

MA!MI!YA〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!

 

 

(フロア中に響き渡るEDM)

 

ドゥンドゥンドゥンドゥンッッ!

 

ドゥーーーーバッパバッパバラッッ!!!

 

ドゥーーーーバッパバッパバラッッ!!!

 

プチョヘンザッッッッ!

 

MA!MI!YA!

 

MA!MI!YA!

 

プチョヘンザッッッッ!

 

MAMIYAの大勝利ィイイイイイイイ!!!!!!イェエエエエエエエエエアアアアア!!!!

 

 

 

 

 

 

……とでも俺が言うと思ったか……?

 

 

…なにが「勝利」だ…?甘いんだよ…全てが甘い……俺が…今まで何人の当て馬を看取ってきたと思ってんだ…?俺はラストシーンに間宮が出てきた瞬間思ったよ。

 

「終わった」

 

ってな。なにもかも終わりだよもう。

俺がな…間宮にここまで入れ込んでるのはな…歴代の当て馬たちが踏み抜いてきた地雷を華麗に避けるポジショニングの上手さがズバ抜けてたからなんだよ。

「必要以上に目立とうとしない」

「必要以上に優しくしない」

「付き合ってないのに触らない」

「ライバルの男と必要以上に仲良くならない」

「ライバルの男に余計な助言をしない」

これをひたむきに守っていたからこそ、自分の気持ちは伝えつつも一歩引いて「待て」を貫いてきたからこそ、俺は間宮の勝利を確信してたんだよ。それなのに…なにやってんだよ間宮ァ…

最終話直前の当て馬の勝利宣言=死なんだよ。最終話直前での本命の別れ=ハッピーエンドなんだよ。なんでこんな簡単な方程式がわからねぇんだよ。

 

「お前が…また泣いてる気がして……」

 

はぁ?

 

ふざけんなよ。最悪だよ。最悪の手をお前はいま打ったんだよ。お前はこの一手で「最終的に玉森と上白石をくっつけるためだけに間宮が存在している」ということを自ら証明してしまったんだよ。

 

この先の展開を予言してやるよ。

 

上白石と間宮はここから付き合うでもなく、なんとなく同僚以上恋人未満の関係をしばらく続けるようになるわな。一緒に残業をしたり、仕事終わりに2人きりで飲みに行ったりする仲になるだろうよ。そうするうちに徐々に上白石は自分の気持ちにフタをし、こう思うようになるんだよ。

「間宮でも良いかな…」

ってな。そして煮詰まってドロドロになってしまった玉森汁にフタをして、新しい鍋(間宮汁)を手に取ろうとする。

が、間宮は気づく。気づいてしまう。いや、本当は最初から、出会った時から「知っていた」。上白石の気持ちは0.00000001ミリも間宮にないということをな。それでも気づかないフリをすればなんの問題もない、だってもう上白石と玉森は会うことはないのだから。惰性で付き合って惰性で結婚すればいい。

間宮は違う。間宮はそこにあぐらをかいて上白石を縛り付けることができない。なぜなら間宮だから。

優しいから、誰よりも上白石の幸せを想ってるからこそ、間宮は身を引くんだよ。間宮は、いやドラマにおいて「当て馬」という役割を与えられた人間はみな、三浦翔平も瀬戸康史も千葉雄大も中川大志も仲野太賀も藤木直人も、みんなみんな、そうだった。みんな優しくて、弱い。

 

間宮はある日、上白石にこう告げる。

「もう俺に気ぃ使うな…」

「えっ…」

「お前が本当に大切に想ってるのはなんだ…?俺か…?仕事か…?違うだろ…?」

「ち、ちょっ…!なぁ〜〜に言ってんすか!そんなこと…」

「もうそんな顔して笑うお前…見てらんねーんだよ…」

「…わ…わたし…」

「行けよ…お前が思いっきり『笑える』奴のところに…」

ってな…それで御役御免ですわ。おつかれっした。クソが。

 

逆に玉森…本当にすげぇやつだよお前は…優しいフリして一番の策士。令和の諸葛亮孔明。子犬の皮をかぶった狼。それが玉森裕太。

玉森は「最終回直前にお互い大好きなのに相手の幸せを想って泣きながら笑顔で別れる」という勝ち確パターンを完璧にやってのけた。一生抜けない呪いのクギを上白石の心に打ち込んだ。もう上白石が玉森のことを忘れることはこの先の人生で1秒もねぇ。

それだけじゃねぇ、婚約指輪(300万)を突き返される→自分はやりたい仕事を諦めて実家に帰る、という地獄コンボまでやってのけた。人生の底も底。もうこれ以上下がることはない。当然、視聴者はこう思うわな

「玉ちゃんかわいそう…上白石マジなんなの…?」

ってな。あとは最終回に向かって美しい「V」を描くだけ。あまりにも強すぎる。生まれながらの主人公。勝つべくして勝つ、天下のジャニーズここにあり。ジャニーさん…あなたの教えは間違ってなかったんですね…

Kis-My-Ft2=kis(勝つためにはkatsutameniwa)My(神でもだますよkamidemodamasuyo)Ft2(Ft2ふつーに)だったんだな…

  

…どこだ…?どこで間違えた…?ラスト…間宮が現れさえしなければ…いや…その前のラーメン屋で玉森と間宮が偶然会ったときから、

「結婚なぁ…鈴木はさ…編集の仕事やりたがってる…たぶん…やっとこの仕事の面白さに気づいたんじゃねぇかな…」

この一言から間宮の死は決まっていた。あれがなければ玉森は上白石の仕事への未練を残したまま無理にでも結婚に踏み切っていただろう…

そうすれば「仕事への想いが断ち切れず玉森を捨て、夢を追いかける上白石」という裏ルートが最終話に生まれていた。自分で選択して玉森を捨てる、そこに後悔はない。ゆえに間宮に乗り換えることもできる。その先には1年後か5年後かわからんが、

「私が辛いとき…いつも支えてくれたのは間宮だったんだ…」

と、気づく未来が必ず待ってたんだよ。それを…なにをやってんだ間宮ァ…

 

思い返してみれば…あの日の間宮の行動全てが悪手…

同僚の女と息ピッタリに上白石をイジったり、編集部を辞めた菜々緒を引き戻すために他の連中に混ざって寒いコントを繰り広げた…結果、間宮のカリスマ性は崩れた。

いつもの間宮ならそんな茶番には参加せず、

「俺は…編集長と会社の間にいったいなにがあったのか…裏で手を回してる奴は誰なのか…そいつを探る…そっちはお前らで勝手にやれ…」

とクールに情報収集役に徹していたはずだろうが…

 

お前…本当に間宮か…?

 

間宮は影に満足できず光になろうとした、それも最悪のタイミングで。間宮はあまりにも目立ちすぎた。だから負ける。だから死ぬ。ここからの逆転は不可能だと誰もが思うだろう。だが、俺は違う。当て馬コンサルタントの俺が教えてやる。間宮が勝つ方法を。

 

『黒子のバスケ』という漫画がある。主人公の黒子はその影の薄さから「誰にも気づかれずパスを出す」ことを得意とする唯一無二のサポートプレイヤーだった。しかし、自分の決定力の低さを克服するため必殺ドリブルやシュートを身に着けたことで試合で目立ちすぎてしまい、本来の影の薄さが失われ選手としての価値がなくなってしまうというシーンがあった。

誰もが思った「黒子は終わった」と。しかし、黒子は諦めなかった。黒子は自分と似た影の薄さを持っていた相手選手をわざと目立たせることで、「自分の影に上書き」し、再び影の薄さを取り戻したのだ。

 

もうわかっただろ…?間宮がするべきは

 

「当て馬の上書き」

 

誰でもいい、ユースケ・サンタマリアでもなだぎ武でもミキ亜生でも誰でもいい、今すぐ上白石に猛アプローチさせて自分の存在を消せ…影を取り戻せ…そうすれば…まだ……

 

 

いいか…?俺の言うとおりにしろ…?俺なら…間宮のこと泣かせない…

 

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「UQ三姉妹」と結ばれるなら誰がいいか

ゲロほどキモいこと書くんで読まなくて大丈夫なんですけど、「UQモバイル」のCM見るたびに、

「もし俺が生きてる世界線にUQ三姉妹がいたら誰と結ばれたいか」

っていう妄想めちゃくちゃしません?

 

まず、俺はUQ三姉妹と幼なじみ、家族で仲良くてなんなら家が隣同士。小さいころからもはや「4姉弟」みたいな感じで接してるんですよ。俺の父親(堤真一)と三姉妹の父親が、高校の同級生で俺の母親(大塚寧々)と三姉妹の母親も同じパート先で仲良くて、ことあるごとに両家で集まっては、ワイワイやってるわけですよ。

 

俺は物心ついたときから長女(深田恭子)のキョウコ姉に憧れてるんですけど、キョウコ姉は俺のこと「かわいい弟」くらいにしか思ってなくて、それがめちゃくちゃ歯がゆい。いつかキョウコ姉の隣にふさわしいよう男になりてーけど今の俺には…って感じなんですよ。

しかも、最近キョウコ姉に婚約者(中村倫也)がいるって知った時はめちゃくちゃショックで、親友のコウジ(瀬戸康史)に相談して朝まで飲み明かしたりして。中村は大手不動産会社の敏腕営業マンで、俺なんかが敵うわけねー…。ちなみにコウジはミカコのことがずっと好きらしい。あんな頑固女のどこがいいんだか笑

 

三女(永野芽郁)のメイはとにかく俺に懐いてて。なんかあれば「かん兄(にい)」「かん兄(にい)」って、まぁ妹みたいな存在ですよ。

 

あ、あと一人忘れてたわ。次女(多部未華子)のミカコ。まぁ、アイツとは同い年なんですけど、中学あがったくらいからマジで目が合えば喧嘩ばっかりなんですよ。頑固で気強くて色気ねぇし、まぁ、優しいところがないわけじゃねーんだけど、俺のことをバカだのドジだのスケベだのボロクソ言ってきやがるんですよ。「アンタみたいな単純バカにはお姉ちゃんは百年早いわよ」とか言いやがってマジでうるせー。小さい頃はこんなんじゃなかったんだけどな…

 

そんなモヤモヤする日々を過ごしてたんですけど、ある日、俺が夜帰ってるとキョウコ姉が公園のベンチに座って泣いてたんですよ…

俺が「どうしたの?」って聞いたら婚約者の中村は自分が稼いでるのをいいことにキョウコ姉をまるで家政婦かなんかのように扱ってるって…本当は今すぐでも別れたいけど別れさせてくれないって…俺マジで頭きて、すぐアイツの家行ったんですよ。一発ぶん殴ってやろうと思って…

 

俺「オイ、テメェ…キョウコ姉のこと泣かせてんじゃねぇよ!」

 

でも、中村は元ボクシング経験者で…

 

バキッ!ドゴッ!ボグッ!

 

中村「威勢だけのガキがいきがるなよ…?そんなにこの女が大事か…?」

 

案の定ボコボコにされる俺、でも俺は諦めなかった。キョウコ姉のこと悲しませるような奴、絶対に許せねーから…

 

俺「ハァ…ハァ…き…キョウコ姉は俺にとって…大事な…人なんだよ…だ…だからキョウコ姉を傷つける…奴は…ぜってー…許さ…ねえ……」

 

中村「な、なんだコイツ……」

 

キョウコ「やめて…!もうやめて!私なら大丈夫だから!アナタの言うとおりにするから!」

 

中村「フン…そんなに別れてほしいなら別れてやる…これ以上お前らみたいな気味の悪い奴らと関わりたくないからな…」

 

俺「に、二度と…キョウコ姉に…近づく…な…ガクッ」

 

こうしてキョウコ姉は中村と別れ、しばらくは実家で暮らすことになった。勝手なことしたんじゃねーかって思ってたんだけど、キョウコ姉はどこか晴れやかな顔をしているように見えたんだ…

 

キョウコ「かん君…ありがと…」

 

俺「えっ?キョウコ姉、なんて?」

 

キョウコ「ふふ笑、なんでもない!あ、今日ウチでゴハン食べてく?カレー作ったのよ」

 

俺「え?いいの?食う食う!」

 

 

…俺と三姉妹との関係が徐々に変わりつつあったある日、コウジが俺に頼み事あるっていうんですよ。聞いたら「どうしてもミカコとデートがしたい、このデートが終わったら告白する」とか言い出して。ただ、いきなり二人きりのデートは緊張するからダブルデートがいいって。ほんと面倒くせー奴笑。

 

でも、俺も別れたばっかりのキョウコ姉が心配でちょっとでも気を紛らわせたかったから、まぁちょうどいいかくらいに思ってて。ダメ元でキョウコ姉誘ったらまさかのOK。ま、マジかよ…

 

…ってことで、俺、コウジ、ミカコ、そしてキョウコ姉の俺で遊園地デートに行くことに。

 

ただ、まぁここでもミカコがうるせーのなんのって。お化けが苦手な俺のことスゲー馬鹿にしてくるんですよ。

 

ミカコ「もしかしてアンタまだお化け屋敷入れないの?小学校の時からそうよね!覚えてる?アンタがガイコツの人形怖がってピーピー泣いちゃって、あの後わたしが手繋いで出口まで行ってあげたの。ホントダサいんだから」

 

俺「うるせーバカ女!お前だってジェットコースターにビビって震えながら俺に抱きついてたじゃねーかよ!あれ中3の時だったよな?15にもなってあれはないわ笑。もしかして未だに怖くて乗れねぇの?」

 

ミカコ「はぁ!?なによ!」

 

俺「なんだよ!」

 

俺&ミカコ「フン!」

 

コウジ「……」

 

キョウコ「……」

 

…そんな感じでまぁまぁ楽しいひと時を過ごした日の夜、キョウコ姉から話があるってあの公園に呼び出されたんですよ…

 

俺「キョウコ姉、話ってなに?」

 

キョウコ「…かん君…この間、助けてくれた時に言ってくれた私が大事って言葉、あれって本当?」

 

俺「えっ…あ、あぁ…マジだよ……」

 

キョウコ「…嬉しい。私、かん君のこと…好きだよ…」

 

俺「えっ…」

 

キョウコ「返事は今すぐじゃなくていいから…」

 

…き、キョウコ姉と俺が…?マジかよ…子供の頃からずっと憧れてたキョウコ姉と…これ…夢か…?

 

でも…なんでか胸の奥がズキッとする…なんだこれ…

 

…こうしてキョウコ姉と晴れて両想いになった俺だったが、なぜだか100%素直に喜べない俺がいた…

 

…そんなある日、ずっとイラストレーターとして働いていたミカコが有名デザイナーからイタリアで一緒に働かないか、という話を持ちかけられたらしい。

海外に挑戦することはミカコにとっては大きなプラスになる。一流のイラストレーターになることはミカコの子供の頃からの夢だった。その夢に向かってミカコがどれだけ努力してきたかを、俺は知っている…

 

俺「…おう、凶暴女。海外行くんだってな」

 

ミカコ「なによ…ケンカ売りに来たの?」

 

俺「ビビってるんじゃねぇかと思ってそのツラ見に来たんだよ笑」

 

ミカコ「なによそれ!」

 

俺「子供の頃から飛行機とか大の苦手だもんな、家族旅行の時も乗りたくない!って泣いてたよな笑」

 

ミカコ「うるさいわね!笑 そういうアンタだって……」

 

俺「…どうした?」

 

ミカコ「…行くのやめちゃおっかな…」

 

俺「は…?」

 

ミカコ「だって一回行ったら数年は帰ってこれないって言うし、ウチの家族放っておけないもの。ああ見えてお姉ちゃんは抜けてるとこあるし、メイは今年受験だし…お父さんとお母さんはあんな感じでしょ?あたしがいなくなったらきっと家めちゃくちゃよ…?それに…アンタだって…」

 

俺「なに言ってんだよ…子供の頃からの夢だったろうが」

 

ミカコ「いいのよ、イラストレーターは日本でもなれるもの」

 

俺「情けねー…」

 

ミカコ「え?」

 

俺「そんな情けねー奴だとは思わなかったっつってんだよ。そんな中途半端な奴、日本だろうがどこだろうがイラストレーターになんかなれるわけねぇだろうが」

 

ミカコ「なにその言い方…なんなのよいったい」

 

俺「…俺、キョウコ姉と付き合うことにした」

 

ミカコ「えっ…」

 

俺「だからいつまでもお前に周りチョロチョロされると迷惑なんだよ。海外でもどこでも行けよ!うるせー奴がいなくなってせいせいするわ!」

 

ミカコ「最っっ低……二度と顔も見たくない」

 

これでいいんだ…これで…

 

 

そしてミカコの出発当日。

 

俺はなにかを振り払うようにバッティングセンターでバットを振っていた。

 

コウジ「おい、いいのかよ」

 

俺「…なにがだよ」

 

コウジ「ミカコちゃんのこと追いかけなくて」

 

俺「は…?な、なに言って…」

 

コウジ「フラレたよ、俺。ミカコちゃんに告白したけどダメだった。コウジ君のことは良い人だと思ってるし、コウジ君が私を大切に想ってくれてるのもわかる。でもこんな中途半端な気持ちで付き合えない、って」

 

俺「アイツ…なんで…」

 

コウジ「なんで?それはお前が一番よくわかってることだろ。てゆうか俺ずっと気づいてるからな。ミカコちゃんがずっと誰のことが好きかってこと。そしてお前が本当は誰のことが好きかってことも知ってる」

 

俺「コウジ……」

 

コウジ「行けよ。急げばまだ間に合うだろ?2人には幸せになってもらわなきゃ俺が困るんだよ……。もう…結婚式の友人代表スピーチだって考えてんだからな!笑」

 

俺「コウジ……」

 

(コウジなに行ってんだよ…俺は…ずっとキョウコ姉のこと……)

 

 

prrrr… prrrr…

 

 

キョウコ姉からの着信が…

 

キョウコ「かん君…ちょっと話があるんだけど、いい?」

 

俺「きょ、キョウコ姉、どしたの?」

 

キョウコ「やっぱり私たち付き合うのはやめよう」

 

俺「え…?ど、どうして…?」

 

キョウコ「かん君はたしかに私に優しくて、すごく大事にしてくれてるのはわかるよ。でもそれって本当の好きってことじゃないと思う」

 

俺「そ、そんなこと…」

 

キョウコ「かん君、私の好きなところ言える…?」

 

俺「そ、そりゃあ、綺麗で優しくて…」

 

キョウコ「嫌いなところは?」

 

俺「え…?そ、そんなのあるわけないだろ…」

 

キョウコ「じゃあ…ミカコの嫌いなところは…?」

 

俺「な…なんで今アイツの…」

 

キョウコ「いいから答えて」

 

俺「…が、頑固で、口悪いし、すぐキレるし、素直じゃねーし、食いしんぼうだし、ふだんはクソ真面目なのにガキみたいなとこあるし…」

 

キョウコ「そういうことだよ」

 

俺「え…?」

 

キョウコ「かん君にとって誰が一番大事か…もうわかってるんでしょ…?」

 

俺「きょ、キョウコ姉…」

 

キョウコ「わたしの大事な妹、泣かせたら許さないからね…!」

 

 

 

 

〜幼稚園の回想〜

 

俺「大人になったらミカコを一生しあわせにします!」

 

ミカコ「ぜったいだよ!ぜったい!」

 

 

 

お、俺は…

 

 

 

俺は…どうしたらいいですかね…?

藤井風の新曲『旅路』が「お麩」の優しさ

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藤井風の凄さは「音楽における異常な変態性」だと解釈してた。普通なら使わない言葉、普通なら使わない旋律を使って曲を作る音楽の変態、それが藤井風だと。とんでもなくオシャレなメロディに乗せて「肥溜めへとダイブ」「青春はどどめ色」と歌う、その唯一性。

「歌詞はメロディーに呼ばれる言葉を探す」「歌詞は神様がくれたギフトみたいなもの」という言葉どおり、藤井風はこういう言葉を「狙って」書いているわけじゃない。メロディに対して最も違和感なく当てはまる言葉が藤井風にとっては「肥溜め」と「どどめ」だっただけの話。これはたぶん岡山の大自然で育った環境あっての言葉選びで、藤井風はリアルで人生の選択を間違えば全身ウンコまみれになったんでしょうし、青春は切なく汚くエロいものだったんでしょう。他のアーティストは「肥溜め」「どどめ色」がそもそも脳みそにないので思いつかないが、藤井風はそれを自然体で、感覚で形にすることができる。つまり「藤井風だけが持ってる言葉がある」ということ。

だからこそ「藤井風の歌は藤井風以外には歌えない」。異常ゆえに孤高。圧倒的な天才。キーが高いとかリズムが難しいとかそういう話じゃなく、弾く一音一音が、選ぶ言葉が、すべて藤井風そのものを表してる。オール風。自分の人生を他人に語られるとムカつくように、たぶんカラオケで藤井風歌われたらちょっとムカつく。「お前は藤井風でもねーし岡山育ちでもねぇだろうが」って勝手にキレ散らかすと思う。藤井風の音楽は藤井風でしか成し得ない。藤井風の中でのみ完結する。

 

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…というのを踏まえたうえで新曲『旅路』を聴いたんですが…マジ調子こいてほんとすいませんでした…さっき「藤井風の歌は藤井風以外には歌えない」って書きましたけど、全部撤回します…こんなにも開かれた曲はありません…「カラオケで藤井風歌われたらムカつく」だ…?藤井風からしたらそんなことほざくお前が一番ムカつくって言われるだろ…ちょっと生まれ変わってきます……申し訳ございませんでした…

あの日のことは 忘れるね

みんなだって 彷徨ってた

この宇宙が教室なら

隣同士 学びは続く

「神の視点」かと思うほど圧倒的な「広さ」、

あの日のことは忘れてね

幼すぎて知らなかった

恥ずかしくて 消えたいけど

もう大丈夫 旅路は続く

それでいて等身大の小ささを兼ね備えてる名曲中の名曲。マクロとミクロの両方、あらゆる方面に対して音楽の白湯(さゆ)飲ませてくれる。マジで優しさに殺られた。こんなにも「お元気ですか」が似合う男、井上陽水以来二度目。

音楽的に気持ち良いコード進行、気持ち良い言葉選びを徹底してるが、最も特筆すべき点は「わかりやすさ」。メロディも歌詞もすべてがわかりやすい。藤井風に

「みんな良かったら一緒に歌とうてぇ…」

と言われてる気がする。だから聴くたびに窓割れるくらいの音量で大熱唱してますわ。俺が学生だったら校長ぶん殴ってでも合唱コンクールの課題曲にしてた。ほぼ国歌。今日生まれた赤ちゃんから明日死にゆく老人まで全員歌え。お麩だろもう。誰でも口にできる聴くお麩、歌うお麩。

 

『もうええわ』『何なんw』『優しさ』『青春病」…今では藤井風のことを触れることすらできない天才、圧倒的な才覚の前に俺たち凡人はひれ伏すしかない音楽神、お札買います、みたいな印象だったのが『旅路』では恐ろしいまでに自然体の1人の人間、ただの「23歳の青年」がそこにいるんですよ…飲み屋で会ったら普通に「最近メシ食ってんのか!?」つって、ビールと唐揚げおごってあげたくなるくらい素朴で純粋な藤井風が……

だからこそわからなくなる…藤井風という男の底知れなさに恐れおののく。絶望するほどのスペックを備えている神童の側面がありながら、しまむらの服着てジャスコのマックでマックシェイク吸ってそうな兄ちゃんの身近さも感じる…どういうことなんだ…藤井風…マジで何なん……


旅路

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初対面に「音楽なに聴きます?」と言われたときの正解は「偽装推し」を作る

普段から「口縫いつけられてんのか」ってくらい喋るの苦手で、だからブログやってるんですけど、たまに初対面の人間と音楽とか漫画とか趣味の話になった時の

「音楽なに聴きます?」

「なんの漫画好きですか?」

「ドラマとか見ます?」

「好きなお笑い芸人います?」

の回答がダルすぎて毎回ゲロ吐きそうになってる。例えば、ポルノグラフィティ好きなんですけど「ポルノとか聴きますねー」っていうと高確率で「あぁー、昔流行りましたよね。アゲハ蝶とかサウダージとか」って言われそのたびに、

 

(は?昔?今もゴリゴリ現役だが?東京ドームでライブしてんだが?貴様の糞狭脳味噌の観測範囲が全てだと思いこんでんなよ?いい加減に知らないこと自慢する人生やめろ無知を恥だと思えよ?お前の股間のミニアポロ引きちぎってアゲハ蝶咲かせてお前とお前はぐれさせてやろうか?バカカスボケコラあ?)

と心の中で叫び倒したあと、

 

「…でっ…ですよねー!…ヘヘッ…」

 

と気持ち悪い笑顔を見せるだけの人生。でも、いいんですよ。ファンでもなんでもない人間にどう思われようが、俺が酸っぱい胃液飲めばいいだけの話なんでスムーズに次の話題に移ればなにも問題はねぇ、むしろ「あぁー、僕もけっこう聴きますよ」って言われるのが一番ダルい。

対象の狂信者であればあるほど「俺の好き度とお前の好き度、果たして同じレベルまで来てんのか?」と隠してたマウント精神チンチンがモロ出しになってまともにコミュニケーション取れなくなりますから。好きだからこそ口にしたくねぇという矛盾。

「僕も聴きます」って言われた瞬間に頭の中で、

 

(「けっこう聴く」だ…?どのレベルの「けっこう」だコイツ…?よくある「ハネウマライダーまでは聴いてた」「3人時代までは聴いてた」パターンの奴か?それとも「ベストアルバムとか聴いてシングル曲はそこそこ抑えてるもののそれ以外には明るくない奴」か…?それかマジでインディーズから最新曲まで抑えてるガチ勢の可能性も…その場合は「朝まで帰さへんでぇ」コース突入なんだが…?)

 

と脳全回転させてる時間、本当に不毛な議論すぎる。そして次手で必ず来る、

 

「え?なんの曲好きですか?」

 

の質問。居合の構えでジリジリ近づいてきて、どの程度デキる奴か測ってくる感じ、超絶ファッキン面倒臭ぇ。なんだコイツ…?俺を試してんのか…?

それこそ無難にアポロとかアゲハ蝶とかサウダージとかメリッサとか言ってお茶を濁して仮にコイツがガチ勢だった場合「あぁ…そのレベルの奴ね…」とマウント取られるのも癪だし俺が、

 

「あーそれマジ難しい質問っすよねー、ポルノの好きな曲って自分のその時の心情だったり環境だったりでガラリと変わりますからねー。シングルかカップリングかアルバム曲か、3人時代と2人体制になってから、そしてプロデューサーの本間さんが関わってた時期と離れてから、っていう括りでもだいぶ変わってきますしねー。外せないのは『メリッサ』のカップリングの『月飼い』、あれは最高ですね。歌詞の「月を飼う」ことで「消えてしまうものを永遠として残しておきたい」と願った彼女の神秘性を表していて、サビの「東から漕ぎだした舟はやさしい夜風を受けて西へ行く遥かな時間をたゆたう想いを乗せて」の哀しさをより一層引き立ててるんですよね。メロディ、アレンジも当時としても音数がズバ抜けて多彩で今でも聴くたびに新しい発見がありますよね。あー難しいなー、あー、でも最近よく聴いてるのは3rdアルバム『雲をも掴む民』に入ってる『パレット』ですかねー。あ、ベストアルバムにも入ってるから割と有名か。曲と歌詞のアンバランスさが最高で明るさと切なさが同時に襲ってくる唯一無二の曲じゃないですか。シングルで言えば3年前にリリースされた『カメレオン・レンズ』はまさに今までのポルノと新しいポルノの両方を融合させたようなまったく別次元の曲でしたよね。自分達の色を崩さずに新しい色を足したというか……あ、で、なんの曲好きですか?」

 

と「滑舌悪くて聴き取りにくいのにめちゃくちゃ早口」っていう最悪キモオタ日本代表みたいな口調でいくら語ろうが相手が前述したようにシングル数曲知ってますくらいのライトファンだった場合、そこに待ってるのはまぎれもない死。この話題どっちに転んでも地獄しか待ってねぇ…

 

…で…そこで考えたのが本当に失礼な話なんですが

 

「好きでもなんでもない歌手の名前を出す」

 

これです。例えば『ゲスの極み乙女』が俺にとってまさにそうで、その質問来たときは適当に「あー、ゲス極とか聴きますね」って言うことに決めた。「ゲス極(げすきわ)」って呼ぶのかすら知らん。仮に相手が詳しかろうが、知らなかろうが、仮にディスられようが俺には1ミリもダメージがねぇ。俺の人生においてマジでどうでもいい存在。悪いな、川谷。貴様に恨みはないが俺の平穏な日常のために利用させてもらう。

ただ、さすがに1曲も知らねぇ、メンバーの名前も言えねぇじゃツッコまれたときがダルいじゃないですか。さっきも言ったように「無知は恥」。だからゲスのこと調べました、一応な。メンバーの顔と名前調べて把握して、リリースされた曲聴いて、ライブ映像見て、過去のインタビューとか読んで、川谷絵音の別名義のバンドの曲も聴いた、一応な。

 

そうやってゲスの極み乙女を俺の中の「偽装推し」に完璧に仕立て上げた…

 

そして「あの」質問がきた。

 

「音楽とかなに聴きます?」

 

「あ、あー…ゲスとか聴きますね。ゲスの極み。川谷絵音がやってる」

 

「ああー!いましたねぇ!でも俺あんま好きじゃないっすね!曲なんかキモくないですか!?」

 

「…あ、あぁ…そうです、ね…」

 

「何曲か流行ってましたけど、最近活動してますっけ?」

 

「いや…してるんじゃないですかね…ハハ」

 

「てゆうか川谷がやらかしてから全然見なくなりましたよね?」

 

「………」

 

「歌詞も何言ってんだかよくわかんないですし」

 

…ブチッ

 

「…でっですよねー…ヘヘッ…」(いやめちゃくちゃ活動してるだろ殺すぞ関ジャムとか見てねぇのか?圧倒的な知識と音楽愛で俺ら素人がボンヤリとしかわからなかった感覚的なものをわかりやすい言葉で解説してくれるし絵音が選ぶ年間ベストの守備範囲の広さはマジで脱帽もんだぞ。そもそも川谷はゲスだけじゃなくindigo la End、ジェニーハイ、ichikoro、独特な人、DADARAY、美的計画って複数のバンドとかプロジェクトを掛け持ちしてる。とんでもねぇ仕事量だ。できんのか?お前にできんのか?歌詞何言ってんだかわかんないだ?そもそも絵音は一貫して「すべて説明書きしているようなものは歌詞ではないと思ってる」って言ってるんだよ。聴く人間それぞれによって受け取り方が変わるのが音楽、歌詞の魅力だと。川谷絵音の書く歌詞はフレーズひとつとっても色んな解釈ができる、そういう言葉の余白をめちゃくちゃ大事にしてるんだよ。その歌詞を読んで何も感じない何もわからないんならそれはお前が自分で「私は想像力がない虫です」って言ってるようなもんだからな。曲に関してもそうだ。絵音は誰よりも「他人に聴かせる」ことに対して常にアップデートを行ってる人間なんだよ。常に国内外のトレンドを意識しながら「大衆音楽」というものに対してとことん向き合ってきた。一見同じように見えても出すシングル出すアルバムでガラリと音色が変わってる。ある意味で、内側を曝け出して「裸」になるような前々作『達磨林檎』前作『好きなら問わない』を経て去年リリースされた『ストリーミング、CD、レコード』でもう一段階上に、より音楽を突き詰めていこうっていうその覚悟や信念が代表曲『キラーボール』のある意味でアンチテーゼ的楽曲でもある『キラーボールをもう一度』で感じることができるんだよ。そして絵音の描いた絵を200%表現することのできる休日課長、ちゃんMari、ほないこかの圧倒的スキル。それが『ゲスの極み乙女。』なんだよ。曲も聴かねぇ、メンバーのこと、絵音のこと、ゲスのこと何も知らねぇくせに好き勝手言うんじゃねぇお前以外お前じゃなくしてやろうか?あ?)

 

 

え…待って…

 

お…俺は…自分が傷つかないためにゲスの極み乙女を利用して……

 

俺は…ゲスのことなんか…絵音のことなんか…どうでも……

 

 

なに…?この気持ち…

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間宮祥太朗は絶対に「当て馬」になんかならねぇ

火曜日にやってる『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』という上白石萌音、キスマイ玉森裕太主演の恋愛ドラマ見てるんですが、回を重ねるごとに「間宮祥太朗」の好感度が爆上がりして、それ以外の全員の好感度が地に落ちて俺の精神状態がヤバい。正直、今なら間宮のためになんだってできる。

このドラマ唯一の良心、それが間宮。このドラマの主役は間違いなく間宮。間宮こそ正義。見どころは間宮のすべて。今すぐタイトル『オー!マイ!マミヤ!間宮は別冊で』に変更しろ。

 

間宮は上白石が勤めるファッション雑誌編集部の先輩。業界のことが右も左もわからない上白石に厳しく接するが、太陽のように明るくまっすぐな上白石のことをしだいに好きになってしまう…

が、上白石にはすでに気になってるカメラマン・玉森がいる、という絶望的状況。

 

…そう、もうおわかりでしょう。間宮はあらゆる恋愛ドラマにおいて「負け確」とされてきた二番手、ヒーローとヒロインの世界をより輝かせるための「舞台装置」としての役割だけを与えられたピエロ。脚本家の腐りきったエゴが生み出した悲しきモンスター。それが「当て馬」

 

だが今回は違う。間宮は違う。間宮は今まで同じ轍を踏んで無残に散ってきた他の当て馬たちとは違う。俺は信じてる。間宮は当て馬なんかじゃない、まぎれもなくド本命。最後に勝つのは俺たちの間宮だと。最後に上白石の隣で笑ってるのは玉森じゃねぇ、間宮だよ。

間宮のすごさ、間宮は泣いてる上白石を見て

 

「鈴木(上白石)…俺お前のこと好きだわ……俺なら…お前のこと泣かせない……」 

 

と、自分の気持ちをハッキリ伝えられる最高の男。まわりくどいマネはいっさいしない。今までの当て馬はヒロインが泣いていると「なにも言わず抱きしめる」という愚かな行為をして「付き合う前に触られると普通に冷める」という地雷を自ら踏んで結果爆死してきた。だが間宮は違う。間宮は相手の気持ちも確かめないまま相手に触れたりはしない。なぜなら間宮だから。

 

また、上白石という女がいながら、昔好きだった倉科カナにグダグダ振り回されてる玉森に対しても、

 

「俺が言うのもなんだけど、もうちょっと気にかけてやったら?…アンタがそんなんなら…俺遠慮しないから…」

「あのさ…俺、鈴木に自分の気持ち伝えたから。隠れてコソコソするのも嫌なんで一応…アンタには負けないから、じゃ…」

 

とわざわざ宣戦布告する。生まれながらの恋の戦士、ラブソルジャー、それが間宮。にもかかわらず、玉森は

 

「恋って、勝ち負けなのかな?」

 

は…?なに寝言言ってんだ?「勝ち負けなのかな?」じゃねぇんだよ。そこは「俺も負ける気ないから」だろうが。なに論点ズラしてんだ?勝ち負けなんだよ。この世にある全ては勝つか負けるかなんだよ。Kis-My-Ft2=Kis(勝つかkatsuka)My(負けるかmakeruka)Ft2(ふたつに一つfutatunihito2)って意味だろうが。

断言する。玉森、貴様は負ける。人生で初めての敗北を味わう。残念だったな。貴様はこれから「間宮」という名前を見るたびに一生震える人生を過ごす。ローラースケート滑りながら間宮のことだけを考える日々の始まりだ。SHE!HER!HER!じゃなくMA!MI!YA!を歌え。彼女がいるのにも関わらず他の女の肩抱くような奴に間宮が負けるかよ。

 

だが……ここは作り物の世界、ドラマ。目には見えない色んな力が間宮を縛り付けて逃さない。「当て馬」の宿命を背負った間宮は脚本の強制力に抗うことができない…

 

たとえば、オフィスで二人きり残業をする間宮と上白石。仕事がんばってる上白石のために間宮が夜食を買ってくるシーンがあるんですが、間宮が

「上白石喜ぶかな……」

みたいなウキウキテンションでコンビニから戻ると、そこにいたのは

 

玉森が作ったカニおにぎりをウマそうに頬張る上白石

 

マジでふざけんなよ…なに「私が世界の中心!好きな人に愛されてる私は世界一幸せ!」みたいな顔してバカみてぇにおにぎり食ってんだよオイ。なにがカニおにぎりだよ、おにぎりにカニ入れるとかそんな金銭感覚バグったヤツ絶対ヤバいだろ。

「プライベートが仕事の励みになることだってあるんだ…」

じゃねぇんだよ。お前1時間前にゴリゴリのミスして菜々緒にガチギレされたばっかじゃねぇかよ。なに仕事抜けて男に会いに行ってんだよ。そういうとこなんだよ。視野が狭いんだよ。前しか向いてねぇ。目の前にあるヒマワリにしか目がいかねぇ。だから足元に健気に咲いてるタンポポに気がつかねぇ。その視野の狭さが時に人を傷つけるんだよ。わかってんのか?

 

こんなん見たら普通ならこの瞬間に「あ、俺もういいわ完全に冷めた」って両手上げてゲーム丸投げしてもおかしくないじゃないですか。が、間宮は違う。なぜならそんなムカつくくらいにまっすぐな上白石のことを好きになったんだから。三井寿よりも諦めが悪い、いや決して諦めない男・それがネバーギブ間宮。

間宮は上白石に声をかけることもせず、ゆっくりと自分の席に戻り上白石の分のビニール袋を隠し今にも泣き出しそうな顔をしながらコンビニおにぎりを頬張る。悲しすぎるだろ…いったい間宮が前世でなにしたっていうんだよ…

そして数時間後、おなかいっぱいになったからなのか知らんが机の上でピースカ寝てる上白石の寝顔を愛おしそうに見つめながら上白石の肩にそっとコートをかける間宮…誰か間宮に暖かい毛布を………

 

また、あるときはグランピング中。上白石が玉森からもらったブレスレットを河原に落としてしまう。上白石を放っておけない間宮は一緒になってブレスレットを探す。

探すか?ライバルの男からのプレゼント探すか?仮に俺だったら見つけた瞬間に川ん中にブン投げる。「アーーーッッ!手滑った!」とか言って濁流に流す。だが間宮は違う。

 

「大事なモンなんだろ…?アイツからもらったんじゃねーの…?」

 

と、夜になるまで文句のひとつも言わずに探し続ける。なんでしょうか。間宮は道徳の教科書に育てられたんでしょうか。

気づけば辺りは真っ暗。見つからないブレスレット。案の定、最終バスを逃し帰ることができなくなった上白石と間宮。仕方なく宿を探すが、

「申し訳ございません…空いてるのが一室だけでして……」

という1兆回使い古されたベタ展開に。好きな女と二人きりで一夜を共にできる、普通の男ならこれを「またとない絶交のチャンス」と捉えるだろう。が、間宮は違う。

 

「鈴木…お前ここ1人で泊まれ…俺別の宿探してくる」

 

となんの迷いもなく言いのける。ジェントル間宮。それなのにマジなんも考えてねぇ上白石は

「部屋思ったより広いんでっ!お布団離せば…!それかフロントでウノかトランプ借りて始発までやります!?」

と、のたまいやがる。が、

 

「鈴木…もし…お前が俺の彼女だったら…お前が他の男と泊まんのは嫌だ…」

 

間宮………お…おまえ…………

 

 

え??でも間宮どこに宿探すの!?だいじょぶ!??!って思ってたら……間宮……宿探さないんですよ……

 

 

間宮…河原…戻るんですよ………

 

 

間宮…寝ずに朝までブレスレット探すんですよ……

 

 

ま…………間宮………………

 

 

そして朝方…泥だらけになりながらやっとブレスレットを見つける間宮…

 

…こんなことしても上白石は振り向いちゃくれねーって…?

 

バカ…そんなことどうでもいいんだよ…

 

俺はただ…好きになった女の悲しむ顔みたくねーから…笑顔がみてーから…

 

 

こ…これは勝った…これをキッカケに間宮ルートへの勝利の道が………

 

 

 

ブレスレットを持って宿に戻る間宮

 

 

 

外で抱き合ってる上白石と、玉森

 

 

 

泣きそうな顔でそれを見つめる間宮

 

 

このクソどもェェェアァ………

 

 

…もうガマンならねぇ…俺がこのクソドラマ終わらせたるわ……間宮のためなら刑務所で臭いメシ食う覚悟できてっから…今すぐダイナマイト腹に巻いて宿行くから待ってろや…「世界には2人しかいません♡」みたいな顔しやがってこのサイコパスバカップルが…刺し違えても俺は…間宮の…幸せを………

 

…?

 

上白石が座ってたベンチにそっとブレスレットおいて帰る間宮…

 

 

ま……間宮…ェ………

 

 

間宮…お前どこまで良いヤツなんだよ…そんなブレスレット捨てちまえよ…それか声かけて邪魔しろよ…

「オイ!お前が河原に捨てた汚ねえブレスレット拾ってやったぞ!ギャラよこせよ!金!え?ウワッ!なに外で抱き合ってんの!?ウゲェー!マジキモいんですけど!コロナ禍なのに!濃厚接触!濃厚接触!」

って罵れよ…「そっ」じゃねぇんだよ…たまには悪いヤツになれよ間宮……

でも…俺はそんな間宮だからこそ応援したくなったのかもな……

 

 

…オイ…玉森…よく聞け…これで勝ったと思うなよ…?まだだ、まだ終わりじゃねぇからな…?

 

間宮はな、絶対に当て馬になんかならねぇ。最終話に仕事の夢追いかけるとかなんとかで海外に旅立つ玉森と離れ離れになる上白石に

「ここで行かなかったら一生後悔すんぞ…俺が好きになった女がそんな顔するんじゃねーよ……」

つって空港まで送り届ける役とか絶対にやらねぇし、玉森の元へ走り出す上白石を見つめて「幸せにな…」って呟きながら1人泣いたりなんか絶対にしねぇ…

それでなんか最終的に適当に同僚の女とくっついたりとか、死んでもしねぇからなぁァアアア!!!!

 

言っておくがな、これは間宮だけの戦いじゃねぇ…

『花より男子』の小栗旬…『プロポーズ大作戦』の藤木直人…『黒崎くんの言いなりになんてならない』の千葉雄大…『PとJK』の高杉真宙…『花のち晴れ』の中川大志…

これは今まで貴様らジャニーズに葬られた当て馬の亡霊たちへの「弔い合戦」なんだよ…

 

聞こえるか…?間宮を応援する当て馬たちの叫び声が……

 

 

マーーーー!!ミーーーー!!ヤーーーー!!

 

マーーーー!!ミーーーー!!ヤーーーー!!

 

間宮の大勝利!!!

 

マーーーー!!ミーーーー!!ヤーーーー!!

 

マーーーー!!ミーーーー!!ヤーーーー!!

 

間宮の大勝利!!!イェエエエエエエエエエエイ!!!!!!

 

 

…ハァ…ハァ……

 

 

なんで…なんで間宮が当て馬なんだよ………

 

 

愛してる

そんな言葉だけで表せないほどに

想いが溢れていく こぼれていく日々だ

どうにも出来ないことがあるとすれば

痛むほど君のことしか考えられない

Luv Bias

Kis-My-Ft2/Luv Bias

 

…え…?良い曲…間宮のための歌……?

 

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