このまま行くと最終回「清原は色々立ち直って間宮もなんか良い曲出来るけどお互い新たな人生を歩むし風磨はよく分からんけどお笑いコンビに会社譲って旅とか出そう」の雰囲気プンプンするんですが。恋愛ドラマなのに一番有力なのが「誰とも何もならないエンド」って何?サスペンスにおける犯人死亡かよ『模倣犯』の「中居の首爆発」か?
この度は本当にすみませんでした。予想と完全に「真逆」でした。もう俺に恋愛ドラマを語る資格はありません。「この先50年の恋愛禁止」をもって償わせてください。
だから『ファイトソング』に関して俺が言えることはないです。あまりにも美しい最終回だった。特に、芦田こと間宮祥太朗の最終回での一挙手一投足には「ぴぐぉあk@wじょじゃぺおかぽ!!!vなうぇnッッ!!!!!」と汚い声をあげることしかできませんでした。
間宮は「出演者全員が見ている前での公開告白」「伏線回収の弾き語り」「ラストで路チュー」という今までの鬱憤を晴らすかのような「鬼の主人公ムーブ」をかまし、誰もが無理だと諦めかけた難攻不落のヒロインの心を1話でドロドロに溶かし、脇役を含めた出演者ほぼ全員の恋を実らせ、強引に最高のハッピーエンドに持っていった。誰も傷つけず、誰も不幸にせず、みんなが幸せな結末…
やはり、これは「間宮の見た夢」
あまりに出来すぎている、こんなドラマがあるはずない。おそらく、この世に『ファイトソング』などというドラマは存在しない。我々は間宮を想うがあまり、いつのまにか間宮の深層心理に入り込み、間宮と同じ夢「まみやのかんがえたさいきょうのれんあいドラマ」を見ていただけ、間宮の集団催眠。そう考えなければ説明がつかない出来事が最終回ではいくつもあった。
まずひとつめ、「出演者全員が見ている前で公開告白」。これは間宮の過去出演作『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』で、Kis-My-Ft2玉森にやられた行為。間宮は「自分の勤務先で好きな女の告白を見る」という屈辱を味わった。
次に「弾き語り」。これも間宮の過去出演作『半分、青い』にて、主人公である永野芽郁にむけて間宮が『Sobani Iteyo』を弾き語るシーンがあった。しかし、最終的に二人はうまくいかず、間宮は永野芽郁に「死んでくれ」とまで言われ、離婚した。
そして「路チュー」。これもまた『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』で、ヒロインの上白石萌音が川に落とした大事なブレスレットを間宮が夜通し探し、それを届けに行った先で玉森と上白石の「路上ハグ」を目の前で見せつけられた。
…カンの良い皆さんはもうおわかりでしょう。このドラマで間宮がした行動、それは全て「過去の間宮が経験したもの」
間宮は過去に自分が失敗した、もしくは過去に見せつけられた告白を「別ドラマの自分が成功させる」という間宮リベンジャーズを果たしていた。これを「間宮の夢」と呼ばずになんと言うだろうか。ちなみに『東京リベンジャーズ』にも間宮は出演しており、その役は「稀咲鉄太」、とても偶然とは思えない…
そもそも『ファイトソング』の間宮はその設定からしてあまりにも「主人公」だった。間宮が演じた役柄はシャイなミュージシャン…ヒロインはそのミュージシャンのファン…そしてそのヒロインには障害が…
完全に「木村拓哉の詰め合わせ」。ロングバケーション×プライド×ビューティフル・ライフのキムタクハッピーセット、それが今回の間宮。間宮の中には確実に木村がいた。
しかし、間宮はただ木村をなぞるだけではなかった。間宮は木村が唯一やらなかった方法でこの戦いに勝利したのです。
「フリップ」である。
私の知る限り、フリップで告白したのは、前回の菊池風磨、映画『ラブ・アクチュアリー』のアンドリュー・リンカーン、ドラマ『セオリー・オブ・ラブ』のアタパン・プーンサワット、そしてドラマ『明日の君がもっと好き』の市原隼人、この世でたった5人だけ。
「本気で誰かを愛するとき、人はフリップを使う」
それが、この世界で唯一の真理なのかもしれません。
そうして、間宮はカッコいいだけじゃない、かわいさも、ダサさも、全てを兼ね備えた「最強の間宮」を作り上げた。こうなった間宮には誰も勝てるわけはない。ブルーアイズ・アルティメット・間宮。
夢を現実にし、俳優として「覚醒」した間宮。間宮がこの先どうなっていくのか想像もつかない、ネクスト間宮のスタートラインはこれからだ……すいません「間宮」ってこんな字でした?