たまに「お前石原さとみなの？」ってくらいにムチャクチャな頼みごとキメ込んでくる奴がいるんですが、アレなんとかなりませんかね。
いやマジでお前が石原さとみだったらいいわ、行きたいとこどこでも連れていくし、欲しいものなんでも買ってやるし、食べたいものなんだって食べさせてやる、なんなら金貸すし、就職のあっせんもするし、新聞も取るし、ツボ買うし、宗教にも入ったるわ。
でもお前、どっからどうみても石原さとみじゃないだろうが。どっちかっつったら石原良純寄りの人間だろうが、それをお前が「わたし石原さとみですけど？お願いなんでも聞いてくれますよね？」みたいなノリで来られても、こっちはダッキングで躱しながらデンプシーロールぶち込むしかないわけで、そこはお前自分で全身鏡で「あ、わたしは石原さとみじゃなかったんだ…」って気づいてから来い。
俺だって常々「あ、俺って菅田将暉じゃないんだ…」って思いながら生きてんだよ。「あぁ…この場面、俺が菅田将暉だったらもっとグイグイ行けたんだろうな…」って時も歯食いしばって我慢してんだよ。菅田将暉っつーか、どっちっつったら菅官房長官寄りのルックスだよ。
だからそこはうまくやってきてんじゃん、お前は石原さとみじゃない、石原良純、俺も菅田将暉じゃない、菅官房長官、そういうバランスでやってきてるじゃないですか。いやすまん、言いすぎた。石原良純と菅官房長官っゴリゴリのオッサンとオッサンじゃねぇか。いや、どっちかっつったらだよ？あくまで。
それで、例えばそういうスタンスでずっとやってきた二人がいるとするじゃないですか。それで急にウン周年、ウンヶ月記念かなにか知らないですけど、そんな俺たちにオシャレなイタリアンやらフレンチは似合わねぇって。
だって基本的に箸の出ない店しかチョイスしなかったじゃないですか。フレンチでお前の好きな厚焼き玉子とニンニンの丸揚げは出ねぇぞ。ムリムリ、ナイフとフォークの持ち方忘れちまったもん、左手にフォーク？右手にナイフ？アレ？片手にピストル？心に花束？背中に人生？でしたっけ？アアアアアアアアア。昨日だって一緒に「丸亀製麺」行きましたよね？
どこぞの有識者の方が「初デートでサイデリアとかありえない」とか言ってましたけど、僕らの初デートはどっちが誘うともなく自然と「びっくりドンキー」だったじゃないですか。チーズバーグディッシュの300グラムとポテサラパケットディッシュの150グラムでしたよね、あとびっくりフライドポテトも食べましたっけ。うまかったなぁ。
なぁ？
…。
石原「大事な話あるから…。」
覚悟決めろ。出てこい、俺のなかの鬼ちゃん。