『味ごのみ』というべらぼうにうまいお菓子がありまして、8種類の味を同時に楽しめるという人類の夢の結晶のようなお菓子なのですが、そのうまいランキングをします。
8位 汐いか豆
刻みいかを練りこんで焼き塩で味付けした豆菓子。
好きじゃない。全然おいしくない。味好みのなかでも不遇の存在。ドラクエⅥにおけるチャモロ、酢豚におけるパイナップル的存在。「いや、ゲントの杖持ってるし、ステ高いし」「わかってないな〜、肉を引き締める効果があるんだよ〜」うるせぇ。ワクワクして袋開けて適当に取ったひと粒目がこれだと絶望。
7位 海苔醤油豆
ピリ辛醤油と海苔の風味がマッチした豆菓子。
これもあんまり好きじゃない。たぶん俺は「豆」というものがあまり好きじゃないんだと思う。汐いか豆よりはマシだが惰性で食ってる感がすごい。
しかし、そんな汐いか豆、海苔醤油豆にも存在価値はある。全てが当たりのギャンブルなんてつまらない。この2つがあることで『味ごのみ』というお菓子に緊張感が出て場がグッと締まる。
6位 ピーナッツあられ
刻みピーナッツを練り刻んだ揚げあられ。
うまい、絶妙な塩加減と刻まれたピーナッツのアラレの味を邪魔せず引き立てて、酒が進む進む。特筆すべきは次に食べるやつがよりうまく感じるということ。
5位 揚げ餅
甘口醤油仕立ての揚げあられ。
うまい。ちょっとびっくりするぐらいうまい。これを食うと「あぁ、俺はいま味ごのみを食べてるんだなぁ」と再確認できる。なんだか、一日の疲れとか、抱えてきた悩みとかそんなものがとても小さいものに思える、そう、草むらに寝転がって満点の星空を眺めたときのような感覚。
4位 ごまいりこ
甘辛蜜で味付けしたかたくちいわし。
いい。揚げ餅と同じくこれがないと味ごのみとは言えないというくらい味ごのみのなかで重要な役割を担っているごまいりこ。なんだか食べるのが勿体無いくらいにフォルムがいい。なんだか愛おしさすら感じる。口の中で刺さるのもご愛嬌。
3位 やわつぶ
カリカリ食感が特徴的なピリ辛醤油仕立てのあられ。
このランキングを書くにあたってこの小さいあられが「やわつぶ」という名前なのを初めて知った。味ごのみのなかでも一際小さく、希少価値があるまさに味ごのみ界のダイヤモンドと言っても過言じゃない。大切に、とても大切に食べたい。
2位 焼きえびせん
香ばしいえびの香り漂うせんべい。
これほどまでにえびの旨味が凝縮されたえびせんを俺はたぶん知らない。まさに活きたえびを食べているかの如く口の中に大量の旨味エキスが押し寄せてくる。もはや自分自身が海老になったかのような感覚。
1位 羽衣あられ
もち米を香ばしく焼きあげ、塩味でさっぱりと仕上げたあられ。
まず、ブルボンさんに心からお礼を言いたい。羽衣あられに出会ってから僕のモノクロだった人生が色を帯びキラキラと輝き始めた。「羽衣」の名に相応しい美しさ、美味しさは言ってしまえば紅天女。まさに、はごろもフーズ。ブルボンなのに。どうも三遊亭好楽でした。