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日本シリーズ日ハム優勝後の札幌のテンション

土曜日の夜、居酒屋で酒を飲んだ。

日本シリーズ真っ最中だったから、二人共ふだん大して興味ないのに野球の話とかをして、いつもだったらそういうニワカファンを一番嫌う二人なんだけど、なぜかずっと薄い野球談義を繰り返してた。

 

「日本シリーズすごいね」

「すごいよ」

「いやー、日ハムはすごい」

「すごいね」

「ここで4連勝したら、どうなるの?」

「優勝。ハム・ウインナーめっちゃ安くなるよ」

「やった」

「でも広島も強いからね」

「強いよ、やっぱり」

「いま何回?」

「(スマホを出しつつ)6回。同点」

「いやーすごいね」

「すごい」

「大谷もすごいけど、やっぱりみんなすごいね」

「みんなプロだね」

「プロ」

「球がめっちゃ速いでしょ」

「速い。しかも曲がったりするんだよ?」

「そう。曲がる。それで、それを打つんだよ?すごくない?」

「すごい」

「足も速いし」

「めっちゃ速い」

 

隣にガチの野球ファンがいたら惨殺されそうなくらい中身のないペラい会話。もはや野球の会話って言えるのかこれ。目も当てられないほどベロベロに酔っ払っていたので許してください。そもそも本当に野球が気になってたらこんな日に飲みになんか行かない。でも、そんな馬鹿みたいな話がすごく楽しかった。

2時間くらい飲んでから店を出て地下鉄に乗るために札幌駅に行くと、周りが異様な雰囲気でみんな壁際で立ち止まりながらスマホ片手にキョロキョロしていた。

 

「なんだこれ」

「え。事件?」

 

なんか怖くなってスマホで「札駅」と検索すると日ハムが優勝したことを駅の広告スクリーンや構内アナウンスで流して、周りの人達が喜びを分かち合っていたらしい。

 

「ああー、優勝したのか」

「びっくりした、事件かと思った」

「それか有名人来たとか」

「へぇー、優勝、したんだ、へぇー」

「ハム・ウインナーめっちゃ安くなるね」

 

さっきまでのテンションはなんだったのか。 最寄り駅で別れて、帰りに一人フラフラーっと近所のコンビニ寄った。

何を買うか決めてなかったけど、適当に店内を物色して2リットルのお茶と、起きてから食べるおにぎりと焼きそばを買った。

レジに行くと珍しく店員が話しかけてきた。

 

「優勝しましたね、日ハム」

「いやー、すごかったらしいですね」

「すごかったらしいですね。観ました?」

「いや、僕も観れなかったんです。いやーすごいな。すごい」

「ねぇー、あの広島から」

「ハム・ウインナーめっちゃ安くなりますね」

「ほんとですねぇ、あ、550円です。」

 

ペラい。ペラすぎる。まともな野球ファンはいないのか。でも、ほとんどの人はこんなもんだよな、と思いつつこうやって自然と会話が生まれたりするんだから、やっぱりすごいとも思う。

 

「お客様」

「え?」

「千円多いですよ。あと小銭も」

 

酔っ払って計算もできなくなったのか、540円に対して1620円渡してた。

 

「ああ、すいません。酔ってて」

「こんな日ですもんねー、飲みますよね」

「はは」

「60円のおつりです。レシートお使いですか?」

 

と言いながら、店員はレシートに60円をのせて同時に渡してきた。

みんな浮かれてる。

 

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