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ミクスチャーブログ

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欅坂46ドキュメント映画が人死なないだけのサイコスリラーで泣きながら吐いた

出かける前にドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』を観たんですが、フタ開けてみたらドキュメンタリーどころか「人死なないだけのサイコスリラー」で、観終わったあと心砕かれて全部の予定キャンセルした。

トップアイドルグループの5年感の奇跡の軌跡なんかじゃなく、「1人の普通の女の子がブッ壊れるまでの過程」を描いたリアルスリラーかつリアルホラー。しばらく人と関わりたくない。

 

ただ「ブッ壊れる」ことが「不幸」かどうか俺にはなにもわからない。言い換えればこれは「才能の覚醒」だった。それを不幸と言ってしまえば平手友梨奈、欅坂そのものを否定してしまうことになりかねないし、幸せか不幸かなんて本人達にしかわからない。だから否定はしないですが、ひたすらシンプルに嫌いな映画でした。この映画の収益が彼女達にどれだけ還元されてるのか知りたい。給料が歩合じゃなく月給制だったら俺は動く。

 

そもそも俺の中で欅坂46ほど「好き」と「嫌い」が混在したアイドルっていなくて、楽曲の特にシングルでの「世間クソ大人死ね多数派ダセェ」路線が大嫌いな一方で、この世の素晴らしさだけを歌った『世界には愛しかない』『二人セゾン』で愛しさと尊さが1億倍に膨れ上がる欅坂が狂うほど大好き。大嫌い大嫌い大嫌い大好き、秋元なのにサマーナイトタウン、それが欅坂。

だからこそ、仕掛け側の用意した「他のアイドルとは違う」という欅坂ブランディングをまざまざと見せつけられるのが気持ち悪すぎた。

例えば、本編のデビューライブ後、秋元康がメンバー全員にアドバイスをするシーンの

「今後の課題としては、頭を真っ白にしたほうがいい。サイレントマジョリティーはもっと新しい構成を示してくれると思ってるし、だけど君たちのほうがアイドルとはこういうもんだ、ということを考えすぎてる。

つまり、もっとメチャクチャでいいし、私たちが新しい道を作るんだ、全ては欅坂から始まったよねってって言ってくれるような新しさが欲しいと思います」

の言葉、マジで「秋元康の顔面を割れ!」だった。「私たちが新しい道を作るんだ、全ては欅坂から始まったよねってって言ってくれるような新しさが欲しいと思います」ってお前それは「未来」の話だろ、今アイドルとして花開こうとしてる彼女達にはなんの関係もねぇだろうがシャバいこと言ってんなよ、そもそもこんな意味わかんねぇ軍歌みたいな曲歌いたくてアイドルになったんじゃねぇだろうが口にパチンコ玉詰めたろかと思ったし、平手友梨奈が休んだライブの直前に舞台監督らしき男が、

「欅坂って平手がいないと成り立たないのかって俺は言われたくない」

とか説教垂れるシーンでも、平手友梨奈ひとりにこれだけの負荷をかけてりゃいずれ倒れるのは目に見えたことだし、そもそもそういうグループにさせたのはお前らのくせになんの策も取ってない不用意を棚に上げて士気下がるような精神論ぶっかけるこいつに熱湯かけてやりたかったし、終始臭う演出する側の「いま辛いのは成長のための糧ですよ」感にハラワタ煮えくり返った。一生水飲まずにタイヤ引いてうさぎ跳びやってろよと。

 

しかしその中心に据えられた平手友梨奈の存在は圧倒的すぎるほど圧倒的だった。平手友梨奈の凄さは「見ちゃう」これに尽きる。歌もダンスも特に上手いとかでもないのに、とにかく「見ちゃう」。どうしてもその一挙手一投足から目が離せない。技術とかでどうこうなるもんじゃない、完全に才能。それはMVの撮影ひとつとっても明らかで、他のメンバーが彼女のパフォーマンスに言葉を失い泣くメンバーすらいた。

それでも序盤に映るデビュー当時の彼女は、他のメンバーと笑い合いながらはしゃいだり、上手くできなくて落ち込むメンバーの肩を抱いたりと、本当に「どこにでもいる女の子」の印象しかなかった。

劇中でも語られてたようにターニングポイントは『不協和音』で、そこから「平手友梨奈 wirth B」感は目に見えて大きくなっていったし、グループの雰囲気も変わっていった。最悪なのが実際は「with B」にはなれないってことで、他のメンバー達もインタビューで揶揄してた「平手のバックダンサー」という言葉はそのとおりなんだけど、バックダンサーだったほうがまだ良くてどれだけ1人が目立とうとも「アイドルグループ」でやってる限り、メンバーは「並列」だし「私が一番可愛い」って思ってる人間が割り切れるはずもない。サッカーとかバスケで上手い奴1人にパス回してそいつが点決めまくって試合に勝ったときの死ぬほど微妙な空気、紛れもなく地獄なんですが、結果として「それ」は世間的にウケてしまった。

デカすぎる目立つ「的」があったほうが見てる側にはわかりやすい。ファン以外からすりゃ欅坂のメンバーは平手友梨奈しか知らないっていう人間がほとんどだけど、「1人も知らない」より「1人でも知ってる」アイドルグループはそれだけでめちゃくちゃ有利、前述した「ブランディング」の観点からすればこれほど正しい売り出し方はない。大人は金になれば続ける。

 

そうやって「鬼」に仕立て上げられた(成長していった)平手友梨奈は真実はどうかわからないが、劇中終盤ではほとんど他のメンバーと会話を交わすこともなかったし、ストイックがオーバーフローして「歌詞や世界観が自分では表現できない」って理由でMV撮影を「飛ぶ」こともあったらしい。

しかも、グループとしても9枚目のシングルから二期生が入ったタイミングで選抜制になり、全員参加だった今までから「落ちるメンバー」が出てきて「君はこの曲には必要ありません」をいきなり突きつけられて運営に対して更に疑心暗鬼になるメンバーもいて、見た限り文字通り「最悪」だった。

 

 

…ただ…皮肉にも、そんなギリギリの、今にも崩壊しそうな最悪の欅坂のパフォーマンスが本当に本当に「最高」だった。

『不協和音』、この世に存在する全音楽のなかでトップクラスにクソで嫌いって言っても過言じゃないんですが、東京ドーム公演のパフォーマンスは間違いなく世界一幸せな悪夢だった。最高の舞台にいっさい笑顔もない最悪な表情でステージに上がろうとする姿が、カッコ良くて美しくて可愛くて怖くて気持ち悪かった。

平手だけじゃない、尾関も小池も菅井も土生も守屋も渡辺も渡邉も、ズタボロになりながら全員が文字通り魂削った煌めきと圧が最悪で最高だった。上も下もない完璧なひとつのアイドルグループだった。泣きながら吐いた。もう二度と観たくない。

 

欅坂46、正直「櫻坂」になっても曲の路線全然変わってねぇし内外の地獄は相変わらずですが、とりあえず「終わってくれて良かった」って思った。宝くじ当たったら全員に土地買ってあげたい。

 

僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46

僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46

  • 発売日: 2021/02/03
  • メディア: Prime Video
 

 

毎日どこかしら痛いのに生きてる俺えらい

25歳超えたあたりから毎日どこかしら痛い。

肩痛ぇと思って何枚も湿布貼ってやっと治ったと思ったら、次の日デカい口内炎が歯ぐきにできてるし、その口内炎治りきらないうちに乾燥で舌切れて流血してるわ、1週間くらい前から首は痛ぇわ、腰は痛ぇわ、頭も痛ぇ。頭痛って頭良い奴しかならないんじゃなかったのかよ。そしてとにかく足がくせぇ。

ちょっと重いもの持っただけで三日三晩腕上がらなくなるし、ちょっとご飯食べ過ぎただけで終日気持ち悪くてゲロ吐きそうになるし、ちょっとスマホでツイッターしてたら目取れそうになるし、想い伝えられなかっただけで毎日胸は苦しいし、もう人っていうかただの生きる屍リビングデッド。「今日なんか調子良かったな!」って日、去年1日もありませんでした。

 

そもそも人間の構造そのものが「バグ」多すぎますし、この世に病気が何百種類もあるって考えたら、毎秒ロシアンルーレットやってるようなもんじゃないですか。1年半前に胃やられてから半年ごとに胃カメラ飲んでるんですけど、胃だけ予防してても脳みそ爆発するかもしれんし、肛門爆発するかもしれんし、身体の前に精神終わるかもしれんし、仮に家から一歩も出ない生活続けてても細胞の不備で死ぬとかありえなくないですか。なんでなんもしてないのに死ぬんだよ。

お母さんが「なにもしてないのに壊れたんだけど!」つってパソコン見せてきますけど絶対なんか(した)じゃないですか。クソ男の「なにもしないから家来ない?マジで!マジでなにもしない!」も絶対なんか(する)じゃないですか。なのに、人間に関しては本当になにもしなくても死ぬ。人間弱すぎる。

 

そんな「ザコ生物ここに極まれり!」の俺なのに、普通に生活して今日も生きてるの、本当に本当にすごくないですか?すごくてえらい。死ぬ理由なんて病気だけじゃない、痛くて死ぬし苦しくて死ぬし暑くて死ぬし寒くて死ぬし寂しくて死ぬ。外歩いてたらいきなり頭にクソデカい岩落ちてくることだってあるかもしれないし、どこぞの狂戦士にボウガンで心臓撃ち抜かれるかもしれないじゃないですか。人里に降りてきた飢えたクマに腹ガッサー!いかれるかもしれないし、ハゲ散らかしたマッドサイエンティストに合成獣作るための実験台にされるかもしれないじゃないですか。てゆうか家にいたって制御不能になったジャンボジェット機突っ込んでくる可能性だってあるじゃないですか。

この普通だったらオリハルコン防具で全身固めないと即死するレベルの罠がそこらへんにゴロゴロ仕掛けられてる安全な場所なんてどこにもない地獄の星を、ペラペラの布きれ何枚か羽織ってアホみたいな顔してるだけで何十年間も生き延びてるのマジですごい。地球人で1番強いとされてるドラゴンボールのクリリンなんて4回死んでるのに俺0回。まぎれもなく天才。おそろしいほどの強運。完全にこの世に産み落とされた最後の神童。

 

しかも、そんな激ムズダンジョンを闊歩しながら、好きでもない労働して国に金渡してるとか今すぐ教科書載ってもいい。100円の物買ったら強制的に10円盗られてるし、街住んでるだけで何十万も取られるし、毎年わざわざ自分で稼いだ金計算して10%20%払うとか、冷静に考えたら心底意味わかんねぇ。確定申告こそSnowManにやらせたいわ。怒りで世界滅ぼしていいレベル。にもかかわらず、それを毎年毎月毎日文句言いながらも続けて生きてるとか、えらすぎてもはや偉人。紙幣確定案件。福沢をそこどけ。俺が明日から万札やる。

 

そんな首痛ぇし肩痛ぇし腰痛ぇし頭痛ぇし頭悪ぃし、口痛ぇし目痛ぇし胃痛ぇし足くせぇし金ねぇのにめっちゃ生きてる俺、いや俺たち、ただの「最強」です。死ぬまで生きろ。

「サブカル」って結局どこまでがサブカルなんだよ

映画『花束みたいな恋をした』のネタバレするんですけど、これ劇中にとんでもない量の実在する音楽やら漫画やら小説やらの固有名詞がバンバン出てきて思い出と共感性羞恥に惨殺されるメンタルスプラッター映画なんですね。

だから感想とか評価漁ってもいわゆる「サブカル系御用達」的な語られ方してるのがほとんどで俺もそう思ってたんですが、ふと「サブカルって結局どこまでがサブカルなんだ」って考えたらわからなすぎて脳溶けました。

 

そもそも「サブカル」の意味調べても

サブカルチャー。社会の正統的、伝統的な文化に対し、その社会に属するある特定の集団だけがもつ独特の文化。大衆文化・若者文化など。下位文化。サブカル。→カウンターカルチャー

サブカルチャーのかんたんな意味 Weblio辞書

 

は…?全然わからん…なんて…?か、カウ…?

 

一方、「メインカルチャー」

サブカルチャーと対比して用いられる語で、ある社会で支配的な文化のことである。文学、美術、演劇、音楽などの事であり、20世紀になって大衆文化が発達し、次第に映画、テレビ番組、ポピュラー音楽、ビデオゲームなども学問や論評の対象となり、メインカルチャーと認識されている。

メインカルチャー - メインカルチャーの概要 - Weblio辞書

 

えっーーと……もうだいじょうぶです…

どっから下位(サブ)でどっから上位(メイン)なんだよ。売れてるか売れてないかってこと?なにを基準に?誰が決めてんの?支配的文化ってなに?

例えば『花束みたいな恋をした』で同じ文脈で語られるカルチャーが、

 

天竺鼠、今村夏子、押井守、きのこ帝国、羊文学、ゴールデンカムイ、宝石の国、穂村弘、長嶋有、A子さんの恋人、いしいしんじ、タムくん、長谷川白紙、cero、舞城王太郎、フレンズ、Awesome city club、ナンバーガール、崎山蒼志、菊地成孔の粋な夜電波、ストレンジャーシングス、ゼルダの伝説、SMAP…他

 

なんですが…これ全部「サブカル」ってことでいいですか?さ、サブカル…?ゼルダが…?SMAPが…?頭おかしくなりそうだよ。サブとは…?

 

たしかに、天竺鼠とかきのこ帝国とかゴールデンカムイとか観測範囲でも「知る人ぞ知る」的に評価されがちなメンツだし、粋な夜電波聴いてる奴がメインとは誰も言わないと思いますけど、M-1準決勝常連芸人とかMVが何百万再生もされてるバンドとか1500万冊売れてる漫画が「サブ」?数字だけでいえばゴリゴリのメインでは?勝手にサブ呼ばわりして殺されません?三河屋?

そのくせ『魔女の宅急便(実写)』『ショーシャンクの空に』を見る陽キャを見下したり、セカオワが流れるカラオケで肩身狭そうにしたり、「(ワンオク)聴けます」発言とか「メインに迎合しない俺ら」を際立たせるためのメインカルチャーの表現として選ばれたチョイスがあんまりピンとこないんですよ。セカオワとかむしろサブカルの権化だと思ってたわ。パンプキン城みたいな家住んでるし。

 

だったらサブとかメインとか関係なく、単に「カルチャー映画」って呼べばいいだけじゃねぇかとも思ったんですけど、主人公の2人ってたぶん他人から「サブカル系」って言われることは嫌うくせに「人と違う趣味を持つ自分」「サブでいること」にめちゃくちゃプライド持っててそれを人より詳しいことでマウント取りたがる超めんどくさい奴らなんですよ。自己紹介で「好きな言葉はバールのようなもの」(菅田の大好きな『水曜日のダウンタウン』の説)とかわかる人間にだけわかる「かまし」するような奴なんですよ。だから紛れもなくこれ「サブカル映画」です。俺かよ。やっぱり俺は菅田将暉だったのか…?

「大勢が知らないこと」がサブカルマウントの指標になるんだったら、MV再生数4ケタのバンドとかワンステージ500円の地下ライブ出てる芸人を愛してやまない奴らこそサブカル系でそれ以外は確実にメインじゃないですか。にもかかわらず絶妙に「SNSに感想あげたら反応もらえそうな普通に人気ある」コンテンツを出してくるあたり完全に俺でした。

 

だからこそ、どっからサブでどっからメインなのかハッキリさせたいんですよ。将暉(俺)のためにも架純のためにも。ONE PIECEはメイン?ハイキューは?チェンソーは?鬼滅は?呪術はサブ?ミスチルはメイン?髭男は?King Gnuは?米津玄師は?星野源はサブ?

日本一売れてる漫画雑誌に載っててもオリコン1位獲っててもサブ?

例えばお笑いだと、シソンヌとかチョコプラ好きっていうと10年前までは「マイナー芸人の名前出すサブカル野郎」認定されてたイメージなんですけど、いまこの2組っていまテレビ出まくってる超メイン側だし、「シソンヌ好き」「チョコプラ好き」って言ったらむしろサブカル系からニワカ扱いされかねないじゃないですか。

じゃあいつからメインになったのか、キングオブコント決勝出たときなのか、有吉の壁に出始めたころなのか、その線引きがいつまでも曖昧だから同じ「カルチャー」のなかでも、ONE PIECE好きはバカにされがちで呪術廻戦チェンソーマンに最初から目つけてた奴は偉い、みたいなのが起きると思うんですよ。

 

他の漫画で言えば、寿林檎先生の『贖罪の阻害』とか田部好美先生の『ちなつはいつもこまりがお』、アニメだと『彼女がドアを開けたら俺が立っていたんだが』とか『ヒップロケット!』を今さらサブカルとして語るとめっちゃ叩かれるじゃないですか。

バンドなら『ビーフストロガノ’S』とか『平成ケトル』、シンガーソングライターだったら『下村群青』もサブカルかって言うと知名度や実力的には絶対に違いますよね。

言いたいのは「大衆に知られてる作品」=「メインカルチャー」ってひと括りにするのは極めて危険な行為だし、反対に「サブカルチャー」と呼ばれる作品を果たしていつまで「サブ」と呼ぶのかっていうのはものすごく重要だってことなんですよ。

言葉の意味や定義をしっかり決めることでそれがエンタメ全体の発展にも繋がってきますし、カウンターカルチャーとしてのサブカルチャー、ハイカルチャーとしてのメインカルチャーっていう画一的な思考からの脱却を図れるんじゃないでしょうか。

 

 

…まぁ『ちなつはいつもこまりがお』って漫画も『彼女がドアを開けたら俺が立っていたんだが』ってアニメも『ビーフストロガノ’S』なんてバンドもいないんですが…

存在しないカルチャーこそ「真」のサブカル

 

『花束みたいな恋をした』オフィシャルフォトブック
 

アニメ1期OP曲より2期OP曲のほうが絶対に良い

アニメでもドラマでも必ずといっていいほど1期より2期のオープニング曲のほうが好きになるんですよ。

たしかに1期よりは派手さにもキャッチーさにも欠けるかもしれないんですけど、主人公も成長途中で、主要キャラが出揃って、物語も核心を突いてきてって中での勢いだけじゃない、深みが増した2期OP、最高。『タッチ』より『愛がひとりぼっち』だし、『君が好きだと叫びたい』より『ぜったいに 誰も』だし、『おジャ魔女カーニバル』より『おジャ魔女はココにいる』だし、『そばかす』より『1/2』、『ウィーアー!』より『Believe』だし、『ムーンライト伝説』より『セーラースターソング』興奮で頭おかしくなる。

2期のOPは主要キャラが物語の中でどういう立ち位置でどういう性格なのかっていうのがわかるそれぞれにスポットが当たるカットが挟まれることが多いんですが、あれがマジで最高。最初は1期からガラリと変わったオープニングに戸惑いながらも少しずつ2期の魅力に虜になり気がつけば1期一色だった細胞が2期の色に徐々に染まっていく「セカンド・ソング・セル・イロージョン(第2期曲細胞侵食)」、あの感覚がたまらない。

アニメだけじゃねぇ、なににおいても1番目よりも2番目が好きになる傾向がある。長男より次男だし、1番手より2番手。マリオだったら必ずルイージ選びますし、道明寺より花沢類だし、綾波よりアスカに踏まれたいんだよ。

 

恋愛モノでもそう。ぶっきらぼうでコミュ障で口悪くて全然気合わねぇしケンカばっかりなのにいつの間にか、運命に導かれるかの如くただ風と草木が共にあるようにヒロインと惹かれ合っていく主人公の男じゃなくて、優しくて、仕事もできて、金もあって、絶対にヒロインを傷つけない、世界中の誰よりもヒロインの女のことを大切に思ってる2番手。

なんか最終回間近になったら物語の便宜上、そのへんのポッと出の女か同じように主人公にフラれた2番手の女友達と無理やりイイ感じさせられる、そんな悲しき2番手。なによりも健気で尊い…それが2期であり2番手。

 

だからこそ2期OPが1期OPに比べてめちゃくちゃナメられる傾向にあるのが納得いかねぇ…他の番組で作品の特集組まれても流れるのは必ずといっていいほど1期OPだし、他の歌手とかがアニソンカバーしてみました!演奏してみました!みたいなのもだいたい1期。まるで最初から1期なんか存在しなかったかのような扱い…甲子園で『愛がひとりぼっち』演奏してる吹奏楽部一校でもあんのか?

極めつけはカラオケで1期OP誰かが歌って狂うほど盛り上がった後に2期OP入れたら高確率でポカンとされるのマジで全てを終わらせてやろうかと思いましたわ。

「あ〜〜…そんな曲もあったね〜…」

じゃねぇんだよ。お前の人生2期目に突入させてやろうか?

 

いつだってそうだよ。2期はいつだって比べられるんだよ。1期という巨大な壁を常に感じながら、認められなければ一瞬でファンが離れてしまうかもしれない、という恐怖に怯えながら戦わなきゃいけない、そのプレッシャーが、恐怖がお前らにわかるか?

それなのにお前らは好き勝手言いやがるよな。

 

「1期のほうが良かった」「1期には勝てない」「やっぱ1期だよな」「2期微妙じゃね」

「2期になってから見なくなった」

 

バカが。こっちだってな、わかってんだよ。1期あっての2期だってことも、2期は1期に勝てねぇことも、全部わかってんだよ。なぜなら紛れもない2期こそが1期のことを誰よりも尊敬してるんだからな。それでも自分のことも好きになってもらいたい、認めてもらいたい。なんでそれをわかってくれねぇんだよ…

 

「前の彼が忘れられないの……」

 

つってフラれたことがあるんですが、思い返したら元彼は1期、俺は2期だったんですかね?『元彼カーニバル』で『俺はココにいる』…ってか?うるせぇぶっ飛ばすぞ。

ピーリカピリララポポリナペーペルト、俺を誰かの1期にしてください…

 

おジャ魔女はココにいる

おジャ魔女はココにいる

  • アーティスト:MAHO堂
  • 発売日: 2000/03/24
  • メディア: CD
 

雪の日に「え?なんで雪で傘さしてるの?www」って言われて世界滅ぼしかけた

北海道住んでるんですけど、雪降ってる日に髪の毛濡れるのイヤだから傘さしてたら知り合いに

 

「え?なんで雪で傘さしてるの?www道民なのに傘さすとかwww雪初心者の東京人かよwww」

 

って煽られて危うく世界滅ぼすところでした。お前マジで俺が大魔王じゃなくて命拾いしたなぁオイ?本来だったら昨日が地球最後の日だったからな?良かったなカタストロフィ起きなくてよ?

いいか?俺ぁな、頭に陰毛乗っけた悪魔に呪われし天パなんだよ。毎日ドライヤーで逆にまっすぐクセづけして強めのワックスつけて整えねぇと終わるんだよ。なんもしてねぇ状態だと強制的に頭にモザイクかかるんだよ。18禁なんだよ。歩くFANZAなんだよ。地上波じゃ流せねぇんだよ。

そんな俺にとって「水分」は親の仇も同然の憎むべき存在。少しでも付着しようもんならその日はもう俺にとって地獄の始まり、準備した時間が全て水泡に帰す。いくら水分量の少ない北海道の雪だろうが水分は水分、少しでも髪乱れたら青春と一緒だよ、もう元には戻らねぇんだよ。ハイになったふりしたって心模様は土砂降りなんだよ。

そもそも「北海道民は雪で傘さしたら負け」って誰がそんな意味わかんねぇルール決めたんだよ。そんな勝負こっちから負けてやるわ。別にさしてもいいだろ。ケースバイケースなんだよ常識押し付けてくるんじゃねぇよ。ヤフコメかよ。

「いやそんな髪の毛濡れるのイヤならフードとか帽子かぶれよ!www」

うるせぇ二度とその口開くな。ニット帽なんてかぶろうもんなら静電気プラス湿気のコンボで一瞬にして髪の毛ビッグバンが起きるんだよ。フードでも同じなんだよ意味ねぇんだよ。一緒にメシ食う相手がクソザコ見た目だけ超サイヤ人でも幻滅しないんだな?俺のこと嫌いにならないって誓えんのか?

それをなにが「雪初心者の東京人かよwww」だ?お前のノド傘で牙突してやろうか?映画『るろうに剣心 最終章 The Final』公開前にお前の人生終了させてやろうか?あの世で後悔しろオラァァァアアア!!! 

 

しかもなにがハラワタ煮えくり返るって、コイツ「冬」「雪」に対する優越感のみで生きてんだよ。他人に誇れるものが「北海道に住んでる」ってことだけ。特に「寒さ」とか「雪の多さ」だけで自分のアイデンティティをギリギリ保ってるイカレた悲しきモンスターなんだよ。

中の人間から見ても「お前は冬のなんなんだよ」って言いたくなるくらい「俺が寒くした冬」「俺が降らせた雪」みたいな冬の申し子のテンションで語ってきやがりますし、いっつも「東京さま〜〜♡」「大阪どの〜〜♡」とか言って本州に媚売りまくってんのに、冬になったら急にナメくさって「え?東京の冬?そんなの冬じゃないよ?」とか言い出しますから。

 

東京が久しぶりに雪降って交通網がバグったっていうニュース見て、

 

「え〜?その程度の雪で電車とか車止まっちゃうの〜?かわいそ〜www北海道だったらこんなこと絶対ないのにな〜wwwこの程度の雪でパニクるなよ、かわいいなぁww」

 

とかゲボ吐くほどドヤってきますし、東京から来た人が雪道おそるおそる歩いてるの見て、

 

「そんな歩き方して〜wwwあ〜あ!おいおい何やってんだよ〜wwwそんな平べったい靴じゃすぐ転ぶぞ〜!そっか〜www東京の人は雪道の歩き方知らないんだもんな〜wwwそっか〜そっか〜www」

 

とかペンギンの親の顔でこっち見てきますし、東京の最高気温が一桁って聞けば、

 

「え!?www5℃!?5℃で寒いとか言ってんの!??wwwいやいやそんなん全然寒いうちに入らないから!!夏じゃん!!!wwwそんなんで寒いとか言ってたら北海道来たら1日で死ぬよ〜?www」

 

とか急に細木数子みたいなこと言ってきて超うるせぇので、もし北海道に来てそういう奴に出くわしたら道路沿いに「砂箱」って砂入ってるボックスが200m間隔で置いてますから。あれ「そういう奴の口の中に詰めて喋れなくさせる用の砂」なんでどうぞご自由にお使い下さい砂食って死ね!!!!

 

って終始キレ散らかしてたらそいつが

 

「アイスバーンの道で傘さしてもし滑って転んだら危ねぇだろ…?www」

 

…や…優しさ…?…お…俺の負けだ………

野島伸司から出た純度100のゲロアニメ『ワンダーエッグプライオリティ』感想

 

今季放送中のアニメ『ワンダーエッグプライオリティ』、脚本があのゲロドラマ請負人こと「野島伸司」の時点でどんなに作画が美しくてもエンディングが泣けてもその道中を振り返れば死屍累々、阿鼻叫喚の屍の山が積み上がってる、ということはもはや確定案件なわけですが、本人が放送前のコメントで、

「ドラマにもコンプライアンスが侵食して、僕のような物書きは翼をもがれた感覚で、より自由度の高い場所を模索していました」

云々と語っていたことからもお察しの通り、実写の呪縛から解き放たれ完全にリミッターぶっ壊れた暴走機関車と化した野島伸司がやりたい放題やるイカレアニメでした。い、いやアニメだからってなにやってもいいということではないんですが…

1話2話の時点を一言で言うと「飲める地獄」。絶望と憎悪を煮詰めた純度100の濃縮還元のゲロ汁がバッキバキにデザインされた超絶オシャなパッケージで売られてました。このクオリティ毎週保つとかクリエイターの労働基準大丈夫か?と心配するくらいの美エグ作画に油断してると死角から首掻っ切られます。見た人殺せるアニメ。

 

簡単にストーリー説明すると、不登校の女子中学生・アイが真夜中に喋るカナブンの声に導かれて割ると自分の欲しいものが出てくる卵が入ったガチャを回させられて気づいたら精神世界の学校に飛んでて卵の中から同い年くらいの女子が出てきたと思ったらその女子のクラスメイトから手斧とか包丁投げつけられて殺されそうになってるから助けたら女子が感謝しながら消えるっていうアニメなんですけど……って書いててもまったく意味がわかんねぇ…風邪引いた時に見る夢かなんかかこれ?大量の薬キメながら書いてます?警察家宅捜索しろ。

 

伏線大好き裏切り大好きな野島伸司が1話2話くらいで物語の全容を掴ませてくれることぁないとは思ってたんですけど、全容どころかシッポすら見えてきません。そもそもシッポがねぇ。形のない化け物。

そもそも、

  • アイが出会う少女達はみんなイジメやハラスメントで傷つけられその命を絶った魂らしい
  • その魂を救い続けることで同じく自殺した親友・小糸の魂を救えるらしい
  • 精神世界では死ぬことはないが負った傷は現実世界に持ち越されるらしい
  • アイの他にも卵ガチャを回せる女子がいるらしい

「らしい」ばっかのフワッとした設定だけぶん投げられてあとは「答えはお前の中にある」みたいな話の構成なんですけど、そのセンス・オブ・ワンダー感がめちゃくちゃ怖え。

物語の視点はアイの日常(現実)、学校(記憶)、精神世界(エッグの世界)から構成されてるんですけど三者三様どれも種類の違う地獄ビュッフェをハシゴさせられてて、日常じゃ不登校でイジメられ、記憶じゃ親友自殺し、精神世界じゃ他人のトラウマと向き合わなきゃいけない、常人だったら初日で廃人化すると思うんですけどアイはそれでも普通にメシ食って笑って、もはやどっかバグってる。アイどころか他の卵女子も母親も担任も登場人物全員ネジ飛んでるんじゃねぇかっていうのだけジリジリ感じたままアニメが進むんですよ。

 

普通だったらこんなアニメよっぽど体調良い時にしか見れないんですけど、にも関わらず「全然サラッと見れちゃう」。この手の物語にどうしてもつきまとう悲壮感、陰鬱感が極めてうっっすい。前述したように100人に聞いたら100人が息呑む美作画とキャラクターの可愛さ、出てくる敵のコミカルさ、OPEDのノスタルジーポップさによって地獄が地獄として認識できなくなってくる。純度100のゲロ汁をポカリみたいにゴクゴク摂取できちゃう。多分これが野島伸司の言う「アニメだからこその妙」で、ドラマだったら直視すると目溶けてくるような内容でも違和感なく脳に入ってくる。

だからこそ、この「気軽に摂取できるトランス感」がめちゃくちゃ気持ち良くて怖え。たぶんこれ回重ねるたびにどんどん脳が麻痺してきて野島伸司作品特有の「どんなに途中経過が地獄でも最後まで我慢して見た人間にしか味わえない天国絶頂感」を味わえるころには見てるこっちの精神が崩壊してんじゃねぇかってビクビクしてます。

 

『ワンダーエッグ・プライオリティ』、後世まで語り継がれる神アニメになるか末代まで呪う糞アニメになるかのどっちかだと思うんですが、どうなろうが「まぁこれが野島伸司だから…」で納得できそうなのマジでズルいなと思いました。もしクソアニメになりそうだったら武田鉄矢トラックに突っ込ませたらいい。

 

ch.nicovideo.jp

ドラマ『天国と地獄』高橋一生は犯人じゃない説

正義感だけは強いドジ刑事・望月彩子(綾瀬はるか)と天才サイコパス殺人鬼の日高陽斗(高橋一生)の心と身体が入れ替わるという今クール屈指のトンチキドラマ『天国と地獄』。

1話の時点ではな、これでもかってくらいに「日高が犯人です」みたいに描かれてるんやけどな、サイコパスウォッチャー歴17年の俺の目は騙されへんで。俺はここで「高橋一生は犯人じゃない説」を唱えるでぇ。

 

 

・天才サイコパスの癖に雑

「一人暮らし」とか余計なワードを口にする、犯行現場を自社製品の洗剤でわざわざ掃除、犯行後も同じ靴を履き続ける、普段遣いの革手袋をつけて殺害、防犯カメラにバッチリ移りまくる、カバンの中にわざわざ凶器入れるetc……抜け目のない天才サイコパスのわりには言動が雑で稚拙すぎやと思わんか?仮に「そこ」がドラマの核やのうてあくまで「入れ替わり」を描きたいにしてもあまりにもあからさまやんか。

日高が警察への挑発の意味を込めてやってるセンも考えられへん。そんなんして日高になんの得があんねん。サイコパスは自分の不利益になるようなことは基本せぇへんのや。「犯罪を楽しむ」って感情すら欠けてるのがサイコパスやで。

そや、確実にこれは「犯人は日高」だと思わせるためのミスリード、日高が連続殺人犯であることを知った真犯人が日高に罪を被せるために行ってるカモフラージュ以外考えられへん。

もう一回言うけどな、他の人間は騙せてもサイコパスウォッチャーである俺の目は誤魔化されへんよ。俺騙したら大したもんやでホンマ。

 

で、肝心なのは日高は「今回の事件に関しては犯人ではない」ということなんや。実際に日高は過去に殺人を犯してとるし、自分にとって不必要な人間を無感情に虫を潰すかのように殺してきた最凶最悪のサイコパス、それは絶対に揺るぎないものであってほしいんや。「華麗に人を殺める高橋一生」、俺はそれを定額給付金よりも望んでるんや。

仮にこれで「日高は誰も殺してなんかないし実は超良い人でした〜!なんなら最終的に彩子とラブキュン♡な感じになっちゃいますよ〜〜!」展開になるんやったら俺は動くよ。

 

・副題の「サイコな2人」

副題にもなっている「サイコな2人」。ここでいう「2人」とは誰のことか?これをもういっぺん考えてみいや。まず1人は日高で間違いないやろ。普通ならもう1人は彩子だと考えるのが妥当やと思うわな。そこが罠や。せやかて彩子はどこからどう見てもサイコパスではないやろ?サイコパスはバカだけは演じられへんのや。

となると、このドラマには「もう1人」正真正銘のサイコパス「トゥルーサイコパス」がいるということになるんや。それは誰か、ここからが本題や。

 

候補1:渡辺陸(柄本佑)

1話でも彩子にサラッと事件のヒントを出し、「日雇いの派遣清掃員」という時間に自由が利く仕事にも就いてる彩子のヒモ男・渡辺。今んとこコイツが一番のトゥルーサイコパス候補や。

過去の出演作からも柄本佑がただのヒモ男で終わるはずないやんけ。もしこのままなんもないで終わったら俺はまた動くよ。ティッシュペーパーと柄本佑の無駄遣いだけはしたらアカンのや。オカンも「柄本佑を見たらまず疑え」言うてたでぇ。

 

候補2:八巻英雄(溝端淳平)

ただ柄本佑がトゥルーサイコパスだとあまりにも予想内の展開すぎるっちゅーも事実や。そこで対抗馬として挙がってくるんが溝端淳平演じる彩子の相棒・八巻や。「主人公に最も近いバディが真犯人」のパターンは『アンフェア』『相棒』他とお馴染みの手法にもなってるのよ。刑事ドラマでは「弱気な良い奴=殺人犯」、小学校で習ったやろ?あの胡散臭い笑顔は絶対になんか隠し持っとるで。

2019年のドラマ『仮面同窓会』でも溝端淳平の気狂い役のハマりっぷりは立証されててな、序盤コイツがどんどん「良い奴ポイント」を稼いでくれればくれるほど終盤にクズがオーバーフローしたときの演技を想像するだけでヨダレ止まらんわ。

 

候補3:五十嵐公平(野間口徹)

「真顔で人刺す」でおなじみの野間口徹が演じる警視庁捜査第一課管理官の五十嵐も怪しいでぇ〜。「管理官=裏で糸引いてる」の図式は九九覚えるよりも簡単やねん。

な〜〜〜んかとぼけた無能ヅラしとんのもキナ臭くてしゃーないわホンマ。絶対そんな奴ちゃうやろ。野間口徹使っといてな〜んもありませんでしたは神様が許しても大杉漣が許さへんで。

 

候補4:河原三雄(北村一輝)

逆に「絶対にない」のは北村一輝演じる河原や。コイツだけは天地がひっくり返ってもないわ。むしろこのドラマの「唯一の良心」と言っても過言ではないで。サスペンスモノにおける登場人物紹介の「危険な匂いの漂う人物」は「無味無臭」と同義や。次のサイコパステストに出るでぇ覚えときや。

 

候補5:九十九聖(中尾明慶)

この男に関してはホンマよーわからん。ゴメンけど俺は中尾明慶に興味が1ミリもないんや。答え知ってるのは仲里依紗だけちゃうん?

 

 

…まぁ、ここまで語っておいてなんやけどな、俺なんかの予想はハズレればハズレるほど『天国と地獄』がごっつおもろいドラマになるちゅーもんやで。せやろ?以上、久住でした。

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