ヒィンッ……!!!
「(フェッ!)君とのラブストーリーィ!(テントンテッテン!)それは予想通りィ!いざ始まればァ(テントンテッテン!)一人芝居だァ……(フェッ!)ずっとそばにいたってェ(テントンテッテン!)結局ただの観客ダッダッダッ……
ピヨピヨ
チリリリリィィーーーン!
フゥウウーーーーーーーーン……
ダラララアラァァァアアアン!!!!
「感情のないアいやちょっと待て!!!!!?!??!!?
え?これマジでPretenderか?なんかいきなりジジイのしゃっくりみたいな音聞こえなかった?えっえっギターイントロは?デレレーーーンデレレレテレレーーデレレレーーン!は?
ヒィンッ……!!!
「君とのラブストーリーィ!それは予想通どこが予想通り????
いや、Pretenderってあの30秒を超えるクソ長いイントロこそが「核」だろうがよ、ギターアルペジオのループから始まる助走があることで、「君」に対する「僕」の想いの大きさと重ねてきた年月、だけどどうしていいか分からないモヤモヤ、その全てを表現してるんだよ。それを
ヒィンッ……!!!
じゃねぇんだよ。イントロ0.5秒てなんだそのスピード感は?ナンパ失敗したんか?『虹』かと思って聴いたら『Gimmick Game』じゃねぇかどうなってんだよ。
全編マジでトチ狂ってるんですが、特にサビ
そう願っても無駄だからァ…(テテテテテデッッテッテテ!!)
ヒュゥゥゥウウウウウイイイイ……
「グッバイ!(パリーーン!)君の!運命の人は僕じゃないィイイ!(ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!)辛いけど否めないでも離れがたいのさァ…!(キュイーーーーン!)その髪に触れただけで(ドンツケダンゲドンケツダンゲッ!)痛いやイヤイヤァ!でも甘いなイヤイヤァ!(ドゥダダタダアアァァアッ!)(クパァァーーーーーン!)」
ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!じゃないんだよ、「グッバイ!」で加速してトラック突っ込んでるじゃねぇかよ。青の炎のラストか?その「グッバイ!」の言い方からして絶対別れる原因はお前にあっただろ。なに開き直ってんだ?お前確実に別れた日の夜にすぐパズドラ課金するだろ。
「君は綺麗だァアァァァアアアアアアアアアアア!!!!」
イャァン!!デデデデデエェェェエエエエ!!フィイイイイイイ!カッァアーーーーーーン…!ンヴゥゥゥウン……!
お前絶対「綺麗」って思ってないだろ…「はいはい綺麗ですね綺麗ですゥ〜〜すいませんっっした〜〜〜おつかれっしたァ〜〜〜」ぐらいのヤケクソのテンション感で言うな。「イャァン!!デデデデデエェェェエエエエ!!」じゃないんだよ、もうなんの音が鳴ってんのか1ミリもわかんねぇよ。しかもこれがピークかと思ってたらアズスーンアズで突入する2番でさらにヤバさに拍車かかって、
「誰かが偉そうにィ(デェンデェンッ!)語る恋愛の論理ィ(デェンデェンッ!)何ひとつとしてェ(デェンデェンッ!)ピンとこなくてェ…(ポワンッ…ヒィイェエエエ…!)」
「飛行機の窓から見下ろした(デェンデェンッ!)知らない街の夜景(ポォワン…ポォワン…)みたいだァ…(ファンペンペッコポンベェロンチィ…!)」
もうマジで一回怒られろ
「グッバイ!(イェェエエエアアアアア!)それじゃ僕にとって君は何ィ?(イェェエエエアアアアア!)答えは分からな〜〜〜ァい!(イェェエエエアアアアア!)分かりたくもないのさッ!!(イェェエエエアアアアア!)」
「たった一つ(イェェエエエアアアアア!)確かなことが(イェェエエエアアアアア!)あるとするのならばァ!(イェェエエエアアアアア!)(デデデデデデデデェエエエエ!!!)」
ファッ…
「君は綺麗だァアアアアアアアアアアアアアア!!!」
ヒュウゥゥイイイイイイイイイ…!!!!
「それも〜〜〜これも〜〜〜〜(ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!)ロマん」うるせェエエエエエエエエエエエエなァアアアアア!!!!
どんだけ盛り上げんだ?結婚式の二次会?途中の(イェェエエエアアアアア!)っていうサッカーの代表戦みたいな野太い歓声の意味はなんなんだよ。もはや別れてガッツポーズしてるだろ。な、なにを聴かされてんのこれ?
完全にどうかしてる…これでいいと思ったアレンジャーもニノもどっかで頭打ったとしか考えられねぇ…
ただ、この脳みそ口から出そうになるアホアホ電波アレンジ「Official髭男dismの曲」って考えたら死ぬほど「正解」なのも事実なんです。
髭男の音楽のヤバさって「変態的なコード進行とそれを何倍にも複雑にする演奏のアプローチとしつこいくらいの歌詞の韻踏みによる耳の気持ち良さ」で、実は好青年の皮を被った中身エミネム。だからむしろこっちのPretender、ニノテンダーのほうが「髭男っぽい」。正直、髭男にこのアレンジで歌ってほしい。
そしてこの狂曲を完全に楽しんでる二宮和也。自分自身の声をある意味「モノ」として捉えて音ゲーみたいに完璧に声当ててる。しかもそれをPretenderっていう化物曲でやりきってしまう容赦の無さ。これはアイドルという「誰かの書いた曲を歌うプロ」の中でもぶっちぎりで日本で一番曲数歌ってる嵐だからこそできること。歌の更木剣八。
日本のトップにこれやられると、これからの「カバー曲」が前提から覆る気さえする…ここまで破壊してこそカバーだろ、って言われてるみたいで怖い。
フリーター、家を買う。でニノの母親の浅野温子にクソ高い札とか水晶買わせる詐欺師やってたムロツヨシくらい怖い。
このアレンジを受け入れられるかは「聴く人の体調による」としか言えないですし、「なんだこれ」ってなるのも仕方ない。これ聴いたあとに髭男の聴くと普通にスローモーションに聴こえる。原曲に支障をきたすカバーってなんだよ。
ただ、たったひとつ確かなことがあるとするのならば「ニノテンダーマジでイカレ」ということ。一回だけでいい、騙されたと思ってこの曲を聴いてほしい。
ヒィンッ……!!!
「(フェッ!)君とのラブストーリーィ!(テントンテッテン!)それは予想通りィ!いざ始まればァ(テントンテッテン!)一人芝居だァ……(フェッ!)ずっとそばにいたってェ結局ただの観客ダッダッダッ……
ピヨピヨ
チリリリリィィーーーン!
フゥウウーーーーーーーーン……
ダラララアラァァァアアアン!!!!
の衝撃を味わってほしい。